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2016年4月 3日 (日)

39.(6)若者に人気のないカバン店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

約30年前の全国各地の商店街には、必ず見られた店とその様子を紹介しています。

商店街から離れた郊外にショッピングセンターが次々と登場し、商店街の衰退が目立ち始めた時代のことです。

さて、今日は、若者を中心に次第にお客様が遠ざかっていった、二軒のカバン店をご説明します。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)



(1)大量の「商品空間」も、魅力がなければ客をひきつけられない(1988年当時)

………二つのタイプのカバン店があります。

まず、上の店はきわめて小さい「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」ですが、商品をぎっしりと陳列しているために回遊路がふさがっています。

Photo

量感のある商品空間に客は一瞬ひきつけられますが、商品に魅力が少ないので立ち止まる客はほんの少しです。

商品の前に立ちふさがった店員のなわばり主張も客を遠ざける大きな要素です。………

P167

(2)店主の目立つ店には、ひやかし客は入れない(1988年当時)

………下の店はオープンな形の「店員空間のない、引き込み・回遊型店」です。

Photo_2

狭くて店員のなわばり主張が強いのと、商品量が少ないためにフリー客がなかなか入ってきません。

店員はたいくつなので客が来るとすぐにあれこれ接客しては、ひやかし客を追い返してしまうのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)



全国各地の商店街の来店客数が減少していった主な要因は、交通インフラの発達やマイカーの普及によって、誰でもが都市の大型商業集積に行くことができるようになったことと、地域の再開発などによって、商店街を中心とした人の流れが変化したことです。

約30年前の全国各地の商店街は、まさしくそのような状況の時代でした。

来店客数が減少してゆくと共に、商店街の多くの店では、お客様を遠ざけやすい店の構造と接客方法が目立ち始めていました。

上のイラストの店ように、店頭にたくさんの商品を陳列した「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の店は、本来は、ひやかし客には近づきやすく入りやすい店です。

ところが、売れ残った商品や劣化した商品ばかりを陳列したのでは、せっかくの「商品空間」にもお客様は近づきません。

そのうえ、いかにも店主らしい中年の店員がじっと立って待ち構えていたのでは、ますますお客様を遠ざけてしまいます。

また、下のイラストの店のような「店員空間のない、引き込み・回遊型店」は、店に入るやいなや直ぐに接客が開始されるために、買うことが決まっているお客様以外は、なかなか気軽には入ってゆくことができません。

商店街のどの店も、かつては若い店主や店員たちによって営業されていましたが、時とともに歳をとり、来店客の減少に伴って、高齢化した店員(たいていは店主)の店が主流となって、いっそう若いお客様を遠ざけていったのです。


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1.(1)子供が去って行った菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

2.(2)味が伝わらない和菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

3.(3)限られた人だけのブティック(1988年当時のさびれゆく小売店)

4.(4)過去を売り続ける衣料品店(1988年当時のさびれゆく小売店)

5.(5)流行を捨てた靴店(1988年当時のさびれゆく小売店)

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