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2016年2月

2016年2月29日 (月)

2.「お礼」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

こんにちは。

一昨日は、店員がおl客様に対して「なわばり」を解除することができる、「挨拶」と「お辞儀アクション」について説明をしましたが、今日は、「お礼」と「お辞儀アクション」について説明いたします。

店員が接客中のお客様に向かって「ありがとうございます」や「毎度ありがとうございました」などと「お礼」を言うことは、「挨拶」同様に接客においては基本中の基本です。

しかし、この最も基本である「お礼」の仕方によっては、実は店員が「なわばり」を解除してお客様を満足させたり、反対に「なわばり」を主張して不満を与えたりしてしまうのです。

それではいったいどのように「お礼」をすれば、店員の「なわばり」を解除することができるのでしょうか?

(1)「なわばり」を解除する「お礼」と「お辞儀アクション」

「なわばり」を解除する「お礼」を行うためには、「ありがとうございます」「ありがとうございました」などのことばと共に、正しい「お辞儀アクション」を行うことが不可欠になります。

すなわち、「お礼」の「お辞儀アクション」を正しく行うことによって初めて、「なわばり」を解除することができるのです。

正しい「お辞儀アクション」は、上から下に向かって、頭と上体をきちんと下におろすことです。

そして、おろした頭と上体を上に向かってゆっくりあげることによって、好意や協調性があることを表現し、「なわばり」を解除することができます。

01

(2)「なわばり」を主張してしまう「お礼」と「お辞儀アクション」

接客中やお買い求め後のお客様に対して「お礼」の言葉をかけたにもかかわらず、嫌な感じを与えてしまったり不満を感じさせてしまったりすることは、決して珍しいことではありません。

それは、「お礼」をする際にまちがった「お辞儀アクション」を行うことによって、店員が「なわばり」を主張してしまうからなのです。

「なわばり」を主張する最も代表的な「お辞儀アクション」は、頭を下げた後に、力を入れて頭と上体を下から上に勢いよくあげる動きです。


03

この動きは、「13タイプの店員」の内、「独断タイプの店員」が得意な動き(独断の動き)で、「お礼」を言う時にこの動きを伴うと、非常に攻撃的なメッセージを伝えるために、店員の「なわばり」を主張してしまいます。

また、「虚脱タイプの店員」が得意な動き(虚脱の動き)で、「お礼」を言う時にこの動きを伴うと、やる気がないイメージを与え、感謝の気持ちが伝わりにくいため、店員の「なわばり」を主張してしまうことになります。


02_2


一般に、「お辞儀」を行う場合には、「お辞儀」の角度などが細かく指導されたり説明されたりしていますが、最も大切なことは、「お礼」の言葉に伴われる「お辞儀アクション」によって、「なわばり解除」のメッセージを表現することができるかどうかなのです。


【関連記事】

1.「挨拶・あいさつ」で「なわばり」を解除するための「お辞儀アクション」

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2016年2月28日 (日)

20.買いにくい中古車センターでは何が起こるか(1988年当時)

こんにちは。

一昨日、1988年当時のディーラーのショールームの様子を紹介しながら、セールスマンではなく、店(ディーラー)で車を買う時代が始まったことを紹介しました。

今日は、1988年当時の中古車ショップの興味深い状況を紹介することによって、中古車ショップはもちろんのこと、各ディーラーのショールームが、いかにはいりにくく買いにくい現場であったかということをお伝えしたいと思います。

以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


(1)閉店後に客がこっそりとやってくる中古車センター
P122

………上のイラストは、営業が終わったあとの夜の風景なのですが、ここでは非常に興味深い出来事が起こっているのです。

営業が終わって店員がいなくなった店に、自転車や車でひとりふたりと客がやってきます。

客は仕切りを乗り越えて中にはいると中の車をあれこれ見て歩きます。

十分に商品を検討した結果、気に入った商品があればそれを手帳にメモしておいて翌日電話で交渉をするのです。

中古車センターの看板には電話番号がでかでかと書きたてられ、夜中でもライトをつけてよく見えるようにしてあります。

これは、このように閉店後にやってくる客のために店側が用意した工夫なのです。………

(2)豊富な商品空間からはひやかし安全信号が出て選びやすい

P123

………中古車センターセンターにも売れる店と売れない店があります。

やはり大型店のほうが店員のなわばり解除がしやすく、商品量も多いのでひやかし安全信号が多く、客をたくさん引きつけることができます。

小型店はこれらの点で大型店よりも不利なので、これをカバーしようとして店員が積極的なアプローチを繰り返したあげく、ますますはいりにくい店になっていることがあります。………

以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


現在では、ディーラーのショールームも、中古車センターも、お客様は買う買わないに関係なく、自由にひやかせる店となりました。

店(ショールームなど)における車の激しい販売競争を背景にして、販売関係者たちはやっと、大勢のお客様を引きつけるためには、できるだけ「なわばり」を解除した店の構造をつくることと、できるだけ「なわばり」を解除した店員のアクションを提供することが、極めて大切だということに気づいたのです。

今では、車を売る店(ショールーム)と他の物販&飲食の店の間には、全く違いがなくなったということが言えるでしょう。


【関連記事】

1.百貨店のサバイバルに勝つ店の構造

2.入りやすく出やすい路面店の成功

3.かわいいケーキ屋さんが浮かびあがれない理由

4.中元・歳暮の特設コーナーは買いやすい

5.姿をかくした町の電器屋さん

6.常連客がフリー客を追い払うオーディオ店

7.やはり買いやすい大型家電店

8.秋葉原電器街のサバイバル

9.改装したら買いにくくなった化粧品店

10.ひやかしやすい商品空間で客を引きつける化粧品店

11.同業者に嫌われる売れる薬粧店

12.百貨店で最も怖い化粧品売り場(1988年当時)

13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

14.ひやかすには勇気のいるブラウス売り場(1988年当時)

15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

16.DCブランド店には見えない壁がある。(1988年当時)

17.店と店員が豹変するバーゲンセール(1988年当時)

18.下見客の多い店ほどよく売れる(1988年当時)

19.自動車を店で買う時代(1988年当時)


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2016年2月27日 (土)

1.「挨拶・あいさつ」でなわばりを解除するための「お辞儀アクション」

こんにちは。

店員がお客様に近づいたり出迎えたりするときの「いらっしゃいませ」や「こんにちは」等の「挨拶・あいさつ」は、接客においては基本中の基本です。

しかし、この最も基本である「挨拶」の仕方次第で、実は店員の「なわばり」を解除してお客様を安心させたり、反対に「なわばり」を主張して不安を与えたりしてしまうのです。

それではいったいどのように「挨拶」をすれば、店員の「なわばり」を解除することができるのでしょうか?

