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2016年5月

2016年5月31日 (火)

10.「攻撃」と「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

このシリーズでは、リアルショップにおいて、お客様が店員から感じるイメージは、その店員の「性別」や「容姿」や「ことば使い」からではなく、その店員の身体の動き(しぐさ=身振り手振り)から、生じていることについてご説明しています。

あなたも、リアルショップで、「何となく信頼できそうな店員さん」とか、「とっても熱心そうな店員さん」というように感じる店員に出会ったことがあると思います。

そのように感じる様々な店員のイメージは、その店員の動き(しぐさ=身振り手振り)から生じているのです。

もしも、動きとイメージの関係がわかれば、あなたも周囲の上司や部下や友人が「どのような人であるのか?」を見抜くことができるかも知れません。

また、あなた自身が身近な他人から、「どのように思われているのか?」ということに気づくことができるかも知れません。

さて今日ご紹介する店員は、責任感が強くて熱心なイメージを与えやすい店員です。

その店員は、「攻撃の動き」と「接近の動き」の二つの動きを持つ店員です。

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※下に向かって力を入れる「うなずき」と、前に向かってゆっくり進む動きをあわせ持った店員です。


●責任感と、熱心さを感じさせる「攻撃&接近」タイプの店員

「攻撃&接近」タイプの店員は、「攻撃の動き」と「接近の動き」の二つを同時に行うのが特徴です。

具体的には、お客様の質問や相談に対して応える際に、力強い「うなずき」(攻撃の動き)を使って、熱心に(接近の動き)案内や説明をする店員です。

(1)「攻撃の動き」は、腕や頭や上半身を使って、上から下に向かって力を入れる動き(しぐさ=身振り手振り)なので、強い自信や主張を表現するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「自信のある店員」「責任感の強い店員」「しっかりしている店員」などのイメージを持ちます。

(2)「接近の動き」は、手や身体を使って、前に向かってゆっくり進む動き(しぐさ=身振り手振り)なので、積極的で前向きなことを表現するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「熱心な店員」「積極的な店員」「前向きな店員」などのイメージを持ちます。

さて、この(1)と(2)を同時に行う「攻撃&接近」タイプの店員は、お客様から声がかかって話を聞くときや話す時に、下に向かって力を入れる「うなずき」と、前に向かってゆっくりと進む動きを繰り返します。

※下に向かって力を入れる「うなずき」
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※前に向かってゆっくり進む動き

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したがって、お客様は、店員が行う一連の動きから、

「熱心で責任感がある店員」
「前向きで根性がある店員」
「積極的で自信のある店員」

以上のようなイメージを抱きます。

また同時に、お客様の立場が「上手・うわて」で、店員が「下手・したて」であることをはっきりと感じさせてくれます。

したがって、この「攻撃&接近」タイプの店員は、リアルショップの接客だけでなく、あらゆる接客の現場においても、ほとんどのお客様に満足を提供することができます。

接客においては、攻撃の動きの「うなずき」と「熱心さ」を伝える接近の動きは、実は大変重要な動き(しぐさ=身振り手振り)なのです。

行きつけのリアルショップの店員さんの「うなずき」と「熱心さ」を、改めて観察してみてください…。


【関連記事】

1.「一点注意」と「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

2.「一点注意」と「突進」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

3.「一点注意」と「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

4.「一点注意」と「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

5.「一点注意」と「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

6.「一点注意」と「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

7.「一点注意」と「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

8.「攻撃」と「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

9.「攻撃」と「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?


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2016年5月30日 (月)

7.いち早く銀座に進出した「洋服の青山」。1993年当時はこうやって売っていた!

こんにちは。

リアルショップからは、常に六つのメッセージが発信されています。

  ①見知らぬ人歓迎のメッセージ   ②浪費は美徳のメッセージ  
  ③返礼不要のメッセージ       ④狩猟解禁のメッセージ 
  ⑤もっともらしい理由のメッセージ  ⑥性をほのめかすメッセージ

以上の六つのメッセージは、できるだけ店の「なわばり」を解除して、お客様を引きつけるために発信されているのです。

さて今日は、23年前(1933年当時)の「洋服の青山」が、お客様を引きつけていた状況を「なわばりを解除するメッセージ」という観点からご説明いたします。


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業界第一位(当時)のシェアをもつ「洋服の青山」は、1992年(平成4年)10月に郊外型紳士服店としては最も早く都心に進出してきました。


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この店は、銀座という一等地で、競合の百貨店が7~8万円のスーツを中心に販売しているのに対して、約半額の価格で販売しています。(1933年当時)


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百貨店全体の中でも特に古い体質を残す(1993年当時)紳士服売り場は、大勢の「見知らぬ客」が来る店でありながら、徹底した「常連接客」を行ってきました。


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その点、この店は十分に男性を遊ばせてくれます。

店員は決して激しいアプローチをしてこないので、男一人や友達同士でも気軽に店内に入れ、あれこれながめたり試着したりすることができるのです。



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この店では商品の値段は袖の所に大きくはっきりと表示されており、値段が見たいのに見れないなどということはありません。

それ以上に重要なのは、店中に存在するプライスカードや吊りビラが「②浪費は美徳のメッセージ 」を送ってくることです。

また、店内の広告も非常に具体的に、どれほど売れているか、どれほど得かといった「⑤もっともらしい理由のメッセージ」を激しく訴求しています。



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店頭や店の周囲にたくさんの商品を陳列し、店内は客が自由に回遊できる「店員空間のある接触・引き込み・回遊型店」の構造は、それ自体が「①見知らぬ人歓迎のメッセージ」になります。

(以上の、イラスト&文は、「入りやすい店の秘密」・日本経済新聞社・1993年より抜粋したものです。)


百貨店の紳士服コーナーからお客様を奪っていった郊外型紳士服店が、その後、その勢いを伴って、はるかに立地の良い都心に次々と進出を続けてきた経緯はすでにご承知の通りです。

郊外型紳士服店は、百貨店の紳士服コーナーがタブーとしていた、「見知らぬ人歓迎のメッセージ」や「浪費は美徳のメッセージ」や「もっともらしい理由のメッセージ」を強力に発信することによって、大勢のお客様を引きつけていきました。

大勢のお客様は、従来まではタブーとされていた魅力的なメッセージに誘われて、店の「なわばり」を全く意識することなく、紳士服をたくさん購入することになったのです。

そして、都心にすっかり定着した大型紳士服店は、現在もなお、店の「なわばり」をできるだけ解除するために、様々なメッセージを発信し続けています。

大勢のお客様を引きつけている店は、店員のアクションだけでなく、様々なメッセージを発信することによっても店の「なわばり」を解除していることを、様々なリアル店舗で観察してみてください。


【関連記事】

1.「見知らぬ人歓迎のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

2.「浪費は美徳のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

3.「返礼不要のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

4.「狩猟解禁のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

5.「もっともらしい理由のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

6.「性をほのめかすメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する


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2016年5月29日 (日)

9.「攻撃」と「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

このシリーズでは、「人の動き」が相手を怒らせたり感動させたりする大きな影響力を持っていることについて報告しています。

多くの人は、観客のすぐ前で、トランプなどを使って行われるマジックには驚きますが、リアルショップで店員から受ける感じが良い接客や感じが悪い接客に対しては、ほとんど驚きません。

店員の感じが良い悪いについては、その理由がよくわかると思っているからです。

しかし、ほとんどのお客様が考えるその理由は間違っています。

実は、感じが良い接客と感じが悪い接客を生み出す店員の技術は、不思議に思えるマジシャンの技術とほとんど同じものなのです。

観客の目の前で行われるマジックの種明かしを見ると、その多くは、観客に見せているにもかかわらず、素早く計算された動きによって、観客にトリックを気づかせないテクニックによるものであることがわかります。

実は、感じが良い接客と感じが悪い接客も、種明かしをすると、お客様に見せているにもかかわらず、お客様が気づかない店員の動き(しぐさ=身振り手振り)によって生じているのです。

さて今日は、リアルショップにおいて、感じが良い接客と感じが悪い接客の両方を行う店員をご紹介いたします。

その店員は、「攻撃の動き」と「独断の動き」の二つの動きを持つ店員です。


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※下に向かって力を入れる「うなずき」と、上に向かって力を入れる「うなずき」とは、大きく情報が異なります。


●責任感と、頑固さを感じさせる「攻撃&独断」タイプの店員

「攻撃&独断」タイプの店員は、「攻撃の動き」と「独断の動き」の二つを同時に行うのが特徴です。

具体的には、お客様の質問や相談に対して応える際に、二種類の力強い「うなずき」を伴って話をする店員です。

そして、その店員の下に向かって力を入れる「うなずき」は「攻撃の動き」から生まれ、上に向かって力を入れる「うなずき」は「独断の動き」から生まれているのです。

(1)「攻撃の動き」は、腕や頭や上半身を使って、上から下に向かって力を入れる動き(しぐさ=身振り手振り)なので、強い自信や主張を表現するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「自信のある店員」「責任感の強い店員」「しっかりしている店員」などのイメージを持ちます。

(2)「独断の動き」は、腕や頭や上半身を使って、下から上に向かって力を入れる動き(しぐさ=身振り手振り)なので、威嚇や強い主張を表現するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「自分本位な店員」「頑固な店員」などのイメージを持ちます。

さて、この(1)と(2)を同時に行う「攻撃&独断」タイプの店員は、お客様から声がかかって話を聞くときや話す時に、上に向かって力を入れる「うなずき」と、下に向かって力を入れる「うなずき」を繰り返します。

Photo_3  ※下に向かって力を入れる「うなずき」



Photo_5 ※上に向かって力を入れる「うなずき」


したがって、お客様は、店員が行う一連の「うなずき」から、

「責任感があるが自分本位な店員」
「自信があるが頑固な店員」
「信頼できる面と自分勝手な面がある店員」

以上のようなイメージを抱きます。

また同時に、お客様の立場を「上手・うわて」にも、「下手・したて」にもさせてしまうために、お客様の気持ちを非常に不安定にさせてしまいます。

したがって、この「攻撃&独断」タイプの店員は、どこまでも妥協をせずに、自分の考えを主張することが求められる仕事についた時やそういう立場に立った時には、大変能力を発揮することができますが、リアルショップにやって来たお客様に接客をする店員としては、様々な失敗を招いてしまいます。

このタイプの人は、前回にご紹介した「攻撃&協調」タイプの店員の接客の仕方を参考にして、自分の足りない部分を取り入れて、自分の短所を修正する必要があります。


【関連記事】

1.「一点注意」と「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

2.「一点注意」と「突進」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

3.「一点注意」と「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

4.「一点注意」と「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

5.「一点注意」と「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

6.「一点注意」と「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

7.「一点注意」と「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

8.「攻撃」と「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?


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2016年5月28日 (土)

6.「性をほのめかすメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

こんにちは。

リアルショップからは商品以外の様々なメッセージがたくさん発信されています。

それは、店=リアルショップが店員の「なわばり」だからなのです。

そのため、店は大勢のお客様を引きつけるために、できるだけ店員の「なわばり」を解除しなければなりません。

多くのお客様は、「なわばり」を解除するために発信されている様々なメッセージに引きつけられて、一瞬、店員の「なわばり」であることを忘れて、店の中に入っていくのです。

さて、今日は、

「①見知らぬ人歓迎のメッセージ」、 「②浪費は美徳のメッセージ」、
「③返礼不要のメッセージ」、 「④狩猟解禁のメッセージ」、
「⑤もっともらしい理由のメッセージ」に続き、

「⑥性をほのめかすメッセージ」についてご説明いたします。

(1)性を縛る日本の社会

従来までは、性に関する情報をオープンにすることはタブーとされてきましたが、インターネットの普及によって、ネット上には規制の難しい様々な性的な情報が溢れています。

しかし、現実の一般社会においては、性に対するタブーはまだまだ根強く残っています。

そのために、性に関する言葉をみだりに口にしたり、性を連想させるような行動は下品、はしたないなどの暗黙のルールとなって禁じられているのです。

そして、かつての商店街の店においては、店員は店主であり、お客様のほとんどが近所の顔馴染みであったために、当然、性的な表現や会話はタブーとなっていました。

(2)客を誘う「⑥性をほのめかすメッセージ」

しかし、見知らぬ店員と見知らぬ客が出会う現代のリアルショップにおいては、様々な「性をほのめかすメッセージ」が発信されています。

そして、繁盛店と言われる店ほど「⑥性をほのめかすメッセージ」を多く発信して、店の「なわばり」を解除しているのです。

例えば、店が入れ代り立ち代り若い店員を使用することによって、店員自体はまじめに仕事をしているにもかかわらず、直ぐいなくなる若い店員というだけで「⑥性をほのめかすメッセージ」を発信することになります。



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今日は親切にしてくれても、明日はいないかも知れない若くてぴちぴちした異性の店員
は、私たちにほのかな「行きずりの恋」を感じさせるのです。


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店はさりげなく、女性の店員にミニスカートをはかせたり、男性の店員の身だしなみをチェックしてしたりしてセックスアピールを高めています。


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また、客を店に誘導する手段である広告は、ますます性的なアプローチを行っています。

広告に登場してくる女性たちがさりげなく性行為を連想させるようなポーズをとっていたり、
異性にモテることを盛んに訴えたり、恋人同士のセクシーなやりとりなど、そのほとんどが「⑥性をほのめかすメッセージ」となって、私たちを誘っています。

(以上の、イラストは、「入りやすい店の秘密」・日本経済新聞社・1993年より抜粋したものです。)


以上のように、リアルショップでは、できるだけ店の「なわばり」を解除して大勢のお客様を引きつけるために、「⑥性をほのめかすメッセージ」が発信されているのです。

私たちは、様々な「⑥性をほのめかすメッセージ」に引きつけられている内に、本当は強烈なプレッシャーを感じているはずの店の「なわばり」を忘れて、リアルショップに入って行くことができるのです。

さて、6回に渡って、
「①見知らぬ人歓迎のメッセージ」、「②浪費は美徳のメッセージ」、
「③返礼不要のメッセージ」、「④狩猟解禁のメッセージ」
「⑤もっともらしい理由のメッセージ」「⑥性をほのめかすメッセージ」
を、ご説明してまいりました。

いずれも店の「なわばり」をできるだけ解除するために発信されているメッセージです。

次回からは、
これらの六つのメッセージを発信することによって、「なわばり」を解除して、大勢のお客様を引きつけている様々なリアルショップをご紹介していきます。


【関連記事】

1.「見知らぬ人歓迎のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

2.「浪費は美徳のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

3.「返礼不要のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

4.「狩猟解禁のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

5.「もっともらしい理由のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する


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2016年5月27日 (金)

JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の「ミスシープアイヴァン」の店員と客のアクション

こんにちは。

さて、今日は、「JR新宿ミライナタワー」の「ニュウマン」の4階にある「ミスシープアイヴァン」を、店員と客のアクションで観察&分析いたします。

「ミス シープ アイヴァン」は、アイヴァン 7285の高級感はそのままに、女性向けに商品をチョイスしたアイウェア・サロンで、サンローランやセリーヌ、モスコットといった豊富なアイウェアを取り揃えた店だと紹介されています。


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※店の両サイドの前面角と、両サイド奥の棚に商品が陳列された店

この店は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」です。

この店がお客様を引きつける状況と、お客様を遠ざける状況について、店員とお客様のアクションという観点からご説明いたします。


■この店がお客様を引きつける状況とは?

(1)接客中の店員のアクションが生じた場合

一般的な、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」において、お客様が引きつけられる状況は、接客中の店員のアクションが生じたときです。

この店、「ミス シープ アイヴァン」の場合も、「商品空間」の大部分が通路の面しているとはいえ、この構造の店がお客様を引きつける場合は、接客中の店員のアクションが生じたときです。

他のお客様に接客をすることによって、店員の「なわばり」が解除されるために、通行客にとっては、大変近づきやすい店となるからです。

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※右端の店員が二人連れのお客様に接客をしているので、通路の面した「商品空間」は通行客にとって、非常にひやかしやすくなる。

(2)作業中の店員のアクションが生じた場合

接客中の店員のアクションと同様に、作業中の店員のアクションも、店員の「なわばり」を解除するために、典型的な客を引きつけるアクションです。

したがって、この店「ミス シープ アイヴァン」の場合も、接客をしないまでも作業中のアクションを店員が行っている場合は、通行客にとって近づきやすい店となります。

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ただし店員が、作業中の店員のアクションが「なわばり」を解除するために、お客様が近づきやすくなるということを理解していない場合は、その効果も半減します。


(3)サクラパワーが生じた場合

このタイプの構造の店が、一番お客様を引きつける状況は、やはり、「サクラパワー現象」が生じたときです。

お客様にとって、店の「なわばり」が最も解除されるときは、すでに他のお客様が存在している場合です。

既に存在しているお客様が「サクラパワー」を発揮して、店の「なわばり」を最大限に解除するからです。

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※接客を受けたり商品を選んだりしているお客様の姿は、次々と通行客を引きつける「サクラパワー現象」を生み出します。

この店「ミス シープ アイヴァン」の場合も、次々とお客様が引きつけられる「サクラパワー現象」を観察することができます。

■この店が客を遠ざける状況とは?

