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2016年3月

2016年3月31日 (木)

2.「全体注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

「ネットショップ」と「リアルショップ」の一番の違いは、「接客」があるかないかの違いです。

そして、「リアルショップ」での接客は、売れるか売れないかを左右する大きな役割を担っています。

ほとんどのお客様は、目的を持って店に行って購入した場合も、移動中にふと立ち寄った店で購入した場合も、自分が気にいった商品があったり見つけたりしたために購入したのだと思っています。

しかし、実際には、そのときに接客をしてくれた店員の影響を強く受けて購入していることが多いものなのです。

それではいったい、店員のどのような影響を受けて購入したり購入しなかったりしているのでしょうか?

実は、そのとき接客をした店員の「動き=しぐさ=身振り手振り」が、気に入るか気に入らないかに大きく左右されているのです。

つまり、店員の「動き=しぐさ=身振り手振り」には、お客様に気に入られるものと気に入られないものがあるのです。

さて、今日の店員は「全体注意の動き」を頻繁に行う店員です。

02

●明るくて大らかな案内や説明をしてくれる「全体注意タイプ」の店員

たいていのお客様は、明るい店員さんを好みます。

そして、大らかな案内や説明をしてくれる店員には、警戒心も解かれ気軽に質問や相談をすることができます。

そして、その判断の基準は何となくのイメージですが、そのイメージは店員の「動き=しぐさ=身振り手振り」から感じているのです。

「全体注意タイプ」の店員は、実は、手や腕や身体を、内側から外側に大きく開く動きをたくさん行い、広く全体に注意を払ったり、大勢の人の注意を一点に引きつける動き(しぐさ=身振り手振り)をたくさん行っているのです。

したがって、お客様は、その動き(しぐさ=身振り手振り)から、「明るい人」とか「大らかな人」などのイメージを感じているのです。

「明るい店員」
「商品の案内がわかりやすい店員」
「商品の特徴を大まかに説明してくれる店員」

以上のイメージは、あらゆる接客の現場において大変有効です。

「全体注意タイプ」の店員の「案内」方法は店員すべてが習得する必要があります。


【関連記事】

1.13タイプの店員とは?

2.案内アクション

3.一点注意の動き

4.全体注意の動き

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2016年3月30日 (水)

駅ソト「ニュウマン」は「道」のある商業集積か?(東京・JR新宿駅新南口)

こんにちは。

すでにご報告の通り、3月25日に、東京・JR新宿駅南口に、ルミネの大型商業施設「ニュウマン」が第一期オープンしました。(第二期開業は4月15日)


22
※ルミネ2側から、甲州街道を挟んだ外観


かつての新宿の商業集積が、全国各地に広まっていったように、近年の新宿駅の、「駅ナカ」、「駅ソト」の変化が全国各地の関係者達に研究されています。

駅ソト商業集積「ニュウマン」には、2階に「JR改札口側の二か所の出入口」と、1階の「ヴィクトリア側の二か所の出入口」があり、それらの出入り口を利用する通行客によって、周辺のオフィスや商業集積や交通インフラへの「移動空間=道」になりえることが想定できます。

駅ソト商業集積が多くのお客様を引きつけることができる最大の条件は、「移動空間=道」が商業集積内に存在するか、隣接していることだからです。


Photo_4
※2階・JR改札口そばのメインの出入口

Photo_2
※1階・ヴィクトリア側出入口(1)

Photo_3
※1階・ヴィクトリア側出入口(2)


近年の「駅ナカ・駅ソト」に、次々と商業集積が登場していますが、その一番の参考拠点が、新宿の「ルミネ(ルミネエスト、ルミネ1、ルミネ2)」だといわれています。

なぜならば、「「ルミネ」は、日本一の「移動空間=道」を持つ商業集積だからです。

新たな「駅ソト」の商業集積であっても、「移動空間=道」としての特性が弱い商業集積は、多くのお客様を引きつけるのに苦戦を強いられています。

売れる商業集積かどうかは、そこが強力な「移動空間=道」になっているかどうかを見極めることによって判断されます。

約30年前のに日本の商店街に存在していた20店の店を紹介しつつ、それとは対照的な新しい商店街「ニュウマン」とは、いったいどのような「店」なのか?について、引き続きレポートしてまいります。


【関連記事】

1.JR新宿駅新南口に大型商業施設「ニュウマン」が第一期オープン。

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2016年3月29日 (火)

1.「一点注意」の店員の動きが、お客様に与えるイメージとは?

こんにちは。

お客様は意外にも、店で接した店員を、鋭く観察しているものです。

お客様が店を好きになったり嫌いになったりするときは、その店にはどのような店員がいるかというこが大きな決め手になるからです。

そして、感じの悪い店員がいる店を避けて、感じが良い店員がいる店に行こうとします。

つまり、短い接客の間に、感じが悪い店員か感じが良い店員かの判断を下しているのです。

それでは、いったい何を手掛かりにして店員を判断しているのでしょうか?

それは、間違いなく「動き=しぐさ=身振り手振り」を見て判断しているのです。

さて、今日の店員は「一点注意の動き」を頻繁に行う店員です。


01

●何事もきちんとしていて、特にわかりやすく説明してくれる「一点注意タイプ」の店員

レジカウンターでの短い接客の間にも、お客様は店員のことをよく観察し、店員がきちんとしているかしていないかを判断したり、店員の案内や説明がわかりやすいかどうかを判断したりします。

そして、その判断の基準は何となくのイメージですが、そのイメージは店員の「動き=しぐさ=身振り手振り」から感じているのです。

「一点注意タイプ」の店員は、実は、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)をはっきり指し示す動き(しぐさ=身振り手振り)をたくさん行っているのです。

したがって、お客様は、その動き(しぐさ=身振り手振り)から、「きちんとした人」とか「案内や説明がわかりやすい」などのイメージを感じているのです。

「きちんとしている店員」
「案内がわかりやすい店員」
「説明がわかりやすい店員」

以上のイメージは、あらゆる接客の現場において大変有効です。

「一点注意タイプ」の店員の「動き」を用いた接客を心がけてください。


【関連記事】

1.13タイプの店員とは?

2.案内アクション

3.一点注意の動き

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2016年3月28日 (月)

JR新宿駅新南口に大型商業施設「ニュウマン」が第一期オープン。

こんにちは。

駅周辺の、移動空間に次々と登場するリアルショップ(駅ナカ、駅ソト)に大勢のお客様が引きつけられています。

ルミネは、3月25日、東京・JR新宿駅南口に大型商業施設「ニュウマン」を第一期オープンさせました。(第二期開業は4月15日)

新宿駅東口の「ルミネエスト新宿」は10代のピュアヤング向け、南口の「ルミネ2」は流行重視の20代OL向け、「ルミネ1」はベーシックスタイルのキャリア系お姉さん向け、「ニュウマン」は30代~40代のより洗練された女性をターゲットとする。(流通ニュース)



Photo_3
※ルミネ2に甲州街道(国道20号)を挟んで対面している

Photo_3
※甲州街道よりJR新宿ミライナタワー(1F~4Fがショップ)を望む

Photo_4_4
※ミライナタワーにあるショップ(1F~4F)の出入口

Photo_4
※高島屋百貨店、紀伊国屋書店につながる通路。右側は改札口。

Photo_5
※店内の様子①(2F)

Photo_6
※店内の様子②(2F)

F
※手前が通路、奥が店内(2F)



近年、新天地を求めて、駅ナカ・駅ソトの移動空間に、次々とリアルショップが登場しています。

しかし、その中でも、売れる店と売れない店は生じています。

日本の商店街がなぜ繁栄しそして衰退していったかを知ることは、今なぜ駅ナカ・駅ソトに次々と新しい店が登場してくるのかということを、より明確に理解することにつながります。

新しい駅ナカ・駅ソトショップは、新しいが故に「店」としての本質を見失いやすく、古い商店街の店は、古いが故に「店」の本質を見失ってしまいがちです。

しかし、「店」は、長い年月を経ても、常に同じ理由でお客様を引きつけ、同じ理由でお客様を遠ざけているのです。

「ニュウマン」はいったいどのような「店」なのか?引き続き、レポートしていきたいと思います。


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【関連記事】

1.百貨店のサバイバルに勝つ店の構造

2.入りやすく出やすい路面店の成功

3.かわいいケーキ屋さんが浮かびあがれない理由

4.中元・歳暮の特設コーナーは買いやすい

5.姿をかくした町の電器屋さん

6.常連客がフリー客を追い払うオーディオ店

7.やはり買いやすい大型家電店

8.秋葉原電器街のサバイバル

9.改装したら買いにくくなった化粧品店

10.ひやかしやすい商品空間で客を引きつける化粧品店

11.同業者に嫌われる売れる薬粧店

12.百貨店で最も怖い化粧品売り場(1988年当時)

13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

14.ひやかすには勇気のいるブラウス売り場(1988年当時)

15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

16.DCブランド店には見えない壁がある。(1988年当時)

17.店と店員が豹変するバーゲンセール(1988年当時)

18.下見客の多い店ほどよく売れる(1988年当時)

19.自動車を店で買う時代(1988年当時)

20.買いにくい中古車センターでは何が起こるか(1988年当時)

21.生まれ変わるガソリンスタンド(1988年当時)

22.買いたい人にだけ買ってもらう宝石店の構造(1988年当時)

23.商品パワーの変化が店の構造を変える(1988年当時)

24.ディスカウントショップの二つの展開(1988年当時)

25.タバコがどんどん売れる店と売れない店(1988年当時)

26.たばこのコーナーが店をダメにする(1988年当時)

27.コンビエンスストアが客のニーズに応えたもの(1988年当時)

28.アーケードがある町ない町(1988年当時)

29.アメヤ横丁は客の心をかきたてる(1988年当時)

30.昔からセルフ方式だった書店の構造(1988年当時)

31.駅ほど商売に向いた立地はない(1988年当時)

32.寒さと戦うディスカウントショップ(1988年当時)

33.規模で勝負の郊外型店舗(1988年当時)

34.(1)子供が去って行った菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

35.(2)味が伝わらない和菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

36.(3)限られた人だけのブティック(1988年当時のさびれゆく小売店)

37.(4)過去を売り続ける衣料品店(1988年当時のさびれゆく小売店)



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2016年3月27日 (日)

37.(4)過去を売り続ける衣料品店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

下のイラストの店は、かつて、アーケードを設置している商店街には、必ず見られた典型的なファッション店です。

古い店だと感じるかもしれませんが、実は、近年人気の駅ナカ・駅チカなどの移動空間に登場しているファッション店と同じ構造で、同じ接客方法を行っているのです。

そこで今日は、約30年前の1988年当時のアーケード商店街におけるファッション店を観察することによって、一見,、まったく違うように見える現在人気のファッション店と、いったいどこがどのように似ていて、何が違うのかについて、検討してみたいと思います。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)商品パワーが弱くなった「商品空間」では、「なわばり」を解除できない(1988年当時)

………入口がオープンになった「店員空間のない、接触・引き込えみ・回遊型店」のこの店は構造的にはそれほど悪くはありません。

にもかかわらず多くの客を引きつけられないのは、この店の商品パワーが弱いからです。

P165

………この店では今までに売れ残ってしまった商品や何年も店の奥で眠っていたような商品ばかりを陳列しているのです。

これでは若者はもちろん中年の女性に対しても十分なひやかし安全信号を出すことができません。………

………たまに来る客に対して店員はどうしても早すぎる接客をして、ますます客を追い払ってしまうのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


今はすっかりさびれてしまっていますが、かつて、大勢のお客様を引きつけていた商店街がアーケードを設置することによって、さらに大勢のお客様で賑わったことは事実です。

なぜならば、雨風にさらされて商品が劣化してしまう心配のないアーケード商店街の店のほとんどが、「店舗構造」を大きく変化させたからです。

つまり、アーケードをつけることによって、「店員空間の狭い引き込み型店」は、「店員空間の広い接触型店」に、また「店員空間のない、引き込み・回遊型店」は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の店に変化したのです。

アーケード商店街の通路の両側にせり出した各店の「商品空間」は、いずれも店員の「なわばり」が解除された「商品空間」となって、お客様にとっては非常にひやかしやすい「商品空間」になりました。

ところが、アーケード商店街から少しずつ客足が減少し始めると、同じ店舗構造の店であっても、「商品空間」の魅力が失われたり、直ぐに接客を開始する「常連接客」が目立ったりして、ますますお客様を遠ざける店になっていったのです。

さて、近年、交通インフラ周辺の移動空間には、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」が多数登場し、大勢のお客様を引きつけています。

中でも多くのお客様を引きつける店は、必ず店頭に「戸板一枚の店」サイズの「商品空間」を設置し、その店で最も魅力的な商品を陳列しています。

このような店の場合、店員は直ぐには接客を開始しないで、「なわばり」を解除する店員のアクション、つまり、何らかの作業をやり続けながら、お客様から声がかかるのを待っています。

すると、移動空間を移動するお客様が立ち止まり、サクラパワーを生じて、さらに多くのお客様でにぎわいます。

このように考えると、「売れるファッション店」の構造と接客方法は、30年前も現在も、さほど大きな変わりはないのです…。


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26.たばこのコーナーが店をダメにする(1988年当時)

27.コンビエンスストアが客のニーズに応えたもの(1988年当時)

28.アーケードがある町ない町(1988年当時)

29.アメヤ横丁は客の心をかきたてる(1988年当時)

30.昔からセルフ方式だった書店の構造(1988年当時)