(1)「なわばり」を解除する「挨拶」と「お辞儀アクション」

「なわばり」を解除する挨拶を行うためには、「いらっしゃいませ」「こんにちは」のことばと共に、正しい「お辞儀アクション」を行うことが不可欠になります。

すなわち、挨拶の「お辞儀アクション」を正しく行うことによって、初めて、「なわばり」を解除することができるのです。

正しい「お辞儀アクション」は、上から下に向かって、頭と上体をきちんと下におろすことです。

そして、おろした頭と上体を上に向かってゆっくりあげることによって、好意や協調性があることを表現し、「なわばり」を解除することができます。


Photo


(2)「なわばり」を主張してしまう「挨拶」と「お辞儀アクション」

せっかく店にやって来たお客様に対して「挨拶」の声をかけたにもかかわらず、嫌な感じを与えてしまったり遠ざけてしまったりすることは、決して珍しいことではありません。

それは、「挨拶」をする際にまちがった「お辞儀アクション」を行うことによって、店員が「なわばり」を主張してしまうからなのです。

「なわばり」を主張する最も代表的な「お辞儀アクション」は、頭を下げた後に、力を入れて頭と上体を下から上に勢いよくあげる動き(独断の動き)を行った場合に起こります。


Photo_3


この動きは、「13タイプの店員」の内、「独断タイプの店員」が得意な動き(独断の動き)で、「挨拶」をするときにこの動きを伴うと、非常に攻撃的なメッセージを伝えるために、店員の「なわばり」を主張してしまいます。

また、「不動タイプの店員」が得意な動き(不動の動き)で、まったく頭をさげずに言葉だけで「挨拶」を行うと、店員が何を考えているのかがわかりにくいため、店員の「なわばり」を主張してしまうことになります。


Photo_2

一般に、「挨拶」を行う場合には、「お辞儀」の角度などが細かく指導されたり説明されたりしていますが、最も大切なことは、「挨拶」の言葉に伴われる「お辞儀アクション」によって、「なわばり解除」のメッセージを表現することができるかどうかなのです。


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2016年2月26日 (金)

19.自動車を店で買う時代(1988年当時)

こんにちは。

現在では、どのディーラーのショールームも広くなり、お客様が自由に車を見比べて購入できるようになりましたが、約30年前は、車は店ではなく、ディーラーのセールスマンによって販売されていました。

その後、セールマン不足の時代を迎えるとともに、車の買い方も、お客様がディーラーのショールームに出かけて行って直接購入する方向へと変化してきたのです。

そうした変化に伴い、誰でもが気軽に車を見たり触れたり見比べたりすることができるショールームが続々と登場してきました。

1990年にはトヨタ自動車の大型展示ショールーム・アムラックス東京が池袋にオープンし、1993年にはアムラックス大阪が大阪・梅田にオープンしたのが、その代表的な出来事です。

それでは、約30年前(1988年当時)のディーラーのショールームはいったいどのようなものだったのか、その様子を説明したいと思います。

(以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)

(1)まだまだ気軽にひやかせなかった、ディーラーのショールーム

P120

………このところ(1988年当時)あちこちの自動車販売店のショールームが大きくきれいに改装されてきていますが、それだけでは売れる構造を作ったことにはならないのです。

自動車の販売店はたいてい「店員空間のある、引き込み・回遊型店」の構造をしています。

扱い商品そのものが大きいために、他の業種の店に比べればはるかに広い面積を持っているのが普通です。

けれども店の中に陳列されている商品の数は少なく、せいぜい五~六台の車が飾られている店が一般的です。

このような商品空間からはほとんどひやかし安全信号が出ないので、販売現場の形態をなしていません。

このような店では車を店で買いたい客のニーズに少しも応えることができないのです。………


(2)ショールームに来たお客様への対応がまだまだ不十分だった。
P121

………オートバイに乗っていくつかの販売店を見てまわる若者や自転車に乗って買い物のついでに車を見に来る主婦などが増えてきたのです。(1988年当時)

ところが、長い間、一軒一軒、自分の足で歩いて実績を作ってきた幹部やセールスマンたちは、客が自分から店にやってきて気軽に車を買っていくという状態になかなかついていけません。

そのためせっかく店に来た客に対して、どうせ買わないに違いないと思い込んできちんとした接客をしない場合が起こります。

客は怒って他の店へ行ってしまうのですが、店頭で車を販売することに対する認識が少ないため、なかなか改善されません。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです)


冒頭に紹介したトヨタ自動車の大型ショールーム「アムラックス」は、当時、東京でも大阪でも、気軽に新車を見たり触れたり比べたりすることができるショールームとして、連日、非常に多くのお客様で賑わいました。

やがて、各ディーラーのショールームがどんどん大型化し、気軽にひやかせる「店舗」へと変わってゆくと共に、二つの「アムラックス」も閉館してゆきました。

現在では、「なわばり」主張が強くて買いにくかったディーラーのショールームも、すっかり「なわばり」を解除したショールーム=店舗へと変化したのです。


【関連記事】

1.百貨店のサバイバルに勝つ店の構造

2.入りやすく出やすい路面店の成功

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4.中元・歳暮の特設コーナーは買いやすい

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13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

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15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

16.DCブランド店には見えない壁がある。(1988年当時)

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18.下見客の多い店ほどよく売れる(1988年当時)


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2016年2月25日 (木)

73.商品を見張っていると、万引きと客を遠ざけることができる

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(73)」の、

「万引きを防止するために見張っていると、万引きは防止できるが、お客様も遠ざけてしまう」という話です。

73

※店員が万引きを防ぐために見張る行為は、お客様を遠ざけやすい「なわばり」主張のアクションとなる。


一昨日の「万引きが生じやすい店」と「生じにくい店」に続いてのお話です。

店にとって万引きは大変大きな損失です。

そのために、店員は常に目を光らせて商品を見張っていなければいけません。

したがって、店員の死角になりやすい店頭や店内の奥の方にある商品は、店員が絶えず見張っていることが必要になります。

ところが、店員が一生懸命見張ることによって、確かに万引きは防止することができますが、同時に多くのお客様までを遠ざけてしまう結果に陥りやすいのです。

それではいったいなぜ、店員が万引き防止のために見張っていると、万引きをしないお客様まで遠ざけてしまうのでしょうか?