(1)じっと立つ店員のアクションが生じた場合

一般的な、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」において、お客様が遠ざけられる状況は、店頭近くや店内でじっと立つ店員のアクションが生じたときです。

この店・「ミス シープ アイヴァン」の場合は特に、通路から店員の姿が見えやすいために、店員が店頭近くや店内で、じっと立ってお客様を待ちかまえた場合には、「なわばり」を主張する店員のアクションとなって、お客様を遠ざけてしまいます。

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(2)早すぎる「いらっしゃいませ」などの接客が開始された場合


また、このタイプの構造の店において、通路に面した「商品空間」にお客様が近づいて来たり、店内奥の「商品空間」にお客様が近づいて来た場合に、店員が早すぎる「いらっしゃいませ」の接客を開始すると、「なわばり」を主張する店員のアクションとなって、お客様を遠ざけてしまいます。

この店・「ミス シープ アイヴァン」の場合は特に、オリジナル性の高い商品を扱っていることと、少量の商品を陳列した店であることから、近づいて来たお客様に対して、接客の開始が早くなる傾向が見られます。

やはり、「なわばり」を主張する店員のアクションとなって、お客様を遠ざけてしまう様子が観察されます。


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以上が、この店・「ミス シープ アイヴァン」の、店員とお客様のアクションです。

どの店においても、開店から閉店までの間は、

(1)お客様を引きつける店員のアクション
(2)お客様を遠ざける店員のアクション
(3)お客様がお客様を引きつけるサクラパワー現象による客のアクション

以上の限られた店員とお客様のアクションが繰り返されているのです。

この店・「ミス シープ アイヴァン」においても、以上の三つの店員とお客様のアクションが繰り返されていました。

ところで、販売関係者や店舗設計関係者の皆様は、店の店員とお客様のアクションが以上の三つに限られ、しかも三つのアクションと店の業績には深い関係があるということに関しては、なかなか受け入れがたいことだと思います。

しかし、店は店員の「なわばり」であり、お客様は、店員の「なわばり」を意識して、近づいたり遠ざかったりしていることは、まぎれもない事実なのです。

そして、繁盛店ほど、「なわばり」を解除した店員のアクションが繰り返されているのです。

駅ナカ・駅ソトショップを中心に、話題のその他の店の店員と客のアクションについても、随時ご報告してまいります。


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【関連記事】

1.見知らぬ客を対象に、接客をしなかった「戸板一枚の店」

2.JR新宿駅新南口に大型商業施設「ニュウマン」が第一期オープン

3.駅ソト「ニュウマン」は「道」のある商業集積か?(東京・JR新宿駅新南口)

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7.今もっとも注目されている、JR新宿駅の四つの「駅ソトショップ」の「移動空間(道)」の違い。

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10.新宿駅「ルミネエスト」と「ニュウマン」の店員のアクションはなぜ違うのか?

11.JR新宿「ニュウマン・エキナカ」の店舗構造と店員のアクション

12.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の催事コーナー店の店員と客のアクション

13.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」の店員と客のアクション

14.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の「メゾンキツネ」の店員と客のアクション

15.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の「アコメヤトウキョウ」の店員と客のアクション

16.JR新宿駅にある「LUMINE2」の「イセタンミラーメイクアンドコスメティクス」の店員と客のアクション

17.JRミライナタワーにある「ニュウマン」の「デコールアーバンリサーチ」の店員と客のアクション


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2016年5月26日 (木)

8.「攻撃」と「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

このシリーズでは、人の動き(しぐさ=身振り手振り)には、相手を動かす大きな影響力があることについて報告しています。

私たちは普段、会話を交わす相手の「ことば」には十分な注意を払っていますが、大抵は相手の話す内容をうまく受け止めることができないために、なかなか相手を理解することができません。

これは、相手が話す時に伴われる動き(しぐさ=身振り手振り)の一つである「うなずき」の仕方が大きな原因となって、お互いの理解を妨げているのです。

リアルショップにおいても、店員がどのような「うなずき」をするかによって、お客様の行動は大きく変わってしまいます。

さて今日は、リアルショップにおいて、二つの「うなずき」を駆使しながら、お客様にうまく対応する店員についてご説明いたします。

その店員は、具体的には、「攻撃の動き」と「協調の動き」の二つの動きを持つ店員です。



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※力を抜く「うなずき」と、力を入れる「うなずき」が、話し上手で聞き上手なイメージを与える


●優しさと強い責任感を感じさせる「攻撃&協調」タイプの店員

「攻撃&協調」タイプの店員は、「攻撃の動き」と「協調の動き」の二つを同時に行うのが特徴です。

具体的には、お客様の質問や相談に対して応える際に、力強い「うなずき」と優しい「うなずき」を頻繁に伴って話をする店員です。

そして、その店員の力強い「うなずき」は「攻撃の動き」から生まれ、優しい「うなずき」は「協調の動き」から生まれているのです。

(1)「攻撃の動き」は、腕や頭や上半身を使って、上から下に向かって力を入れる動き(しぐさ=身振り手振り)なので、強い自信や主張を表現するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「自信のある店員」「責任感の強い店員」「しっかりしている店員」などのイメージを持ちます。

(2)「協調の動き」は、腕や頭や上半身を使って、下から上に向かって力を抜く動き(しぐさ=身振り手振り)なので、賛同したり受け入れたりすることを表現するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「協調的な店員」「優しい店員」「何でも受け入れてくれる店員」などのイメージを持ちます。

さて、この(1)と(2)を同時に行う「攻撃&協調」タイプの店員は、お客様から声がかかると、直ぐに近づいてこの動きを使って対応します。

よって、お客様の話を聞くときは、必ず下から上に向かって力を抜く「うなずき」を繰り返します。

また、お客様の質問や相談に応えて案内や説明を行うときも、下から上に向かって力を抜く「うなずき」を伴って、お客様確認をとったりお客様の気持ちを尊重したりしながら話をします。
Photo_3※優しいうなずき

そして、はっきりさせたい話をする場合には、上から下に向かって力を入れる「うなずき」を伴って、しっかりと話をします。
Photo_4※しっかりしたうなずき

したがって、お客様は、店員が行う一連の「うなずき」から、

「しっかりしている上に丁寧で優しい店員」
「何でも受け入れてくれるので安心できる店員」
「信頼できるので非常に話しやすい店員」

以上のようなイメージを抱きますが、これらのうなずきは、同時に、お客様が「上手・うわて」で、店員が「下手・したて」な立場であることをも感じさせます。

したがって、このタイプの店員は、リアルショップだけに限らず、あらゆる接客の現場において成功していきます。

接客においては、攻撃の動きの「うなずき」と協調の動きの「うなずき」は、実は大変重要な動き(しぐさ=身振り手振り)なのです。

行きつけのリアルショップの店員さんの「うなずき」を、改めて観察してみてください…。


【関連記事】

1.「一点注意」と「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

2.「一点注意」と「突進」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

3.「一点注意」と「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

4.「一点注意」と「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

5.「一点注意」と「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

6.「一点注意」と「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

7.「一点注意」と「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?


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2016年5月25日 (水)

5.「もっともらしい理由のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

こんにちは。

リアルショップは店員の「なわばり」です。

その「なわばり」を解除して、多くのお客様を引きつけるために、リアルショップでは様々なメッセージを発信しています。

さて、今日は、

「①見知らぬ人歓迎のメッセージ」、 「②浪費は美徳のメッセージ」、
「③返礼不要のメッセージ」、 「④狩猟解禁のメッセージ」に続き、


「⑤もっともらしい理由のメッセージ」についてご説明いたします。

(1)理由がなければ許されない日本の社会が生んだ従来の店

私たちを取り巻く社会は、「理由のない」行動をとることを禁止しています。

例えば、会社を休んでも許されるのは、「風邪をひいたから」あるいは「父親が倒れたから」などのように、周囲が納得できる理由がある場合に限られます。

無断で欠勤したり、「何となく行きたくないから」などというと、厳しく怒られてしまいます。

これと同じように、従来の商店街の店では、理由なく買い物をすることが許されていませんでした。

お客様は、長い間使用した商品が壊れたからとか、無くなったからという、誰が聞いても「もっともな理由」によってしか買い物をしませんでした。


(2)お客様を誘惑する「⑤もっともらしい理由のメッセージ」

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私たちが買い物をする「もっともな理由」を見つけ出せないためにガマンしていることに対して、「⑤もっともらしい理由のメッセージ」を提供しているのが現代の繁盛店です。

なぜならば、現代の繁盛店は、なぜ、今ここで、この商品を買わなければならないかということに対して、あれこれ「⑤もっともらしい理由のメッセージ」を発信しているからです。

「特別感謝セール」「閉店セール」「クリアランス」だから安いのです!
「今日だけ千円!」「先着百名様限り」だから今買わなければだめですよ!
「他では売っていない」「この店が一番安い」だからここで買わなければだめですよ!

などは、いずれも「⑤もっともらしい理由のメッセージ」なのです。



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(以上の、イラストは、「入りやすい店の秘密」・日本経済新聞社・1993年より抜粋したものです。)


こうした理由は確かにもっともらしい感じがしますが、冷静に考えれば、だからといって買わなければならないというものではありません。

ところが、私たちはそもそもわけのわからないモノを買いたいという気持ちを持っているために、「⑤もっともらしい理由のメッセージ」を見ると、「なるほど、やっぱり、その通り」などと納得して、ついついそれらのメッセージを受け入れてしまいます。

そして多くの人が、買い物を終えて自宅にたどり着いてから、購入した商品をながめながら、「これは限定販売だったから」、「これは半額だったから」、やっぱり買ってよかったんだと自分や周囲を納得させているのです。

私たちは、この「⑤もっともらしい理由のメッセージ」に接しながら、あちらこちらの店を見て、自由に買い物をしたいがために、リアルショップに出かけてゆくのです。


次回は、「⑥性をほのめかすメッセージ」について説明いたします。


【関連記事】

1.「見知らぬ人歓迎のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

2.「浪費は美徳のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

3.「返礼不要のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

4.「狩猟解禁のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する


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2016年5月24日 (火)

JRミライナタワーにある「ニュウマン」の「デコールアーバンリサーチ」の店員と客のアクション

こんにちは。

さて、今日は、「JR新宿ミライナタワー」の「ニュウマン」の2階にある「デコールアーバンリサーチ」を、店員と客のアクションで観察&分析いたします。

「デコールアーバンリサーチ」は、コンテンポラリーなジュエリーやアクセサリーや雑貨のセレクトショップです。


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※店舗デザインも店舗構造もユニークな店


この店は、「店員空間の狭い引き込み型店」と、「店員空間の狭い接触型店」の折衷型店舗です。

この店が、一見、非常にユニークに見えるのは、高い天井から床までのおしゃれな店舗インテリアに加えて、狭いスペースに複雑に設計された店舗構造が要因なのです。

この複雑な店舗構造と、店員とお客様のアクションには、いったいどのような関係があるのかについて、説明してまいります。

■この店がお客様を引きつける状況とは?

(1)接客中の店員のアクションが生じた場合

一般的な、「店員空間の狭い接触型店」と、「店員空間の狭い引き込み型店」において、一番お客様を引きつけるのは、接客中の店員のアクションです。

この構造の店は、たいていが狭いスペースに作られることが多く、接客中の店員のアクションによって、狭い店全体の「なわばり」が解除されるために、通行客にとっては、大変近づきやすい店となります。

さて、この店「デコールアーバンリサーチ」は、通路に面した「商品空間」を加えた、「店員空間の狭い引き込み型店」(折衷型店舗)の構造をしているために、通行客にとっては、通路に面した「商品空間」が一番ひやかしやすい「商品空間」になっています。

したがって、他の客に接客中の店員のアクションが生じると、店全体の「なわばり」が解除されるために、引き込んだ「商品空間」にもお客様が近づきやすくなり、通路に面した「商品空間」には、よりいっそうお客様が近づきやすくなります。



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※「店員空間が狭い接触型店」の、接客中の店員のアクション


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※「店員空間が狭い引き込み型店」の、接客中の店員のアクション


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※接客中の店員のアクション(中央)がお客様を引きつける

(2)作業中の店員のアクションが生じた場合

接客中の店員のアクションと同様に、作業中の店員のアクションも典型的な客を引きつけるアクションです。

したがって、この店「デコールアーバンリサーチ」の場合も、接客をしないまでも作業中のアクションを店員が行っている場合は、「なわばり」を解除する店員のアクションとなるために、通行客にとって近づきやすい店となります。

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※「店員空間が狭い接触型店」の、作業中の店員のアクション


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※「店員空間が狭い引き込み型店」の、作業中の店員のアクション



(3)サクラパワーが生じた場合

店内が見渡せる構造の店の場合は、一人目の客がサクラパワーとなって次々と客を引きつける「サクラパワー現象」が生じると、店の「なわばり」はいっそう解除されて、通行客を引きつけます。

この店「デコールアーバンリサーチ」の場合も、次々とお客様が引きつけられる「サクラパワー現象」を観察することができます。


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※「店員空間が狭い接触型店」のサクラパワー現象

Photo_8
※「店員空間が狭い引き込み型店」のサクラパワー現象


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※商品をながめているお客様の姿は、サクラパワーを発揮して、他のお客様を引きつけます。


■この店が客を遠ざける状況とは?

一般的には、「店員空間の狭い接触型店」と「店員空間が狭い引き込み型店」は、客を遠ざける店員のアクションが生じやすい店の構造なのです。

なぜならば、これらの店は「なわばり」を主張する店員のアクションが生じやすい店の構造だからです。

この店「デコールアーバンリサーチ」の場合も、客を遠ざける店員のアクションが生じやすい店舗設計となっています。

(1)じっと立つ店員のアクションが生じた場合


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※「店員空間が狭い接触型店」の店員空間で、じっと立つ店員のアクション


※「店員空間が狭い接触型店」の店頭で、じっと立つ店員のアクション

Photo_14
※「店員空間が狭い引き込み型店」の店員空間で、じっと立つ店員のアクション


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※「店員空間が狭い引き込み型店」の店頭近くで、じっと立つ店員のアクション



(2)早すぎる「いらっしゃいませ」などの接客が開始された場合

1
※「店員空間が狭い接触型店」の、「いらっしゃいませ!」の店員のアクション

Photo_16
※「店員空間が狭い引き込み型店」の、「いらっしゃいませ!」の店員のアクション

Photo_19
※「商品空間」、「客空間」、「店員空間」の三空間設計の仕方によって、店員のアクションが左右されてしまうのです。


以上のように、この店「デコールアーバンリサーチ」においては、意外にも、他の店に比べて非常にたくさんの店員と客のアクションが生じています。

それらのアクションをまとめますと、

①接客中の店員のアクション②作業中の店員のアクション③サクラパワー現象を生み出す客のアクションが生じた場合には、通行客を引きつけています。

また、反対に、

①じっと立つ店員のアクション②早すぎる「いらっしゃいませ!」の店員のアクションが生じた場合には、通行客を遠ざけています。

以上のアクションが生じる一番の要因は、この店のスペースが狭いにもかかわらず、二つのタイプの店の構造を併せ持っているからなのです。

そのために、「店員空間の狭い接触型店」と「店員空間の狭い引き込み型店」の両方の店で生じる、「客を引きつける店員のアクション」と「客を遠ざける店員のアクション」が生じているのです。

そしてこの店の重要なポイントは、これら二つのアクションのうち、「客を遠ざける店員のアクション」が、よりいっそう生じやすい店の構造となっていることなのです。

したがって、この店「デコールアーバンリサーチ」は、客が客を引きつける「サクラパワー」をいかにして生じやすくするかが、通行客の少ない時間帯の大きな課題と言えるでしょう。

その他の店の店員と客のアクションについても、随時ご報告してまいります。


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1.見知らぬ客を対象に、接客をしなかった「戸板一枚の店」

2.JR新宿駅新南口に大型商業施設「ニュウマン」が第一期オープン

3.駅ソト「ニュウマン」は「道」のある商業集積か?(東京・JR新宿駅新南口)

4.新宿駅南口に「バスタ新宿」がオープン。人の流れが一気に変わりそう。

5.東京・JR新宿駅・新南口の駅ソト「ニューマン」を構成する店舗構造は「道」にふさわしいか?

