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2016年2月18日 (木)

15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

下のイラストは、約30年前の百貨店のファッション売り場を、下りのエスカレーターから眺めた風景です。

現在の百貨店のファッション売り場(店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店)と、ほとんど違いがない様子がお分かりのことと思います。

伊勢丹新宿本店が提唱する「自主編集売り場」(店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店)と比較してもほとんど違いがありません

そこで、このような約30年前の百貨店のファッション売り場の店員とお客様のアクションを観察・分析することによって、現在の「売れる店づくり」のヒントが見えてきます。

以下のイラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


(1)お客様がいない時の百貨店売り場の様子(1988年当時)

P108

………現場に立っている店員たちはよく「客が客を呼ぶ」ということをいいます。

客が大勢いる時に限って次々に客がやってくるからです。

私たちは客として店の前に立った時には、自分がいったいどうしてその店にはいる気になったのかということには無頓着です。………


(2)お客様がいる時の百貨店売り場の様子(1988年当時)

P109

………同じ店であっても、客のはいりやすさや買いやすさが全然違うことがおわかりいただけるでしょう。

客が少ない時にはなわばり主張のアクションをしている店員も、いったん客がつき始めると次々とするべき作業が生じて「なわばり」解除の状態になるのです。

通行量が多い立地にある店は多少構造が悪くても、絶え間なく訪れる客のために店員の「なわばり」解除が行われます。

客が来て忙しい時にはどんな店員も「いい店員」なのですが、客数が少なくなるととたんに「いい店員」は「悪い店員」になってしまうのです。………

以上のイラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


近年、交通インフラ周辺の移動空間に次々と生まれている商業集積(駅ナカ・駅チカショップ)は、ちょうど上のイラストとほとんど同じような店舗構造の店で構成されています。

つまり、「店員空間がない接触・引き込み・回遊型店(あるいは、引き込み・回遊型店)」の構造をした店で構成されているのです。

そして、
「なわばり」を解除した「商品空間」と「客空間」が用意されているかどうか? 
また、
店員が「なわばり」を解除したアクションを行っているかどうか? 
が、売れる店になるか売れない店になるかを決定しているのです。

どうぞ、リアルショップの構造と店員のアクションを、「なわばり」解除(あるいは「なわばり」主張)という観点から観察してみてください。

そこには、今まで見えなかった多くのヒントが隠されているはずです。


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