それは、店は店員の「なわばり」だからです。

店が店員の「なわばり」であるために、お客様は店員の「なわばり」の中にはいって買い物をすることになります。

そのために、店員が「なわばり」を主張する店からはお客様が遠ざかり、店員が「なわばり」を解除する店にはお客様が引きつけられます。

したがって、店員が万引き防止のために店内全体を見張ることは、すなわち「なわばり」を主張する店員のアクションとなってしまうために、万引きなどを全くする気がないお客様までも、遠ざけてしまうことになるのです。

かつて、まだまだ十分な万引き防止装置が開発されていなかった時代は、万引きを見張ると、万引きを全くする気がないお客様までも遠ざけてしまったために、リアルショップにとっては、万引き対策は大変大きな問題となっていました。

近年では、高度な万引き防止装置が設置やスマホなどの普及により、万引きの確率が高い未成年者の行動全体が大きく変化していることなどに伴って、万引きは年々減少傾向をたどっています。その件につきましては、後日、改めてご報告したいと思います。

今回は、店は店員の「なわばり」であるために、店員が万引きを見張るという行為が、万引きを全くする気のないお客様までも遠ざけてしまうというお話でした。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)


【関連記事1】

1.店は万引きをつくりだして万引きに悩む

2.売れる店の店員は感じが良く、売れない店の店員は感じが悪い

3.店員のスペースが広い店ほど客の居心地が良い

4.改装しなければ客は増えないが、改装したら元の客もいなくなる

5.有名な建築家ほど売れない店をつくりやすい

6.多くの売れない店が一部の売れる店をつくる

7.店主は売れるか売れないかには関係なく、自分の好きな店をつくる

8.新しくて人気のある商品を売る店ほど、接客と店の古さに気づけない。

9.道に面した店が売れるのではない、道を取り込んだ店が売れる



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2016年2月24日 (水)

18.下見客の多い店ほどよく売れる(1988年当時)

約30年前の百貨店や駅ビルや通行量の多い路面にあった靴店をご紹介します。

カジュアルなファッションが一般化したり、大型の靴専門店がたくさん登場したりしている現在においても、靴の売り場は、従来と変わらずに下見客=ひやかし客の多い店となっています。

約30年前・1988年当時の靴売り場の店員と客の様子を「店は店員のなわばりである」という観点から観察・分析してみたいと思います。

以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


(1)「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」の店員と客のアクション

P116p117


………上のイラストの店は「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」です。

店員空間がないので、店員は客空間に立って客を待ちます。

そのため、客が少ない時間には店員の姿ばかりが目立って入りにくい状況になりやすいという問題があります。

一方、客が増えてくると店員が作業を始めるので、サクラパワーも手伝ってどんどん客が店にはいってきます。………



(2)「なわばり」を主張する店員のアクションが生じやすい店の構造

P118


………上のイラストの店は「店員空間がない、引き込み・回遊型店」ですが、この店にはフリー客(ひやかし客)がはいりにくいので手持ちぶさたな店員が店頭に出て客を待ちうけたくなってしまいます。

ここに客が近づいてきたら知らんふりをするのはあまりにも不自然なので、店員はどうしてもアプローチしてしまうのです。

客もそのことはよく知っているので、なかなか近づいていこうとしません。………

(3)「なわばり」を主張する店員のアクション

P119

………多くの靴店では、店員が客の相談をうけるために客空間に出ています。

この時、商品の前に立ちふさがって「なわばり」主張をしていると、客がその近くにやってきません。

店員は自分の存在が客に与える影響をほとんど意識していないので、自分が立っている近辺の商品は人気がないのだろうと誤った判断を下してしまうことがあります。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです)

現在の百貨店やSCや路面の靴店も、1988年当時と変わらず、上で紹介した、「店員空間がない、引き込み・回遊型店」か「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」の構造をしています。

しかも、人通りの少ない場所にある店や店員がじっと立ってお客様を待ち構える店は、「なわばり」を主張する店員のアクションが目立つために、多くのお客様を遠ざけています。

一方、人通りの多い場所にある店は、絶えずひやかし客が出入りを繰り返すために、「なわばり」を主張する店員のアクションは目立たず、反対に、「なわばり」を解除する店員のアクションによって、多くのお客様が引きつけられています。

近年、有名百貨店の靴売り場が、1階から2階に移動したにもかかわらず、シューカウンセラーの増員や顧客のテイスト別に細かく区分した売り場スペースとフッティングスペースの拡大によって売り上げが上がったという事例が、ネットなどで報じられています。

しかし、実際にその百貨店の靴売り場を観察してみると、「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」の大型店舗に、従来よりもはるかにお客様の回遊性が高い通路を取り込んだことが、売り上げが上がった要因だと分析されます。

つまり、人通りの多い通路に面した靴店には、ひやかし客が気軽に出入りすることによって「なわばり」を解除する店員のアクションサクラパワーが生じやすくなるために、大勢のお客様が引きつけられて、従来よりも高い売り上げに結びついたのです。

いつの時代にも、良い立地に出店することは、繁盛店をつくるための一番の条件なのです。

1988年以降、靴店を含む様々な多くの店を観察してきましたが、店が店員の「なわばり」であるという要因によって、店が売れたり売れなかったりしていることには、全く変わりはないのです。



【関連記事】

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10.ひやかしやすい商品空間で客を引きつける化粧品店

11.同業者に嫌われる売れる薬粧店

12.百貨店で最も怖い化粧品売り場(1988年当時)

13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

14.ひやかすには勇気のいるブラウス売り場(1988年当時)

15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

16.DCブランド店には見えない壁がある。(1988年当時)

17.店と店員が豹変するバーゲンセール(1988年当時)


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2016年2月23日 (火)

72.店は万引きをつくりだして万引きに悩む

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(72)」の、

「店は、万引きをできるだけ防ごうと懸命になるが、万引きを生み出しているのは自分自身である」という話です。

72

※セルフ販売方式の店が万引きを誘発させてきたが、近年、万引きは減少している。

未成年者や高齢者の万引き問題をTV番組などで見かけるたびに、万引きは年々増加の一途をたどっているように思えますが、実際には、万引きは減少傾向にあります。

その背景にある様々な要因に関しては他に譲るとして、今回は万引きを生み出しやすい店と万引きを生み出しにくい店の存在についてお話します。

まず、万引きを生み出しにくい店は、かつての商店街の店です。

一方、万引きを生み出しやすい店は、スーパーやコンビニなどの店です。

それではいったいなぜ、商店街の店は万引きを生み出しにくく、スーパーやコンビニなどの店は万引きを生み出しやすいのでしょうか?