6.JR新宿駅・新南口の駅ソト「ニュウマン」の通路(道)が、移動空間の「道」としてはなぜ弱いか?

7.今もっとも注目されている、JR新宿駅の四つの「駅ソトショップ」の「移動空間(道)」の違い。

8.新宿ニュウマン「エキナカ」&「エキソト」がオープン!

9.JR新宿南口「ニュウマン」の飲食店は、「移動空間=道」にできた飲食店。

10.新宿駅「ルミネエスト」と「ニュウマン」の店員のアクションはなぜ違うのか?

11.JR新宿「ニュウマン・エキナカ」の店舗構造と店員のアクション

12.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の催事コーナー店の店員と客のアクション

13.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」の店員と客のアクション

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2016年5月23日 (月)

7.「一点注意」と「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

学校や職場などの身近な人間関係の中に、「話すことば」と「態度」が一致していない上司や部下や教師や友達がいることに気づいていると思います。

しかし、その人が話している最中に、なぜその人の「不一致」を感じてしまうのかについては謎のままです。

そして、同じようなことを、リアルショップの店員からも感じることがあるはずです。

実は、店員が案内や説明をする「ことば」と、その店員の動き(しぐさ=身振り手振り)全体から、「言動の不一致」を感じてしまうのです。

さて今日は、この「言動の不一致」が生じやすい店員をご紹介したいと思います。

その店員とは、「一点注意の動き」と「独断の動き」の二つの動きを併せ持つ店員です。

 

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※はっきりと指し示しながら、偉そうにうなずく店員から感じる「不一致」。


●はっきりと案内するのに、自分本位なイメージを感じさせる「一点注意&独断」タイプの店員

「一点注意&独断」タイプの店員は、「一点注意の動き」と「独断の動き」の二つを同時に行うのが特徴です。

わかりやすくきちんと案内や説明をしているにもかかわらず、何となく自分本位で横柄な感じを与える店員がいます。

この「一点注意&独断」タイプの店員は、お客様に案内や説明をしながら推奨をする時に、必ずこの二つの動きを同時に行います。

(1)「一点注意の動き」は、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)をはっきり指し示す動き(しぐさ=身振り手振り)なので、方向場所をわかりやすく案内したり、細かい部分を正確に説明することに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「きちんとしている店員」「案内がわかりやすい店員」「説明がわかりやすい店員」などのイメージを持ちます。

(2)「独断の動き」は、腕や頭や上半身を使って、下から上に向かって力を入れる動き(しぐさ=身振り手振り)なので、反対したり主張したりしていることを表現するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「自分本位な店員」「横柄な店員」「頑固な店員」などのイメージを持ちます。

さて、この(1)と(2)を同時に行う店員は、お客様から声がかかると、直ぐに近づいてこの動きを使って対応します。

そして、方向や場所を案内する時は、案内する方向や場所に向かって、はっきりと手や指で指し示しますが、この際、下から上に力を入れて指し示します。

また、下から上に向かって力を入れる「うなずき」を繰り返すのも特徴です。

商品やカタログの説明をする時にも、はっきりと手や指で指し示しますが、下から上に力の入った動きや「うなずき」を伴うために、何となく自分本位な主張をしているように伝わってしまいます。

したがって、お客様は、その動き(しぐさ=身振り手振り)から、「はっきりしているが自分本位な案内や説明をする人」「わかりやすいが自己主張の強い人」「しっかりしているが横柄な人」などのイメージを感じ取ります。

「はっきりしているが自分本位な案内や説明をする店員」
「わかりやすいが自己主張の強い店員」
「しっかりしているが横柄な店員」

以上のようなイメージは、同時に、お客様を「
下手・したて」にして、店員が「上手・うわて」な立場であることを感じさせてしまいます。

残念ながら、このタイプの店員は、リアルショップだけに限らず、あらゆる接客の現場において失敗を招きがちです。

接客においては、「
一点注意&攻撃」タイプ(わかりやすくて信頼できる)や「一点注意&協調」タイプ(わかりやすくて強要しない)などのように、「言動が一致」した接客方法を行うように心掛ける必要があります。

普段接する上司や同僚や部下や教師や学友の中で、このような「言動の不一致」になりやすい人は、実は、この店員と同じ「一点注意&独断」タイプの可能性が大です。


そっと観察してみてください。


【関連記事】


1.
「一点注意」と「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

2.「一点注意」と「突進」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

3.「一点注意」と「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

4.「一点注意」と「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

5.「一点注意」と「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

6.「一点注意」と「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?


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2016年5月22日 (日)

4.「狩猟解禁のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

こんにちは。

リアルショップは店員の「なわばり」です。

その「なわばり」を解除して、多くのお客様を引きつけるために、リアルショップでは、様々なメッセージが発信されています。

さて、今日は、

「①見知らぬ人歓迎のメッセージ」、「②浪費は美徳のメッセージ」、「③返礼不要のメッセージ」に続き、

「④狩猟解禁のメッセージ」についてご説明いたします。


(1)狩猟のチャンスが失われた日本社会

現代社会は「狩猟」を厳しく禁じています。

私たちの社会は、大昔の狩猟採集社会から農業社会をへて現在の産業社会へと変化してきましたが、この間に狩猟に対する制限はどんどん厳しくなっていきました。

今では、狩猟を趣味として楽しめたり、広い庭で採集を楽しむことができるのは、ごく一部の金持ちだけになってしまいました。

多くの人々は、わずかな土地さえなかなか手に入れることができず、疑似的狩猟採集行為である釣りやくだもの狩りやスポーツをするにも高い代価を払わなければなりません。

このように、狩猟採集の機会を失った現代人にとって、リアルショップでの買い物は疑似的な狩猟採集の喜びをもたらしてくれるものと言ってもよいでしょう。

たくさんの買い物を抱えて帰るとき、実は私たちは獲物を持ち帰る狩人の喜びを感じています。

しかし、商店街などのような従来の店は、客が店の中で狩猟採集を楽しむことを禁止してきました。

すなわち、店が狭いこと、商品量が少ないこと、顔見知りの店員が見張っていること、客数が少ないこと、常連客中心であることなどのために、客は自由に店内を歩いたり、商品に触ったりして、狩猟採集の感覚を満たすことはできませんでした。

(2)客を興奮させる「狩猟解禁」のメッセージ

現代の繁盛店は、自分の店が豊かな狩り場であることを強調し、客の疑似的狩猟採集行為を引き出そうとしています。

商品の大量陳列は豊富な獲物や豊作を感じさせます。


Photo_13

自由に歩き回れる店舗構造や勝手に商品を手にとることのできるセルフサービス方式は、「ここで狩猟・採集をしてよい」という合図になっています。

また、スーパーマーケットなどにあるセルフカートやカゴ、セルフサービス方式のパン屋が用意しているトレイとトングなどは、狩猟採集の道具にほかなりません。

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さらに、汚い店や雑然とした店も強力な「狩猟解禁のメッセージ」を発信します。

食べ物を一日中むきだしのままで人通りの多い所に置いてある店などは、冷静に考えれば汚いはずですが、私たちはなぜか強い魅力を感じてしまうのです。


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(以上の、イラストは、「入りやすい店の秘密」・日本経済新聞社・1993年より抜粋したものです。)


以上のように、リアルショップでは、できるだけ店の「なわばり」を解除して大勢のお客様を引きつけるために、「④狩猟解禁のメッセージ」が発信されているのです。

したがって、私たちは、様々な「④狩猟解禁のメッセージ」によって、店の「なわばり」の存在を忘れて、疑似的な狩猟採集感覚を楽しむことができるのです。

次回は、「⑤もっともらしい理由のメッセージ」について説明いたします。

【関連記事】

1.「見知らぬ人歓迎のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

2.「浪費は美徳のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

3.「返礼不要のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する


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2016年5月21日 (土)

6.「一点注意」と「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

もしもあなたが店員か、店員を指導する立場の方であったとしたら、店員の「身体の動き」(しぐさ=身振り手振り)が、お客様を動かすために非常に大きな「力」を持っているということを十分に理解する必要があります。

手の動きや頭の動きや上半身の動きは、「ことば」よりもはるかに大切な情報を発信するからです。

お客様に場所を教えたり商品の特徴を説明したりする際に、「手」を使わないで行うことは大変困難です。

お客様に賛同していることや同意している気持ちを伝える際に、「頭」を使わないで行うことも大変困難なことです。

「手」と「頭」を正しく使うことによって、驚くほどお客様の理解は深まるのです。

さて、今日は、「手」と「頭」を正しく使う動き(しぐさ=身振り手振り)が得意な、「一点注意の動き」と「協調の動き」の二つの動きを併せ持つ店員についてご説明いたします。

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※はっきりと指し示しながら優しくうなずく店員の説明は聞き取りやすい。

●はっきりと案内しながらも、決して強要しない「一点注意&協調」タイプの店員

「一点注意&協調」タイプの店員は、「一点注意の動き」と「協調の動き」の二つを同時に行うのが特徴です。

わかりやすくきちんと案内や説明をしながらも、決してお客様にプレッシャーを与えない店員がいます。

「一点注意&協調」タイプの店員は、お客様に案内や説明を伴った推奨をする時に、必ずこの二つの動きを同時に行います。

(1)「一点注意の動き」は、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)をはっきり指し示す動き(しぐさ=身振り手振り)なので、方向場所をわかりやすく案内したり、細かい部分を正確に説明することに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「きちんとしている店員」「案内がわかりやすい店員」「説明がわかりやすい店員」などのイメージを持ちます。

(2)「協調の動き」は、腕や頭や上半身を使って、下から上に向かって力を抜く動き(しぐさ=身振り手振り)なので、賛同したり受け入れたりしていることを表現するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「協調的な店員」「優しい店員」などのイメージを持ちます。

さて、この(1)と(2)を同時に行う店員は、お客様から声がかかると、直ぐに近づいてこの動きを使って対応します。

そして、方向や場所を案内する時は、案内する方向や場所に向かって、はっきりと手や指で指し示しますが、この際、決して力を入れて指し示しません。

また、下から上に向かって力を抜いた「うなずき」を繰り返すのが特徴です。

商品やカタログの説明をする時にも、はっきりと手や指を指し示しますが、やさしい「うなずき」を伴うために、決して主張したり強要したりしないことが伝わります。

したがって、お客様は、その動き(しぐさ=身振り手振り)から、「優しくきちんと説明する人」「相手を尊重して案内や説明をする人」などのイメージを感じ取ります。

「優しくきちんと説明する店員」
「相手を尊重して案内や説明をする店員」

以上のようなイメージは、同時に、お客様に対して店員が「下手(したて)」であることを感じさせるために、あらゆる接客の現場において大変有効です。

接客においては、わかりやすい「案内アクション」が得意なだけでも、十分にお客様に満足を提供することができますが、協調的な「うなずきアクション」をも併せ持っている「一点注意&協調」タイプの店員は、ほとんどのお客様のニーズにうまく対応し、大きな満足を提供することができる店員です。


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1.「一点注意」と「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

2.「一点注意」と「突進」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

3.「一点注意」と「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

4.「一点注意」と「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

5.「一点注意」と「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?


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2016年5月20日 (金)

JR新宿駅にある「LUMINE2」の「イセタンミラーメイクアンドコスメティクス」の店員と客のアクション

こんにちは。

さて、今日は、新宿駅改札に直結した駅ソトショップLUMINE2にある「イセタンミラーメイクアンドコスメティクス」を、店員と客のアクションで、観察&分析いたします。

約5年前より、各百貨店が化粧品コーナーでは取り込むことができない顧客層の拡大を狙って、新しいスタイルの化粧品店舗の開発に取り組んでいますが、この「イセタンミラー(以下略称)」も、いわゆる百貨店系の新しい化粧品店舗として、約4年前にオープンしました。

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※甲州街道を挟んで、JR新宿ミライナタワーのちょうど前にあるLUMINE2の2階エスカレーターそばにあります。

この店は、オープン当初は、セルフサービス方式を採用した化粧品店舗として紹介されましたが、実際には、セルフ&非セルフサービス方式で販売していました。

そのために、店の構造も、セルフサービス方式を採用した「店員空間のある、引き込み・回遊型店」ではなく、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」との折衷型店舗の構造をしていました。

したがって、折衷型店舗の構造に合わせて、接客方法も、お客様から注文を受けた後から接客を開始する「一見接客」と、注文を受ける前から接客を開始する「常連接客」の二つの接客方法が行われていました。

以上のことから、このタイプの化粧品店が「セミセルフの化粧品店」と呼ばれるようになったのです。

それでは、このタイプの店の店員と客のアクションについてご説明いたします。


■折衷型店舗における、お客様を引きつける店員のアクションとは?

(1)精算作業を行う店員のアクション

一般的なセルフサービス方式の店の店員は、常に精算作業を行っているために、お客様は自由に店内を回遊して気軽に商品を検討することができます。

この店「イセタンミラー」でも、レジカウンター内での精算作業中の店員のアクションは、「なわばり」を解除するアクションなので、店内を回遊中のお客様をいっそう安心させ、通行客を引きつける店員のアクションとなっています。

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※奥に見えるのが、精算中の店員と客の姿


(2)作業中の店員のアクション

一般的なセルフサービス方式の店では、店員がレジカウンターから出て作業をしていても、決して接客をして来ないので、お客様は安心して商品を見たり選んだりすることができます。

この店「イセタンミラー」でも、レジカウンターから出て作業を行う店員のアクションは、「なわばり」解除のアクションとなって、お客様を引きつけます。


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(3)接客中の店員のアクション

一般的なセルフサービス方式の店では、原則として、店内で店員が接客をすることはありません。

しかしこの店「イセタンミラー」の場合は、折衷型店舗であるために、店内で店員が接客を行います。

そして、店員が他のお客様に接客中の場合は、「なわばり」を解除した店員のアクションとなって、通行客を引きつけます。

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■折衷型店舗における、客が客を引きつける「サクラパワー現象」とは?

一般的なセルフサービス方式の店は、「なわばり」を主張する店員のアクションが生じにくいために、お客様が店に入りにくいと感じることはありませんが、他のお客様が誰もいない時よりも、大勢のお客様の姿が見える時、すなわち「サクラパワー」が生じている時の方が、はるかに入りやすく滞留しやすい店となります。

この店「イセタンミラー」は、セルフ&非セルフの折衷型店舗です。

そのために、店内に「サクラパワー現象」が生じた場合には、セルフの店のように「なわばり」が解除され、それまで以上に通行客を引きつけやすい店となります。

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※店内の客の姿は、「サクラパワー」を発揮するので、通行客が入りやすくなる。


■折衷型店舗における、お客様を遠ざける店員のアクションとは?

(1)「店員空間のない、引き込み・回遊型店」のお客様を遠ざける店員のアクション

この店「イセタンミラー」は、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」(非セルフの店)の性質を併せ持った折衷型店舗であるために、次のような、客を遠ざける店員のアクションが生じやすくなります。

ただし、この店は下のイラストのような狭い店ではないために、店頭や店頭近くに店員がじっとたって、「なわばり」を主張するアクションを行うことはほとんどありませんが、折衷型店舗としては想定される店員のアクションです。

いずれも、典型的な客を遠ざける店員のアクションです。

  ①店頭でじっと立つアクション


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  ②店内でじっと立つアクション


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  ③早すぎる「いらっしゃいませ」のアクション


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(2)「店員空間のある、引き込み・回遊型店」のお客様を遠ざける店員のアクション

この店「イセタンミラー」は折衷型店舗であるために、「店員空間」があっても、次のような、客を遠ざける店員のアクションが生じやすくなります。

いずれも、典型的な客を遠ざける店員のアクションです。

特に、通行客数の少ない曜日や時間帯には、生じやすくなります。

①レジカウンターの中でじっと立って待ち構えるアクション

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②レジカウンターから出て、じっと立って待ち構えるアクション

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③レジカウンターから出て行う、早すぎる「いらっしゃいませ」のアクション

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以上のように、今回説明しました「イセタンミラーメイクアンドコスメティクス」と同様な、二つの構造をもつ折衷型店舗では、次の二つの接客方法が行われています。

(1)お客様の注文を受けた後から接客を開始する「一見接客・いちげんせっきゃく」
(2)お客様の注文を受ける前から接客を開始する「常連接客・じょうれんせっきゃく」

つまり、接客のタイミングが全く異なる二つの接客方法が、一つの店舗内で行われているために、店員の接客が大変むずかしい店となっています。

最近、移動空間に様々なセルフサービス方式の店が登場していますが、案内や説明を専門に行う店員が加わるようになったことで、より多くのお客様を引きつけています。

したがって、「セミセルフの化粧品店」でも、徹底したセルフサービス方式の店に改善し、なおかつ案内や説明を専門に行う店員が存在する店へと、少しずつ変化していくことが予想されます

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1.見知らぬ客を対象に、接客をしなかった「戸板一枚の店」

2.JR新宿駅新南口に大型商業施設「ニュウマン」が第一期オープン

3.駅ソト「ニュウマン」は「道」のある商業集積か?(東京・JR新宿駅新南口)

4.新宿駅南口に「バスタ新宿」がオープン。人の流れが一気に変わりそう。

5.東京・JR新宿駅・新南口の駅ソト「ニューマン」を構成する店舗構造は「道」にふさわしいか?