31.駅ほど商売に向いた立地はない(1988年当時)

32.寒さと戦うディスカウントショップ(1988年当時)

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36.(3)限られた人だけのブティック(1988年当時のさびれゆく小売店)

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2016年3月26日 (土)

36.(3)限られた人だけのブティック(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

『商店街の店が衰退していった要因を知ることは、今大勢のお客様がなぜ駅ナカ・駅ソトの店に引きつけられるのかを知ることにつながります』

1973年に制定された大規模小売店舗法(大店法)に守られながらも、全国の商店街には、年々、衰退の影が忍び寄っていました。

そして、全国の商店街は、1991年の大店法改正によって、近くに進出してきた大型店によって大打撃を受けると、急速にシャッター商店街への道を辿っていったのです。

大店法改正の足音が聞こえる約30年前・1988年当時の、商店街のブティックの様子についてご説明いたします。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)中の様子が分からないので気軽にははいれないファッションの店(1988年当時)

………下のイラストの店は、外からでは店内の様子が全く分からない「店員空間のない、引き込み・回遊型店」のブティックです。


Photo_5※店員空間のない、引き込み・回遊型店


ショーウインドーをながめてみてもさっぱり中の見当がつかないので、フリー客は怖くて中へはいれません。

こういう店は、まるで会員制のクラブかなにかのような閉鎖的なイメージを与えるのです。………

P164

………ところが、このような店の店主でも、もっと客数を増やしたいとか、ひやかし客にも来てもらいたいという希望を持っていることがあります。

店主の考え方と店づくりがうまくかみあっていないのです。

店の構造が通行客に与えるメッセージは大変強力なので、扱い商品や売り方とあわせて十分に検討する必要があるのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


イラストで紹介されたような「店員空間のない、引き込み・回遊型店」のブティックは、どこの商店街でも必ず見られました。

そして、商店街のブティックは、レディースファッションのブランド商品やセレクト商品を扱う店で、地元女性住民のファッションリーダー的な存在でした。

また、このような店のほとんどの店主は、お客様に対して非常に接客が上手な、典型的な「達人店員」でした。

1_3
※「達人店員」は、お客様が注文をする前から接客を開始する「常連接客」が得意。

したがって、ファッションセンスの良い店主が、得意の接客技術を駆使して、手八丁口八丁で、馴染みのお客様に流行のファッションを提供してきたのです。

女性のお客様にとって、接客上手な「達人店員」から、ていねいな案内や説明を聞きながら自分にピッタリのファッションを選んだり購入したりすることは、大変大きな楽しみの一つですが、店員との会話が苦手なお客様や買わずに見るだけのお客様にとっては、非常にプレッシャーの強い接客方法でもありました。

そのために、「常連客」(馴染み客)にとっては、全くはいりにくさが感じられないこの店も、「一見客」(ひやかし客)にとっては、店員の「なわばり」主張が強く感じられて、気軽にドアを開けて店内にはいって行くことはできませんでした。

様々な要因で、移動客が少なくなってしまった商店街のブティックは、新しいお客様をなかなか増やせられないままに苦戦を強いられてきたのです。



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32.寒さと戦うディスカウントショップ(1988年当時)

33.規模で勝負の郊外型店舗(1988年当時)

34.(1)子供が去って行った菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

35.(2)味が伝わらない和菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

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2016年3月25日 (金)

35.(2)味が伝わらない和菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

日本の商店街が衰退していった本当の要因を知ることは、現在のリアルショップの改善と集客に関する大きなヒントとなります。

約30年前の1988年当時の全国の商店街には、必ず2~3件の和菓子店(和洋菓子店)が存在していました。

そして、主力商品の贈答用和洋菓子は、地元のお客様によって、冠婚葬祭時の定番の贈答品として頻繁に利用されてきました。

しかし、核家族化や少子高齢化の時代とともに、いずれの和菓子店の売り上げも、少しずつ陰りを見せ始めていたのです。

さて、今日は、その当時(1988年当時)の和菓子店の「店舗構造」と「接客方法」の様子を分析することによって、商店街の衰退とともに、なぜ和菓子店がお客様を遠ざけていったのかについて考えてみたいと思います。


(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)贈答品と持ち帰り品を扱う典型的な和菓子店(1988年当時)

………この店は贈答品と持ち帰り品を扱う典型的な町の和菓子店です。

Photo_3

典型的な「店員空間が狭い引き込み型店」で奥に工場があります。………


P163

………この店では店主が毎日心を込めて作った和菓子を売っているのですが、なかなか思うように売り上げが上がりません。

この店の構造では贈答品を買おうとする目的型客でもなければ店内にはいっていけないからです。

多くの店主は単価の高い贈答品が売れることを望みますが、店の規模やポショニングからいうとこの店で贈答品をたくさん売るのは困難です。

むしろ持ち帰り品を中心にフリー客をひきつけたほうが効率はよいのですが、この構造ではひやかし客に対して門を閉ざしているのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


全国の商店街には、必ず存在した和菓子店(あるいは和洋菓子店)は、ここで紹介したイラストのように、そのほとんどの店が「店員空間が狭い引き込み型店」の店舗構造をしていて、お客様が来るやいなや直ぐに接客を開始する「常連接客」が行われていました。

Photo_3
※店員空間が狭い引き込み型店

1_2
※お客様が注文する前から接客を開始する「常連接客」

そのために、やはり、規模が大きい和菓子店(あるいは和洋菓子店)が高い売り上げを上げる店となり、その当時(1988年当時)に、商店街の近くに登場してきたショッピングセンターなどに出店をする状況が多数見受けられました。

そして、ショッピングセンターの中の和菓子店(あるいは和洋菓子店)は、大抵が「店員空間の狭い(あるいは広い)接触型店」であり、商店街にある「店員空間が狭い引き込み型店」に比べて、はるかに店員の「なわばり」が解除された店となっていました。


Photo_4          Zu2_hirois
※店員空間が広い接触型店    ※店員空間が広い接触型店


商店街にあった和菓子店が、「店員空間が狭い引き込み型店」を改装することや、「常連接客」をやめることや、「商品開発」の必要性を感じながらも、ついつい逡巡を続けている間に、和洋菓子コーナーを充実させたスーパーマーケットやコンビニエンスストアが次々と近くに進出してきていました。

商店街の和洋菓子店には、大きな危機がひたひたと迫っていたのです…。


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2016年3月24日 (木)

34.(1)子供が去って行った菓子店(1988年当時のさびれゆく小売店)

こんにちは。

全国の商店街数は、最も多かった1982年をピークに、減少の一途をたどってきました。

それでは全国の商店街はなぜ衰退していったのでしょうか?

実は、一番わかりやすい「たった一つ」の要因によって衰退を余儀なくされたのです。

それは、従来まで利用してきたお客様が、商店街の店から去って行ったことなのです。

お客様は、それまで何とか我慢して買い物をしてきた「常連接客」を行う「商店街の店」を捨てて、「一見接客」を行う「新しい店」に、雪崩を打って引きつけられていきました。

つまり、お客様は、「商店街の店」の「常連接客」が嫌で嫌で仕方がなかったのです。

なぜ、それほどまでに「嫌」だったのか?

なぜ、それほどまでに「嫌」な要因に対処することができなかったのか?

その観点に絞って、20回シリーズでご説明してまいります。

本日は「さびれゆく小売店」20回シリーズのその(1)です。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)かつては子供たちでにぎわった小さな菓子

………もう廃業してしまったのではないかと思うような小さな菓子店が、今でも(1988年当時)町の片すみにひっそりと残っています。………



P162

………通行客からは店内の様子がよくわかりませんが、中にはいるとテレビでおなじみのスナック、チョコレート、ガムなどを陳列した「店員空間のない、引き込み・回遊型店」です。

商品量が少なすぎてひやかし安全信号が出ないので、ほとんど客がやってきません。

店員は奥の住居にいて、たまに客が来て声をかけるとやっと店に出てきます。

今では(1988年当時)すっかり過去の店になってしまったのです。

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


これを見ると、すでに1988年当時には、商店街の菓子店がその魅力を失っていたことが分かります。

しかし、約60年前(1955年頃)、いわゆる団塊の世代が小銭を握りしめて、胸をときめかして通った近所の菓子屋さんは、長年にわたって大勢の子供たちのあこがれの店として営業を続けてきました。

子供たちは、奥にいる店員さん(おばさん、あるいはおじさん)の指導的接客を受けながら、商品をながめたりほんのわずかの買い物を楽しんだりしたのです。

店の構造は「店員空間の狭い引き込み型店」か、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」で、「常連接客」を行う店でした。

その当時の全国の子供たちにとっては、「常連接客の店」の菓子屋さんが唯一の店だったので、少ない商品空間や口うるさい接客も黙って受け入れるしか方法がなかったのです…。

商店街の小さな菓子店は、自由に見たり触れたりしても、買わずに気軽に出られるスーパーやコンビニの菓子売り場が登場してくることなど、まったく想像だにできないかった時代に、近所の多くの子供たちでにぎわったのです。


【関連記事】

1.百貨店のサバイバルに勝つ店の構造

2.入りやすく出やすい路面店の成功

3.かわいいケーキ屋さんが浮かびあがれない理由

4.中元・歳暮の特設コーナーは買いやすい

5.姿をかくした町の電器屋さん

6.常連客がフリー客を追い払うオーディオ店

7.やはり買いやすい大型家電店

8.秋葉原電器街のサバイバル

9.改装したら買いにくくなった化粧品店

10.ひやかしやすい商品空間で客を引きつける化粧品店

11.同業者に嫌われる売れる薬粧店

12.百貨店で最も怖い化粧品売り場(1988年当時)

13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

14.ひやかすには勇気のいるブラウス売り場(1988年当時)

15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

16.DCブランド店には見えない壁がある。(1988年当時)

17.店と店員が豹変するバーゲンセール(1988年当時)

18.下見客の多い店ほどよく売れる(1988年当時)

19.自動車を店で買う時代(1988年当時)

20.買いにくい中古車センターでは何が起こるか(1988年当時)

21.生まれ変わるガソリンスタンド(1988年当時)

22.買いたい人にだけ買ってもらう宝石店の構造(1988年当時)

23.商品パワーの変化が店の構造を変える(1988年当時)

24.ディスカウントショップの二つの展開(1988年当時)

25.タバコがどんどん売れる店と売れない店(1988年当時)

26.たばこのコーナーが店をダメにする(1988年当時)

27.コンビエンスストアが客のニーズに応えたもの(1988年当時)

28.アーケードがある町ない町(1988年当時)

29.アメヤ横丁は客の心をかきたてる(1988年当時)

30.昔からセルフ方式だった書店の構造(1988年当時)

31.駅ほど商売に向いた立地はない(1988年当時)

32.寒さと戦うディスカウントショップ(1988年当時)

33.規模で勝負の郊外型店舗(1988年当時)


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2016年3月23日 (水)

33.規模で勝負の郊外型店舗(1988年当時)

こんにちは。

1980年代半ば頃より、郊外人口の増加とマイカーの普及と大型SCの出店規制などを背景にして、紳士服、カジュアルウエア、靴、スポーツ用品、書籍やビデオカセット、カー用品、DIY用品などのロードサイド店が多数登場してきました。

さて今日は、約30年前の1988年当時のロードサイド紳士服店の様子についてご説明いたします。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)規模の大きいい郊外型店舗ははいりやすい(1988年当時)

P160

………上のイラストの店は郊外型店舗の中でも規模が大きい方で、外から中の様子がよく見える大きな店舗と広い駐車場から成り立っています。

車客にとっても、規模が大きい店はやはりはいりやすいのです。

すでにたくさんの車が止まっている広い駐車場からは店内にもたくさん客がはいっていることが予想され、サクラパワーを生じると考えることができます。

豊富な商品と大勢の人の姿が客をひきつけるパワーなのです。………


(2)規模の小さい郊外型店舗ははいりにくい(1988年当時)

P161


………一方、上のイラストの店は郊外型店にしては規模の小さい店です。………

………このような狭い駐車場にはフリー客はなかなかはいっていくことができません。

また、この店の場合、近づいていく車からは店内の様子が見えにくい構造なので、どうしても大型の店に負けてしまいます。

たまに客が来ると店員は客が店内にはいってくるのを待ちかまえてしまうので、フリー客が逃げ出すこともあります。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


1988年当時、百貨店においては、化粧品コーナーの次に、「なわばり」を主張する店員のアクションが強いエリアは、紳士服コーナーでした

そのことは、2月14日の「13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時) 」でご紹介したとおりです。

一方、ロードサイドに次々と登場してきた大型紳士服専門店は、大幅ディスカウントセールが売り物ではありましたが、ひやかしにくく購入しにくい百貨店の紳士服コーナーの現状に比べて、男性が一人でも自由に紳士服をひやかすことができる店として多くの車客を引きつけたのです。

しかし、ロードサイド紳士服店の店員には、大勢のお客様が、百貨店の「なわばり」を主張する店員のアクションから逃れてやって来たのだという認識はほとんどありませんでした。

そのために、どの店の店員も「なわばり」を主張する店員のアクションを行っていましたが、百貨店よりもはるかに広い店舗と大量の商品空間によって、店員の「なわばり」主張のアクションは、随分と弱められていました。

従って、お客様は、百貨店の紳士服コーナーよりもロードサイド紳士服店を、また小規模なロードサイド紳士服店よりも大規模なロードサイド紳士服店を、はるかにひやかしやすく買いやすい店だと感じていたのです。