それは、店は店員の「なわばり」だからです。

店が店員の「なわばり」であるために、お客様は店員の「なわばり」にはいって買い物をすることになります。

そこで、店員が「なわばり」を主張する店は、お客様を遠ざけやすい店となるために、その分、万引きを生み出しにくい店になります。

反対に、「なわばり」を解除する店は、お客様を引きつけやすい店となるために、万引きを生み出しやすい店になるのです。

このように考えると、
「なわばり」を主張して、万引きを生み出しにくい店とは、
お客様から注文を受ける前から接客を開始する「常連接客」を行う店で、
店舗構造は、
店員空間が狭い接触型店」、
店員空間が狭い引き込み型店」、
店員空間がない、引き込み・回遊型店」、
店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店
となります。

一方、「なわばり」を解除して、万引きを生み出しやすい店とは、
お客様から注文を受けた後から接客を開始する「一見接客」を行う店で、
店舗構造は、
店員空間がある、引き込み・回遊型店」、
店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店
となります。

以上のように、店舗構造と接客方法によって、万引きがしやすい店と、万引きがしにくい店が生まれてくるのです。

従って、万引きに悩む店は、実は、万引きが生じやすい店の構造と接客方法を採用したために、そのような結果を招いてしまったということができるのです。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)

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2016年2月22日 (月)

17.店と店員が豹変するバーゲンセール(1988年当時)

ファッション店にはバーゲンセールがつきものです。

季節ごとにがらりと変わってしまう商品の特性上、ある時期を境に、在庫を一掃する必要があるからです。

ずいぶん前から、バーゲンセールの時期は年々前倒しになり、お客様はバーゲンセールがあることを織り込み済みで、そのシーズンの買い物を計画することが常識となっています。

さて、たいていの店は、バーゲンセールになると普段より多くのお客様が訪れ、よく売れるようになります。

店員はバーゲンセールは「安い」から売れるのだと感じ、お客様もバーゲンセールは「安い」から買うのだと思っています。

本当に、バーゲンセールは、価格が安くなっているから売れるのでしょうか?

確かに、価格は大幅に安くなっていますが、それ以外のモノも大きく変化しています。

実は、そのことを知ることが「売れる店」づくりには欠かせない要素なのです。

それでは、約30年前のファッション売り場の通常の状態とバーゲンセールの状態を見比べながら、その変化を説明したいと思います。

以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


(1)通常のファッション売り場の店舗構造と店員のアクション

P114

………上のイラストをみてください。この店は平常は上のような「店員空間がない、引き込み・回遊型店」です。

商品量が少ないためひやかし安全信号が出にくく、店員のなわばり主張が強いことがわかるでしょう。………



(2)バーゲンセールの店舗構造と店員とお客様のアクション

P115

………ところがひとたびバーゲンになると上のような「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」に変身してしまいます。

豊富な商品とそれにともなうひやかし安全信号、たくさんの客の姿が引き起こす強力なサクラパワー

これらの刺激は客を強くひきつけます。

そして、普段は「なわばり」主張をしている店員も、この日ばかりは客寄せ音頭をうたい客寄せ踊りを踊ります。

客数が多すぎてアプローチなどをかけるヒマもなく、客の注文に対応しようと必死で作業をします。

バーゲンセールが始まると普段よりもずっとはいりやすい店に変身します。

バーゲンの魅力は決して価格だけではありません。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです)


通常の店の状態では、お客様は「なわばり」を主張する店員のアクションによって店から遠ざけられていますが、バーゲンセールの店では、「なわばり」を解除する店員のアクション「サクラパワー」によって、大勢のお客様が引きつけられていることがわかります。

そして、このような状況は、30年たった今日でもほとんど変わりません。

つまり、百貨店のファッション売り場は、30年前と全く変わらず、「店と店員が豹変するバーゲンセール」を繰り返しているのです。

店が店員の「なわばり」であることに気づこうとはしないで…。


【関連記事】

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6.常連客がフリー客を追い払うオーディオ店

7.やはり買いやすい大型家電店

8.秋葉原電器街のサバイバル

9.改装したら買いにくくなった化粧品店

10.ひやかしやすい商品空間で客を引きつける化粧品店

11.同業者に嫌われる売れる薬粧店

12.百貨店で最も怖い化粧品売り場(1988年当時)

13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

14.ひやかすには勇気のいるブラウス売り場(1988年当時)

15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

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2016年2月21日 (日)

71.成功物語は語られるが、失敗物語は誰も語らない

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(70)」の、

「なぜ、成功物語は多くの人が聞きたがるのに、失敗物語は大抵の人が聞きたがらないのか?」という話です。

71

※成功者の講演会には多くの聴衆が集まるが、失敗を分析しようという講演会にはなかなか聴衆が集まらない。


書店のビジネス書のコーナーには、「私はこうして成功した」という成功物語の本は山積みされていますが、「私はなぜ失敗したか」という失敗物語の本はほとんど見かけません。

経営コンサルタントや専門家たちも、できるだけ失敗者の話は語らないで、成功者の話ばかりを語りたがります。

それは、経営者や経営者を目指す人たちが、成功者の話は好んで聞きたがりますが、失敗者の話はほとんど聞きたがらないからです。

TVのバラエティー番組としての「しくじり先生」が視聴者に受ける時代とはいえ、実際には、失敗者が書いたビジネス書はあまり売れず、失敗者の講演会などには人はほとんど集まりません。

それではいったいなぜ、成功物語は多くの経営者が聞きたがるが、失敗物語は多くの経営者が聞きたがらないのでしょうか?

