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2016年5月20日 (金)

JR新宿駅にある「LUMINE2」の「イセタンミラーメイクアンドコスメティクス」の店員と客のアクション

こんにちは。

さて、今日は、新宿駅改札に直結した駅ソトショップLUMINE2にある「イセタンミラーメイクアンドコスメティクス」を、店員と客のアクションで、観察&分析いたします。

約5年前より、各百貨店が化粧品コーナーでは取り込むことができない顧客層の拡大を狙って、新しいスタイルの化粧品店舗の開発に取り組んでいますが、この「イセタンミラー(以下略称)」も、いわゆる百貨店系の新しい化粧品店舗として、約4年前にオープンしました。

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※甲州街道を挟んで、JR新宿ミライナタワーのちょうど前にあるLUMINE2の2階エスカレーターそばにあります。

この店は、オープン当初は、セルフサービス方式を採用した化粧品店舗として紹介されましたが、実際には、セルフ&非セルフサービス方式で販売していました。

そのために、店の構造も、セルフサービス方式を採用した「店員空間のある、引き込み・回遊型店」ではなく、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」との折衷型店舗の構造をしていました。

したがって、折衷型店舗の構造に合わせて、接客方法も、お客様から注文を受けた後から接客を開始する「一見接客」と、注文を受ける前から接客を開始する「常連接客」の二つの接客方法が行われていました。

以上のことから、このタイプの化粧品店が「セミセルフの化粧品店」と呼ばれるようになったのです。

それでは、このタイプの店の店員と客のアクションについてご説明いたします。


■折衷型店舗における、お客様を引きつける店員のアクションとは?

(1)精算作業を行う店員のアクション

一般的なセルフサービス方式の店の店員は、常に精算作業を行っているために、お客様は自由に店内を回遊して気軽に商品を検討することができます。

この店「イセタンミラー」でも、レジカウンター内での精算作業中の店員のアクションは、「なわばり」を解除するアクションなので、店内を回遊中のお客様をいっそう安心させ、通行客を引きつける店員のアクションとなっています。

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※奥に見えるのが、精算中の店員と客の姿


(2)作業中の店員のアクション

一般的なセルフサービス方式の店では、店員がレジカウンターから出て作業をしていても、決して接客をして来ないので、お客様は安心して商品を見たり選んだりすることができます。

この店「イセタンミラー」でも、レジカウンターから出て作業を行う店員のアクションは、「なわばり」解除のアクションとなって、お客様を引きつけます。


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(3)接客中の店員のアクション

一般的なセルフサービス方式の店では、原則として、店内で店員が接客をすることはありません。

しかしこの店「イセタンミラー」の場合は、折衷型店舗であるために、店内で店員が接客を行います。

そして、店員が他のお客様に接客中の場合は、「なわばり」を解除した店員のアクションとなって、通行客を引きつけます。

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■折衷型店舗における、客が客を引きつける「サクラパワー現象」とは?

一般的なセルフサービス方式の店は、「なわばり」を主張する店員のアクションが生じにくいために、お客様が店に入りにくいと感じることはありませんが、他のお客様が誰もいない時よりも、大勢のお客様の姿が見える時、すなわち「サクラパワー」が生じている時の方が、はるかに入りやすく滞留しやすい店となります。

この店「イセタンミラー」は、セルフ&非セルフの折衷型店舗です。

そのために、店内に「サクラパワー現象」が生じた場合には、セルフの店のように「なわばり」が解除され、それまで以上に通行客を引きつけやすい店となります。

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※店内の客の姿は、「サクラパワー」を発揮するので、通行客が入りやすくなる。


■折衷型店舗における、お客様を遠ざける店員のアクションとは?

(1)「店員空間のない、引き込み・回遊型店」のお客様を遠ざける店員のアクション

この店「イセタンミラー」は、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」(非セルフの店)の性質を併せ持った折衷型店舗であるために、次のような、客を遠ざける店員のアクションが生じやすくなります。

ただし、この店は下のイラストのような狭い店ではないために、店頭や店頭近くに店員がじっとたって、「なわばり」を主張するアクションを行うことはほとんどありませんが、折衷型店舗としては想定される店員のアクションです。

いずれも、典型的な客を遠ざける店員のアクションです。

  ①店頭でじっと立つアクション


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  ②店内でじっと立つアクション


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  ③早すぎる「いらっしゃいませ」のアクション


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(2)「店員空間のある、引き込み・回遊型店」のお客様を遠ざける店員のアクション

この店「イセタンミラー」は折衷型店舗であるために、「店員空間」があっても、次のような、客を遠ざける店員のアクションが生じやすくなります。

いずれも、典型的な客を遠ざける店員のアクションです。

特に、通行客数の少ない曜日や時間帯には、生じやすくなります。

①レジカウンターの中でじっと立って待ち構えるアクション

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②レジカウンターから出て、じっと立って待ち構えるアクション

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③レジカウンターから出て行う、早すぎる「いらっしゃいませ」のアクション

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以上のように、今回説明しました「イセタンミラーメイクアンドコスメティクス」と同様な、二つの構造をもつ折衷型店舗では、次の二つの接客方法が行われています。

(1)お客様の注文を受けた後から接客を開始する「一見接客・いちげんせっきゃく」
(2)お客様の注文を受ける前から接客を開始する「常連接客・じょうれんせっきゃく」

つまり、接客のタイミングが全く異なる二つの接客方法が、一つの店舗内で行われているために、店員の接客が大変むずかしい店となっています。

最近、移動空間に様々なセルフサービス方式の店が登場していますが、案内や説明を専門に行う店員が加わるようになったことで、より多くのお客様を引きつけています。

したがって、「セミセルフの化粧品店」でも、徹底したセルフサービス方式の店に改善し、なおかつ案内や説明を専門に行う店員が存在する店へと、少しずつ変化していくことが予想されます

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