6.JR新宿駅・新南口の駅ソト「ニュウマン」の通路(道)が、移動空間の「道」としてはなぜ弱いか?

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8.新宿ニュウマン「エキナカ」&「エキソト」がオープン!

9.JR新宿南口「ニュウマン」の飲食店は、「移動空間=道」にできた飲食店。

10.新宿駅「ルミネエスト」と「ニュウマン」の店員のアクションはなぜ違うのか?

11.JR新宿「ニュウマン・エキナカ」の店舗構造と店員のアクション

12.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の催事コーナー店の店員と客のアクション

13.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」の店員と客のアクション

14.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の「メゾンキツネ」の店員と客のアクション

15.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の「アコメヤトウキョウ」の店員と客のアクション


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2016年5月19日 (木)

3.「返礼不要のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

こんにちは。

日本社会は、「贈り物をもらったら必ずお返しをしなければいけない」という暗黙のルールを基本にした贈答文化を長い間継承してきました。

今では、中元や歳暮や冠婚葬祭は年々縮小化現象を辿っていますが、現在でも、品物に限らず、相手の労力や精神的負担に対しては、それ相当のお返しをするのが当然なのだと考えられています。

現代を生きる私たちの一番の悩みが人間関係だと言われる要因は、誰もが精算することができない何らかの「貸し借り関係」に縛られているからです。

にもかかわらず、リアルショップでは、息苦しい「貸し借り仮関係」をきれいさっぱり捨て去った「見知らぬ人」となって、自由に買い物ができることを盛んに訴えています。

それは、できるだけ店の「なわばり」を解除して、大勢のお客様を引きつけるためなのです。

さて、今日は、

「③返礼不要のメッセージ」について説明いたします。

(1)貸し借り関係のない自由な関係をすすめるメッセージ

私たちには、「あの人には借りがある。いつかは返さなければならない」と感じ続ける「精神的な貸し借り関係」が存在し、お互いに貸したり借りたりしながら人間関係を成立させています。

この関係はいつまでも果てしなく続くもので、すっきりと精算してしまおうとすると「冷たい」「失礼だ」「合理的すぎる」などと言われてしまいます。

にもかかわらず、リアルショップの店員が、「どうぞお試しください」とか、「今日は特別にこれをサービスしますね」などと言って、お返しを全く期待しないサービスをお客様に提供するのは、いったいなぜなのでしょうか?

それは、店の「なわばり」を解除するための「③返礼不要のメッセージ」なのです。


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(2)返礼を無視することをすすめるメッセージ

常連客を相手に「常連接客」をしてきたかつての店は、当然「貸し借り関係の」のルールを固く守ってきました。

古くからのお馴染みさんやたくさん買ってくれる客に対しては、おまけをしたり愛想よく振る舞うことによって、店主はその借りを返しました。

すると、今度は客が店主に借りをつくったこととなるため、その借りを返すために、客は嫌でもその店で商品を買わざるを得なくなり、なかなか自由に買い物を楽しむことができませんでした。

それに対して、現在のリアルショップの店員が、買わないことがわかっていても何着でも試着をすすめてくれたり、二度と来ないかも知れない客にスマイルをたくさん提供してくれたりするのは、いったいなぜなのでしょうか?

それは、店の「なわばり」を解除するための「③返礼不要のメッセージ」を発信するためなのです。



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(以上の、イラストは、「入りやすい店の秘密」・日本経済新聞社・1993年より抜粋したものです。)


以上のように、リアルショップでは、「③返礼不要のメッセージ」が、たくさん発信されています。

店が店員の「なわばり」であるために、お客様は店員の「なわばり」に入って買い物をすることになります。

したがって、できるだけ大勢のお客様を引きつけるためには、何とかして「なわばり」を解除することが不可欠なのです。

店員の接客中のアクションや作業中のアクションが「なわばり」を解除することについては、何度もご報告していますが、日常のタブーを打ち破るメッセージもまた、「なわばり」を解除するために発信されているのです。

見知らぬ客となって、店員と「貸し借り関係」のない自由な人間関係を持つことを願望しているお客様にとっては、「③返礼不要のメッセージ」ほど魅力的なものはないのです。

次回は、「④狩猟採集のメッセージ」について説明いたします。


【関連記事】

1.「見知らぬ人歓迎のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

2.「浪費は美徳のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する


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2016年5月18日 (水)

JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の「アコメヤトウキョウ」の店員と客のアクション

こんにちは。

さて、今日は、「JR新宿ミライナタワー」の「ニュウマン」の1階~4階に52店舗ある内の、「AKOMEYA  TOKYO・アコメヤトウキョウ」(1階)を、店員と客のアクションで観察&分析いたします。

「アコメヤトウキョウ」は、好みのお米を好きなだけその場で精米してくれる店です。

そして、ご飯をより一層おいしくするための道具や器、調味料や食品など、お米に関わる非常に多くのアイテムを取り揃えています。

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※「店員空間のある、接触・引き込み、回遊型店」


この店は、セルフ販売方式を採用した「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」です。

この店は、1階の入り口を入って直ぐの所に、一見、スーパー風のイメージで営業しているために、多くの通行客に強烈な存在感をアピールしています。

そして、通行客の誰もが直ぐにこの店がセルフサービス方式の店であることに気づくために、気軽に店頭の商品に近づいたり、自由に店内に入って回遊したりします。

このセルフサービス方式の店の「店員と客のアクション」を改めて観察することによって、その他の店の「店員と客のアクション」をいっそうよく理解することができます。

■この店の、客を引きつける店員のアクションとは?

(1)接客中の店員のアクション

お客様は、セルフサービス方式の店は、注文するまでは店員が接客をしてこないことをよく知っているために、買わずにひやかすだけの場合でも、気軽に店内に入って自由に回遊することができます。

しかし、このタイプの店であっても、「接客中の店員のアクション」は「なわばり」を解除するため、接客が行われると、いっそう通行客が入りやすい店になります。

さて、この店「アコメヤトウキョウ」のレジカウンター(店員空間)は店の奥に設計されているために、通行客からは接客中の店員のアクションはほとんど見えません。

しかし、店内に入れば接客中の店員のアクションが見えるので、お客様はいっそう安心して店内を回遊することができます。


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※店の奥にある、精算カウンター(店員空間)


(2)作業中の店員のアクション

一般的なセルフサービス方式の店では、作業中の店員のアクションもまた、接客中の店員のアクションと同じくらい「なわばり」を解除して、お客様を引きつけることができます。

この店「アコメヤトウキョウ」は、店頭の左側では精米作業が行われたり、奥には期間限定の催事コーナーが設けられたりしているために、店内には様々な店員の作業中のアクションが生じています。

それらの作業中の店員のアクションは、いっそう「なわばり」を解除するために、大勢のお客様を引きつけています。


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■この店の、客を引きつける客のアクションとは?

(1)サクラパワー現象

ドラッグストアや雑貨店などのような、一般的な「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」の店頭部分の商品空間は、常に「なわばり」が解除されているために、店頭にサクラパワー現象が生じやすい店となっています。

この店「アコメヤトウキョウ」も、サクラパワー現象が一日中繰り返されています。

特にこの店は、1階出入口のメイン通路に面しているために、常に大勢の通行客が行き交う好立地に位置しています。

大勢の見知らぬ通行客は、この店の店頭の商品空間に引きつけられ、そのお客様が次々と他の通行客を引きつけて、店頭にサクラパワー現象を生み出します。

そして、同時に店内にもたくさんの回遊客によって、「サクラパワー現象」が生み出されているのです。

「商品」そのものや、店の構造や、セルフサービス方式を提供する店員のアクションも、お客様を引きつける大きなパワーとなっていますが、この店の店頭や店内の回遊通路における「サクラパワー現象」こそが、この店が多くのお客様を引きつける最大のパワーとなっているのです。


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※店頭や回遊通路のお客様の姿が、サクラパワーを発揮して、次々とお客様を引きつける。


■一般的な「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」で、客を遠ざける店員のアクションが生じる場合とは?

今回の店の「AKOMEYA  TOKYO・アコメヤトウキョウ」においては、「客を遠ざける店員のアクション」は全く生じていませんが、規模が小さい店や通行量が少ない立地にある店の場合などには、このタイプの構造の店であっても、「客を遠ざける店員のアクション」によって、ますます客を遠ざけていることも珍しくありません。

(1)レジカウンターや回遊通路や店頭で、じっと立って待ち構える店員のアクション

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(2)接客を開始する店員のアクション

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セルフサービス方式を採用した店の接客方法は、お客様から注文を受けた後から接客を開始する「一見接客」です。

そのために、原則として、お客様から注文を受ける前から接客を開始する「常連接客」の店のようには、お客様を遠ざける店員のアクションは生じません。

しかし、それでもやはり、店が店員の「なわばり」であることを理解していない場合は、お客様に強いプレッシャーをかけたり、嫌な思いをさせて遠ざけてしまう店員のアクションが生じてしまいます。

以上のようにして、「AKOMEYA  TOKYO・アコメヤトウキョウ」の店員と客のアクションを観察した後で、ファッション&雑貨を主体とした「ニュウマン」のその他の店の店員と客のアクションを改めて観察してみてください。

それまで見えなかった店の構造による「店員のアクション」と「お客様のアクション」の違いが見えてきます。

その他の店の店員と客のアクションについては、後日またご報告いたします。


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2016年5月17日 (火)

5.「一点注意」と「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

かつて、国会での証人喚問のTV中継を「静止画像」で行うという奇妙な方法が採用されたことがありました。

当然、多くの国民から「静止画像」に対する大きな不満が起こり、中止となりました。

それでは、なぜ視聴者は「静止画像」に対して大きな不満を感じたのでしょうか?

それは、視聴者が、「静止画像」とほとんど変わらない通常のTVの画像から、ほんのかすかな身体の動き(しぐさ=身振り手振り)が発する多くの情報を読み解きたかったからに違いありません。

にもかかわらず、人の動き(しぐさ=身振り手振り)が発信している情報は、私たちが毎日のコミュニケーションにおいて活用できるように、きちんと整理された状況になっているわけではありません。

私たちは、「人の動き」に最も注目するくせに、なぜほとんどの人は、「人の動き」が発信する情報や、「人の動き」が他人に与える影響力について語ろうとしないのでしょうか?

人の動き研究室では、「人の動き」という観点から、様々な人間関係の現場を観察分析し、人の動きの影響力や、発信する明確な情報についてご報告を続けています。

さて、今日は、「一点注意の動き」と「攻撃の動き」の二つの動きを併せ持つ店員についてご説明いたします。

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※くっきりはっきりと指し示す店員からは、信ぴょう性や責任感が感じられる。


●自信と責任を持って案内や説明をする「一点注意&攻撃」タイプの店員

「一点注意&攻撃」タイプの店員は、「一点注意の動き」と「攻撃の動き」の二つを同時に行うのが特徴です。

いつどのような状況にあろうとも、部下に対して責任と自信を持って、非常に明確な指示を出すことができる、リーダーシップの高い上司がどの会社にも必ず存在しています。

そして、リアルショップでも、このようなタイプの店員に、ごくたまに遭遇します。

「一点注意&攻撃」タイプの店員は、お客様に案内したり説明したりするときに、必ずこの二つの動きを同時に行います。

(1)「一点注意の動き」は、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)をはっきり指し示す動き(しぐさ=身振り手振り)なので、方向場所をわかりやすく案内したり、細かい部分を正確に説明することに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「きちんとしている店員」「案内がわかりやすい店員」「説明がわかりやすい店員」などのイメージを持ちます。

(2)「攻撃の動き」は、腕や頭や上半身を使って、上から下に向かって力を入れる動き(しぐさ=身振り手振り)なので、強い自信や主張を表現するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「信頼できる店員員」「責任感のある店員」「自信のある店員」などのイメージを持ちます。

さて、この(1)と(2)を同時に行う店員は、お客様から声がかかると、直ぐに近づいてこの動きを使って対応します。

そして、方向や場所を案内する時は、案内する方向や場所に向かって、はっきりと手や指で指し示しますが、この際、はっきりと指し示す手や指を、上から下に向かって、力を入れて動かすのが特徴です。

商品やカタログの説明をする時にも、はっきりと手や指を指し示しますが、下に向かって力を入れる動きを伴うために、自信や責任を感じていることが伝わります。

したがって、お客様は、その動き(しぐさ=身振り手振り)から、「自信を持ってわかりやすく説明する人」「責任を持ってはっきりと指示する人」「わかりやすくて信頼できる人」などのイメージを感じ取ります。

「自信を持ってわかりやすく説明する店員」
「責任を持ってはっきりと指示する店員」
「わかりやすくて信頼できる店員」

以上のようなイメージは、同時に、お客様に対して店員が「下手(したて)」であることを感じさせるために、あらゆる接客の現場において大変有効です。

このような、店員は、得意のリーダーシップを発揮してあっという間に店長の座に上り詰めてゆきますので、実は、お客様が接客の現場ではなかなか遭遇できない貴重な店員なのです。


【関連記事】

1.「一点注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

2.「全体注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

3.「不注意指示」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

4.「注意不明」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

5.「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

6.「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

7.「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

8.「虚脱」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

9.「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

10.「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

11.「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

12.「不動」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

13.「一点注意」と「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

14.「一点注意」と「突進」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

15.13タイプの店員とは?


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2016年5月16日 (月)

2.「浪費は美徳のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

こんにちは。

店は店員の「なわばり」なので、お客様は店員の「なわばり」に入って買い物をすることになります。

したがって「売れる店」では、できるだけ「なわばり」を主張しないで、できるだけ「なわばり」を解除することを心がけています。

そのためにリアルショップでは、様々なメッセージを発信して、できるだけ多く、店の「なわばり」を解除しようとしているのです。

その様々なメッセージを次の六種類に分類して、順番にご説明しています。

①見知らぬ人歓迎のメッセージ    ②浪費は美徳のメッセージ
③返礼不要のメッセージ             ④狩猟解禁のメッセージ
⑤もっともらしい理由のメッセージ ⑥性をほのめかすメッセージ

さて今日は、以上の六つのメッセージのうち、5月14日の「①見知らぬ人歓迎のメッセージ」に続いて、

「②浪費は美徳のメッセージ」について説明いたします。

(1)店中に溢れるプライスPOP

安く割り引きされた価格やそうでない価格であっても、買う気を促すためにたくさん掲示されたプライスPOPからは、「②浪費は美徳のメッセージ」が流れます。

ディスカウントショップほど、価格訴求のPOPが多いのが特徴です。

大量の価格訴求のPOPが、店の「なわばり」を忘れさせて大勢のお客様を引きつけているのです。

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(2)プライスPOPが一枚もない商店街の店

店員と客が互いに顔見知りであった商店街の店では、店としてはいい加減な物や無駄な物は売れませんでしたし、客としても余計な買い物をすることができませんでした。

かつての商店街の店には、プライスカードはほとんどなく、店主の言いなりに客は支払いを済ませていたのです。

商店街の店には「②浪費は美徳のメッセージ」は全く発信されていませんでした。

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(3)セット販売の割引訴求

一個390円が、二個セットで購入すると690円。差し引き90円の割引になるが、客にとっては、その割り引き金額よりもはるかにお得なイメージがしてしまう。

そのために、当座は一足あれば間に合うにもかかわらず、5足まとまった靴下を買ってしまうのです。

これも、セット販売が発信する「②浪費は美徳のメッセージ」ですが、このメッセージにお客様はついつい店の「なわばり」を忘れてしまうのです。

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(4)「たったの1000円ですよ!」と価格を連呼する。

1000円で買える物はたくさんありますが、「たったの1000円!、たったの1000円!」と店員に連呼されることによって、「たったの1000円で高い商品を購入できる」という心理が働き、1000円札が飛び交う状況が生まれるのです。

「②浪費は美徳のメッセージ」によって、多くのお客様は、1000円で何が得られるかということよりも、「1000円なら無駄になってもよい」という気持ちにかられるのです。

大抵のお客様が持つ「浪費をしてみたい」という本音に訴えて、「なわばり」を解除しているのです。
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(5)分割払いや、今だけサービスの訴求。

