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2016年4月 9日 (土)

(8)セルフで買えない文房具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

約30年前に、コンビニが出店してきた商店街では、文具もコンビニで気軽に購入することができるようになりました。

しかし、当時は、コンビニが出店してきた商店街にも、まだコンビニのない商店街にも、必ず何軒かの文具専門店がありました。

そうした環境の中で、自分の文具を自分一人で購入するようになった低学年の小学生は、従来の文具店よりも、コンビニで購入したいと感じていました。

さて、今日は、約30年前の1988年当時の商店街における文具店を、「人の動き」という観点から観察し、、感度の良い子供たちは、店員の「なわばり」主張や「なわばり」解除の感覚をいち早く感じとっていたということをご報告したいと思います。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)セルフサービス方式であっても、狭くて商品量が少ない店は入りにくい(1988年当時)

………文房具やその関連商品は、ほとんどが店員の説明を必要とせず、客が自由に自分の好きなものを選んで買います。

いわゆるセルフ方式で、店の構造も「店員空間のある、引き込み・回遊型店」か「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」がほとんどです。

P169

………この店も確かに「店員空間のある、引き込み・回遊型店」ですが、商品量が少なく回遊路が不十分なので本来の機能が発揮されません。

このような店にとって非常に重要なひやかし安全信号がほとんどない上に、店員が常に商品空間と客空間を見張り続けているために、客は自由に商品を選ぶことができません。

もちろんフリー客もなかなか入ってこないのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


Photo_7
※店員空間のある、引き込み・回遊型店

Photo_8
※店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店

1970年代の初めに登場してきたコンビニエンスストアは、1980年代には全国各地に普及していきました。

しかし、約30年前の1988年当時の文具店をはじめ商店街のほとんどの店の店主たちは、コンビニが間もなく自分たちの強力な競合店になるという実感を持ってはいませんでした。

なぜならば、当時、店主は、店が店員の「なわばり」であるために、お客様は店員の強いプレッシャー(「なわばり」主張)を感じながら買い物をしているのだということに、なかなか気づけなかったからです。

したがって、「なわばり」が解除されたコンビニの文具のコーナーが、いかに子供たちにとって、購入しやすいコーナーであるかということにも、気づけなかったのです。

そして間もなく、コンビニなどのセルフサービス方式の店が次々と商店街に押し寄せてくることになったのです…。



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5.(5)流行を捨てた靴店(1988年当時のさびれゆく小売店)

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