それは、ほとんどの経営者たちが、「コスト最小」の生き方に強い影響を受けているからなのです。

大きな成功を目指す経営者たちにとっては、、反面教師として、失敗事例を聞いたり学んだりすることは、成功の確率を高めるために大いに役立つはずです。

ところが、他人の失敗事例に接して、自分たちにも予想される様々な問題を一つ一つ解決しながら、着実に成功への道を進もうとすることは、非常に強い意志や情熱を必要とするため、大変なエネルギーを消耗してしまいます。

そのため、多くの経営者たちは、事業の実行を遅らせて、様々な問題点を解決するために努力するよりも、少々不確かであっても、自分が信じた道を思い切って突き進むことの方が、幸運に恵まれた大きな成功がつかめるのではないかと思ってしまうのです。

実際に、大きな成功を収めた多くの経営者たちが、過去に数多くの失敗を繰り返したことについて反省を込めながら語っていますが、これから成功を目指す多くの経営者たちは、どうしても成功物語の部分にばかり目を奪われてしまうのです。

そして、その結果、成功者よりも失敗者の方が圧倒的に多くなってしまうのですが、それは、成功するための「努力」にはやはり想像を絶する「コスト」がかかるからなのです。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)


【関連記事1】

1.売れる店の店員は感じが良く、売れない店の店員は感じが悪い

2.店員のスペースが広い店ほど客の居心地が良い

3.改装しなければ客は増えないが、改装したら元の客もいなくなる

4.有名な建築家ほど売れない店をつくりやすい

5.多くの売れない店が一部の売れる店をつくる

6.店主は売れるか売れないかには関係なく、自分の好きな店をつくる

7.新しくて人気のある商品を売る店ほど、接客と店の古さに気づけない。

8.道に面した店が売れるのではない、道を取り込んだ店が売れる

9.どんなに大きな店も初めは小さな店だったが、小さな店がすべて大きな店になるわけではない

10.商売に破たんした店主のとる道は二つある、店をたたむか安売り屋になることである


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2016年2月20日 (土)

16.DCブランド店には見えない壁がある。(1988年当時)

1980年代に全国で大人気となった、DCブランド店(デザイナーズ・Designer's & キャラクターズ・Character'sの略)のお話です。

当時のDCブランド店の女性販売員は、「ハウスマヌカン」と呼ばれて、流行り歌までできるほどの大変な人気職種となりました。

DCブランド店は、人気ブランドのファッションを、人気の「ハウスマヌカン」が接客して販売する店として有名になりましたが、やがて商品の人気の陰りと共に、ユニークな構造の店も「ハウスマヌカン」も姿を消していきました。

その、約30年前の「DCブランド店」と「ハウスマヌカンの接客」について、「人の動き」という観点から観察・分析してみたいと思います。

以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


(1)見るからに斬新な構造の店も登場した

P110p111

………業界のリーダーとして新しい店づくりも提案しなければなりません。

結果として上のイラストのような不思議な店が登場してきます(1988年当時)。

これは「店員空間のある、引き込み・回遊型店」の構造をしていますが、客空間にも店員がいて側面の商品を売るためにアプローチをします。

中央のガラスケースの商品も常に店員に管理されているため、客は自由にひやかせません。

前面が解放された店づくりは一見フリー客歓迎のようですが、店員からの死角がまったくないこの店の商品空間と客空間はフリー客を拒絶しています。………



(2)要求される高度な販売技術


P112

………売り上げが上がるかどうかは店員の対人技能が重要なカギを握っています。

「店員空間がない」タイプの店ではもともと商品説明などの接客が必要な商品を扱っていることが多く、どうしても店員が客に長時間接しなければなりません。

そうなると、決まりきったパターンを教育しただけでは応用がきかないので、結局、店員個人の力量が問われることになります。………



(3)なわばり主張の強い路面店はフリー客がはいりにくい

P113


………私たちは客として街を歩く時(1988年当時)、いくつかのDCブランドの店を見かけると他人事ながら心配になることがあります。

「全然客が入っていないけれど大丈夫なのかしら」。

そういう店は客が中にはいってみたくてもなかなかはいれないなわばり主張の強い店なのです。………

………一部のファッションビルに見られるような奥行きが浅く間口が広い店は、店員のなわばり解除がされやすく、若い客を引きつけています。

DCでありながらはいりやすい店の構造を展開することがやはりよく売れる店をつくる近道なのです。………

以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。



お客様がどうしても欲しいと思うほど「商品パワー」の強い商品を販売している場合は、お客様は、店員の激しい「なわばり」主張の影響をほとんど受けなくなります。

そのために、そのような時期においては、店員の「なわばり」主張が強くなりやすい店舗設計や接客方法が実施されていきます。

しかし、「商品パワー」が強い時期はいつまでも続かず、その陰りと共に、「なわばり」を無視した店舗構造や接客方法がお客様を遠ざけることになってしまったのです。

人気商品を販売して売れている店は、本当は「売れる店」に不可欠な「なわばり」の解除が、ついつい見失われていくことになるのです。


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2.入りやすく出やすい路面店の成功

3.かわいいケーキ屋さんが浮かびあがれない理由

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7.やはり買いやすい大型家電店

8.秋葉原電器街のサバイバル

9.改装したら買いにくくなった化粧品店

10.ひやかしやすい商品空間で客を引きつける化粧品店

11.同業者に嫌われる売れる薬粧店

12.百貨店で最も怖い化粧品売り場(1988年当時)

13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

14.ひやかすには勇気のいるブラウス売り場(1988年当時)

15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

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2016年2月19日 (金)

70.商売に破たんした店主のとる道は二つある、店をたたむか安売り屋になることである

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(70)」の、

「商売に破たんした大部分の店主は、商売を諦めてそのまま店をたたむが、一部の店主は、安売り店になって商売を続ける」という話です。

70
※店員の姿が全く見えないディスカウント店は、店員の経費がカットされている分「安い!」と
お客様は感じやすい。



ディスカウントショップや百均の店が普及してくる頃よりまだ前の時代の話です。

現在と同様に、かつての店も、様々な要因で、「売れない店」になることを余儀なくされていきました。

交通インフラの整備によって大勢の人が通るルートから外れてしまったり、突如周辺に競合店が多数出店して来てお客様を奪われたり、天候異変が続いてたくさん仕入れた商品が全く売れなかったり等々の理由で、商売が立ち行かなくなることは決して珍しくありませんでした。

すると、店主は、何とかして窮地を挽回しようとして、金融関係会社に相談したり、仕入れ先に掛け合ったりして奔走しますが、いよいよにっちもさっちもいかなくなると、ついに店をたたむことになります。

その時、大部分の店主は「在庫一掃閉店セール」等を開催して、その時だけ買いに来る大勢のお客様に惜しまれながら、店をたたんでしまうのが普通でした。

しかし、その中のごく一部の店主が、その店のまま、安売専門店になっていく場合があったのです。

それでは、いったいなぜ、破たんした店主の全員が店をたたんでいかずに、安売り専門店として店を継続していく店主が出現してくるのでしょうか?