さて近年では、都心の地価下落を背景に、都心や駅チカ・駅ナカにさえ、大型紳士服店の進出が目立ち、しかも告知や店頭では、女性客にアピールした「紳士服店」として、大きく様変わりし始めています。

「店」は、養蜂家がサクラ前線に伴って移動してゆくのと同様に、状況や時代やニーズの変化に対応して、場所も規模も扱い商品をも変化させてゆくものなのです…。


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25.タバコがどんどん売れる店と売れない店(1988年当時)

26.たばこのコーナーが店をダメにする(1988年当時)

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32.寒さと戦うディスカウントショップ(1988年当時)


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2016年3月22日 (火)

32.寒さと戦うディスカウントショップ(1988年当時)

こんにちは。

現在では大型家電店となっているヨドバシカメラやビックカメラ(カメラのさくらや)も、初めはカメラ専門店で、その後大型ディスカウントショップとなり、やがて大型家電店となったのです。

約30年前の1988年当時は、これらの店は大型ディスカウントショップ(ディスカウントストア)として、激しい販売競争を繰り広げていました。

今日は、その当時の大型ディスカウントショップの店舗構造と販売方法についてご説明いたします。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)同じ店舗構造と販売方法の二つの店(1988年当時)

………大型店同士の競争はいよいよ激しさを極めて、下のイラストにある二軒の店は、お互いにギリギリのディスカウント価格で戦っているのです。

価格はもちろん店の大きさ、店舗の構造も互いにゆずりません。

どちらの店もオープンな「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」で、特に接触部分の商品空間には力を入れています。

二軒の店から溢れるひやかし安全信号は多くの客の足を止めさせます。

店内には店員空間がありますが、どんどんエスカレートした店員は店頭で呼び込み合戦を展開します。………

P158to159

(2)過酷な環境の販売現場で頑張る互いの店員

………真夏で陽がガンガン照りつける時も、雨の日や雪の日も店は解放されたままなのです。

けれども相手ががんばる以上負けてはいられません。

店にドアをつければみすみす負けることがわかっているので、店員は真冬でもスキーウエアを着こんで接客を続けます。………

………店員の人間性を無視してまではいりやすさを追求した店にはやがて限界が訪れるでしょう。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


店員空間の狭い接触型店」も「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」も、道路に面してオープンになった店の構造です。

道路に面した「商品空間」は、店員の「なわばり」が解除されやすいために、お客様にとっては、ひやかしやすく魅力的な空間です。

そのために、当時は雨の日も風の日も「商品空間」をできるだけ道路にせり出して、販売合戦を繰り広げていました。

そして結局、両方の店が、お客様に快適な「客空間」を提供することの大切さをに気づくと同時に、お客様と店員の両者に過酷な環境を強いるかつての販売方法は姿を消し、現在の大型家電店のような店に改善されるに至ったのです。

ただし、店員が屋外の厳しい暑さや寒さの環境で行う当時の販売方法は、店員が「下手・したて」でお客様が「上手・うわて」であるという、販売に有利な人間関係を表現していたことは事実です。


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28.アーケードがある町ない町(1988年当時)

29.アメヤ横丁は客の心をかきたてる(1988年当時)

30.昔からセルフ方式だった書店の構造(1988年当時)

31.駅ほど商売に向いた立地はない(1988年当時)


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2016年3月21日 (月)

31.駅ほど商売に向いた立地はない(1988年当時)

こんにちは。

日本国有鉄道(国鉄)が、JRとして6つの地域別の旅客鉄道会社と1つの貨物鉄道会社などに分割し民営化したのは、約30年前の1987年4月1日。

今日、紹介するJR構内(駅ナカ)の店は、約30年前・1988年当時の様子です。

現在では、大勢の客を引きつける「駅ナカ・駅チカ」ショップですが、その当時は、「駅の構内外エリア」が、新たな人気の商業集積になることは、まだ誰もが気づいてはいませんでした。

「店」が見知らぬ人たちが行き交う「道」に生まれてきたにもかかわらず…。

それでは、約30年前の駅ナカショップをご紹介したいと思います。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)小型でもよく売れるキヨスク(1988年当時)

………売れる店づくりに取り組もうとするならば、少しでも通行客数の多い立地を獲得しようとすることは当然の行為です。

通行量の多さは店の構造や店員の接客の不備を補ってくれる大きな要素なのです。通行量が多い条件を満たす場所といったら、それはなんといっても「駅」に違いありません。………

………下のイラストは典型的なキヨスクです。

店員空間の狭い接触型店」で、店を取り囲む商品が強いひやかし安全信号を出し、店員は店員空間にいて接客アプローチをせず、なわばりが解除された店になっています。………

Photo_8



(2)キヨスクが刻々と変化していった時代(1988年当時)

………下のイラストは上の「店員空間の狭い接触型店」が発展して、「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」になったものです。-

国鉄がJRに変わることによって、駅構内の様子が刻々と変化をとげています。

従来の「店員空間の狭い接触型店」は次第にその大きさを増したり、形態を変えたりして、売り上げを上げることに対する努力を始めています。

駅という最高の立地にあれば、売れる店を作り出すことはそれほど難しいことではありません。そこで様々な形態の店が駅に登場しはじめているのです。………

Photo_9



(3)駅構内の店にはサクラパワーが全開する(1988年当時)

………次の二つのイラストの内の上は、セルフのパン屋です。

忙しく働く現代人にとって、通勤の途中にふらっと立ち寄って買える便利さは大きな魅力です。

店員空間のある、引き込み・回遊型店」の店で、構造的にも十分なわばりが解除されているので、フリー客が気楽に店内にはいってこられるのです。………



Photo_10


………二つのイラストの内の下のイラストは、ファッション店と花屋で、どちらもごく簡単な造りの「店員空間の狭い接触型店」です。

通行客が多いので店に立ち寄る客数が多く、店員は接客や包装に追われてなわばり解除された状態になっています。

駅のように人通りが多い場所ではあっという間にサクラパワーが全開し、活気のある売り場が創造されるのです。………


(4)駅員が販売する店の構造

………このところ(1988年当時)よく下のイラストのような店を見ることがあります。

こうした店は、販売員のアクションをとりあげる以前に、店そのものの構造ができていません。

売っているのかいないのかよくわからないぐらいの少量の商品、なわばりをコントロールできない店員空間と商品空間。

この場所に制服を着た駅員がずらりと並ぶのですから客数も少なく、アクションも生まれず、駅員が熱心になればなるほどなわばり主張の強い店になって客を遠ざけます。………


Photo_11

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


もともと、店の始まりである「戸板一枚の店」は、人通りの多い「道」に発生したものです。

ところが、商店街や百貨店こそが店なのだと長い間錯覚してきた私たちは、見知らぬ大勢の人が行き交う「駅ナカ」や「駅チカ」が、一番「店」に適した立地であるということを、なかなか受け入れることができませんでした。

しかし、国鉄が民営化されることによって、駅の構内外に「店」が登場してくるやいなや、大勢の通行客は、直ぐにその「店」を受け入れたのです。

現在、思うようにお客様を引きつけられない百貨店が、中小規模店舗として、新たな活路を模索するために、「駅ナカ・駅チカ」に盛んに出店を試みています。

近い将来、一番の移動空間である「駅ナカ・駅チカ」こそが商売の最高の立地であることに誰もが気づくことでしょう。

「店」は間違いなく、見知らぬ人が大勢行き交う「道」にこそ生まれてきたのですから…。


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2016年3月20日 (日)

12.「案内アクション」はなぜ「なわばり」を解除するのか?

こんにちは。

店員が行う「お辞儀」と「うなずき」と「案内」の三つのアクションは、正しく行うことによって、売り上げに直結したり、お客様を感動させたりする、大きな力を秘めています。

今日は、「案内アクション」の最後の話です。

店員は、接客中にお客様に「場所や方向の案内」を行いますが、その際に伴う「案内アクション」の仕方によっては、店員の「なわばり」を解除したり(16日)、主張したり(18日)することになります(先述)。

それでは、なぜ「案内アクション」の仕方によって、「なわばり」を解除したり、主張したりすることになるのでしょうか?

それは、正しい「案内アクション」を行うと、店員が「下手・したて」でお客様が「上手・うわて」な立場になり、反対に間違った「案内アクション」を行うと、店員が「上手・うわて」でお客様が「下手・したて」な立場になってしまうからなのです。

つまり、店員が「下手・したて」な立場になることによって、店員の「なわばり」が解除され、店員が「上手・うわて」な立場になることによって、店員の「なわばり」が主張されることになるのです。

(1)店員を「下手・したて」にする「場所や方向の案内」

一点注意の動き」と「全体注意の動き」の「案内アクション」は、店員を「下手・したて」にして、「お客様」を「上手・うわて」な立場にするために、「なわばり」を解除するアクションになります。

①一点注意の動きの「案内アクション」
Photo_3
※お客様にわかりやすくきちんと案内していることが、「下手・したて」であることを表現する。


②全体注意の動きの「案内アクション」

Photo_4
※お客様にわかりやすく案内していることが、「下手・したて」であることを表現する。


(2)店員を「上手・うわて」にする「場所や方向の案内」

不注意指示の動き」と「注意不明の動き」と「不動の動き」の「案内アクション」は、店員を「上手・うわて」にして、お客様を「下手・したて」な立場にするために、「なわばり」を主張するアクションになってしまいます。


①不注意指示の動きの「案内アクション」
Photo_5
※お客様に無責任な案内をしているように感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。


②注意不明の動きの「案内アクション」
Photo_6
※お客様にわかりやすくはっきりと案内をする気がないと感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。


③不動の動きの「案内アクション」
Photo_7

※お客様にわかりやすく案内する気がないと感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。


さて、「店」は店員の「なわばり」であることは間違いありません。

そのために、店員の「なわばり」にはいって買い物をするお客様は、店員の存在や店員からの接客アプローチに対して、強いプレッシャーを感じています。

従って、そのプレッシャーをできるだけ弱めて、お客様が安心して買い物ができる状態、すなわち店員の「なわばり」を解除するためには、店員が「下手・したて」で、お客様が「上手・うわて」な立場であることを、アクションによって伝える必要があります。

したがって、店員がお客様に対して行う正しい「案内アクション」は、リアルショップ(店)において、店員とお客様が良好な人間関係を結ぶためには不可欠な要素なのです。

現在のリアルショップ(店)において、「接客の達人」と呼ばれる店員は、正しい「案内アクション」を伴って、「場所や方向の案内」を行うことが上手です。

もしもあなたが、質問や相談をした場合に、いつもわかりやすく案内や説明をしてくれる店員さんをご存知でしたら、どうかその店員さんのアクションを観察してみてください。

間違いなく、上手な「案内アクション」を駆使していることがわかると思います。

お客様に向かって正しく「場所や方向の案内」をするだけで、店員はお客様から「なんて感じの良い店員さんだろう」という印象を持たれるということをお忘れなく…。

2月27日の「お辞儀アクション」より、隔日ごとにご説明してまいりました、「接客三大アクション」のお話はひとまず完了です。

それでは、またの機会に……。


【関連記事】

1.「挨拶・あいさつ」で「なわばり」を解除するための「お辞儀アクション」

2.「お礼」で「なわばり」を解除するための「お辞儀アクション」

3.「お願い」で「なわばり」を解除するための「お辞儀アクション」

4.「お詫び」で「なわばり」を解除するための「お辞儀アクション」

5.お辞儀アクションはなぜ「なわばり」を解除するのか?

6.「承諾」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」

7.「あいづち」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」

8.「注意喚起」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」

9.「うなずきアクション」はなぜ「なわばり」を解除するのか?

