JR新宿駅・新南口の駅ソト「ニュウマン」の通路(道)が、移動空間の「道」としてはなぜ弱いか?
こんにちは。
今、リアルショップが大きな転換期を迎えています。
宅配サービスがますます充実したネットショップの急激な普及を背景に、生活必需品をはじめとする多くの商品が「店」で買われなくなる一方で、新しいタイプのリアルショップが「店」本来の性質を蘇らせて、ターミナル周辺に「駅ナカ・駅ソト」ショップとして登場してきています。
今後は、全国各地に「駅ナカ・駅ソト」ショップが普及してゆき、新しいリアルショップとしての役割を果たしていくことが予測されます。
それだけに、世界一の乗降客数を誇るJR新宿駅周辺の移動空間(道)に次々と登場してきている新しい商業集積に注目が集まっています。
さて、今日は、ご報告を続けています「ニュウマン」の店舗構造が、「移動空間(道)」に発生した「店」として、十分な性質を持ち合わせているか否かについてレポートいたします。
※路上は2階、3階がタクシー乗り場、4階がバス乗り場&チケットカウンターの「バスタ新宿」もオープン。左側のJRミライナ―タワーに「ニュウマン」がある。
(1)中央のエスカレーターを取り巻くように店舗が構成されているのが特徴
ニュウマンは、フロアの中央にエスカレーターが設置されているために、エスカレーターを取り囲む通路の片側に、ほとんどの店舗が配置されている。
そのために、両サイドに店舗を有する通路がほとんどない。
そのことが、ニュウマンの通路は、「移動空間(道)」としてのイメージを弱くしている。
したがって、ニュウマンは、店のレイアウトから見ると従来の百貨店やSCタイプの店舗だと感じられやすい。
※中央のエスカレータの周囲の片側だけが店舗になっている
※手前がエスカレーター、間が通路、奥が店舗
※手前がエスカレーター、間が通路、奥が店舗
(2)両サイドに店舗がある通路は、「移動空間(道)」としてのイメージが強い
一方、新宿駅東口にある、「ルミネエスト」の通路は両側に店舗が配置されているために、「移動空間(道)」としてのイメージが強い。
※ルミネエストの通路の両側には、必ず店舗がある
「駅ナカ・駅ソト」ショップの一番の特徴は、大勢の通行客が行き交う「移動空間(道)」を店内に持つか、それに隣接していることです。
つまり、「移動空間(道)」に生まれてきた「店」だからこそ、「店」本来の性質を持った、新しいリアルショップと言えるのです。
ニュウマンが「移動空間(道)」を有した店舗であることを意識して設計されたかどうかには関係なく、今後、ニュウマンは少しずつ変化を見せてゆくはずです。
おそらくニュウマンは、通路を移動する通行客に合わせて、「移動空間(道)」にある店としての対応を余儀なくされていくに違いありません。
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