それは、すべての店主が、「コスト最小」の生き方に強い影響を受けているからなのです。

破綻をした店の店主は、誰もがもう一度店を盛り返したいと思いますが、改めて商売を始めるためには、あまりにも多くのエネルギーやお金を必要とするために、大抵の人が諦めてしまいます。

しかし、たまたま立地条件を満たしていた店の店主の中には、「半額」や「7割引き」や「オール100円」等の特別価格の商品が飛ぶように売れていったり、かつて見たことがないほど多くのお客様が喜ぶ光景に接したりすることによって、従来までとは違った商売の仕方を思いつく人が生まれてきました。

何といっても、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされた店主は、同業者の目を無視した特別価格や、従来までのサービスを全て省いた販売方法など、普段なら決してやらない様々な方法を思い切って実行することができたのです。

つまり、安売り専門店は、破たんした店主が切羽詰まった状況から脱出するための一つの方法として登場してきたものだったのです。

したがって、店の再建を諦める店主も、安売り専門店を続ける店主も、共に「コスト最小」を目指した行動から生まれてくると言えるのです。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)



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2016年2月18日 (木)

15.エスカレータから見た百貨店の売り場(1988年当時)

下のイラストは、約30年前の百貨店のファッション売り場を、下りのエスカレーターから眺めた風景です。

現在の百貨店のファッション売り場(店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店)と、ほとんど違いがない様子がお分かりのことと思います。

伊勢丹新宿本店が提唱する「自主編集売り場」(店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店)と比較してもほとんど違いがありません

そこで、このような約30年前の百貨店のファッション売り場の店員とお客様のアクションを観察・分析することによって、現在の「売れる店づくり」のヒントが見えてきます。

以下のイラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


(1)お客様がいない時の百貨店売り場の様子(1988年当時)

P108

………現場に立っている店員たちはよく「客が客を呼ぶ」ということをいいます。

客が大勢いる時に限って次々に客がやってくるからです。

私たちは客として店の前に立った時には、自分がいったいどうしてその店にはいる気になったのかということには無頓着です。………


(2)お客様がいる時の百貨店売り場の様子(1988年当時)

P109

………同じ店であっても、客のはいりやすさや買いやすさが全然違うことがおわかりいただけるでしょう。

客が少ない時にはなわばり主張のアクションをしている店員も、いったん客がつき始めると次々とするべき作業が生じて「なわばり」解除の状態になるのです。

通行量が多い立地にある店は多少構造が悪くても、絶え間なく訪れる客のために店員の「なわばり」解除が行われます。

客が来て忙しい時にはどんな店員も「いい店員」なのですが、客数が少なくなるととたんに「いい店員」は「悪い店員」になってしまうのです。………

以上のイラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


近年、交通インフラ周辺の移動空間に次々と生まれている商業集積(駅ナカ・駅チカショップ)は、ちょうど上のイラストとほとんど同じような店舗構造の店で構成されています。

つまり、「店員空間がない接触・引き込み・回遊型店(あるいは、引き込み・回遊型店)」の構造をした店で構成されているのです。

そして、
「なわばり」を解除した「商品空間」と「客空間」が用意されているかどうか? 
また、
店員が「なわばり」を解除したアクションを行っているかどうか? 
が、売れる店になるか売れない店になるかを決定しているのです。

どうぞ、リアルショップの構造と店員のアクションを、「なわばり」解除(あるいは「なわばり」主張)という観点から観察してみてください。

そこには、今まで見えなかった多くのヒントが隠されているはずです。


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2016年2月17日 (水)

69.どんなに大きな店も初めは小さな店だったが、小さな店がすべて大きな店になるわけではない

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(69)」の、

「どんなに大きな店も初めは小さな店だったが、小さな店がすべて大きな店になるわけではない」という話です。

69

※店をどんどん発展させていく店主も、小さい店のままで続けていく店主も、共に目指しているものは同じである。


世の中には、大きな店もあれば小さな店もあります。

それは、店をどんどん大きくしていきたいと思う店主と、小さい店を長く続けていきたいと思う店主が存在しているからです。

一見、店主ならば誰でもが自分の店を少しずつ大きくしていき、やがては全国にたくさんの店を持つような店主を目指しているように思えますが、実際は決してそうではありません。

それではいったいなぜ、すべての店主は、大きな店をたくさん持つことを目指してはいなのでしょうか?

それは、すべての店主は、「コスト最小」の生き方に強い影響を受けているからなのです。

全国に小さな店がたくさん存在している理由は、大きな店になることを目指して頑張っているか、大きな店になることを目指しながらも、競争に負けて、小さな店のままであることを余儀なくされているかのように感じますが、実際のところは決してそうではなく、ほとんどの店主が大きな店になることを目指してはいないからなのです。

自分一人だけで小さな店を好きなように続けていきたい店主もいれば、信用のおける少しだけの従業員を採用して、小さいながらもきめ細かなサービスを提供していく店を目指す店主もいます。

また、どんどんと従業員と店を増やしていき、全国にたくさんの大きな店を持ちたいと願う店主もいます。

いずれの店主も、自分の置かれた状況の中で、自分の能力に応じた目標に向かって生きていくことが一番「コスト最小」の生き方なのです。

大きな店をたくさん持ちたいと願って突き進む店主の中から、激しい競争に勝ち残った店主が、現在の大きな店の店主なのです。

すべての店主が、それぞれ自分の望む生き方を必ずしも実現できるわけではありませんが、すべての店主はそれぞれが、「コスト最小」の生き方に強い影響を受けているのです。

従って、どんなに大きな店も初めは小さな店からスタートしますが、小さな店がすべて大きな店になるわけではないのです。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)



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2016年2月16日 (火)

14.ひやかすには勇気のいるブラウス売り場(1988年当時)

約30年前に、百貨店のブラウス売り場が大きく変化しました。

かつては、ブラウスは「店員空間が狭い接触型店」の構造をした店(ガラスケース1本~2本の店)で販売されていましたが、約30年前ころから、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」に変わっていったのです。