10.「場所や方向の案内」で「なわばり」を解除するための「案内アクション」①

11.「場所や方向の案内」で「なわばり」を主張する「案内アクション」②


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2016年3月19日 (土)

30.昔からセルフ方式だった書店の構造(1988年当時)

こんにちは。

1953年に、東京都港区青山に初めてオープンした「セルフサービス方式」のスーパーマーケットは、1970年代には、日本各地に普及していきました。

けれども、1970年代(約45年前)の頃でさえ、「セルフサービス方式」でモノが購入できるスーパーマーケットは、まだまだお客様に大きな衝撃を感じさせていました。

しかし、実はそれよりもずっと前から、「セルフサービス方式」の店は存在していました。

それが全国各地の商店街には必ずあった「書店」なのです。

にもかかわらず、当時の私たちは、書店が「セルフサービス方式」の店であるということには、まだ気づいてはいませんでした。

セルフサービス方式の「スーパーマーケット」や、10年遅れて普及してきた「コンビニエンスストア」が身近な存在になって、ようやく、入りやすい書店と入りにくい書店の存在に気づくことになったのです。

さて今日は、約30年前(1988年当時)の入りやすい書店と入りにくい書店についてご説明いたします。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)大型の書店は、店員の「なわばり」主張のアクションが生じないために、入りやすくひやかしやすかった。(1988年当時)


Photo

………書店は昔からセルフサービス方式の店で、、客はいちいち店員の接客をうけずに商品をながめることができました。

構造的には「店員空間のある、引き込み・回遊型店」か「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」で、店員はたいてい店員空間の中にいて、主にレジの作業をしています。………

………店の規模が大きければそれだけ商品量も多く、ひやかし安全信号が強くなります。

店内には十分な回遊通路が形づくられ、店員からの死角が生じるので、客は自由にいろいろな本を見ることができます。

また、このような店では店員空間のスペースも大きく、店員がその中でなわばり解除のアクションをすることができます。

客が多い店内にはサクラパワーが起こり、いっそう客をひきつけます。………


(2)小さな書店は、店員の「なわばり」主張が強かったために、客は入りにくい。

Photo_2


………他の扱い商品の店と同じように書店もまた小型店はには苦しい状況です。………

いくらセルフ方式とはいえ、客が極端に少ない店はどうしても店員のなわばり主張が強くなるので、客の居心地が悪くなってしまいます。………

………また、売れない店では商品の劣化や買わないのに本を読む客が気になるため、店員が立ち読み客を厳しく見張ったり追い払ったりして、ますます店内に人影がなくなってしまいます。

本屋にもひやかし客が必要です。………


Photo_3


………かつては店が少なかったので、店員がなわばり主張をしても客が来ましたが、本屋の数も多くなり、コンビニエンスストアなどでも本を置いている今日(1988年当時)、本屋もその構造や接客方法を考え直さなければならない時期に来ています。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


ネットショップで本が気軽に買えたり、ネットメディアで情報が簡単に見れたりすることによって、従来型のリアルショップの書店からお客様が遠ざかっています。

近年は、コーヒーショップや雑貨店とコラボした新しいタイプの書店が次々と登場し、リアルショップの書店のあり方が模索されている時代と言えるでしょう。

かつて、セルフサービス方式の販売方法と店舗構造をしていながら、立ち読みの子供たちを追い払ったり、「立ち読みお断り」などのはり紙を張ったりして商売をしてきた書店が、商品(本)パワーがなくなってゆくと同時に、お客様から見放されてゆくのは当然のことだとも考えられます。

店主がレジカウンターにじっと座って、購入客を待っているだけの店が繁盛し続けたためしはないのです。


【関連記事】

1.百貨店のサバイバルに勝つ店の構造

2.入りやすく出やすい路面店の成功

3.かわいいケーキ屋さんが浮かびあがれない理由

4.中元・歳暮の特設コーナーは買いやすい

5.姿をかくした町の電器屋さん

6.常連客がフリー客を追い払うオーディオ店

7.やはり買いやすい大型家電店

8.秋葉原電器街のサバイバル

9.改装したら買いにくくなった化粧品店

10.ひやかしやすい商品空間で客を引きつける化粧品店

11.同業者に嫌われる売れる薬粧店

12.百貨店で最も怖い化粧品売り場(1988年当時)

13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

14.ひやかすには勇気のいるブラウス売り場(1988年当時)

15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

16.DCブランド店には見えない壁がある。(1988年当時)

17.店と店員が豹変するバーゲンセール(1988年当時)

18.下見客の多い店ほどよく売れる(1988年当時)

19.自動車を店で買う時代(1988年当時)

20.買いにくい中古車センターでは何が起こるか(1988年当時)

21.生まれ変わるガソリンスタンド(1988年当時)

22.買いたい人にだけ買ってもらう宝石店の構造(1988年当時)

23.商品パワーの変化が店の構造を変える(1988年当時)

24.ディスカウントショップの二つの展開(1988年当時)

25.タバコがどんどん売れる店と売れない店(1988年当時)

26.たばこのコーナーが店をダメにする(1988年当時)

27.コンビエンスストアが客のニーズに応えたもの(1988年当時)

28.アーケードがある町ない町(1988年当時)

29.アメヤ横丁は客の心をかきたてる(1988年当時)


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2016年3月18日 (金)

11.「場所や方向の案内」で「なわばり」を主張する「案内アクション」②

こんにちは。

店員が接客中にお客様に対して答える「あちらにあります」「こちらです」などの「場所や方向の案内」のことばは、接客においては基本中の基本のことばです。

しかし、基本である「場所や方向の案内」の仕方次第では、実は店員の「なわばり」を解除してお客様から信頼を獲得したり、反対に「なわばり」を主張して不信感を与えたりしてしまいます。

一昨日は、「場所や方向の指示」を行う際に、店員の「なわばり」を解除することができる、正しい「案内アクション」についてご説明しました。

今日は、「場所や方向の案内」をしているにもかかわらず、店員の「なわばり」を主張して、お客様に不信感を与えてしまう、間違った「案内アクション」についてご説明します。


店員の「なわばり」を主張する、間違った「案内クション」の仕方は、三つあります。

(1)一つ目は、手や指を、自分が向いていない方向(外側)を指し示す動き(不注意指示の動き)をたくさん行って案内することです。

Photo_4



(2)二つ目は、手や指を、自分が向いている方向(内側)にあいまいに指し示す動き(注意不明の動き)をたくさん行って案内することです。


Photo_5



(3)三つ目は、手や指など身体を全く動かさないで(不動の動き)、ことばだけで場所や方向を案内することです。

Photo_6


いずれも、お客様にとっては、店員が何を案内しているのかがわかりにくいことから、「なわばり」主張になってしまいます。

以上の、「なわばり」を主張する、間違った「案内アクション」を伴った説明や案内方法は、意外に多く観察することができます。

不注意指示の動き」と「注意不明の動き」と「不動の動き」を、「動きの癖」として持っている店員は、どうしても以上のような「案内アクション」を提供してしまいます。

なぜならば、これらの「なわばり」を主張する「案内アクション」は、それぞれの動きを生み出しやすい店員個人の「動きの癖」が要因となって表現されてしまうからなのです。

そのために、「不注意指示タイプの店員」と「注意不明タイプの店員」と「不動タイプの店員」が正しい「案内アクション」を行うためには、多少の動きのトレーニングが必要になります。

お客様に対して、店員が「なわばり」を解除して、快適な買い物を提供することは、間違いなく売り上げに直結します。

どうか、正しい「案内アクション」を提供できるように、「案内アクション」の動きの習得を目指して頂くことを願います…。


【関連記事】

1.「挨拶・あいさつ」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

2.「お礼」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

3.「お願い」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

4.「お詫び」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

5.お辞儀アクションはなぜ「なわばり」を解除するのか?

6.「承諾」でなわばりを解除するための「うなずきアクション」

7.「あいづち」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」

8.「注意喚起」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」

9.「うなずきアクション」はなぜ「なわばり」を解除するのか?

10.「場所や方向の案内」で「なわばり」を解除するための「案内アクション」①


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2016年3月17日 (木)

29.アメヤ横丁は客の心をかきたてる(1988年当時)

こんにちは。

下のイラストは、毎年、年末を迎えると、正月用の生鮮食品などを買い求める大勢の客でごった返す様子がTVの報道番組やワイドショーで年の瀬の風物詩として紹介される、通称「アメヤ横丁」(正式名・アメ横商店街連合会)の約30年前(1988年当時)の様子です。

アーケードもなく、店の構造も売り方も変わらないこの商店街に、大勢のお客様が引きつけられる要因と、現在の繁盛店が大勢のお客様を引きつける要因は、全く変わらないことをご説明したいと思います。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)アメヤ横丁の活気は、そこに集まる店の構造から生まれている(1988年当時)

……狭い通りの両側にびっしりと店が立ち並び店員の威勢の良い掛け声がとびかう中を、人波に流されながらあれこれひやかして歩く。私たちは客としてこんな状況に強く心をひかれます。………

………アメヤ横丁は商品空間が大きい「店員空間が狭い接触型店」と「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の集合体です。

店舗は箱の上に戸板を並べたようなきわめて原始的なものですが、とにかく大量の商品をこれでもかこれでもかと並べることによって、れっきとした販売現場を創造しているのです。
………

Photo_7


(2)客は、「なわばり」が解除された「商品空間」と店員のアクションに強くひかれる。

………店員はここではさかんに客寄せ踊りや客寄せ音頭を展開して、前を通る客を立ち止まらせようとします。………

………豊富な商品空間がひやかし安全信号を出しているので、客は自由に商品のそばに近づいたり離れたりします。

客は、ふだん、他の店で十分にひやかせなかった商品を身近で見ることのできる、このなわばり解除された商店街に強い魅力を感じるのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


アメヤ横丁商店街を構成する店の構造は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」と、「店員空間の狭い接触型店」です。

この構造の店は、ひやかし客や購入客が少ない場合は、店員の「なわばり」主張のアクションが目立って、ひやかしにくく入りにくい店となりがちですが、通行客でごった返すような場合には、店員のアクションは接客中か作業中の「なわばり」解除のアクションとなるために、通行客を次々と引きつけます。

また、「なわばり」が解除された「戸板一枚」に近い状態の「商品空間」は、ひやかし安全信号を強力に発信して、ひやかし客を引きつけます。

その姿が、「サクラパワー」となって、更に次々とひやかし客を引きつけていくことになるのです。

現在、交通インフラ周辺の移動空間(駅チカ・駅ナカ)には、この商店街と同じ構造と接客方法の店が次々と登場して来ては多くのお客様を引きつけています。

Photo_3
※移動客が大勢行き交う通路に面した「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の店で、「なわばり」を解除したアクションを行う店員のいる店にお客様が引きつけられている。

いつの時代にも、「なわばり」が解除された「戸板一枚」のスペースを基本とした「商品空間」を持つ店が、大勢のお客様を引きつけては、繁盛店を生み出しているのです。



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2016年3月16日 (水)

10.「場所や方向の案内」で「なわばり」を解除するための「案内アクション」①

こんにちは。

店員がお客様に対して「なわばり」を解除することができる三大アクションは、「お辞儀アクション」と「うなずきアクション」と「案内アクション」です。

これまで、「挨拶」や「お礼」や「お願い」や「お詫び」をする際の「お辞儀アクション」について、そして「承諾」や「あいづち」や「注意喚起」をする際の「うなずきアクション」について説明してきましたが、今日は、「場所や方向の案内」をする際の「案内アクション」について説明いたします。

さて、店員が接客中にお客様に対して答える「あちらにあります」「こちらです」などの「場所や方向の案内」のことばは、接客においては基本中の基本のことばです。

しかし、基本である「場所や方向の案内」の仕方次第では、実は店員の「なわばり」を解除してお客様から信頼を獲得したり、反対に「なわばり」を主張して不信感を与えたりしてしまうのです。

それではいったいどのように「場所や方向の案内」をすれば、店員の「なわばり」を解除することができるのでしょうか?


「なわばり」を解除する「場所や方向の案内」を行うためには、「あちらにあります」「こちらです」などのことばと共に、正しい「案内アクション」を行うことが不可欠になります。

すなわち、「場所や方向の案内」をする「案内アクション」を正しく行うことによって、初めて、「なわばり」を解除することができるのです。

店員の「なわばり」を解除する、正しい「案内クション」の仕方は、二つあります。

その一つは、手や指を自分が向いている方向(内側)をはっきりと指し示す動き(一点注意の動き)を使って案内することです。



Photo


このようにすることによって、お客様の注意を指し示した一点に集中させたり、説明する場所や方向をわかりやすくすることができるのです。



もう一つは、手や指を内側から外側に大きく開きながら、大まかに指し示す動き(全体注意の動き)を使って案内することです。


Photo_2


このように指し示すことによって、広い範囲や遠くの場所を大まかに案内したり、あるいは大勢のお客様や遠くのお客様に対してだいたいの場所や方向を、わかりやすく案内することができるのです。

百貨店の送迎係や展示会のコンパニオン達の案内や説明が非常にわかりやすいと感じるのは、この二つの「案内アクション」を駆使した対応をしているからなのです。

また、送迎係やコンパニオンの人達が非常に華やかだと感じるのは、特に手や指を内側から外側に大きく開きながら指し示す「全体注意の動き」を使って案内しているからなのです。

以上で、正しい「案内アクション」が「人を動かす」大きなパワーを持っていることがお分かりいただけたと思います。

明後日は、「場所や方向の案内」をする「案内アクション」を行うにもかかわらず、お客様は案内された場所や方向が分かり難いために、大きな不満を与えてしまう「案内アクション」についてご説明いたします。


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7.「あいづち」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」

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2016年3月15日 (火)

28.アーケードがある町ない町(1988年当時)

こんにちは。

近年、昭和の高度成長期に日本各地に完成されたアーケード街は、商店街の衰退とともに、痛みや劣化が目立って、次々と撤去されています。

実は、約30年前の1988年当時も、日本各地の多数の商店街で、アーケードを撤去するか新たに設置するかの議論が熱心に繰り返されていました。

当時は、アーケードの有り無しが、お客様を集客する大きな要因になっていると考えられていたからです。

今日は、約30年前のアーケードがある町ない町の様子をご紹介したいと思います。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)アーケードのある町の店の構造。(1988年当時)

P144p145


………アーケードのある商店街が客をひきつけることには、天気とは別にもう一つ本質的な理由があります。

それはアーケードのある場所に出店することによって、店の構造が変わるということなのです。………

………そこで、これらの店の多くは「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」か「店員空間が狭い接触型店」の構造を持つことになります。

接触部分の商品空間が豊かなことは強いひやかし安全信号を出すので、客にとっては自由に見ることのできるひかしやすい店です。

そういうひやかしやすい形態の店ばかりが多業種にわたって集まっている町は活気があり、フリー客を数多くひきつけるのです。………


(2)アーケードがない町の店の構造。(1988年当時)

P146p147

………アーケードがないと店の構造は上のイラストのように変わります。

雨や風、陽ざしや寒さから商品と店員を守るために、「店員空間のない、引き込み・回遊型店」や「店員空間の狭い引き込み型店」の形態の店が多くなります。

両側に閉め切った店ばかりが続く商店街はひやかし安全信号に乏しく、それぞれの店の店員のなわばり主張が強いので、客はこの商店街をゆっくりひやかすことができません。

町に魅力がないので客数が少なくなり、客数が減ると店はますます固く扉を閉ざしてさびれた町になっていくのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)

すでに、日本の商店街がなぜ衰退していったのかについては、「人の動き」という観点から何度もご報告してきました。

確かにアーケードがあることは、従来のお客様を引き留めたり、去って行ったお客様を呼び戻すための一つの要素ですが、商店街が衰退していった一番の理由は、地域の再開発などによって、その商店街が地域住民の主要な移動空間(「道」)ではなくなってしまったことです。

見知らぬ大勢の客が行き交う通り(「道」)に沿った商店街でなければ、いつまでも大勢のお客様で賑わう商店街として生き残れないことは、すでに時の経過が証明しています。

アーケードによって店の構造が変わり、大勢のお客様を引きつけたアーケード商店街であっても、いったん人の流れが変化してしまうと、お客様は主要な移動空間に生まれた新しい商業集積に引きつけられ、まるで潮が引くかのように、その商店街から去ってしまうのです。

栄える商店街も寂れ行く商店街も、無常な人の流れによって生み出されているのです…。

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2016年3月14日 (月)

9.「うなずきアクション」はなぜ「なわばり」を解除するのか?