多くのお客様は、「お金は後で分割払いで結構です」や「月々のわずか1980円の10回払いです」などの分割払いや、「今回に限りコレとコレとアレもおつけします」などのサービスに対して、「安い!」や「得だ!」と感じてしまいます。

これらは、「②浪費は美徳のメッセージ」だからです。

そして、「分割払い」や「今だけサービス」の訴求が、店の「なわばり」を解除させているのだという感覚すら持たなくなるのです。

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(以上の、イラストは、「入りやすい店の秘密」・日本経済新聞社・1993年より抜粋したものです。)


以上のように、TVやネットやリアルショップから、購入を促進するための「②浪費は美徳のメッセージ」がたくさん発信されています。

中でも、リアルショップでは、店の「なわばり」を解除するために、このメッセージがたくさん発信されているのです。

今、一番大勢のお客様を引きつけている、「駅ナカ・駅ソト」ショップが発信している「②浪費は美徳のメッセージ」は、その他のリアルショップが発信している同種のメッセージよりも、「なわばり」を解除するために、はるかに有効なメッセージとなっていることがわかります。

だから、「駅ナカ・駅ソト」ショップに、大勢のお客様が引きつけられるのです。

リアルショップが発信している様々なメッセージを、「なわばり」を解除するためのメッセージだという観点から、改めて見直してみてください…。

次回は、やはりリアルショップの、「なわばり」を解除するための、「③返礼不要のメッセージ」について説明いたします。


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2016年5月15日 (日)

4.「一点注意」と「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

私たちは、本来、相手の「身体の動き」を読み取る能力が備わっていますが、これまで学校や職場などで、正しく教えられたことが一度もないために、ほとんどの人が相手の「身体の動き」に翻弄されて、悩んだり傷ついたりしています。

リアルショップのお客様が、店員に対して様々な感情を抱くのも、実は店員のことばと同時に伴われる「身体の動き」の情報に大きな影響を受けているのです。

つまり、お客様は、その時、店員がどんな「ことば」をしゃべったかではなく、どのような「身体の動き」の情報を発信したかということによって、楽しくなったり、腹が立ったりしてしまうのです。

ほとんどのお客様が、リアルショップで買い物をする際には、店員のことが必要以上に気になるというのは、実はこのせいなのです。

このようなことを知ることは、店員さんにとっては大変苦痛なことかも知れませんが、もしも「身体の動き」をコントロールすることができれば、従来までのイメージをガラリと変化させることができるのも事実です。

さて、今日、ご説明する店員は、「一点注意の動き」と「退避の動き」の二つの動きを併せ持つ店員についてです。

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※指し示すと同時に、後ずさりをしてしまうと、お客様に不安を与える。


●はっきり指し示したり案内したりするのは得意だが、徐々にやる気がなさそうにしてしまう「一点注意&退避」タイプの店員

「一点注意&退避」タイプの店員は、「一点注意の動き」と「退避の動き」の二つを同時に行うのが特徴です。

そのために、お客様に案内したり説明したりするときは、必ずこの二つの動きを同時に行います。

(1)「一点注意の動き」は、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)をはっきり指し示す動き(しぐさ=身振り手振り)なので、方向や場所をわかりやすく案内したり、細かい部分を正確に説明することに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「きちんとしている店員」「案内がわかりやすい店員」「説明がわかりやすい店員」などのイメージを持ちます。

(2)「退避の動き」は、手や身体を使って、後ろに向かってゆっくり進む動き(しぐさ=身振り手振り)なので、慎重に、あるいは消極的に行動するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「消極的な店員員」「慎重な店員」「行動的ではない店員」などのイメージを持ちます。

さて、この(1)と(2)を同時に行う店員は、常に控えめですが、お客様から声がかかると、直ぐに近づいて対応します。

そして、方向や場所を案内する時は、案内する方向や場所に向かって、はっきりと手や指を指し示します。

商品やカタログの説明をする時にも、はっきりと手や指を指でし示して行うために、大変わかりやすく伝わります。

さて、ここまでは、「一点注意の動き」を持つ他の店員と同じですが、その後は、次第に後ずさりをしながらお客様から遠ざかって行くのが特徴です。

そして、このタイプの店員は、接客に関しては、できるだけお客様の意志を尊重し、店員は控えめにしておくことが大切なのだと考えています。

したがって、このタイプの店員は、「なわばり」を主張してお客様を遠ざけたり、店員が「上手・うわて」になってお客様を「下手・したて」にしてしまうようなことはありません。

しかし、店員に質問したり相談したりする大抵のお客様は、わかりやすい案内や説明をしてくれる店員からは、同時に自分にピッタリだと思う商品を積極的に勧めてくれることを望んでいるために、このタイプの店員に対して、物足りなさを感じてしまいます。

積極的すぎる店員がお客様への対応をコントロールすることは大変難しいことですが、同じように、消極的な店員が積極的にお客様に対応することもまた大変難しいことです。

しかし、「一点注意&退避」タイプの店員が、状況に応じて積極的に対応する接客方法を身に着けることによって、幅広いお客様のニーズに応えることができます。

そして、その接客方法をすることによって、リアルショップに限らず、あらゆる接客の現場においても、大変有効なサービスを提供することができるのです。

「一点注意&退避」タイプの店員が、先に説明した「一点注意&接近」タイプの店員の接客を採り入れることは、ワンランク上の接客を目指すことになるのです。


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2.「全体注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

3.「不注意指示」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

4.「注意不明」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

5.「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

6.「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

7.「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

8.「虚脱」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

9.「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

10.「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

11.「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

12.「不動」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

13.「一点注意」と「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

14.「一点注意」と「突進」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

15.「一点注意」と「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

16.13タイプの店員とは?


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2016年5月14日 (土)

1.「見知らぬ人歓迎のメッセージ」が、店の「なわばり」を解除する

こんにちは。

店は店員の「なわばり」です。

したがって、「なわばり」を解除した店にお客様は引きつけられ、「なわばり」を主張した店にお客様は遠ざけられているのです。

その「なわばり」を解除するために、店は様々なメッセージを発信しているという観点から、具体的な店をご説明してまいります。

それでは、最初に、「なわばり」を解除するために店が発信している六つのメッセージからご説明します。

①見知らぬ人歓迎のメッセージ    ②浪費は美徳のメッセージ
③返礼不要のメッセージ             ④狩猟解禁のメッセージ
⑤もっともらしい理由のメッセージ ⑥性をほのめかすメッセージ

さて、以上の六つのメッセージのうち、今日は、

①見知らぬ人歓迎のメッセージ についてです。

(1)通行客の多い通路に面した店。

通行客の多い通路には、見知らぬ人が多数行き交っています。

そのために、通行客の多い通路に面した店は、それだけで「①見知らぬ人歓迎のメッセージ」を発信している店なのです。

だから、誰でもが気軽にひやかしやすい店なのです。

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(2)商店街の店は、逆に「見知らぬ人お断りのメッセージ」を発信していた。

全国各地で隆盛を誇った時代の商店街の店は、地元の馴染み客を対象に商売をしてきたために、店の構造と接客方法が「常連客」向きになっていました。

店員空間のない、引き込み・回遊型店」(酒店、乾物店、洋品店)か「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」(八百屋、魚屋)の構造をした店がほとんどで、客が来るやいなや、時候の挨拶や近所のうわさ話などをしながら、接客を開始する「常連接客」が行われていました。

だから、馴染みのお客様しかやって来なかったのです。
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(3)作業中の店員のアクション。

お客様がやって来ても、お客様から声がかかるまでは接客を開始しない「一見接客」からは、「①見知らぬ人歓迎のメッセージ」が発信されます。

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(4)セルフサービス方式の店。

何も買わないでも、気軽に帰ることができるセルフサービス方式の店からは、「①見知らぬ人歓迎のメッセージ」が発信されます。

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(5)店員空間のある店の構造。

店員空間(レジカウンター)が明確に作られた店は、店員が店員空間(レジカウンター)の中から外には出てこないというルールを感じさせる店なので、見知らぬ客も気軽に店内を回遊できるのです。

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(以上の、イラストは、「入りやすい店の秘密」・日本経済新聞社・1993年より抜粋したものです。)


以上のように、過去の店からも現在の店からも、「なわばり」を解除するために、様々なメッセージが発信されています。

店は日常の生活においてはタブーとされている(禁じられている)メッセージを解き放つ非日常の空間だからこそ、人は店に出かけて「元気」を獲得できるのです。

ネットショップがどれほど普及しようとも、リアルショップが私たちにとって不可欠な訳は、そこが大抵のことは許される「メッセージ」が飛び交う現代の「境界」だからです。

次回は、「②浪費は美徳のメッセージ」について説明いたします。


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2016年5月13日 (金)

JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の「メゾンキツネ」の店員と客のアクション

こんにちは。

さて、今日は、「JR新宿ミライナタワー」の「ニュウマン」のM2階にあるファッション店「MAISON KITSUNE・メゾンキツネ」の店員と客のアクションをご説明いたします。

この店「メゾンキツネ」は、人気の男女のブランドファッション&グッズを販売しています。

広い間口(約8m)と広々とした店内が特徴で、他の店と全く違った雰囲気を醸し出しています。


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※「店員空間のない、引き込み、回遊型店」


この店は、セルフ販売方式ではないので、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」に分類されます。

店内に引き込んだ商品空間店のほとんどは店の奥に配置され、中央にはほんの少しの商品空間が設計されています。

したがって、店内全体が客空間となっていて、明確な回遊通路はありません。

この特徴がある「店員空間のない、引き込み・回遊型店」の店舗構造からは、いったいどのような店員とお客様のアクションが生み出されているのでしょうか?

■一般的な「店員空間のない、引き込み・回遊型店」で生じやすい、客を遠ざける店員のアクションとは?

(1)店内でじっと立って待ち構える店員のアクション

このタイプの店では、店内の「客空間」は「店員空間」とも重なっているために、店員がじっと立ってお客様を待ちかまえると、「なわばり」を主張する店員のアクションとなって、お客様を遠ざけてしまいます。

この「メゾンキツネ」の場合では、店員がじっと立って待ち構えると、その姿をさえぎる商品空間や什器などが非常に少ないために、より強い「なわばり」主張のアクションとなってしまいます。

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(2)店頭や通路にじっと立って待ち構える店員のアクション

このタイプの店では、店員が店頭や通路にじっと立って待ち構えるアクションが生じやすくなりますが、店内よりもいっそう「なわばり」を主張する店員のアクションとなってしまい、店内をひやかして歩きたい通行客は、大変入りにくい店となってしまいます。

この「メゾンキツネ」店の場合は、非常に広い客空間(店員空間と共有)が設計されているために、店員が店頭や通路にまで出てじっと立って待ち構えるようなアクションは見られません。

しかし、全く死角のない店内は、通行客から直ぐに見渡せるために、たとえ店員が店の奥にじっと立っていたとしても、ほとんど店頭にじっと立っている場合と同じように、強い「なわばり」主張を感じさせてしまいます。


Photo_9

(3)早すぎる接客を開始する店員のアクション

このタイプの店では、やって来たお客様に対して、早すぎる「いらっしゃいませ」などの接客が開始されるのが特徴です。

この「メゾンキツネ」の場合は、店の一番奥にある商品空間までの距離が長いために、まだよく商品をながめていない内に、客空間で待機している店員から接客を開始されてします。

したがって、特にひやかし客にとっては、「なわばり」を主張する店員のアクションが強いプレッシャーとなって、店内に長く踏み止まることができません。


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※ひやかし客にとっては、店員の存在が気になりやすい店の構造。

■一般的な「店員空間のない、引き込み・回遊型店」で生じやすい、客を引きつける店員のアクションとは?

(1)接客中の店員のアクション

このタイプの構造の店であっても、接客中の店員のアクションが生じた場合には、「なわばり」を解除する店員のアクションとなって、強力に通行客を引きつけることになります。

この「メゾンキツネ」の客空間は大変広く、しかも通行客からの見通しが良いために、接客中の店員のアクションが生じた場合には、より強力な「なわばり」解除のアクションとなって、一転して入りやすい客空間に変わります。


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(2)作業中の店員のアクション

このタイプの店では、接客中のアクションと共に、作業中の店員のアクションも、「なわばり」を解除する店員のアクションとなって、通行客を引きつけます。

この「メゾン キツネ」でも、店員が絶えず何らかの作業中のアクションを続けていますが、店員の視線をさえぎるための商品や什器が非常に少ないために、同じタイプの他の店の作業中の店員のアクションほどは、「なわばり」を解除した店員のアクションとはなっていません。

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■一般的な「店員空間のない、引き込み・回遊型店」で生じやすい、客を引きつける客のアクションとは?

客を引きつける客のアクションとは「サクラパワー現象」のことです。

このタイプの店でサクラパワー現象が生じた場合には、強力な「なわばり」を解除した店となって、次々と通行客を引きつけます。

この「メゾンキツネ」の場合も、通行客が特に多い曜日や時間帯には、「サクラパワー現象」が生じて、ひやかし客にとって非常に入りやすい店となることも事実です。


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※サクラパワーが生じると、入りやすい客空間になる。

さて、入りやすい店とは、入り口が広い店のことでは、決してありません。

なぜならば、入り口が狭い店でも入りやす店はたくさん存在しているからです。

つまり、ほとんどのお客様は、店頭の商品空間のイメージから、「なわばり」主張を感じる店を「入りにくい店」だと感じ、「なわばり」解除を感じる店を「入りやすい店」だと感じているのです。

そのために、実は、店頭の商品空間の作り方が、通行客を店内に引きつけるか遠ざけるかを大きく左右しているのです。

この「メゾンキツネ」の広くてオープンな間口は、通行客がより入りやすいことを想定して設計されているわけではないと思います。

商品コンセプトに対応した店舗デザインの一環として、広い出入口と客空間が設計されているのだと思います。

ただ、「駅ソト」という移動空間に立地した「ニュウマン」の館内を回遊する大勢の通行客を、どのようにして店頭に引きつけ、どのように店内を回遊させたり滞留させたりする計画が準備された店であるかについては、「人の動き」という観点より、今後も観察を続けていきたいと思います。


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4.新宿駅南口に「バスタ新宿」がオープン。人の流れが一気に変わりそう。

5.東京・JR新宿駅・新南口の駅ソト「ニューマン」を構成する店舗構造は「道」にふさわしいか?

6.JR新宿駅・新南口の駅ソト「ニュウマン」の通路(道)が、移動空間の「道」としてはなぜ弱いか?

7.今もっとも注目されている、JR新宿駅の四つの「駅ソトショップ」の「移動空間(道)」の違い。

8.新宿ニュウマン「エキナカ」&「エキソト」がオープン!

9.JR新宿南口「ニュウマン」の飲食店は、「移動空間=道」にできた飲食店。

10.新宿駅「ルミネエスト」と「ニュウマン」の店員のアクションはなぜ違うのか?