そして、現在でもほとんど同じような店の構造で販売されていますが、その経緯を知ることによって、売れるブラウス売り場づくりのヒントにしていただきたいと思います。

以下の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


(1)店舗の構造がなわばり主張する店員のアクションを生み出した

P106


………この売り場が買いにくいのは店員のなわばり主張が強すぎるためですが、これを引き起こしているのは基本的には店舗の構造です。

………店員のアクションを考えないままにケースをはずして店員を客空間に出してしまったために店員側にも混乱が起こりました

店員は一日、どこにいて何をしていたらいいかがよくわからない状況なのです。………


(2)店が店員の「なわばり」であることを指導しない接客教育が、お客様を遠ざけた。

P107

………このような店では神様・名人といわれる店員が圧倒的に有利です。

そこで一般的な店員も神様・名人のアプローチをまねするようになったのですが、その結果タイミングが早すぎるアプローチやしつこい接客が生じてしまいました。………


以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。

現在の百貨店の婦人物売り場は、ブラウス売り場に限らず、まだまだひやかしにくい売り場のままです。

百貨店の中には、お客様の高齢化に伴い、ベテラン店員を配置するなどきめ細かな対応を行うことによって、多くのお客様を呼び戻すことに成功した売り場もありますが、ほとんどの店員は、店が店員の「なわばり」であるという認識が不足しているために、お客様を遠ざけやすい「なわばり」を主張する店員のアクションを行ってしまっているのです。



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2016年2月15日 (月)

68.道に面した店が売れるのではない、道を取り込んだ店が売れる

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(68)」の、

「店は道に面していなければいけないが、なおかつ、道を店内に取り込んだ店が売れる」という話です。





68
※主要通路に面している店でも、店内に道が引き込まれてない店には、お客様は気軽には入っていけない。


屋内の場合は主要通路に面した店、屋外の場合は人通りの多い道路に面した店、つまり立地の良い場所にあることが、売れる店になるための絶対条件です。

全国各地の商店街が消滅していった最大の要因は、商店街を行き交う人が大幅に減少してしまったことです。

百貨店やSCなどの中でも、主要通路に面していない店は苦戦を強いられます。

人通りの多い道路や通路、いわゆる「道」に面した店が売れる店になりやすい理由は、移動中の大勢の「見知らぬ客」を対象にした店になれるからです。

しかし、絶好の「道」に面している店であるにもかかわらず、お客様を引きつけられずに、売れない店になってしまうことは決して珍しくありません。

それではいったいなぜ、「道」に面していながら、売れない店になってしまうのでしょうか?

それは、店は店員の「なわばり」だからです。

店が店員の「なわばり」であるために、お客様は店員の「なわばり」にはいって買い物をすることになります。

そのために、店員が店頭や店内にじっと立っていたり、やって来たお客様に直ぐに接客を開始したりして、「なわばり」を主張する店員のアクションをしてしまうと、たとえ、「道」に面した店であっても、お客様はなかなか店内にはいって来ることができないのです。

従って、「道」に面した店が売れるようになるためには、店内にも「道」を取り込んで、移動中のお客様が、外の「道」を往来するのと同じように、抵抗なく店内の「道」を移動できるような店舗構造と接客をすることが非常に重要なのです。

そのことによって、店頭や店内に「サクラパワー」が生じやすくなり、よりいっそう他の移動中のお客様を引きつけることができるのです。

このように、少しでも多くのお客様が店内を気軽に回遊できる店をつくることが、「売れる店」になるための大きなポイントなのです。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)


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2016年2月14日 (日)

13.近づきにくい百貨店の紳士服売り場(1988年当時)

約30年前の百貨店の化粧品売り場に引き続いて、紳士服売り場の接客方法と店舗構造についてご紹介します。

百貨店の紳士服売り場がお客様にとって、過去も現在も「怖い」と感じるのは何故かについて知って頂くために…。

イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


(1)百貨店の紳士服コーナーが怖がられた理由

P102p103

………百貨店の売り場の中で、女性客が怖がるのが化粧品売り場ですが、男性客にとって恐ろしいのはなんといっても紳士服売り場です。

スーツ、ジャケット、コートなど、比較的値段の高い商品が集められたこの一角は、特に店員がしっかりと見張りをしているので、とても客が自由にひやかせる雰囲気ではありません。………


(2)古典的な店員教育とタクシー待ちシステム

P104_2

………きちんとした客待ち姿勢や早い接客アプローチはこの売り場の典型的なスタイルです。

客が来るのを正しい姿勢で待っていることが、価格の高い商品を売る時のサービスでもあるかのように、その傾向は今でも(1988年当時)まだまだ根強く残っています。………

………ちょうどタクシーが並んで客を待つように、店員も並んで客を待ち客が来ると順番にアプローチをかけます。

自分の番の時に来た客が買いそうもない人の場合はパスしてもいいのですが、いったん声をかけて失敗するとその店員は最後尾に並び直さなくてはなりません。

一度失敗するとその日一日チャンスがこないことさえあるので店員は必死になって客を追いかけます。

このことが、客にとって、怖い売り場になってしまう一つの原因なのです。………



(3)難しい現在(1988年当時)の紳士服売り場

P105

………客数が増えて店員の対応が行き届かなくなってはじめて、客は今まではいれなかった店に中にはいっていくことができるのです。………

………紳士服売り場には「店員空間」がないので、店員は常に客空間の中にいなければなりません。

従ってここではかなり優れた販売の技術がある店員でないと売り上げをあげられません。………

(以上の、イラスト&文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。)


さて、その後、紳士服を専門に販売する大型ディスカウント店や、カジュアル化したビジネスマン向きの商品を扱う専門店などが次々と登場してきたために、百貨店は紳士服販売の中心的な存在ではなくなりました。

現在の百貨店の紳士服売り場は、かつてのような大規模な平場ではなくなりましたが、店舗構造(店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店)も接客方法(常連接客)もほとんど30年前と変わらないままだというのが実情です。

今後は、扱い商品が違う繁盛店が行っている「なわばり」を解除した「商品空間」や「客空間」、そして「なわばり」を解除した店員のアクションについての研究が急務となっています。(※「一晩で売れる店に変えられる」参照)


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2016年2月13日 (土)

67.新しくて人気のある商品を売る店ほど、接客と店の古さに気づけない。

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(67)」の、

「なぜ、人気のある商品を売る店ほど、旧態依然とした店舗構造と接客方法で販売するのか?」という話です。

67

※人気商品を売る店は、「なわばり」を主張する店員のアクションが目立つが、早く購入したいと思うお客様にとっては、全く気にならない。



買うことが決まっているお客様を対象にした店と、買うか買わないかが決まっていないお客様を対象にした店では、店舗構造と接客方法が大いに異なります。

かつて隆盛を見せた全国各地の商店街の店は、近所の馴染み客、つまり買うことが決まっているお客様を対象にした店であったために、店員が「なわばり」を主張するアクションが生じやすい接客方法(常連接客)と店舗構造(店員空間のない、引き込み・回遊型店)の店が主流でした。

そして、商店街の店に代わって登場してきた大型店やディスカウント店やコンビニなどは、買うか買わないかがわからない見知らぬお客様を対象にしていたため、できるだけ店員が「なわばり」を解除するアクションが生じやすい接客方法(一見接客)と、店舗構造(店員空間のある、引き込み・回遊型店)を持った店が主流となりました。

さて、それではいったいなぜ、非常に新しくて人気のある商品を扱う店が登場してきた場合は、その接客方法と店舗構造が、かつての商店街によく似た、古い接客方法(常連接客)と、店舗構造(店員空間のない店)をした店になりやすいのでしょうか?