こんにちは。

店員は、接客中にお客様に「承諾(しょうだく)」したり、「あいづち」を打ったり、「注意喚起」を行ったりしますが、その際に伴う「うなずきアクション」の仕方によっては、店員の「なわばり」を主張したり、「解除」したりすることについて、説明してきました。

それでは、なぜ「うなずきアクション」の仕方によって、「なわばり」を主張したり「解除」したりすることになるのでしょうか?

それは、正しい「うなずきアクション」を行うと、店員が「下手・したて」でお客様が「上手・うわて」な立場になり、反対に間違った「うなずきアクション」を行うと、店員が「上手・うわて」でお客様が「下手・したて」な立場になってしまうからなのです。

つまり、店員が「下手・したて」な立場になることによって、店員の「なわばり」を解除し、店員が「上手・うわて」な立場になることによって、店員の「なわばり」を主張することになるのです。


(1)店員を「下手・したて」にする「承諾(しょうだく)」

「攻撃の動き」と「協調の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「下手・したて」にして、「お客様」を「上手・うわて」な立場にするために、「なわばり」を解除するアクションになります。

攻撃の動きの「うなずきアクション」
Photo_7
※お客様の要望に熱心に対応していることが、「下手・したて」であることを表現する。

協調の動きの「うなずきアクション」
Photo_20
※お客様の要望に好意的に対応していることが、「下手・したて」であることを表現する。


(2)店員を「上手・うわて」にする「承諾(しょうだく)」

「独断の動き」と「虚脱の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「上手・うわて」にして、お客様を「下手・したて」な立場にするために、「なわばり」を主張するアクションになってしまいます。

独断の動きの「うなずきアクション」
Photo_12
※お客様の要望を無視しているように感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。

虚脱の動きの「うなずきアクション」
Photo_19
※お客様の要望に対してやる気がないと感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。


(3)店員を「下手・したて」にする「あいづち」

「攻撃の動き」と「協調の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「下手・したて」にして、「お客様」を「上手・うわて」な立場にするために、「なわばり」を解除するアクションになります。

攻撃の動きの「うなずきアクション」
Photo_8
※お客様の話を熱心に聞いていることが、「下手・したて」であることを表現する。

協調の動きの「うなずきアクション」
Photo_9
※お客様の話を好意的に聞いていることが、「下手・したて」であることを表現する。


(4)店員を「上手・うわて」にする「あいづち」

「独断の動き」と「虚脱の動き」「不動の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「上手・うわて」にして、お客様を「下手・したて」な立場にするために、「なわばり」を主張するアクションになってしまいます。

独断の動きの「うなずきアクション」
Photo_13
※お客様の話を自分勝手に聞いていると感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。

虚脱の動きの「うなずきアクション」
Photo_14
※お客様の話をきちんと聞いていないと感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。

③「うなずきアクション」を全く行わない
Photo_18
※お客様の話に無関心のように感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。


(5)店員を「下手・したて」にする「注意喚起(ちゅういかんき)」

「攻撃の動き」と「協調の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「下手・したて」にして、「お客様」を「上手・うわて」な立場にするために、「なわばり」を解除するアクションになります。

攻撃の動きの「うなずきアクション」
Photo_10
※お客様に熱心に対応していることが、「下手・したて」であることを表現する。

協調の動きの「うなずきアクション」
Photo_11
※お客様に好意的に対応していることが、「下手・したて」であることを表現する。


(6)店員を「上手・うわて)」にする「注意喚起(ちゅういかんき)」

「独断の動き」と「虚脱の動き」と「不動の動き」の「うなずきアクション」は、店員を「上手・うわて」にして、お客様を「下手・したて」な立場にするために、「なわばり」を主張するアクションになってしまいます。

独断の動きの「うなずきアクション」
Photo_15
※お客様に偉そうに対応しているように感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。

虚脱の動きの「うなずきアクション」
Photo_16
※お客様にやる気なく対応しているように感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。

③「うなずきアクション」を全く伴わない
Photo_17
※お客様に好意を持たずに対応しているように感じさせることが、「上手・うわて」であることを表現する。


「店」は店員の「なわばり」であるために、お客様は店員の「なわばり」にはいって買い物をすることになる、ということに関しては、これまでに何度もご説明してまいりました。

店員の「なわばり」にはいって買い物をするお客様は、店員の存在や店員からの接客アプローチに対して、強いプレッシャーを感じています。

従って、そのプレッシャーをできるだけ弱めて、お客様が安心して買い物ができる状態、すなわち店員の「なわばり」を解除するためには、店員が「下手・したて」で、お客様が「上手・うわて」な立場であることを、アクションによって伝える必要があります。

以上のように、店員がお客様に対して行う正しい「うなずきアクション」は、リアルショップ(店)において、店員とお客様が良好な人間関係を結ぶためには不可欠な要素なのです。

現在のリアルショップ(店)において、「接客の達人」と呼ばれる店員は、正しい「うなずきアクション」を伴って、「承諾」したり、「あいづち」を打ったり、「注意喚起」を行うことが上手です。

もしもあなたが、安心感や信頼感を覚えて、直ぐに好感を抱いてしまうような店員さんをご存知でしたら、どうかその店員さんのアクションを観察してみてください。

間違いなく、上手な「うなずきアクション」を駆使していることがわかると思います。

お客様に向かって正しく「うなずく」だけで、店員はお客様の心をぐっとつかむことができるのです…。

明後日は、やはり接客中の店員が「なわばり」を解除したり、主張したりすることになる「案内アクション」についてご説明いたします。


【関連記事】

1.「挨拶・あいさつ」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

2.「お礼」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

3.「お願い」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

4.「お詫び」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

5.お辞儀アクションはなぜ「なわばり」を解除するのか?

6.「承諾」でなわばりを解除するための「うなずきアクション」

7.「あいづち」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」

8.「注意喚起」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」


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2016年3月13日 (日)

27.コンビエンスストアが客のニーズに応えたもの(1988年当時)

こんにちは。

今日は、約30年前の商店街に進出してきたコンビエンスストアのお話です。

1970年代前半に初めて登場してきたコンビニエンスストアは、約30年前の当時においては、まだまだ身近な存在の店ではありませんでした。

商店街の店主の皆様との勉強会で、今後はコンビニエンスストアのような「セルフサービス方式の店」がどんどんと登場してくることをご説明しても、ほとんどの店主の皆様は、なかなかその現実を受け入れることができない状況でした。

日本各地の商店街が衰退していく中で、入れ替わるようにコンビエンスストアが台頭してきた要因を、「人の動き」と「店舗構造」という観点で改めて観察してみたいと思います。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)近所の客を対象に、「常連接客」を行うための商店街の店の構造。(1988年当時)

…コンビニエンスストアが登場する以前、コンビニエンスストアにあたる店は下のイラストのような形態をしていました。店の奥が店主の住居になっており、店頭の土間に商品が並べられているような店です。

これは、店員空間が不明確で不完全な「引き込み・回遊型店」か「接触・引き込み・回遊型店」です。

そこでは店員が店にいない時もあれば、店員が店の中でじっと客が来るのを待ち構えていることもあります。………

P140_6



(2)見知らぬ客を対象に、「一見接客」を行うための店の構造。(1988年当時)

………これに対してコンビニエンスストアは、「店員空間のある、引き込み・回遊型店」です。

P141_2


………はっきりした店員空間には常に店員がおり、接客のシステムもはっきりしています。


商品量が多くひやかし安全信号に満ちた商品空間とサクラパワーの起こりやすい客空間を持ったこの店は、客が気軽に立ち寄りひやかすことのできる構造によって大勢の客に支持されたのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


1970年代の前半に登場してきたコンビニエンスストアは、衰退を続けていた日本各地の商店街の店を凌駕しつつ、またたく間に全国に普及していきました。

商店街が衰退していった要因や、コンビニエンスストアが急激に普及してきた要因については、かつて指南者の数だけ諸説が語られてきましたが、「人の動き」という観点から観察分析する限りにおいては、「常連接客」の商店街の店からお客様が遠ざかり、「一見接客」のコンビエンスストアにお客様が引きつけられていったのです。

1


2


常連接客」を行う商店街の店は、店本来の性質を埋め込んでしまったため魅力に欠けていましたが、、しばしの期間、日本各地に商品を普及させるという大きな役割を果たしたと言えるでしょう。

やがて、「常連接客」という濃密で息苦しい人間関係から離れて、希薄で見知らぬ関係が基本となる「一見接客」を行う店で買い物がしたいという、お客様のニーズの大きなうねりに応えるかのように、コンビニエンスストアが登場して来て、日本中に「一見接客」の店(セルフサービス方式)が普及していったのです。

そして、ありとあらゆる業種の店がコンビニエンスストアと同じ「セルフサービス方式」の店の構造と接客(一見接客)を採用し、日本中に進出していったのです。

しかし、「セルフサービス方式」の店もまた、決して店本来の性質を持ち合わせたものではなかったために、近年では、店本来の性質を取り戻した新しい店への脱皮が迫られてきているのです。


【関連記事】

1.百貨店のサバイバルに勝つ店の構造

2.入りやすく出やすい路面店の成功

3.かわいいケーキ屋さんが浮かびあがれない理由

4.中元・歳暮の特設コーナーは買いやすい

5.姿をかくした町の電器屋さん

6.常連客がフリー客を追い払うオーディオ店

7.やはり買いやすい大型家電店

8.秋葉原電器街のサバイバル

9.改装したら買いにくくなった化粧品店

10.ひやかしやすい商品空間で客を引きつける化粧品店

11.同業者に嫌われる売れる薬粧店

12.百貨店で最も怖い化粧品売り場(1988年当時)

13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

14.ひやかすには勇気のいるブラウス売り場(1988年当時)

15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

16.DCブランド店には見えない壁がある。(1988年当時)

17.店と店員が豹変するバーゲンセール(1988年当時)

18.下見客の多い店ほどよく売れる(1988年当時)

19.自動車を店で買う時代(1988年当時)

20.買いにくい中古車センターでは何が起こるか(1988年当時)

21.生まれ変わるガソリンスタンド(1988年当時)

22.買いたい人にだけ買ってもらう宝石店の構造(1988年当時)

23.商品パワーの変化が店の構造を変える(1988年当時)

24.ディスカウントショップの二つの展開(1988年当時)

25.タバコがどんどん売れる店と売れない店(1988年当時)

26.たばこのコーナーが店をダメにする(1988年当時)


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2016年3月12日 (土)

8.「注意喚起」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」

こんにちは。

「承諾」と「あいづち」と「注意喚起」のことばと、「うなずきアクション」の関係についてご説明しています。

承諾」は7日、「あいづち」は9日にご説明いたしました。

さて、今日は「注意喚起」のことばと「うなずきアクション」の関係についてご説明します。

店員が接客中にお客様に対して話しかける「よろしいでしょうか」「おわかりでしょうか」「それでは次に参ります」などの「注意喚起」のことばは、接客においては基本中の基本のことばです。

しかし、基本である「注意喚起」の仕方次第では、実は店員の「なわばり」を解除してお客様を安心させたり、反対に「なわばり」を主張して不信感を与えたりしてしまうのです。

それではいったいどのように「注意喚起」をすれば、店員の「なわばり」を解除することができるのでしょうか?