11.JR新宿「ニュウマン・エキナカ」の店舗構造と店員のアクション

12.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の催事コーナー店の店員と客のアクション

13.JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の洋菓子店の店員と客のアクション


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2016年5月12日 (木)

53.(20)自動販売機がとりついた店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

日本の商店街の店の栄枯盛衰を研究することは、

(1)売れる店と売れない店が生じる訳

(2)駅ナカ・駅ソトショップに大勢のお客様が引きつけられる訳

(3)駅ナカ・駅ソトショップの中にも売れる店と売れない店が生じる訳

などについて知ることにつながります。

実は、「商店街の店」とは、「店」本来の性質を埋め込んで、当時の諸事情を背景にして発案された、特別な役割を担った「新しい店」(当時としては)だったのです。

やがて役割を終えて静かに消え去っていった多くの「商店街の店」と入れ替わるかのように、次々と登場してきた新しい商業集積もまた盛衰を繰り返し、そしていよいよ、「店」本来の性質を蘇らせた新しい店が登場してきています。

さて今日は、20回シリーズでご説明してきました、かつての商店街の店の最終回です。

その店とは、「自動販売機にとりつかれた店」で、かつての全国各地の商店街(約30年前の1988年当時)には、必ず存在していた店なのです。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)

(1)自動販売機を置くことによって、店内にはいる客の数が減少する(1988年当時)

………下の二店は「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の酒店と化粧品店なのですが、接触部分の商品空間はすべて自動販売機になっています。

Photo_18


「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の本来の機能は、接触部分で多くの客をひきつけて、そのうちの何割かの客に店内を回遊させることなのです。

ところがこの場合、自動販売機を利用する客は目的がはっきりしているので店内にははいってきません。………

P181

(2)店内の様子がよく見えないので、フリー客がはいりにくい(1988年当時)

………一方、本当にこの店に興味を持ちそうな客の目には店内の様子が見えないので、なかなか客数を増やすことができないのです。

こんな構造では店員の努力も意味がないので、店はますます無気力になり、自動販売機に頼り続けることになるのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


このブログでは、「日本の商店街はなぜ滅んだのか?」の第一要因として、「店に住み込んだ店主が、接客をする店であったから」だということを、何度もご説明してまいりました。

かつての馴染みのお客様は、濃密な人間関係を背景にした接客をする店を避けて、商店街から遠ざかって、希薄な人間関係しか存在しない店へと遠ざかってしまったのです。

何とかして遠ざかったお客様を呼び戻そうとして必死になって頑張った店主たちは、やがてそれが大変難しいことだと知ることになり、何とかして当座しのぎの利益を増やそうとする方策に舵を切っていったのです。

それが、衰退の影が忍び寄った商店街に、溢れるように出現してきた自動販売機です。

店主が休んでいる間も代わって、24時間販売してくれる自動販売機は、最初は利益を生み出しましたが、自動販売機を店頭に設置することによって、以前よりもいっそうお客様がはいりにくい店になってしまいました。

馴染みの店主が馴染みのお客様に接客をすることが特性であった商店街の店が、一転して、全く接客を伴わないで販売が完了してしまう自動販売機を設置することによって、商店街の店らしさは、どんどん損なわれていきました。

「商店街の店」が滅んでいった要因の一つとして、店主自身のやる気の欠如を指摘する、全く見当はずれな専門家の声もありますが、決して商店街の店主自身のやる気が欠如していた訳ではありません。

「商店街の店」が、商店街の店としての役割を終えただけのことなのです。

かつては、多くの日本人が、「商店街の灯り」に大きな「元気」を与えてもらいました。

しかし、その灯りは、「茶市の風」とは、元来性質の異なるものだったのです…。

やはり、商店街の栄枯盛衰の締めくくりとしては、前回にもご紹介しました。「本来の店」の性質を語った次の一文が最もふさわしいと考えます。

『茶市の風に吹かれると風邪をひかん』(長崎県・早岐・はいきの茶市)

※長崎県の早岐に「茶市・ちゃいち」という市が立ちます。茶市の風に吹かれると風邪をひかないといわれています。おそらく、その市には元気の源があったのでしょう…。


【関連記事】

1.(1)子供が去って行った菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

2.(2)味が伝わらない和菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

3.(3)限られた人だけのブティック(1988年当時のさびれゆく小売店)

4.(4)過去を売り続ける衣料品店(1988年当時のさびれゆく小売店)

5.(5)流行を捨てた靴店(1988年当時のさびれゆく小売店)

6.(6)若者に人気のないカバン店(1988年当時のさびれゆく小売店)

7.(7)守り続ける宝石・貴金属店(1988年当時のさびれゆく小売店)

8.(8)セルフで買えない文房具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

9.(9)貯蔵庫になった酒販店(1988年当時のさびれゆく小売店)

10.(10)古い体質が苦しい精米店(1988年当時のさびれゆく小売店)

11.(11)自由に選べない精肉店(1988年当時のさびれゆく小売店)

12.(12)ない魚は売れない鮮魚店(1988年当時のさびれゆく小売店)

13.(13)接客が気づまりな青果店(1988年当時のさびれゆく小売店)

14.(14)病人もはりにくい薬局・薬店(1988年当時のさびれゆく小売店)

15.(15)思い出に埋もれた玩具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

16.(16)あかりの消えた電器店(1988年当時のさびれゆく小売店)

17.(17)過ぎた日々を写す写真店(1988年当時のさびれゆく小売店)

18.(18)在庫も眠る寝具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

19.(19)元気のないスポーツ用品店(1988年当時のさびれゆく小売店)


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2016年5月11日 (水)

JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」の店員と客のアクション

こんにちは。

今一番元気のいいリアルショップは、「駅ナカ・駅ソト」ショップです。

さて、今日は、「JR新宿ミライナタワー」にある駅ソト・「ニュウマン」の中に、一店だけ出店している洋菓子店「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」の店員と客のアクションを観察・分析してみたいと思います。


Photo


この店「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」は、「ニュウマン」の2Fの入り口を入った直ぐ右側に、一店だけの洋菓子店として出店し、ショコラをはじめマカロンやケーキも販売しています。

この店は、一見、「店員空間の狭い接触型店」の構造に見えますが、実は、その「店員空間の狭い接触型店」に近い、「店員空間の狭い引き込み型店」の店舗構造を設計している所が大きなポイントです。

Photo_5             Photo_6

※店員空間が狭い引き込み型店       ※店員空間が狭い接触型店


「店員空間が狭い引き込み型店」は、商品空間を店内に引き込み、店員はその商品空間を挟んでお客様に対して接客を行う、いわゆる対面販売の店の構造です。

この構造をした店では、店舗の構造の特徴から、店員が意識をしないでいると、「客を遠ざける店員のアクション」が生じやすいのが特徴です。

(1)狭い店員空間にじっと立ってお客様を待ち構える店員と、通路を行き交うお客様との距離は、「店員空間が狭い接触型店」ほどは近くありませんが、お客様は、店内の客空間には気軽に入っていくことができないために、なかなか商品空間までにはたどり着けません。


Photo_11
※店員空間でじっと立って待ち構える。


(2)せっかくお客様のために設けた客空間に出てじっと立ってお客様を待ちかまえると、典型的な「なわばり」を主張する店員のアクションとなって、お客様を遠ざけてしまいます。


Photo_12
※客空間に出てじっと立って待ち構える。


(3)お客様が入ってくるや否や、直ぐに「いらっしゃいませ!」と声をかけることによって、お客様を遠ざけてしまいます。
店内に入って来たお客様は、必ずしも購入することを目的にしているわけではないからです。

Photo_10

※早すぎる「いらっしゃいませ」。


ところが、この店「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」は、「店員空間の狭い引き込み型店」を設計し、しかも右側の壁面はショーケースの位置までにとどめることによって、客空間と通路の境界線をあいまいにしています。

そのために、「店員空間の狭い引き込み型店」であるにもかかわらず、一見、通路の前面にまで商品空間を押し出した「店員空間の狭い接触型店」のような店が出来上がっているのです。

このことが、この店舗構造特有の「客を遠ざける店員のアクション」を極力少なくし、反対に「客を引きつける店員のアクション」を引き起こしやすくしているのです。

Photo_17_2
※ショーケースの前の「客空間」は、通路とは違った素材の白いスペースとなっている。


この店の左側にはエスカレーターがあり、すぐ右側が、JR新宿駅のミライナタワー改札と甲州街道に直結した、メインの出入り口となっています。

そのために、開店から閉店までの間、最も通行量の多い位置に立地しています。

「ニュウマン」を出入りする大勢のお客様がこの店の「客空間」をショートカットして行き交いますが、そのこともこの店に「客を引きつける店員のアクション」や「客を引きつける客のアクション」(サクラパワー現象)を引き起こす要因になっています。

(1)通行客からは、接客中の店員のアクションがこのイラストよりもはるかによく見えるために、「接客中の店員のアクション」が「なわばり」を解除する店員のアクションとなって、より効果的に他のお客様を引きつけます。

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(2)注文中の客やひやかし客が途絶えた場合に、店員が「じっと立って待ち構える」アクションを行う時もありますが、たいていは何らかの作業中のアクションを行っているために、客は気軽に商品空間に近づくことができます。

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※作業中の店員のアクション

(3)なんといっても、この店の一番の武器は、店舗の立地と、店舗構造の特徴から、客空間に「サクラパワー現象」が生じやすいことです。
「サクラパワー現象」は、お客様自身が生み出してくれるものだけに、店側が何の努力もすることなく、大勢のお客様を引きつけて相乗効果を生み出してくれるのです。

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※一人目のお客様は、二人目のお客様を引きつける「サクラパワー」となります。


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※店の構造と好立地が、絶えず「サクラパワー現象」を引き起こす。


この店が「ニュウマン」のファッションゾーンの中の一店だけの洋菓子店でありながら、しかも出入口という特徴的な立地にありながらも、大勢のお客様を引きつけている要因は、「客を引きつける店員のアクション」と「客を引きつける客のアクション」が生じやすい、三空間店舗設計の成功にあります。

店は店員の「なわばり」です。

その「なわばり」をうまく解除した店に、通行客は引きつけられます。

この店の「商品空間」の商品そのものも確かに魅力がありますが、それ以上に「なわばり」が解除された「客空間」の魅力こそが、大勢のお客様を引きつけているのです。


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2016年5月10日 (火)

3.「一点注意」と「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

「販売の達人」とか「接客の達人」とか「セールスの達人」などと呼ばれる、販売業界において群を抜いた業績を上げる「達人」が、TVやビデオなどで紹介されています。

そして、そこには、見る人の誰もが「なるほど」と思われるような「達人」が登場しています。

ところが、実際には、「世の中にはほとんど紹介されない達人」が存在しています。

実は、販売業界の「達人」には、二つのタイプの達人が存在し、TVやビデオで紹介される達人と、紹介されない達人に分かれているのです。

TVやビデオで紹介されない「達人」とは、従来までのTVやビデオでは、達人の達人たるゆえんを解説することができなかった店員のことです。


さて、今日、ご説明する店員は、「一点注意の動き」と「機敏の動き」の二つの動きを併せ持ち、なおかつ「世の中にはほとんど紹介されない」店員についてです。

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●適切な案内や説明をするや否や、次々と関連した商品の紹介を繰り返す「一点注意&機敏」タイプの店員

「一点注意&機敏」タイプの店員は、「一点注意の動き」と「機敏の動き」の二つを同時に行うのが特徴です。

お客様に案内したり説明したりするときは、必ずこの二つの動きを同時に行います。

(1)「一点注意の動き」は、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)をはっきり指し示す動き(しぐさ=身振り手振り)なので、方向場所をわかりやすく案内したり、細かい部分を正確に説明することに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「きちんとしている店員」「案内がわかりやすい店員」「説明がわかりやすい店員」などのイメージを持ちます。

(2)「機敏の動き」は、手や身体を使って、後ろに向かって素早く引く動き(しぐさ=身振り手振り)なので、素早く行動するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「素早い店員」「行動の早い店員」「シャイな店員」などのイメージを持ちます。

さて、この(1)と(2)を同時に行う店員は、お客様から声がかかるや否や直ぐに近づいて来て対応します。

方向や場所を案内する時は、案内する方向や場所に向かって、はっきりと手や指を指し示します。

商品やカタログの説明をする場合にも、はっきりと手や指を指し示して行うために、わかりやすく伝わります。

そして、お客様の要望に対応した商品を的確に紹介するのが得意ですが、その際に、関連した商品を次から次に選んだり探したりして、たくさんの商品を紹介するのが特徴です。

たいていのお客様は、できるだけたくさんの商品を、比較したり検討したりして自分にピッタリの商品を購入することを望んでいます。

なぜなら、たとえ、すでに購入する商品を決定していたとしても、改めて他の商品と見比べることによって、より納得した買い物をすることができるからです。

この「一点注意&機敏」タイプの店員は、そのようなお客様のニーズに十分に応えてくれます。

「一点注意&機敏」タイプの店員は、あまりにも素早い動きだと感じるお客様からは、早すぎて案内がわかりにくいとか、せわしなくて落ち着かないと思われる場合もありますが、これらは、店員が「下手・したて」でお客様を「上手・うわて」な立場にするために、致命的な欠点にはならず、むしろ幅広いお客様の要望に応えることになっているのです。

従って、このタイプは「世の中にはほとんど紹介されない店員」であるにもかかわらず、「達人」として静かに君臨しているのです。

そして、「一点注意&機敏」タイプの店員の行為は、リアルショップに限らず、あらゆる接客の現場において大変有効です。

「身体の動き」こそが、「人を動かす」最大のエネルギーなのです。


【関連記事】

1.「一点注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

2.「全体注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

3.「不注意指示」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

4.「注意不明」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

5.「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

6.「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

7.「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

8.「虚脱」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

9.「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

10.「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

11.「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

12.「不動」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

13.「一点注意」と「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

14.「一点注意」と「突進」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

15.13タイプの店員とは?


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2016年5月 9日 (月)

JR新宿ミライナタワーにある「ニュウマン」の催事コーナー店の店員と客のアクション

こんにちは。

「JR新宿ミライナタワー」にある「ニュウマン」の1階~4階のファッションゾーンは、約52店舗で構成されていて、1階は路上、2階はJRミライナタワー改札、3階はタクシー乗降口、4階は高速バス乗降口に直結した、典型的な「駅ソト」ショップとなっています。


Photo
※JRミライナタワー改札、甲州街道に直結した出入口。高島屋百貨店、紀伊国屋書店に通じる通路にもなっている。


そして、約52店舗の内の飲食4、美容1、ネイル1店舗を除いた、46店舗の物販店は、ほぼ「店員空間のない、引き込み・回遊型店」が主流となっていますが、詳しい「店舗構造」については、4月7日のブログ(東京・JR新宿駅・新南口の駅ソト「ニューマン」を構成する店舗構造は「道」にふさわしいか?)でご紹介しました。

さて今日は、「ニュウマン」には数少ない構造を持った特殊な店、すなわち、2階の通路に面した狭い催事場空間に同じスペースで出店している二つの店の、店員と客のアクションの違いについてご紹介します。

Photo_2_5
※通路に面した二つの店

上の写真は、通路の右側にエスカレーターを背にした二つの店(手前とその奥)があり、現時点では、手前の店(アクセサリー)にはお客様の姿が一人もなく、奥の店(雑貨&アクセサリー)には多くのお客様の姿が見えます。

ほとんど同じ立地に、同じ狭いスペースに出店している二つの店には、店員とお客様のアクションに、大きな違いが見られます。


■まず、手前の店を見てみましょう。

Photo_4_5
※手前の店(1)

Photo_5_3
※手前の店(2)

Photo_15_2
※手前の店の裏側(3)



手前の店・(1)(2)(3)は、典型的な「店員空間の狭い接触型店」です。

Photo_7

この、「店員空間の狭い接触型店」は、扱い商品に関係なく、「なわばり」を主張する店員のアクションが生じやすい「店舗構造」です。
従って、この店においても、「なわばり」を主張する店員のアクションが観察できます。


Photo_9
※狭い店員空間で店員がじっと立つ。



1

※近づいて来たお客様に「いらっしゃいませ」と直ぐに声をかける。


以上の、店員のアクションは、お客様を遠ざける店員のアクションですが、その要因は、この店の店員空間が狭いために、商品空間を挟んで対面する、店員空間の店員とお客様の距離が近くなりすぎることから生じているのです。


■次に、奥の店をご紹介します。

Photo_10_2
※奥の店(1)

Photo_11_2
※奥の店(2)

一方、奥の店(1)(2)は、基本的には手前の店と同じ「店員空間の狭い接触型店」ですが、商品空間を挟んで店員とお客様が対面する構造ではなく、店員はごく小さいレジカウンターの中か通路に出ていて、側面販売を行う構造と接客方法の店となっています。

この構造と販売方法の店では、「なわばり」を解除した店員のアクション、つまり作業中か接客中の店員のアクションが生じやすくなります。
従って、「なわばり」を解除した店員のアクションを観察することができます。



Photo_12
※小さいレジカウンターと通路で、店員が何らかの作業を行う。



Photo_13

※、小さいレジカウンターと通路で、店員が接客を行う。



Photo_14

※商品をながめたり検討するお客様(ひやかし客)が「サクラパワー」となって、通行客を次々と引きつける「サクラパワー現象」を引き起こす。



Photo_22
※同じ立地の店であっても、店員のアクションの違いが、全く異なる店のように感じさせる。


以上の二つの店は、通行客が多い通路に面した店であるために、手前の店も、購入客やひやかし客がついた場合には、奥の店と同じように「サクラパワー現象」が生じて、ひやかしやすい店となります。

しかし、店員がじっと立って待ち構えたり、早すぎる「いらっしゃいませ」の声をかけたりするアクションを行うと、お客様が近づきにくい店となってしまいうために、「サクラパワー現象」も生じにくい店になりがちです。


■現在の「ニュウマン」に多い店舗構造は移動空間には向いていない。

「ニュウマン」は、移動空間に立地した典型的な「駅ソトショップ」なので、大勢の移動客がエスカレーターを使って、通路を回遊するのが特徴の商業集積です。

従って、ここには、移動客が気軽に近づきやすかったり、入りやすかったりする「店舗構造」がふさわしいのですが、「ニュウマン」の「店舗構造」は、なかなか気軽には入りにくい店舗構造、つまり、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」が中心となっています。

Photo_16※店員空間のない、引き込み・回遊型店




それだけに、通路に面した接触部分の商品空間を持っている今回ご紹介した二つの店に、大勢のお客様が引きつけられている様子が目立っているのです。

決して、比較的廉価な商品を販売しているから、また期間限定の催事場の店だからという理由で、大勢のお客様が引きつけられているのではありません。

他の店でも、やはり「なわばり」を解除した店員のアクションが多い店ほど、大勢のお客様が引きつけられている様子をどうぞ観察してみてください…。



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2016年5月 8日 (日)

52.(19)元気のないスポーツ用品店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

戦後の著しいの日本経済の発展と共に全国各地の商店街は隆盛を続けてきましたが、1970年代~1980年代を境にして、少しずつ陰りを見せ始め、それ以降、全国各地の商店街のほとんどが衰退の一途を辿ることになりました。

その原因については、大型店の登場、交通機関の発達、マイカーの普及、後継者不足等々が挙げられています。

このブログでは、その一番の原因を探るために「人の動き」という観点から観察し、商店街が衰退を余儀なくされた一番の要因は、「商店街の接客からお客様が遠ざかって行った」ことだと分析しています。

それでは、なぜほとんどのお客様は、商店街の店の接客を嫌ったのでしょうか?

