61.売れる店の店員は感じが良く、売れない店の店員は感じが悪い
こんにちは。
今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(61)」の、
「お客様はなぜ、売れる店の店員は感じが良く、売れない店の店員は感じが悪いと思うのか?」という話です。
※売れる店の店員は、作業が多いので「なわばり」を解除しやすいが、売れない店の店員は、作業が少ないので「なわばり」を主張しやすい。
お客様は、毎日の買い物を通じて、店員には「感じが良い店員」と「感じが悪い店員」が存在していると思っています。
そして、売れる店の店員は「感じが良く」、売れない店の店員は「感じが悪い」と思っているのです。
売れる店の店員も、売れない店の店員も、お客様に対してできるだけ感じよく接することを心がけているにも関わらず、売れる店か売れない店かによって、店員に対するお客様の印象は大きく左右されてしまうのです。
それではいったいなぜ、多くのお客様は、売れる店の店員は「感じが良く」、売れない店の店員は、「感じが悪い」と思うのでしょうか?
それは、店は店員の「なわばり」だからです。
店は店員の「なわばり」なので、お客様は、店員の「なわばり」にはいって、強いプレッシャーを感じながら買い物をすることになります。
そのために、お客様は、少しでも「なわばり」を主張する店員のことを「感じが悪い」と思い、少しでも「なわばり」を解除する店員のことを「感じが良い」と思うのです。
そして、売れる店の店員の場合は、他のお客様に接客をしたり包装や精算の作業をしたりして、「なわばり」を解除するアクションをたくさん行うために、お客様は気軽に店に近づいたり、自由に商品を見たり選んだりすることができます。
一方、売れない店の店員の場合は、店頭や店内にじっと立ってお客様を待ち構えたり、ようやくやって来たお客様に対して、早すぎる「いらっしゃいませ!」をかけたりして、「なわばり」を主張するアクションをたくさん行うために、お客様は気軽に店に近づいたり、自由に商品を見たり選んだりすることができません。
そのため、お客様は、売れる店の店員は「感じが良い」と思い、売れない店の店員は「感じが悪」いと思うのです。
(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)
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