(1)「なわばり」を解除する「注意喚起」と「うなずきアクション」

「なわばり」を解除する「注意喚起」を行うためには、「よろしいでしょうか」「おわかりでしょうか」「それでは次に参ります」などのことばと共に、正しい「うなずきアクション」を行うことが不可欠になります。

すなわち、「注意喚起」の「うなずきアクション」を正しく行うことによって、初めて、「なわばり」を解除することができるのです。

正しい「うなずきアクション」の仕方が二つあることは、正しい「あいづち」を仕方で説明しました通りです。

つまりその一つは、上から下に向かって、力を入れて頭を下げる「うなずき」を行うことです。

Photo

この動きは、「13タイプの店員」の内、「攻撃タイプの店員」が得意な動きで、「注意喚起」をするときにこの動きを伴うと、大変わかりやすく、また責任感や信頼性があることを表現するために、店員の「なわばり」を解除することができるのです。


もう一つは、上下に力を入れずに優しく頭を動かす「うなずき」を行うことです。

「よろしいでしょうか」「おわかりでしょうか」などのことばと共に、上から下に向かって力を入れないで頭を下げ、下げた頭を上に向かって力を入れないでゆっくりと上げる「うなずき」も、正しい「うなずきアクション」です。

Photo_2

この動きは、「13タイプの店員」の内、「協調タイプの店員」が得意な動きで、「注意喚起」のことばと共にこの動きを伴うと、丁寧や尊敬の気持ちを伝えることができるために、お客様を安心させ、店員の「なわばり」を解除することができるのです。



(2)「なわばり」を主張してしまう「注意喚起」と「うなずきアクション」

接客中のお客様に対して「注意喚起」のことばを答えたにもかかわらず、お客様に不信感を与えてしまうことは、決して珍しいことではありません。

それは、「注意喚起」をする際にまちがった「うなずきアクション」を行うことによって、店員が「なわばり」を主張してしまうからなのです。

「注意喚起」のことばを伝えているにもかかわらず、「なわばり」を主張する最も代表的な「うなずきアクション」は、下から上に勢いよく頭を上げる動きを行った場合に起こります。

Photo_3

この動きは、「13タイプの店員」の内、「独断タイプの店員」が得意な動きで、「注意喚起」のことばと共にこの動きを伴うと、自分本位な解釈をしているイメージを与えるために、店員の「なわばり」を主張することになってしまいます。


また、「注意喚起」をしているのに、「なわばり」を主張する「うなずきアクション」は、上から下に向かって、脱力して頭を下げる動きを行った場合にも起こります。

Photo_4


この動きは、「13タイプの店員」の内、「虚脱タイプの店員」が得意な動きで、「注意喚起」のことばと共にこの動きを伴うと、いかにもやる気がなさそうなイメージを与えるために、店員の「なわばり」を主張することになってしまいます。

そしてまた、「うなずきアクション」を含めて全く動きを伴わないで、「注意喚起」のことばだけを言う場合も、「なわばり」を主張することになります。

Photo_5


この動きは、「13タイプの店員」の内、「不動の店員」が得意な動きで、「注意喚起」のことばだけで全く身体の動きを伴わないと、話のポイントが不明確になりやすいために、店員の「なわばり」を主張することになってしまいます。


一般に、「注意喚起」を行う場合には、「よろしいでしょうか」や「おわかりでしょうか」や「それでは次をご説明いたします」などの言葉が使われますが、その際に、話の内容に合わせた適切な「うなずきアクション」を伴うことによって、聞き手は話の進行が非常にわかりやすくなるのです。

お客様への説明に際しても、店員が「注意喚起」のことばと共に「正しい「うなずきアクション」を伴うことによって、「なわばり」を解除することができるだけでなく、非常に大きな満足感を提供することができるのです。


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1.「挨拶・あいさつ」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

2.「お礼」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

3.「お願い」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

4.「お詫び」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

5.お辞儀アクションはなぜ「なわばり」を解除するのか? 

6.「承諾」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」

7.「あいづち」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」

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2016年3月11日 (金)

26.たばこのコーナーが店をダメにする(1988年当時)

こんにちは。

一昨日は、1988年当時のよく売れる「たばこ店」についてご紹介しましたが、今日は全国各地の商店街の店が、たばこのコーナーを設置することによって、いっそう店舗機能を悪くしていった経緯についてご説明します。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)店全体の構造を考えていない店は悪循環におちいる。(1988年当時)

………たばこが非常に魅力的な商品だったため、様々な業種の店がこぞってたばこのコーナーを作りました。

薬店、化粧品店、酒店、雑貨店などの多くの店が、店頭にたばこのコーナーを設置していったのです。………

P138


………ところが時代は移り、たばこ販売店は増加したのにたばこの需要は減りはじめたのです。もはやたばこの売り上げに頼れる時代ではなくなってしまいました。

けれども気がついてみると店の一等地はたばこのコーナーに占領され、いったい何が本業なのかわからない店になってしまっていたのです。………


(2)たばこのコーナーが店の構造を大きく変えてしまう。(1988年当時)

………下のイラストを見てください。右側の店にたばこのコーナーを加えると左側の店のような構造になります。

もとの店は「店員空間のない、引き込み・回遊型店」で、店員は店に出ているか、あるいは奥の住居で客を待っていました。

店の扉は大抵開いていて、中の扱い商品は外からよく見えました。

これが左の店になると、「店員空間の狭い接触型店」と「店員空間のない、引き込み・回遊型店」の折衷型店舗になるのです。

………さらにたばこのコーナーは常に店員がそこにいることを必要としたので、店員の居心地店がいいように店の扉を閉めてしまいました。

この形態では店内にはいると店員のなわばり主張がきわめて強いため、なかなか客がはいっていけないのです。………

P139


………たばこのコーナーを主体にして店舗を改装した時、そこで何が変化したのかということに誰も気がつきませんでした。


(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


たばこのコーナーを設置した店は、たばこのコーナーが「店員空間の狭い接触型店」で、それ以外の部分は「店員空間のない引き込み・回遊型店」か、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」となり、必ず複雑な構造の折衷型店舗となります。

そして、店頭のたばこのコーナーで店員が待ち構えているために、たばこを買わないお客様にとっては、「なわばり」を主張する店員のアクションとなってしまうのです。

このことが後に、たばこのコーナーを設置した酒店、薬粧店、雑貨店等々の店から、次第にお客様が遠ざかっていく大きな要因となったのです。


Photo_5※店員空間の狭い接触型店

Photo_6※店員空間のない、引き込み・回遊型店


Photo_7※店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店

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18.下見客の多い店ほどよく売れる(1988年当時)

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20.買いにくい中古車センターでは何が起こるか(1988年当時)

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2016年3月10日 (木)

7.「あいづち」で「なわばり」を解除するための「うなずきアクション」

こんにちは。

店員がお客様に対して「なわばり」を解除することができる三大アクションの内の「うなずきアクション」について、一昨日に続きご説明します。

店員が接客中にお客様に対して答える「はい」「ええ」「なるほど」「そうですか」などの「あいづち」のことばは、接客においては基本中の基本のことばです。

しかし、基本である「あいづち」の仕方次第では、実は店員の「なわばり」を解除してお客様を安心させたり、反対に「なわばり」を主張して不安にさせたりしてしまうのです。

それではいったいどのように「あいづち」をすれば、店員の「なわばり」を解除することができるのでしょうか?

(1)「なわばり」を解除する「あいづち」と「うなずきアクション」

「なわばり」を解除する「あいづち」を行うためには、「はい」「ええ」「なるほど」等のことばと共に、正しい「うなずきアクション」を行うことが不可欠になります。

すなわち、「あいづち」の「うなずきアクション」を正しく行うことによって、初めて、「なわばり」を解除することができるのです。

正しい「うなずきアクション」の仕方は二つあります。

その一つは、上から下に向かって、力を入れて頭を下げる「うなずき」を行うことです。

この動きは、「13タイプの店員」の内、「攻撃タイプの店員」が得意な動きで、「あいづち」をするときにこの動きを伴うと、お客様は大変話しやすくなり、また責任感や信頼性があることを表現することができるため、店員の「なわばり」を解除することができるのです。



Photo_4



もう一つは、上下に力を入れずに優しく頭を動かす「うなずき」を行うことです。

「はいそうです」や「なるほど」や「そうですか」などのことばと共に、上から下に向かって力を入れないで頭を下げ、下げた頭を上に向かって力を入れないでゆっくりと上げる「うなずき」も、正しい「うなずきアクション」です。


Photo_7


この動きは、「13タイプの店員」の内、「協調タイプの店員」が得意な動きで、「あいづち」のことばと共にこの動きを伴うと、理解や協調や賛同の気持ちを伝えることができるために、お客様を安心させ、店員の「なわばり」を解除することができるのです。


(2)「なわばり」を主張してしまう「あいづち」と「うなずきアクション」

接客中のお客様に対して「あいづち」のことばを答えたにもかかわらず、お客様に不信感を与えてしまうことは、決して珍しいことではありません。

それは、「あいづち」をする際にまちがった「うなずきアクション」を行うことによって、店員が「なわばり」を主張してしまうからなのです。

「あいづち」をしているのに、「なわばり」を主張する最も代表的な「うなずきアクション」は、下から上に勢いよく頭を上げる動きを行った場合に起こります。


Photo_2


この動きは、「13タイプの店員」の内、「独断タイプの店員」が得意な動きで、「あいづち」のことばと共にこの動きを伴うと、自分本位な解釈をしているイメージを与えるために、店員の「なわばり」を主張することになってしまいます。


また、「あいづち」をしているのに、「なわばり」を主張する「うなずきアクション」は、上から下に向かって、脱力して頭を下げる動きを行った場合にも起こります。

Photo_3

この動きは、「13タイプの店員」の内、「虚脱タイプの店員」が得意な動きで、「あいづち」のことばと共にこの動きを伴うと、いかにもやる気がなさそうなイメージを与えるために、店員の「なわばり」を主張することになってしまいます。


そしてまた、「うなずきアクション」を含めて全く動きを伴わないで、「あいづち」のことばだけを言う場合も、「なわばり」を主張することになります。

Photo_6


この動きは、「13タイプの店員」の内、「不動の店員」が得意な動きで、「あいづち」のことばだけで全く動きを伴わないと、「あいづち」のことばとは裏腹に、本当に理解や賛成をしているのかどうかがはっきりとわかりにくいイメージを与えるために、店員の「なわばり」を主張することになってしまいます。

一般に、「あいづち」を打つ場合には、「はい」や「ええ」や「そうですか」などの言葉が使われますが、その際に、話の内容に合わせた適切な「うなずきアクション」を伴うことによって、話し手は、聞き手がよく聞いていることがわかり、非常に話しやすくなるのです。

大勢の前でスピーチをしている人に向かって、だまって正しい「あいづち」を打ってあげるだけで、スピーチをしている人を勇気づけることができることは、誰もが体験をしていることだと思います。

お客様の話に対しても、店員が正しい「うなずきアクション」を伴えば、「なわばり」を解除することができるだけでなく、お客様に非常に大きな満足感を提供することができるのです。


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5.お辞儀アクションはなぜ「なわばり」を解除するのか?

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2016年3月 9日 (水)

25.タバコがどんどん売れる店と売れない店(1988年当時)

こんにちは。

まだ、男性(全年齢)の喫煙率が6割以上(JT全国喫煙者率調査)を示していた1988年当時の、売れる「たばこ店」と売れない「たばこ店」についてご説明します。

どこの店で買っても、全く同じ価格で同じ内容の商品であっても、お客様にとっては購入したい「たばこ店」と購入したくない「たばこ店」があったのです。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)たばこがどんどん売れる店(1988年当時)

………下のイラストの店は、仙台市内にあるたばこ専門店です。この店は主要通りから一本はいった通りにある角店ですが、非常によくたばこが売れています。………

P134p135

………上の店は、左側の「接触型店」と、右側の入り口から中に入る構造の「引き込み型店」が組み合わさってできています。………

………この店の通りに面した商品空間には全面に種類豊富なたばこが陳列してあるのです。

店の規模そのものは非常に小さいのですが、天井までぎっしりと飾られたたばこの陳列風景は、多くの通行客の目をひきつけます。

この商品空間からは非常に強力なひやかし安全信号が出ているのです。………

………この店ではたばこだけを買いたい客は外から注文することができ、ライターやパイプにも興味のある客は店内にはいるようになっています。

普通、このような狭くて閉じた形の引き込み型店には客がはいりにくいのですが、店頭におけるひやかし安全信号がきわめて強いこの店の場合は、意外に多くの客が店内にはいって行きます。………


(2)外国たばこが豊富に陳列している店で日本たばこががよく売れた。(1988年当時)

P136


………たばこの自由化に伴って、年々外国たばこの進出が目立ってきています。………

………この店ではそのような客の状況をうまくとらえて、ありとあらゆる種類のたばこを集めて販売しているのです。

この店でも一般的なたばこがよく売れるのを見ると、どこでも売っているような銘柄を愛用する客であっても、この店の商品空間にひきつけられていることがわかります。………


(2)三空間が機能していない店には魅力がない。(1988年当時)

………町によくあるたばこ専門店は下のイラストのような形をしています。店主の住居の一部にたばこの販売コーナーを設けているのです。………

P137

………「店員空間の狭い接触型店」で、本来は店員が店員空間にいるはずの店なのですが、客数が少ないため店員は住居の中にひっこんでいることが多くなります。

商品空間の種類や量も少なく、ひやかし安全信号が少ないので立ち止まる客もあまりいません。

店は商品空間と店員空間と客空間という三つの空間から成り立っています。

商品も少ない、店員もいない店はもはや店として機能を失い、ただ赤電話だけがポツンと客を待っているさびれたたばこ店になってしまうのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


禁煙が常識(男性喫煙率約3割・全年齢・2015年調査)となった現在では、たばこは主に自販機やコンビニそして一部の専門店で販売されていますが、1988年当時は様々な場所で販売され、他の商品と同じように、店員のアクションによって「なわばり」が解除された「たばこ店」が多くのお客様を引きつけていたのです。

明後日は、やはり1988年当時の店で、「たばこの販売コーナー」を設置することによって、たばこを買うお客様は増えたが、本来、商売をするはずの店内にはかえってはいりにくくなり、お客様が減少していった店舗構造についてご説明します。


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12.百貨店で最も怖い化粧品売り場(1988年当時)

13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

14.ひやかすには勇気のいるブラウス売り場(1988年当時)

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16.DCブランド店には見えない壁がある。(1988年当時)

17.店と店員が豹変するバーゲンセール(1988年当時)

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21.生まれ変わるガソリンスタンド(1988年当時)

22.買いたい人にだけ買ってもらう宝石店の構造(1988年当時)

23.商品パワーの変化が店の構造を変える(1988年当時)

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2016年3月 8日 (火)

6.「承諾」でなわばりを解除するための「うなずきアクション」

こんにちは。

店員がお客様に対して「なわばり」を解除することができる三大アクションは、「お辞儀アクション」と「うなずきアクション」と「案内アクション」です。

一昨日までに、「挨拶」や「お礼」や「お願い」や「お詫び」をする際の「お辞儀アクション」について説明をしましたが、今日からは、「承諾」や「あいづち」や「注意喚起」をする際の「うなずきアクション」について説明いたします。


さて、店員が接客中にお客様に対して答える「はい、わかりました」「承知いたしました」などの「承諾」のことばは、接客においては基本中の基本のことばです。

しかし、基本である「承諾」の仕方次第では、実は店員の「なわばり」を解除してお客様から信頼を獲得したり、反対に「なわばり」を主張して不信感を与えたりしてしまうのです。

それではいったいどのように「承諾」をすれば、店員の「なわばり」を解除することができるのでしょうか?


