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2016年4月15日 (金)

43.(10)古い体質が苦しい精米店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

ネットショップが普及すればするほど、一方で、リアルショップの役割が問われるようになりました。

早い時期から、オムニチャネルという言葉が使われ、ネットショップ(インターネット通販)とリアルショップ(実店舗)のコラボキャンペーンが盛んに行われています。

しかし、リアルショップにはリアルショップ独自の役割があるはずです。

そのことは、近年、かつて大勢の見知らぬ通行客が往来する「道」に発生した「店」の特性を提供するリアルショップが登場し、大勢の通行客を引きつけている様子に、その萌芽を感じることができます。

そのことをできるだけ多くの方々に感じて頂くために、そのような「店」の対極にあった、衰退していった日本の商店街の店を、「人の動き」という観点からご紹介しています。

さて、今日は、約30年前の1988年当時の商店街には必ず見かけられた「精米店」についてご説明いたします。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)スーパーが登場してくるまでは、大勢の客が米を買いに来た店(1988年当時)

……この店は米だけを扱っている店で、構造的には「店員空間の狭い引き込み型店」と考えられます。

何種類かの米は陳列されているものの、ひやかし安全信号が全く出ない商品空間をひやかしていく通行客などめったにいません。

米屋は米を買おうという目的型客だけを対象にした店の構造になっているのです。………

P171



(2)米は他の食品を買うついでにいろいろな場所で買われるようになった(1988年当時)

………スーパーマーケットなどで米が売られるようになるまでは、この店でも米は売れていきました。

ところが日本人の食生活の変化も影響して、毎月大量の米を買う必要がなくなると、米は他の食品を買うついでにいろいろな場所で買われるようになってしまったのです。

急に、扱い商品を増やすのも難しく、米屋はますます苦しい状態です。(1988年当時)………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


そもそも、全国のほとんどの商店街を構成するそれぞれの店は、商店街に土着したが故に、ちょっとやそっとの理由では、身動きができない店になっていたのです。

つまり、近所に大型店が出店して来れば、それに対抗して負けない規模と商品量の店にリニューアルしたり、商店街の通行客数が減少すれば、きっぱりと見切りをつけて通行客の多い立地に移転したり、来店客のニーズの変化を敏感に感じとって、扱い商品をがらりと変更したりすることなどは全くできないのが、商店街を構成する「店」の特性だったのです。

そのため、商店街に陰りが見え始めたずっと後になってから、ようやく商店街の振興策や活性化策などが行われるようになりました。

そして、多くの商店街はそれらを繰り返しては、去って行ったお客様を何とかして呼び戻そうと懸命に頑張るしか方法がなかったのです。

そのため、かつては地域住民に密着した商業集積として地域の発展の一役を担ってきた商店街は、地域住民のための生活道路や交通機関の整備によって、ほとんどのお客様を失っていったのです。

残念ながら、商店街の中でもいち早くシャッターを下ろしたのが、このような精米店だったのです…。


【関連記事】

1.(1)子供が去って行った菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

2.(2)味が伝わらない和菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

3.(3)限られた人だけのブティック(1988年当時のさびれゆく小売店)

4.(4)過去を売り続ける衣料品店(1988年当時のさびれゆく小売店)

5.(5)流行を捨てた靴店(1988年当時のさびれゆく小売店)

6.(6)若者に人気のないカバン店(1988年当時のさびれゆく小売店)

7.(7)守り続ける宝石・貴金属店(1988年当時のさびれゆく小売店)

8.セルフで買えない文房具店(1988年当時のさびれゆく小売店)

9.(9)貯蔵庫になった酒販店(1988年当時のさびれゆく小売店)

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