9.「うなずきアクション」はなぜ「なわばり」を解除するのか?
こんにちは。
店員は、接客中にお客様に「承諾(しょうだく)」したり、「あいづち」を打ったり、「注意喚起」を行ったりしますが、その際に伴う「うなずきアクション」の仕方によっては、店員の「なわばり」を主張したり、「解除」したりすることについて、説明してきました。
それでは、なぜ「うなずきアクション」の仕方によって、「なわばり」を主張したり「解除」したりすることになるのでしょうか?
それは、正しい「うなずきアクション」を行うと、店員が「下手・したて」でお客様が「上手・うわて」な立場になり、反対に間違った「うなずきアクション」を行うと、店員が「上手・うわて」でお客様が「下手・したて」な立場になってしまうからなのです。
つまり、店員が「下手・したて」な立場になることによって、店員の「なわばり」を解除し、店員が「上手・うわて」な立場になることによって、店員の「なわばり」を主張することになるのです。
(1)店員を「下手・したて」にする「承諾(しょうだく)」
「攻撃の動き」と「協調の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「下手・したて」にして、「お客様」を「上手・うわて」な立場にするために、「なわばり」を解除するアクションになります。
①攻撃の動きの「うなずきアクション」
※お客様の要望に熱心に対応していることが、「下手・したて」であることを表現する。
②協調の動きの「うなずきアクション」
※お客様の要望に好意的に対応していることが、「下手・したて」であることを表現する。
(2)店員を「上手・うわて」にする「承諾(しょうだく)」
「独断の動き」と「虚脱の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「上手・うわて」にして、お客様を「下手・したて」な立場にするために、「なわばり」を主張するアクションになってしまいます。
①独断の動きの「うなずきアクション」
※お客様の要望を無視しているように感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。
②虚脱の動きの「うなずきアクション」
※お客様の要望に対してやる気がないと感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。
(3)店員を「下手・したて」にする「あいづち」
「攻撃の動き」と「協調の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「下手・したて」にして、「お客様」を「上手・うわて」な立場にするために、「なわばり」を解除するアクションになります。
①攻撃の動きの「うなずきアクション」
※お客様の話を熱心に聞いていることが、「下手・したて」であることを表現する。
②協調の動きの「うなずきアクション」
※お客様の話を好意的に聞いていることが、「下手・したて」であることを表現する。
(4)店員を「上手・うわて」にする「あいづち」
「独断の動き」と「虚脱の動き」「不動の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「上手・うわて」にして、お客様を「下手・したて」な立場にするために、「なわばり」を主張するアクションになってしまいます。
①独断の動きの「うなずきアクション」
※お客様の話を自分勝手に聞いていると感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。
②虚脱の動きの「うなずきアクション」
※お客様の話をきちんと聞いていないと感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。
③「うなずきアクション」を全く行わない
※お客様の話に無関心のように感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。
(5)店員を「下手・したて」にする「注意喚起(ちゅういかんき)」
「攻撃の動き」と「協調の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「下手・したて」にして、「お客様」を「上手・うわて」な立場にするために、「なわばり」を解除するアクションになります。
①攻撃の動きの「うなずきアクション」
※お客様に熱心に対応していることが、「下手・したて」であることを表現する。
②協調の動きの「うなずきアクション」
※お客様に好意的に対応していることが、「下手・したて」であることを表現する。
(6)店員を「上手・うわて)」にする「注意喚起(ちゅういかんき)」
「独断の動き」と「虚脱の動き」と「不動の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「上手・うわて」にして、お客様を「下手・したて」な立場にするために、「なわばり」を主張するアクションになってしまいます。
①独断の動きの「うなずきアクション」
※お客様に偉そうに対応しているように感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。
②虚脱の動きの「うなずきアクション」
※お客様にやる気なく対応しているように感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。
③「うなずきアクション」を全く伴わない
※お客様に好意を持たずに対応しているように感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。
「店」は店員の「なわばり」であるために、お客様は店員の「なわばり」にはいって買い物をすることになる、ということに関しては、これまでに何度もご説明してまいりました。
店員の「なわばり」にはいって買い物をするお客様は、店員の存在や店員からの接客アプローチに対して、強いプレッシャーを感じています。
従って、そのプレッシャーをできるだけ弱めて、お客様が安心して買い物ができる状態、すなわち店員の「なわばり」を解除するためには、店員が「下手・したて」で、お客様が「上手・うわて」な立場であることを、アクションによって伝える必要があります。
以上のように、店員がお客様に対して行う正しい「うなずきアクション」は、リアルショップ(店)において、店員とお客様が良好な人間関係を結ぶためには不可欠な要素なのです。
現在のリアルショップ(店)において、「接客の達人」と呼ばれる店員は、正しい「うなずきアクション」を伴って、「承諾」したり、「あいづち」を打ったり、「注意喚起」を行うことが上手です。
もしもあなたが、安心感や信頼感を覚えて、直ぐに好感を抱いてしまうような店員さんをご存知でしたら、どうかその店員さんのアクションを観察してみてください。
間違いなく、上手な「うなずきアクション」を駆使していることがわかると思います。
お客様に向かって正しく「うなずく」だけで、店員はお客様の心をぐっとつかむことができるのです…。
明後日は、やはり接客中の店員が「なわばり」を解除したり、主張したりすることになる「案内アクション」についてご説明いたします。
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