(1)「なわばり」を解除する「承諾」と「うなずきアクション」

「なわばり」を解除する「承諾」を行うためには、「はい、わかりました」「承知いたしました」のことばと共に、正しい「うなずきアクション」を行うことが不可欠になります。

すなわち、「承諾」の「うなずきアクション」を正しく行うことによって、初めて、「なわばり」を解除することができるのです。

正しい「うなずきアクション」は、上から下に向かって、力を入れて頭を下げることです。

そうすることによって、責任感や信頼性があることを表現し、「なわばり」を解除することができるのです。

Photo

(2)「なわばり」を主張してしまう「承諾」の「うなずきアクション」

接客中のお客様に対して「承諾」のことばを答えたにもかかわらず、お客様に不信感を与えてしまうことは、決して珍しいことではありません。

それは、「承諾」をする際にまちがった「うなずきアクション」を行うことによって、店員が「なわばり」を主張してしまうからなのです。

「承諾」をしているのに、「なわばり」を主張する最も代表的な「うなずきアクション」は、下から上に勢いよく頭を上げる動きを行った場合に起こります。

この動きは、「13タイプの店員」の内、「独断タイプの店員」が得意な動きで、「承諾」をするときにこの動きを伴うと、非常に傲慢で自分本位な「承諾」をしているイメージを与えるために、店員の「なわばり」を主張することになってしまいます。

Photo_2


また、「承諾」をしているのに、「なわばり」を主張する「うなずきアクション」は、上から下に向かって、脱力して頭を下げる動きを行った場合にも起こります。

この動きは、「13タイプの店員」の内、「虚脱タイプの店員」が得意な動きで、「承諾」をするときにこの動きを伴うと、いかにもやる気がなく、頼りなさそうなイメージを与えるために、店員の「なわばり」を主張することになってしまいます。


Photo_3

一般に、「承諾」したことを相手に伝える場合には、はっきりとしたことばで話すことが指導されていますが、それ以上に大切なことは、その場の状況に合わせた適切な「うなずきアクション」を伴って、「はい、わかりました」や「承知いたしました」などの「承諾」のことばを話すことが重要なのです。

そうすることによって、店員の「なわばり」を解除することができ、お客様に大きな満足感を提供することができるのです。


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1.「挨拶・あいさつ」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

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3.「お願い」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

4.「お詫び」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

5.お辞儀アクションはなぜ「なわばり」を解除するのか? 


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2016年3月 7日 (月)

24.ディスカウントショップの二つの展開(1988年当時)

こんにちは。

一昨日は、約30年前、「腕時計」の商品パワーが下がったことによって、「腕時計」を売る店の店舗構造と接客方法が大きく変化した様子について説明しましたが、本日は、同じように商品パワーが下がった「カメラ(フィルム)」が大型ディスカウント店で販売されるようになった頃のお話です。

現在では、カメラの主流はフィルムカメラからデジタルカメラへと変化し、また誰もがケータイで写真を撮る時代となり、ディスカウントストアのカメラ売り場はすっかり変わってしまいましたが、1988年当時の大型ディスカウントショップの、売れるカメラ売り場と売れないカメラ売り場を改めて観察することによって、現在のリアルショップの作り方や接客方法の参考にして頂きたいと思います。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)

(1)店員が店員空間から出てこないので、商品に近づきやすいカメラ売り場。(1988年当時)

P132

………こちらは売れる店の構造です。

商品空間の向こう側にはっきりとした店員空間があり、このコーナーの店員はすべて店員空間の中にはいっています。

彼らはそこから店内の通路を歩く客に対して激しくアプローチをかけますが、客空間に出てくるようなことはありません。

客はアプローチのスキを見ながら目あての商品をひやかして歩きますが、目の前に商品があるので触ろうと思えば触ることもできますし、店員がいやならその場を離れてしまえばいいのです。………

(2)店員が客空間に出てくると、商品に近づき難いカメラ売り場。(1988年当時)

P133

………一方、こちらは売れない店のイラストです。

この店では店員空間は別のところにあるのですが、店員はそれを無視して客空間に出ています。

こちらの店員も当然やってきた客に対して激しいアプローチをします。

ところがこちらの店員は客空間にいるので客と店員をへだてるものがありません。

歩いている客に触れんばかりに近づいてくる店員のなわばり主張はきわめて強いので、客は店員のいるあたりを通らなくなってしまいます。

また、店員が商品の前に立ちふさがっているので、なかなか商品に触るチャンスがありません。

客は、この店にきても商品に到達することができないので、結局あきらめて他の店へ行ってしまうのです。

どちらの店の店員も客追い踊りや客追い音頭(客を遠ざけるようなアクションや呼びかけ)を展開していることに変わりはないのですが、一方にはそれを抑える構造があり、他方にはないことから業績差が生じているのです。

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)

1988年当時の二つの売り場を比較すると、「なわばり」を解除する店員のアクションが生じやすい「店員空間の広い接触型店」が、「なわばり」を主張する店員のアクションが生じやすい「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」に対して、売り上げで勝っていたことがわかります。

近年、ターミナル周辺の移動空間に登場している元気がよい店は、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の構造が主流です。

このように、同じ構造の店同士の戦いになると、よりいっそう、店員のアクションが大切になってきます。

お客様は、やはり、「なわばり」を解除する店員のアクション」が多い店に引きつけられ、「なわばり」を主張する店員のアクションが多い店から遠ざけられています。

いつの時代にも、店員の存在は非常に強い影響力を持っているのです。

そのため、現代の店(リアルショップ)も、店員のアクションがお客様を遠ざけたり引きつけたりして、売り上げを大きく左右しているのです。

【関連記事】

1.百貨店のサバイバルに勝つ店の構造

2.入りやすく出やすい路面店の成功

3.かわいいケーキ屋さんが浮かびあがれない理由

4.中元・歳暮の特設コーナーは買いやすい

5.姿をかくした町の電器屋さん

6.常連客がフリー客を追い払うオーディオ店

7.やはり買いやすい大型家電店

8.秋葉原電器街のサバイバル

9.改装したら買いにくくなった化粧品店

10.ひやかしやすい商品空間で客を引きつける化粧品店

11.同業者に嫌われる売れる薬粧店

12.百貨店で最も怖い化粧品売り場(1988年当時)

13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

14.ひやかすには勇気のいるブラウス売り場(1988年当時)

15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

16.DCブランド店には見えない壁がある。(1988年当時)

17.店と店員が豹変するバーゲンセール(1988年当時)

18.下見客の多い店ほどよく売れる(1988年当時)

19.自動車を店で買う時代(1988年当時)

20.買いにくい中古車センターでは何が起こるか(1988年当時)

21.生まれ変わるガソリンスタンド(1988年当時)

22.買いたい人にだけ買ってもらう宝石店の構造(1988年当時)

23.商品パワーの変化が店の構造を変える(1988年当時)


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2016年3月 6日 (日)

5.お辞儀アクションはなぜ「なわばり」を解除するのか?

こんにちは。

接客中の店員が「なわばり」を解除するアクションは、お客様に対して購入を促進したり満足や感動を提供したりするために、非常に大きな影響力を持っています。

そして、接客中の店員が「なわばり」を解除する三大アクションは、「お辞儀」と「うなずき」と「案内」のアクションです。

「お辞儀アクション」は、「挨拶」や「お礼」や「お願い」や「お詫び」を行う際に頻繁に行われますが、「お辞儀」の仕方によって、「なわばり」を」主張したり「解除」したりするということに関しては、27日29日2日4日に渡ってご説明しました。

それではいったいなぜ、「お辞儀アクション」が店員の「なわばり」を主張したり解除したりすることになるのでしょうか?

それは、「挨拶」や「お礼」や「お願い」や「お詫び」をするときに「お辞儀アクション」を正しく行うことによって、店員が「下手(したて)」な立場になり、お客様を「上手(うわて)」な立場にすることができるからです。



Photo_6
◆正しい「挨拶」のお辞儀は店員を「下手(したて)」にして「なわばり」を解除する。


また、反対に、まちがった「お辞儀アクションを」行ってしまうと、「挨拶」や「お礼」や「お願い」や「お詫び」をしたにもかかわらず、店員が「上手(うわて)」な立場になり、お客様を「下手(したて)」な立場にしてしまうからなのです。

02_2
◆やる気のない「お礼」のお辞儀は、感謝の気持ちがないという情報を与えるので、店員を「上手(うわて)」にする。


Photo_4
◆消極的な「お願い」のお辞儀は、前向きに行動する気持ちがないという情報を与えるので、店員を「上手(うわて)」にする。


Photo_5
◆頭を勢いよく上げる「お詫び」のお辞儀は、謝る気持ちがないという情報を与えるので、店員を「上手(うわて)」にする。


「店」は店員の「なわばり」であるために、お客様は店員の「なわばり」にはいって買い物をすることになる、ということに関しては、これまでに何度もご説明してまいりました。

店員の「なわばり」にはいって買い物をするお客様は、店員の存在や店員からの接客アプローチに対して、強いプレッシャーを感じています。

従って、そのプレッシャーをできるだけ弱めて、お客様が安心して買い物ができる状態にするためには、店員が「下手(したて)」で、お客様が「上手(うわて)」な立場であることを、アクションによって伝える必要があります。

以上のように、店員がお客様に対して行う「お辞儀アクション」は、リアルショップ(店)において、店員とお客様が良好な人間関係を結ぶためには不可欠な要素なのです。

現在のリアルショップ(店)を観察したり、実際に買い物の体験したりすると、店員の「お辞儀アクション」は、まだまだ十分に提供されていないことを強く感じます。

「お辞儀」をあなどるなかれ。

「お辞儀」には店員が想像を絶するほどの威力が隠されているのです…。

明後日からは、やはり、店員のやり方次第では、「なわばり」を主張したり解除したりすることになる、「うなずきアクション」について説明してまいります。


【関連記事】

1.「挨拶・あいさつ」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

2.「お礼」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

3.「お願い」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

4.「お詫び」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」


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2016年3月 5日 (土)

23.商品パワーの変化が店の構造を変える(1988年当時)

こんにちは。

今では、百円ショップにも並んでいる「腕時計」は、かつて百貨店や商店街の貴金属売り場の代表的な商品でした。

つまり、どんな商品も、時代と共に様々な要因によって、「商品パワー」は大きく変化するものなのです。

かつて「腕時計」は主に、百貨店では「店員空間の狭い接触型店」の店で、また商店街では「店員空間の狭い引き込み型店」の店で販売されていました。

しかし、現在では、「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」の構造をしたディスカウント店や百円ショップで販売されています。

このように、「腕時計」は、その商品パワーの変化と共に、全く異なる店舗構造の店で販売されるようになってきたのです。

それでは、「腕時計」の新しい売り方が登場してきた、約30年前(1988年当時)の「腕時計」の売り場を観察してみることにしましょう。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)セルフサービス方式で「腕時計」を売る店が、大勢のお客様を引きつけた(1988年当時)

P130


………「時計」はすでに以前のようなステイタス・シンボルではなくなってしまいました。

もちろん現在でも高級な時計はありますが、そのような時計をつけるのも廉価な時計をつけるのも、どちらもファションになってしまったのです。

………それにともなって、前には考えられなかったような方法で時計を売る店が現れたのです。

上のイラストの店は「店員空間のある、引き込み・回遊型店」です。しかも入り口が全面オープンになっているのでイメージ的には「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」に近くなっています。

この店では、時計が一つ一つ透明の袋に入れられて、台の上や目の前の壁などに大量に陳列されています。

客は自由にその商品を選んで気にいったものがあればレジに持っていって精算をするのです。………


(2)接客アプローチの早い、百貨店の「腕時計」売り場。(1988年当時)

P131

………一方、まだまだ伝統的な売り方を守っている売り場もあります。

百貨店などの時計売り場は昔ながらの「店員空間の狭い接触型店」です。

………客が少しでも商品に近づくと、店員はたいていすーっと近くに寄ってきます。

この売り方は来店客数が少なく、また店員からの死角というものがほとんどないので、客は店員から逃れるためにはそこを立ち去る以外にありません。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


現在の百貨店の「腕時計」売り場は、一昨日に説明しました貴金属売り場と同じように、旧態依然とした店舗構造、すなわち、「店員空間の狭い接触型店」の構造をしています。

そこでは、高額な「腕時計」、つまり商品パワーの強い「腕時計」に限定することで、従来通りの店舗構造の店で販売しているのです。

一方、雑貨店やディスカウント店(100円ショップを含む)では、従来よりもはるかに廉価な「腕時計」を、セルフサービス方式の店、すなわち、「店員空間のある、引き込み・回遊型店」あるいは「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」で販売しています。

このように、同じ商品であっても、それを販売する店の店舗構造と接客方法は、商品パワーの変化に対応して、大きく変わっていくものなのです。


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2016年3月 4日 (金)

4.「お詫び」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

こんにちは。

一昨日は、店員がお客様に対して「なわばり」を解除することができる、「お願い」の「お辞儀アクション」について説明をしましたが、今日は、「お詫び」の「お辞儀アクション」について説明いたします。

店員がお客様に向かって、「大変お待たせしまして申し訳ありません」、「何度もお越しくださいまして申し訳ありません」などと、「お詫び」をすることは、「挨拶」「お礼」「お願い」と同様に接客においては基本中の基本です。

しかし、この最も基本である「お詫び」も、店員が「なわばり」を解除すればお客様に受け入れてもらうことができますが、反対に「なわばり」を主張してしまうとお客様に拒絶されてしまいます。

それでは、いったいどのように「お詫び」をすれば、店員の「なわばり」を解除することができるのでしょうか?