それは、店が店員の「なわばり」だからです。

商店街の店の店主のほとんどは、自分の店が自分の「なわばり」を主張しやすい店であることに気づきませんでした。

また、気づいた店主たちのほとんども、「なわばり」を解除するために、「店舗構造」と「接客方法」を改善することができませんでした。

商店街の店から遠ざかって行ったお客様が選んだ店は、商店街の店に比べてはるかに「なわばり」が解除された店だったのです。

このことを知ることによって、今もっとも新しい「駅ナカ・駅ソト」ショップに、売れる店と売れない店が生じる要因を的確に知ることができるのです。

それでは、かつての商店街の「スポーツ用品店」(20回シリーズの19回目)の衰退についてご説明してまいります。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)

(1)もともとそれほど元気が感じられなかったスポーツ店(1988年当時)

………これはスポーツ用具とスポーツウェアを販売している店で、構造は「店員空間のない、引き込み・回遊型店」です。

Photo

バレーボールやサッカーなど学校教育で行われるスポーツを中心に、一通りの商品を売っています。………

P180

(2)ひやかし安全信号に乏しい倉庫のような店(1988年当時)

………けれども場所に限りがあるので、当然、それぞれの種類や色、柄、サイズ違いなどは注文することになり、その場で買いたい客を失ってしまうのです。

この店はスポーツ店とはいっても、ゴルフ専門店やテニス専門店のような華やかさがありません。

様々な種類のスポーツ用品を少しずつ集めた店内は、雑然としてひやかし安全信号に乏しく、まるで倉庫の中を見るようです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


商店街のほとんどすべての店の奥や二階は、店主や家族の住居であり、毎日店頭に立つのも、店主かその家族でした。

当初は、そのことが商店街として一致団結したり地元住民に親しまれたりするのに役立ち、店の経営を安定させてきたことも事実ですが、同時に、非常に濃密な人間関係を背景とした商売をしなければならないということにつながっていたのです。

この濃密な人間関係を背景とした商売が、将来、希薄な人間関係を背景とした店によって取って代わられてしまうということを、誰も想像していませんでした。

全国各地の商店街が滅んでしまった現在ですら、商店街が滅んだ致命的な要因は、「店に住み込んだ店主が、接客をする店」であったからだと説明する関係者がほとんど見当たりません。

残念なことに、現在の「駅ナカ・駅ソト」ショップが人気な理由さえも、現代人にとって「駅に近くて便利だから」的な分析に終始しているのです。

本当は、

私たちは、「見知らぬ客」となって、より「なわばり」が解除されたリアルショップで、「見知らぬ店員」と短いコミュニケーションを交わすことによって、「元気になる」ことを望んでいます。

だからこそ、現代社会において、それらが実現できる「駅ナカ・駅ソト」ショップに魅かれているのです…。

『「茶市の風に吹かれると風邪をひかん」(長崎県・早岐・はいき)』

※長崎県の早岐に「茶市」という市が立ちます。茶市の風に吹かれると風邪をひかないといわれています。おそらく、その市には元気の源があるのでしょう…。


【関連記事】

1.(1)子供が去って行った菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

2.(2)味が伝わらない和菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

3.(3)限られた人だけのブティック(1988年当時のさびれゆく小売店)

4.(4)過去を売り続ける衣料品店(1988年当時のさびれゆく小売店)

5.(5)流行を捨てた靴店(1988年当時のさびれゆく小売店)

6.(6)若者に人気のないカバン店(1988年当時のさびれゆく小売店)

7.(7)守り続ける宝石・貴金属店(1988年当時のさびれゆく小売店)

8.(8)セルフで買えない文房具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

9.(9)貯蔵庫になった酒販店(1988年当時のさびれゆく小売店)

10.(10)古い体質が苦しい精米店(1988年当時のさびれゆく小売店)

11.(11)自由に選べない精肉店(1988年当時のさびれゆく小売店)

12.(12)ない魚は売れない鮮魚店(1988年当時のさびれゆく小売店)

13.(13)接客が気づまりな青果店(1988年当時のさびれゆく小売店)

14.(14)病人もはりにくい薬局・薬店(1988年当時のさびれゆく小売店)

15.(15)思い出に埋もれた玩具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

16.(16)あかりの消えた電器店(1988年当時のさびれゆく小売店)

17.(17)過ぎた日々を写す写真店(1988年当時のさびれゆく小売店)

18.(18)在庫も眠る寝具店(1988年当時のさびれゆく小売店)


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2016年5月 7日 (土)

2.「一点注意」と「突進」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

私たちは普段、会社の同僚や上司や部下など、長く人間関係を続けている相手の「身体の動き」については、ほとんど意識をしていません。

しかし、例えばコンビニなどの店員のほんのちょっとした「身体の動き」(しぐさ=身振り手振り)に対しては、人間観察の専門家のように、一瞬にして見抜いて、「感じが良い」あるいは「感じが悪い」と判断しています。

それはいったいどういうことなのでしょうか?

実は、誰もが「身体の動き」から多くの情報が発信されていることに、気づいているということなのです。

しかし、コンビニの店員の一瞬の動きから「ことば」とは裏腹な店員の本音を見抜くように、同僚や上司や部下などの一瞬の動きから「ことば」とは裏腹な本音をいちいち察知していては、毎日の人間関係がギクシャクしてしまいます。

だから、敢えて、私たちは「身体の動き」が発信する重要な情報は、できるだけ見ないようにしているのです。

しかし、私たちには本来、相手の「身体の動き」を読み取る力が備わっています。

そのため、普段の人間関係には差し障りのないリアルショップにおいては、そこで対応する店員の動き(しぐさ=身振り手振り)に関して、ついつい必要以上の興味と関心を抱いてしまいます。

さて、今日、ご説明する店員は、「一点注意の動き」と「突進の動き」の二つの動きを併せ持っている店員です。

02

●ものすごい勢いで対応してくれるにもかかわらず、強引で自己中心的な店員だと思われやすい「一点注意&突進」タイプの店員

「一点注意&突進」タイプの店員は、「一点注意の動き」と「突進の動き」の二つを同時に行うのが特徴です。

お客様に案内したり説明したり商品をすすめたりするときは、必ずこの二つの動きを同時に行います。

(1)「一点注意の動き」は、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)をはっきり指し示す動き(しぐさ=身振り手振り)なので、方向や物をわかりやすく案内したり、細かい部分を正確に説明することに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「きちんとしている店員」「案内がわかりやすい店員」「説明がわかりやすい店員」などのイメージを持ちます。

(2)「突進の動き」は、手や身体を使って、前に向かって勢いよく進む動き(しぐさ=身振り手振り)なので、前に速く行動するのに適した動きです。

そして、この動き(しぐさ=身振り手振り)だけからは、大抵のお客様は、「速すぎる店員」「唐突な人店員」「乱暴な店員」などのイメージを持ちます。

さて、この(1)と(2)を同時に行う店員は、お客様の質問や相談に対しては、とにかく直ぐに対応します。

方向を案内する場合は、はっきりと方向を指し示しながら、お客様よりも早く前に進んでしまうために、せっかくの案内がわかりにくくなってしまう欠点があります。

また、お客様の要望や質問に対しても、即座に、なおかつ的確に対応するにもかかわらず、あまりにもスピードが速いが故に、大抵のお客様から、乱暴だったりいい加減っだったりするように感じられるため、お客様を「下手・したて」にして、店員自身が「上手・うわて」な立場になってしまうのです。

正しい目標に向かって、誰よりも速く到達し、物事を成し遂げるこの「一点注意&突進」タイプの人は、物事を開拓したり難関を突破したりすることが必要な職業に就けば、いかんなく個人の能力を発揮することができますが、リアルショップの店員としては、残念ながら個人の動きを多少修正する必要があります。

店員自身を「上手・うわて」な立場にする「一点注意&突進」タイプの店員の行為は、リアルショップに限らず、あらゆる接客の現場において、失敗を招きがちです。

いざ、接客が開始されたら、「一点注意&突進タイプ」の店員の「動き=しぐさ=身振り手振り」はできるだけしないようにする必要があります。


【関連記事】

1.「一点注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

2.「全体注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

3.「不注意指示」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

4.「注意不明」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

5.「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

6.「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

7.「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

8.「虚脱」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

9.「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

10.「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

11.「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

12.「不動」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

13.「一点注意」と「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

14.13タイプの店員とは?


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2016年5月 6日 (金)

JR新宿駅「ニュウマン・エキナカ」の店員と客のアクション

こんにちは。

JR新宿駅「ニュウマン・エキナカ」は、30店舗の店で構成された典型的な「駅ナカ」ショップです。

そして、その30店舗は、
「店員空間の狭い接触型店」と
「店員空間の広い接触型店」と、
「店員空間のある、引き込み・回遊型店」と、
「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」の

四つのタイプの構造の店に分類されるということに関しては、4月28日のブログでご説明しました。

さて今日からは、それぞれの店舗構造別に四回シリーズで、具体的に生じている店員と客のアクションについて、また、それらのアクションが「移動空間(駅ナカ)」という特別な立地要因によって、どのような影響を受けているかについてご説明してまいります。

今回は、二つのサークルを構成している、「店員空間の狭い接触型店」についてご説明します。

Photo

「店員空間の狭い接触型店」とは、上のイラストのような構造をしている店のことです。

そして、この構造をした「食品」の店が、下の写真のように二つのサークルを構成しています。

Photo_2
※弁当とパンが中心のサークル

Photo_9
※和洋菓子が中心のサークル


さて、「店員空間の狭い接触型店」では、店員が次のようなアクションを行うと、お客様を遠ざけてしまいます。

(1)狭い店員空間に店員がじっと立ってお客様を待ち構えると、「なわばり」を主張する店員のアクションとなって、お客様を遠ざけてしまいます。


Photo_4


(2)商品空間に近づいて来たお客様に対して、早すぎる「いらっしゃいませ」を行うと、「なわばり」を主張する店員のアクションとなって、お客様を遠ざけてしまいます。


1


(3)通路に出て、じっと立ってお客様を待ち構えると、「なわばり」主張の店員のアクションとなって、お客様を遠ざけてしまいます。


Photo_5



しかし、ここ「ニュウマン・エキナカ」の店は、大勢の乗降客が行き交う構内に立地しているために、絶えず大勢のお客様が店頭に近づいて来たり、眺めたり、注文を出したりするために、次のようなアクションが生じます。

(1)接客中の店員のアクションは、「なわばり」を解除する店員のアクションとなって、他のお客様を引きつけます。

Photo_6


(2)作業中の店員のアクションは、「なわばり」を解除する店員のアクションとなって、お客様を引きつけます。


Photo_7


(3)買い物中や検討中(あるいはひやかし中)のお客様の姿は、「サクラパワー」を生み出して、店員の「なわばり」を解除するために、次々と他の客を引きつける「サクラパワー現象」を引き起こしやすくなります。


Photo_8

以上のように、「ニュウマン・エキナカ」の「店員空間の狭い接触型店」では、確かに通行客が途絶えた場合に、「なわばり」を主張する店員のアクションが生じて、お客様が近づき難くなる状況も生じる場合があります。

しかし、ほとんどの時間は、大勢のお客様で賑わっているために、常に「なわばり」が解除された店員のアクションばかりが繰り返されているように感じさせます。

将来、この店の中に業績が芳しくない店が生まれるとしたら、「なわばり」を主張する店員のアクションが繰り返されて、お客様を遠ざける店となった場合に限られます。

もちろん、商品そのものが他の店に比べて問題がある場合には業績が上がりません。

しかし、商品そのものに売れない問題がひそんでいるのか?店員のアクションが悪いのか?は明確に把握することができます。

世界一の乗降客を誇る「新宿駅」の「駅ナカ」ショップとしては、特別に目を見張るほど新しい売り方や商品はまだまだ開発されているとは思われませんが、今後の「駅ナカ」ショップの大きな参考になることは事実でしょう。


【関連記事】

1.見知らぬ客を対象に、接客をしなかった「戸板一枚の店」

2.JR新宿駅新南口に大型商業施設「ニュウマン」が第一期オープン

3.駅ソト「ニュウマン」は「道」のある商業集積か?(東京・JR新宿駅新南口)

4.新宿駅南口に「バスタ新宿」がオープン。人の流れが一気に変わりそう。

5.東京・JR新宿駅・新南口の駅ソト「ニューマン」を構成する店舗構造は「道」にふさわしいか?

6.JR新宿駅・新南口の駅ソト「ニュウマン」の通路(道)が、移動空間の「道」としてはなぜ弱いか?

7.今もっとも注目されている、JR新宿駅の四つの「駅ソトショップ」の「移動空間(道)」の違い。

8.新宿ニュウマン「エキナカ」&「エキソト」がオープン!

9.JR新宿南口「ニュウマン」の飲食店は、「移動空間=道」にできた飲食店。

10.新宿駅「ルミネエスト」と「ニュウマン」の店員のアクションはなぜ違うのか?

11.JR新宿「ニュウマン・エキナカ」の店舗構造と店員のアクション


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2016年5月 5日 (木)

51.(18)在庫も眠る寝具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

現在では、ネットショップを利用すれば、早ければその日の内に、遅くとも明日か明後日には商品が届けられるのですが、それでも人はリアルショップで商品を購入します。

そして、そのリアルショップにも好みがあって、最近では大勢の見知らぬ人がスピーディーに行き交う場所にある「店」で買い物をすることを望んでいます。

だから「駅ナカ・駅ソト」などのことばが生まれたのです。

なぜ多くの人が、百貨店やショッピングセンターよりも、「駅ナカ・駅ソト」ショップに魅かれるのでしょうか?

