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2016年4月 1日 (金)

38.(5)流行を捨てた靴店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

約30年前・1988年当時、全国各地の商店街の中でよく見られた店を紹介しながら、「日本の商店街」が衰退していった要因をご説明しています。

現在のリアルショップにおいても必ず衰退店が見られます。

その店は、日本の商店街が衰退していった要因を、残念ながら改善することができなかった店なのです。

さて今日は、当時の商店街にありがちだった「靴店」をご説明いたします。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)店員の姿ばかりが目立ってはいりにくい店(1988年当時)

………この店は「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」ですが、店の規模が小さく商品量も少ないので、店員の姿ばかりが目立つ、はいりにくい店です。

Photo_6※店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店


種類や数が限られた商品からは十分なひやかし安全信号が出ないうえに、常に店員に見張られているので、ひやかし客はなかなか近づきません。………

P166

………このような店でも何人かの客ががつくとぐっとはいりやすい店になるのですが、古い在庫商品や流行が終わったような商品が多いので、なかなか客がつかないのです。

品揃えが豊富で、この店よりも店員のなわばり主張の少ないデパートやスーパーや大型の靴店が出てくると、この店はただじっと耐えるしかないのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)



上のイラストの店のような「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」が、近くに進出してきた大型の靴専門店やショッピングセンターの靴店に、お客様を奪われていった要因は、商品量や店舗の広さではありません。

常に、同じ店主が、店の奥にじっと座ったり、ある時は店頭にじっと立ったりして、お客様を待ち構えていることが大きな原因なのです。

お客様は、サイズや好みの色などについて、必ず何らかの質問や相談を伴って商品を探したり購入したりしなければならないという商品の特性上、「なわばり」を主張する店員のアクションが目立つ店は、取りあえず敬遠したくなってしまいます。

このような店で在庫商品が目立つのも、かつてのようにお客様がやって来なくなり、悪循環を繰り返した挙句、「流行を捨てた靴店」になることを余儀なくされているためです。

「店」は、見知らぬ大勢のお客様が出はいりを繰り返すことによって、はじめて店らしさを保つことができるのです。

かつては、大勢の移動客が行き交った商店街も、都市開発などの理由で、人の流れが変わってしまうと、店はあっという間にそれまでの魅力を失ってゆくものなのです。

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