(1)「なわばり」を解除する「お詫び」の「お辞儀アクション」

「なわばり」を解除する「お詫び」を行うためには、「申し訳ございません」などのことばと共に、正しい「お辞儀アクション」を行うことが不可欠になります。

すなわち、「お詫び」の「お辞儀アクション」を正しく行うことによって初めて、お客様に対して心から「お詫び」していることが伝わり、「なわばり」を解除することができるのです。

正しい「お辞儀アクション」は、上から下に向かって、頭と上体をきちんと下におろすことです。

そして、おろした頭と上体を上に向かってゆっくりあげることによって、大変恐縮している気持ちを表現し、「なわばり」を解除することができます。

Photo_3

また、「お詫び」の気持ちをいっそう強く表現する場合には、上から下に向かって力を入れて、頭と上体をきちんと下におろします。

そして、おろした頭と上体を上に向かってゆっくりあげることによって、最大級に「お詫び」したいという気持ちを表現するために、「なわばり」を解除することができます。

2

(2)「なわばり」を主張してしまう「お詫び」の「お辞儀アクション」

接客中やお買い求め後のお客様に対して「お詫び」の言葉をかけたにもかかわらず、ますますお客様の気分を害してしまうことは、決して珍しいことではありません。

それは、「お詫び」をする際にまちがった「お辞儀アクション」を行うことによって、店員が「なわばり」を主張してしまうからなのです。

「おわび」をしているのに、「なわばり」を主張する最も代表的な「お辞儀アクション」は、頭を下げた後に、力を入れて頭と上体を下から上に勢いよくあげる動き(独断の動き)を行った場合に起こります。

この動きは、「13タイプの店員」の内、「独断タイプの店員」が得意な動き(独断の動き)で、「お詫び」をするときにこの動きを伴うと、非常に傲慢で全く恐縮していないイメージを与えるために、店員の「なわばり」を主張することになってしまいます。


Photo_4

一般に、「お辞儀」の仕方に関しては、手の位置や頭を下げる角度などが細かく指導されていますが、それ以上に大切なことは、その場の状況に合わせた適切な「お辞儀アクション」によって、「なわばり解除」のメッセージを表現することなのです。



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2016年3月 3日 (木)

22.買いたい人にだけ買ってもらう宝石店の構造(1988年当時)

こんにちは。

店は店員の「なわばり」です。

店が店員の「なわばり」であるために、お客様は店員の「なわばり」にはいって買い物をすることになります。

そのために、店員が「なわばり」を主張する店はお客様を遠ざけ、店員が「なわばり」を解除する店はお客様を引きつけています。

そのことは、現在と同じように、約30年前の日本各地の店で観察することができました。

今日は、約30年前(1988年当時)の商店街の貴金属店と、百貨店の宝石売り場について説明します。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)

(1)ショーウインドーでがっちりガードされたはいりにくい宝石店(1988年当時)

P128

………客にとって、興味はあるけれどなかなか十分にひやかすチャンスのない商品というものはいろいろあります。………

………上のイラストは町の貴金属店です。こういう店では貴金属ばかりではなく、時計などもいっしょに扱っていることが多いのです。

ショーウインドーの商品は外からも見ることができるのですが、フリー客が店内に商品をひやかしにはいるにはずいぶん勇気がいります。

こうした店ではショーウインドーの中の商品も少なく、ショーウインドーそのものはあまり販売に役立たないので「店員空間が狭い引き込み型店」か不完全な形の「店員空間がない、引き込み・回遊型店」と考えられます。

店そのものの面積が小さいため、はっきりした店員空間というものはなく、店全体に店員のなわばりが広がっています。………


(2)店員の動きが少なく、なわばり主張の強い売り場。(1988年当時)

P129

………一方、上のイラストは百貨店の宝石売り場です。(1988年当時)

一つのフロアーにほとんど同じような商品を扱う店が集まっています。

構造的には「店員空間が狭い接触型店」が多く、店員はほとんどすべてがなわばり主張のアクションをしています。

これは、高額商品のため客数が少ないので店員が接客に追われないこと、商品の補充や整理の作業が少ないことなどによって引き起こされています。………

………当然、客が近づけば早いアプローチをかけますし、客の動きにあわせてケースの内側をついてくることもあります。

貴金属や宝石は身近になったとはいえ、まだまだフリー客(ひやかし客)にとってはなわばりの強い売り方をされる商品なのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


その後、駅ビルやショッピングセンターや百貨店などの宝石売り場には、「なわばり」を主張する店員のアクションができるだけ少なくなるように工夫された店が、たくさん登場してきました。

例えば、お客様が商品空間に近づきやすい、大規模な「店員空間が広い接触型店」や、お客様が気軽に店内を回遊しやすい、「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」などの貴金属売り場がそれにあたります。

しかし、商品が非常に小さいことと、高額商品であることなどの特性のため、結局、貴金属店は、「店員空間が狭い接触型店」「店員空間が狭い引き込み型店」の構造が主流となっています。

このような構造の店は、一人もお客様がいないと、「なわばり」を主張する店員のアクションによって非常に近づきにくい店になってしまいますが、一たびお客様がやって来ると、「なわばり」を解除する店員のアクションが生じ、非常にひやかしやすい店へと変身します。

そして、そのような状態の店は、次々と他のお客様を引きつけては、強力なサクラパワーを生み出すことも珍しくありません。

このように、ある時は大変近づきにくく、ある時は大変近づきやすい貴金属売り場は、やはりお客様にとって非常に魅力的な売り場であることに変わりはないのです。

残念ながら、近年のインバウンド客の増大によって、お客様が店員とのなわばり感覚を楽しむことができる貴金属売り場の本来の魅力は影を潜める状況になっていることは否めませんが…。


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2016年3月 2日 (水)

3.「お願い」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

こんにちは。

一昨日は、店員がお客様に対して「なわばり」を解除することができる、「お礼」の「お辞儀アクション」について説明をしましたが、今日は、「お願い」の「お辞儀アクション」について説明いたします。

店員が接客中のお客様に向かって、「少々お待ちくださいませ」、「またお越しくださいませ」などと「お願い」をすることは、「挨拶」や「お礼」と同様に接客においては基本中の基本です。

しかし、この最も基本である「お願い」も、店員が「なわばり」を解除すればお客様に納得していただくことができますが、反対に「なわばり」を主張してしまうとお客様に不満を与えてしまいます。

それでは、いったいどのように「お願い」をすれば、店員の「なわばり」を解除することができるのでしょうか?

(1)「なわばり」を解除する「お願い」の「お辞儀アクション」

「なわばり」を解除する「お願い」を行うためには、「少々お待ちくださいませ」、「どうぞお試しくださいませ」などのことばと共に、正しい「お辞儀アクション」を行うことが不可欠になります。

すなわち、「お願い」の「お辞儀アクション」を正しく行うことによって初めて、お客様に対してお願いしていることが伝わり、「なわばり」を解除することができるのです。

正しい「お辞儀アクション」は、上から下に向かって、頭と上体をきちんと下におろすことです。

そして、おろした頭と上体を上に向かってゆっくりあげることによって、好意や協調性があることを表現し、「なわばり」を解除することができます。


1

(2)「なわばり」を主張してしまう「お願い」の「お辞儀アクション」

接客中やお買い求め後のお客様に対して「お願い」の言葉をかけたにもかかわらず、嫌な感じを与えてしまったり不満を感じさせてしまったりすることは、決して珍しいことではありません。

それは、「お願い」をする際にまちがった「お辞儀アクション」を行うことによって、店員が「なわばり」を主張してしまうからなのです。

お願いをしているのに、「なわばり」を主張してしまう「お辞儀アクション」の一つは、下に向かって頭と上体をがっかりしたように脱力させてしまうことです。


Photo

この動きは、「13タイプの店員」の内、「虚脱タイプの店員」が得意な動き(虚脱の動き)で、身体の力が抜けるので「なわばり」を解除するのではないかと誤解されがちですが、お客様に「お願い」をするときにこの動きを伴うと、非常にやる気の無いメッセージが伝わりお客様を不安にさせるために、店員の「なわばり」を主張することになります。

また、「退避タイプの店員」が得意な動き(退避の動き)で、お願いのことばと共に後ずさりをしながらお辞儀をすると、「その場から立ち去ってしまいたい」という大変消極的なメッセージを伝えてしまうために、こちらもまた、店員の「なわばり」を主張することになります。

Photo_2

一般に、「お辞儀」の仕方に関しては、手の位置や頭を下げる角度などが細かく指導されていますが、それ以上に大切なことは、その場の状況に合わせた適切な「お辞儀アクション」によって、お客様を引きつける「なわばり解除」のメッセージを表現することなのです。


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2016年3月 1日 (火)

21.生まれ変わるガソリンスタンド(1988年当時)

こんにちは。

今日は、約30年前(1988年当時)頃のガソリンスタンドについて、「人の動き」という観点から説明します。

1998年の消防法改正の規制緩和によって、現在では約3割(28.4%・2014年調べ)のガソリンスタンドがセルフサービス方式となっていますが、当時は日本のガソリンスタンドの全てがフルサービス方式のガソリンスタンドでした。

そして、他の物販店と同様に、ガソリンスタンドにおいても、フルサービス方式による激しい販売競争に打ち勝つための店舗構造や接客方法の改善や研究が、元売り会社や各販売店によって熱心に繰り返されていました。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


(1)物販店を併設したファーストフード店に似た店舗構造と接客方法(1988年当時)

P124p125


………ガソリンスタンドをながめてみると、そこには大きく二つの部分に分けることができます。

すなわち車がはいってきて給油する部分と、給油や洗車を待つ間に客がはいってくるサービスルームです。………

………ガソリンスタンドというのは競合店との商品の優劣がありません。

A店のガソリンは良くてB店のガソリンは悪いなどということはあり得ないので、競争はどうしても商品以外のところで起こることになります。

店の立地条件や規模、設備はもちろんですが、店員の接客サービスが重要視されます。

競合店と差をつけるために、元気よくあいさつをしたり、車を道路まで送ったりといったマニュアルが作られ実行されています。………


(2)追加注文をとろうとする接客アプローチを客は怖がる(1988年当時)

P126


………客はガソリンを入れてもらおうと思ってやってきたのに、ボンネットをあけられあれこれ点検され、いろいろなものをすすめられて、生返事をしているうちに高い金額を請求されるという苦い経験をすることがあります。

様々な会の会員にならないかという誘い、何枚かあつめたら記念品をくれるという券の説明、その時その時のキャンペーンにあわせてすすめられる点検や商品。

客はそのような激しいアプローチに対して、店員のなわばり主張を感じてしまうのです。………


(3)販売の現場になりにくいサービスルーム(1988年当時)
P127


………店に来た客にもっとたくさんの物を買ってもらおうという考え方が、サービスルームにもいろいろな商品を並べることになりました。………

………店が狭いこと、商品が少なすぎること、店内に店員がいないことなどの悪条件のため結局うまくいきませんでした。………

………このようなガソリンスタンドの構造が生み出された背景には消防法の問題があったのですが、その改正によって、今、ガソリンスタンドは生まれ変わりつつあります。

大規模化や、レストラン、コンビニエンスストア、ショッピングストアなどとの複合化の計画が進んでいるのです。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)

フルサービス方式のガソリンスタンドは、店に来たお客様は全員購入が決定していますので、飲食店と同じ「一見接客」(客の注文を受けた後から接客が開始する)だと考えることができます。

しかし、そのお客様に対して追加営業を行うために、物販店における「常連接客」(客の注文を受ける前から接客を開始する)も行われるために、お客様はガソリンスタンドの店員に対して、「なわばり」を主張する接客イメージを感じていました。

それだけに、多くのお客様が、店員の接客を一切受けないで自由に給油ができる、セルフサービス方式のガソリンスタンドの登場を直ぐに受け入れたのです。

そして、現在では、セルフサービスで給油や洗車ができ、必要次第では、点検サービスや様々な相談にも対応してくれる店員がいる店が大勢のお客様を引きつけているのです。


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