そのことを知るために、かつては大勢の人で賑わった商店街の店が、なぜ衰退していったのかということを、「人の動き」という観点から再確認しようとしています。

さて、今日は、かつて、全国の商店街には、地域に密着した店として必ず存在していた「寝具店」(20回シリーズの17回目)の衰退についてご説明してまいります。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)在庫商品で、回遊通路がなくなった店(1988年当時)

………いつの間にか古い商品が山積みになって、気がついたら身動きの取れないような店になっていた。

これが売れない寝具店の典型的なパターンです。

この店もかつては「店員空間のない引き込み・回遊型店」でしたが、今では店内の回遊通路は在庫商品でふさがれ、「店員空間の狭い引き込み型店」のような形に変形してしまっています。………

P179

(2)倉庫のような店内には見るだけの客は入れない(1988年当時)

Photo

※店員空間のない、引き込み・回遊型店

Photo_2

※店員空間が狭い引き込み型店


………店内には店員の姿もなく、まるで倉庫のようにひっそりとしています。

必要に迫られた目的型客がやってくると、やっと奥から店員が出て来て接客を始めるのです。

ふとんの訪問販売やイベント販売の登場がふとん店に打撃を与えていることも事実ですが、ふとん店の構造にも欠陥があるのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)

全国各地の商店街に陰りが見え始めると共に、商店街の「寝具店」からも徐々に客足が遠のき始めました。

「寝具店」も他の店と同じように、量販店や大型家具店にお客様を奪われていったのです。

ところが、量販店や大型家具店では、寝具のきめ細かい説明を伴った接客が行われていなかったために、商店街の空き店舗や貸し会議室で、特に高齢者を対象にした「健康食品○○即売会」などのイベント販売が行われ、高額な食品や羽毛布団を懇切丁寧に説明しながら販売する業者が次々と登場してきました。

商店街の店の濃密な接客を避けて、セルサービス方式を採用した量販店や大型店に移動していったお客様は、一方でまた、きちんとした案内や説明を受ける接客を望んでもいたのです。

そこにつけ込んで、高額な羽毛布団を売りつける悪徳業者がいくつも横行した時代がありました。

当時、馴染みの商店街の店の「常連接客」から解放されたいと強く望んだ結果、高齢者に限らず多くのお客様が、見知らぬ店員からの丁寧な接客という魅力に惹かれて、ついついだまされるというリスクを受け入れてしまったのです…。


【関連記事】

1.(1)子供が去って行った菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

2.(2)味が伝わらない和菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

3.(3)限られた人だけのブティック(1988年当時のさびれゆく小売店)

4.(4)過去を売り続ける衣料品店(1988年当時のさびれゆく小売店)

5.(5)流行を捨てた靴店(1988年当時のさびれゆく小売店)

6.(6)若者に人気のないカバン店(1988年当時のさびれゆく小売店)

7.(7)守り続ける宝石・貴金属店(1988年当時のさびれゆく小売店)

8.(8)セルフで買えない文房具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

9.(9)貯蔵庫になった酒販店(1988年当時のさびれゆく小売店)

10.(10)古い体質が苦しい精米店(1988年当時のさびれゆく小売店)

11.(11)自由に選べない精肉店(1988年当時のさびれゆく小売店)

12.(12)ない魚は売れない鮮魚店(1988年当時のさびれゆく小売店)

13.(13)接客が気づまりな青果店(1988年当時のさびれゆく小売店)

14.(14)病人もはりにくい薬局・薬店(1988年当時のさびれゆく小売店)

15.(15)思い出に埋もれた玩具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

16.(16)あかりの消えた電器店(1988年当時のさびれゆく小売店)

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2016年5月 4日 (水)

1.「一点注意」と「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

店では意外にも、店員がお客様に注意を払っている以上に、お客様が店員を鋭く観察しているものです。

なぜならば、店は店員の「なわばり」なので、お客様は店員の「なわばり」に入って買い物をすることになるからです。

しかも、お客様が納得できる買い物をできるかどうかは、その店にいる店員によって左右されるからです。

そのために、お客様、は、感じの悪い店員がいる店を避けて、感じが良い店員がいる店を選ぼうとします。

お客様は短い接客の間に、店員の「動き=しぐさ=身振り手振り」を見て、感じが悪い店員か感じが良い店員かを一瞬にして判断しているということについては、すでに、説明してまいりました。

さて、今日、ご説明する店員は、「一点注意の動き」と「接近の動き」の二つの動きを同時に行う店員です。

01

●細かい部分までわかりやすく案内したり説明したりしてくれる熱心な店員だと感じさせる「一点注意&接近」タイプの店員

「一点注意&接近」タイプの店員とは、「一点注意の動き」と「接近の動き」の二つを併せ持つタイプの店員です。

(1)「一点注意タイプ」の店員は、実は、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)をはっきり指し示す動き(しぐさ=身振り手振り)をたくさん行うために、きちんとしていて、案内や説明がわかりやすいことを表現するのが得意な人です。

したがって、お客様は、その動き(しぐさ=身振り手振り)から、「きちんとしている店員」「案内がわかりやすい店員」「説明がわかりやすい店員」などのイメージを持ちます。

(2)「接近タイプ」の店員は、手や身体を使って、前に向かってゆっくり進む動き(しぐさ=身振り手振り)をたくさん行うために、前向きで熱心なことを表現するのが得意な人です。

したがって、お客様は、その動き(しぐさ=身振り手振り)から、「親しみやすい店員」「熱心な店員」「前向きな店員」「やる気のある店員」などのイメージを持ちます。

この二つの動きを行う店員は、お客様に対して商品の場所などを案内する場合は、案内する商品の場所をきちんと指し示しながら、その方向に身体を傾けたり、その方向にゆっくり近づいたりしながら案内します。

また、お客様の質問に対して説明する場合は、必ず上半身を前傾させて、商品やカタログなどの説明する部分を手や指を使ってはっきりと指し示しながら話をします。

この店員の動き(しぐさ=身振り手振り)は、店員が「下手・したて」で、お客様が「上手・うわて」であることも同時に伝えます。

従って、このような店員の案内や説明を受けた多くのお客様は、「なんて、わかりやすく、熱心に対応してくれる店員さんだろう!」と感激します。

リアルショップの短い人間関係においても、お客様は、店員に対して、感謝したり、感激したり、時には強く感動したりしてしまうのです。

こうした店員との出会いこそが、リアルショップの買い物ならではの醍醐味なのです。

そして、「一点注意&接近」タイプの店員の行為は、リアルショップに限らず、あらゆる接客の現場において大変有効です。

「一点注意タイプ」と「接近タイプ」の店員の「動き」を用いた接客を心がけてください。

【関連記事】

1.「一点注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

2.「全体注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

3.「不注意指示」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

4.「注意不明」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

5.「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

6.「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

7.「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

8.「虚脱」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

9.「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

10.「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

11.「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

12.「不動」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

13.13タイプの店員とは?


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2016年5月 3日 (火)

50.(17)過ぎた日々を写す写真店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

「駅ナカ・駅ソト」に次々と新しいリアルショップが登場し、多くのお客様を引きつけています。

なぜ今、「駅ナカ・駅ソト」ショップにお客様が引きつけられるのかを知るために、敢えて約30年前(1988年当時)の商店街の店を、「人の動き」という観点から分析してご説明しています。

さて、1986年に、富士フィルムの、世界初のレンズ付きフィルム「写ルンです」が登場して、ちょうど30周年を迎えています。

「いつでもどこでも誰にでも手軽に写真が撮れる」を開発コンセプトにした「写ルンです」タイプの商品が、「写真店」の店頭を賑わしていた頃は、全国各地の商店街はまだ少し元気が残っていました。

商店街の「写真店」は、当時はまだカメラが高級品だった時代に、誰にでも非常に簡単に使用できる簡易な「カメラ」の登場で多くのお客様を引きつけていましたが、やがて、商店街全体が、スーパーやコンビニや大型店などの強力な競合店の進出によって衰退を見せ始めると共に、従来までのお客様を失っていきました。

それでは、かつての商店街の「写真店」(20回シリーズの17回目)の衰退についてご説明してまいります。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)



(1)カメラが売れなくなった写真店(1988年当時)

………この店は、店内に小さなスタジオを持っている「店員空間の狭い引き込み型店」のカメラ店です。

撮影やDPEも行っていますが、店内ではカメラも売っているのです。

ところが現在ではカメラを買っていく客はめったにいません。………




P178

(2)店内には店員の姿も見られなくなった店(1988年当時)

………かつては、専門家であるこの店の店員の説明をじっくり聞いて商品を選んでいた客たちが、今では自由に商品が選べる大型ディスカウントショップに移ってしまったのです。

カメラそのもののポジショニングが変わるのにともなって、カメラの売り方も変わらなければならなかったのですが、面積の小さいこの店では転換のしようがありませんでした。

はいりにくいこの店は今、危機に直面しています。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


拙著「正編・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞出版社は、富士フィルムの「写ルンです」が新登場した1986年の同じ年に出版いたしました。

そして、その当時、全国各地の商店街の店主の皆様に、商店街という商業集積が直面している問題点をご報告しました。

それは、全国各地の多くのお客様が、商店街の「常連接客」を行う店から、「一見接客」を行う新しい店(スーパー、コンビニ、ディスカウントショップ、大型店等々)に、どんどん移動し始めていることのご報告でした。

馴染みのお客様が、馴染みの店主から接客(コミュニケーション)されることを避けて、敢えて遠くの「一見接客」を行う店を選択し始めたのです。

残念ながら、当時の商店街の多くの店主たちは、身近にあって便利な地元の店を避けるお客様の心理を、直ぐには受け入れることができませんでした…。



【関連記事】

1.(1)子供が去って行った菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

2.(2)味が伝わらない和菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

3.(3)限られた人だけのブティック(1988年当時のさびれゆく小売店)

4.(4)過去を売り続ける衣料品店(1988年当時のさびれゆく小売店)

5.(5)流行を捨てた靴店(1988年当時のさびれゆく小売店)

6.(6)若者に人気のないカバン店(1988年当時のさびれゆく小売店)

7.(7)守り続ける宝石・貴金属店(1988年当時のさびれゆく小売店)

8.セルフで買えない文房具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

9.(9)貯蔵庫になった酒販店(1988年当時のさびれゆく小売店)

10.(10)古い体質が苦しい精米店(1988年当時のさびれゆく小売店)

11.(11)自由に選べない精肉店(1988年当時のさびれゆく小売店)

12.(12)ない魚は売れない鮮魚店(1988年当時のさびれゆく小売店)

13.(13)接客が気づまりな青果店(1988年当時のさびれゆく小売店)

14.(14)病人もはりにくい薬局・薬店(1988年当時のさびれゆく小売店)

15.(15)思い出に埋もれた玩具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

16.(16)あかりの消えた電器店(1988年当時のさびれゆく小売店)



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2016年5月 2日 (月)

13.「不動」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

突然ですが、日本の店の「接客」は良くなっているのでしょうか? それとも、悪くなっているのでしょうか?

ちょうど30年前の1986年に、拙著「入りやすい店売れる店」(日本経済新聞出版社)を出版して以来、少なくともこの30年間において、間違いなく店員の接客は感じが良くなっています。

それはいったいなぜなのでしょうか?

誤解を恐れず一言でいえば、「商店街の衰退」が「感じが良い接客」を生み出したのです。

従来までの「商店街の店」の接客方法は、地元の顔馴染み同士の店員と客の濃密な人間関係を背景にしていた上に、お客様の注文を受ける前から接客を開始する「常連接客」であったために、大抵のお客様にとっては、ストレスのかかる接客となっていました。

それに対して、新しい店の中心となった接客方法は、セルフサービス方式、つまりお客様の注文を受けた後から接客を開始する「一見接客」となったために、お客様にとっては、はるかにストレスの少ない、すなわち感じが良い接客となったのです。

やはり、店主個人の裁量に左右される接客方法よりも、企業内部の専門担当者によって厳しく指導やチェックが繰り返される接客方法の方が、お客様に感じが良い接客を提供することができるのです。

従って、現在、接客は「感じが良い」方向に向かって、洗練され続けていると言えるのです。

さて、今日は、表情や身体の動きを全く伴わないで話をすることができる「不動の動き」が得意な店員についてご説明したいと思います。

13



●表情や身振り手振りをほとんど変化させないために、本当は何を考えているかがわかりにくいと感じさせる「不動タイプ」の店員

このブログでは、店員はそれぞれ、回転、上下、左右の方向に動く固有の「動きの癖」を持っているために、お客様に伝える「ことば」が正しく伝わりやすい店員や、反対に間違って伝わりやすい店員が存在していることについて説明してまいりました。

ところが、店員の中には、いずれの方向にも動かない人が存在しています。

この「不動タイプ」の店員は、ほとんど身体を動かさないでじっとしていて、感情を表に出さないことが得意な人です。

そしてこのタイプの店員は、表情や身体の動き(しぐさ=身振り手振り)を全く伴わないで、どんどん話をする人です。

動かずにことばだけをしゃべる方が正確な内容が伝わるのではないかと思う人もいるかもしれませんが、「動き」による情報が提供されないために、実際にはそうはなりません。

このタイプの店員は、おしゃべりが得意であるにもかかわらず、話の内容がわかりにくかったり、本当はいったい何を考えているのかがよくわからなかったりして、お客様に不安を与えてしまいがちです。

したがって、お客様は、この「不動タイプ」の店員の動き(しぐさ=身振り手振り)から、「話がわかりにくい人」「何を考えているかわからない人」「信頼できない人」「行動しない人」などいうイメージを感じとります。

「話がわかりにくい店員」
「何を考えているかわからない店員」
「信頼できない店員」
「行動しない店員」

以上のようになイメージを、お客様に感じさせることは、あらゆる接客の現場において失敗を招きがちです。

いざ、接客が開始されたら、「不動タイプ」の店員の「動き=しぐさ=身振り手振り」はできるだけしないようにする必要があります。


【関連記事】

1.「一点注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

2.「全体注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

3.「不注意指示」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

4.「注意不明」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

5.「攻撃」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

6.「協調」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

7.「独断」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

8.「虚脱」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

9.「接近」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

10.「機敏」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

11.「退避」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

12.13タイプの店員とは?


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2016年5月 1日 (日)

49.(16)あかりの消えた電器店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

近年、私たちの身近にある家電量販店の業界においては、1996年まで首位を占めていたベスト電器がヤマダ電機の、また2001年まで首位だったコジマがビックカメラの、それぞれ連結子会社になっていくなど、業界内での激しい浮き沈みが繰り返されてきました。

それだけに、家電量販店の進出によって、あっという間に客を奪われてしまった商店街の「電器店」の存在については、ほとんど忘れ去られてしまいました。

かつては、商店街の勢いを独り占めしているかのような存在であった「電器店」は、戦後の日本の著しい経済の発展を背景に、商店街の中では常に代表的な繁盛店だったのです。

ところが、家電量販店の登場とともに、商店街の「電器店」は衰退の一途をたどりました。

「電器店」の灯りが、商店街の灯りと共に次第に暗くなっていった原因は、家電量販店のいったいどのような要素に関係していたのでしょうか?

家電量販店の大きな駐車場や大量陳列や特別価格に、負けたのでしょうか?

「商店街の電器店」VS「家電量販店」の関係を知ることは、「現在の商業集積」VS「駅ナカ・駅ソト」ショップの関係を理解することにつながります。

それでは、かつての商店街の「電器店」(20回シリーズの16回目)の衰退についてご説明してまいります。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)店がどんどん暗くなっていった電器店(1988年当時)

………かつては華やかな存在であった電器店も、次第にさびれた状態になってしまいました。

人気商品だった洗濯機や冷蔵庫は店の奥にひっそりと並べられ、テレビさえも店の奥にどんどん姿をかくそうとしています。

来店客数が少ないので、店の構造はどんどん閉じたタイプの「店員空間のない、引き込み・回遊型店」になっているのです。………

P177

Photo※「店員空間のない、引き込み・回遊型店」

(2)店内には店員の姿も見られなくなった店(1988年当時

………店内の商品も古びてひやかし安全信号が出ず、ただ雑然と商品を並べただけの回遊通路は不完全なので、めったに客がやってきません。

そのため店員はたいてい奥の住居にひっこんでいるので、店内には人影もなく営業しているのかどうかさえよくわかりません。

数少ない固定客相手の商売では今にも灯が消えそうです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


約30年前(1988年当時)の「商店街の電器店」は、近くに登場してきた「家電量販店」の
いったい何に後れを取ったのでしょうか?

(1)広い駐車場
(2)広い売り場
(3)大量陳列
(4)特価セール

これらに対して「商店街の電器店」は確かになかなか太刀打ちできませんでしたが、実は「家電量販店」は、それ以上にもっと強力な武器を持っていたのです。それは、

(1)見知らぬ店員が接客対応すること
(2)様々なメーカーの商品を、自由に見比べられること

「商店街の電器店」は、以上の二点のお客様のニーズにだけは、どうしても応えることができませんでした。

残念ながら、すでに当時のお客様は、洗濯機や掃除機やTVを新しく買い替える場合は、「見知らぬ客」として「見知らぬ店員」から購入したいという、強い希望を持っていたのです。

なぜなら、お客様は、近所の「顔馴染みの店主」から購入するよりも、「見知らぬ店員」から購入する方が、自分の好きな商品を、安く、そしてしかも気軽に購入することができることに気がついたからです。

当時は、多くのお客様が、「店」における「店員」と「客」という特別な人間関係だけではなく、従来からの馴染み同士の貸し借り関係よりも、見知らぬ者同士の精算関係を基本にした人間関係の方が、はるかに自由で有利であることに気づき始めた時代ともいえるのです…。


【関連記事】

1.(1)子供が去って行った菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

2.(2)味が伝わらない和菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

3.(3)限られた人だけのブティック(1988年当時のさびれゆく小売店)

4.(4)過去を売り続ける衣料品店(1988年当時のさびれゆく小売店)

5.(5)流行を捨てた靴店(1988年当時のさびれゆく小売店)

6.(6)若者に人気のないカバン店(1988年当時のさびれゆく小売店)

7.(7)守り続ける宝石・貴金属店(1988年当時のさびれゆく小売店)

8.(8)セルフで買えない文房具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

9.(9)貯蔵庫になった酒販店(1988年当時のさびれゆく小売店)

10.(10)古い体質が苦しい精米店(1988年当時のさびれゆく小売店)

11.(11)自由に選べない精肉店(1988年当時のさびれゆく小売店)

12.(12)ない魚は売れない鮮魚店(1988年当時のさびれゆく小売店)

13.(13)接客が気づまりな青果店(1988年当時のさびれゆく小売店)

14.(14)病人もはりにくい薬局・薬店(1988年当時のさびれゆく小売店)

15.(15)思い出に埋もれた玩具店(1988年当時のさびれゆく小売店)


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