それは、非常に強力な人気商品を販売している店の場合は、購入することが決まっているお客様を対象にすることが多いからです。

もちろん、人気商品を扱う店も、店員の「なわばり」であることには変わりはありませんが、他のお客様と競って、いち早く購入したいと願うお客様にとっては、店や店員の「なわばり」に対するプレッシャーは、ほとんど感じられなくなってしまうのです。

一方、人気商品を扱う店は、お客様が来るやいなや直ぐに接客を開始しても、購入が決まっているお客様は遠ざかることがないために、「常連接客」を行いやすい店の構造をして、「常連接客」を行おうとするのです。

ところが、やがて月日が経過して、お客様が商品を奪い合うように殺到した店がすっかり落ち着きを見せるようになると、店員が「なわばり」を主張するアクションばかりが目立って、今度は気軽にひやかすことができない店になってしまうことは、誰もが体験していることでしょう。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)


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2016年2月12日 (金)

12.百貨店で最も怖い化粧品売り場(1988年当時)

現在でも、百貨店によってはその片鱗が残されていますが、約28年前の百貨店では、お客様にとって、最も怖い売り場は化粧品売り場でした。

なぜ、百貨店の化粧品売り場が怖かったのか?

その理由を知ることは、売れる化粧品店&化粧品売り場を作るための不可欠な情報となります。

当時の様子について、

1988年に出版した拙著「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社より、イラストと文を抜粋して、ご説明いたします。

(1)百貨店の化粧品コーナーが怖がられた理由

P98p99


………現在(1988年当時)、百貨店の化粧品売り場にある店はほとんどが「店員空間の狭い接触型店」です。

一軒の店に与えられたスペースはせいぜいケース1本か2本、そしてその後ろにやっと店員が立っていられるくらいの店員空間があるだけです。

この構造では店員がなわばり主張のアクションをすることを責めるのは気の毒です。

さらに困ったことに、この一角にあるすべての店はお互いに完全に競合していますから、どうしても激しい客のうばいあいになってしまいます。

他店の店員に負けないためにも、店員は店の前を歩く客にどんどんアプローチをかけます。………


(2)名ばかりの「ご自由にお試しください」コーナー

P100

………最近では(1988年当時)店の一角にお試しコーナーを作る店が増えてきました。………

………ところがせっかくコーナーを作ったにもかかわらず、客はなかなか近づいてこないのです。

一つの理由は、店そのものの面積やコーナーの面積があまりにも狭いため、十分なひやかし安全信号を出せないことです。

さらにこのお試しコーナーは店員からよく見えるので店員のなわばりが強くて近寄りにくいのです。

そして決定的なのは、「ご自由にお試しください」というのは名ばかりで、ちょっとでも客がこの場に立ち止まると店員が「いらっしゃいませ、何をお探しですか」とアプローチをかけてくるのです。………


(3)全体の面積も大きく店員空間も広い接触型店の登場

P101


………この店では十人以上の店員が常になわばり解除のアクションをするので、非常に強力に客を引きつけることができます。

ここでは店員は様々な作業をしているので、客が店に近づいてきてもすぐにはアプローチをかけません。

そのためこの一角には客が多く立ち止まり活気のある状況がつくりだされています。

従来の接客アプローチからもっと客をひきつける他の方法へ、今、化粧品売り場も少しずつ変化を始めているのです。………


以上、1988年に出版した拙著「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社より、イラストと文章を抜粋して、ご紹介しました。

さて、28年の年月を経て、現在の百貨店の化粧品売り場はどのように変化してたのでしょうか?

ほとんどの化粧品店は、店の面積が大きくなるとともに、お試しコーナーや施術コーナーが併設されることによって、「なわばり」を主張する店員のアクションがコントロールされるようになりました。

また、規模の大きい化粧品店が多数構成されることなどによって、かつてのような、化粧品売り場が百貨店の中で最も怖い売り場であるというイメージは、そうとう払拭されました。

しかし、そうは言っても、化粧品売り場が、お客様が店に近づくやいなや直ぐに接客を開始する「常連接客」が行われやすい売り場であることには変わりはありません。

また、近年、急激に増加してきた「インバウンド客」に対する競争時代を迎えて、再び積極的に接客することが推奨されるようになりました。

なぜなら、すでに購入することが決まっている「インバウンド客」に対しては、「常連接客」の方が「一見接客」よりもはるかに功を奏するからです。

そのため、せっかく、百貨店の化粧品売り場で「なわばり」解除の店員のアクションが提供され始めたにもかかわらず、またしばらくは、その姿を隠してしまいそうな気配を見せています。


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6.常連客がフリー客を追い払うオーディオ店

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9.改装したら買いにくくなった化粧品店

10.ひやかしやすい商品空間で客を引きつける化粧品店

11.同業者に嫌われる売れる薬粧店

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2016年2月11日 (木)

66.店主は売れるか売れないかには関係なく、自分の好きな店をつくる

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(66」の、

「なぜ、店主は売れる店を追求しないで、自分が好きな店をつくろうとするのか?」という話です。

66
※店主の思い入れが強い店ほど、店員が「なわばり」を主張して、売れない店が多い。



多くの支店を持つ販売会社の店やチェーン店以外の、いわゆる個人オーナーの店を見ると、非常に個性的な店を多く見かけることができます。

いったい何を売っている店なのかがさっぱり分からなかったり、いかにもはいりにくそうな店や、ほとんど売れそうにない店が、堂々と他店と肩を並べて存在しています。

それではいったいなぜ、このような非常に個性的な店が存在しているのでしょうか?

それは、ほとんどの店主は、「コスト最小」の生き方に強く影響を受けているからなのです。

ほとんどの店主は、初めは、店を出すからには、絶対に「売れる店」をつくりたいと思っています。

しかし、いざ店をつくり始めると、売れるために不可欠な店舗設計をしたり、商品や客層や立地に合わせた販売方法を調べたり分析したりするのは非常に大変なことなので、ついついそれらを無視して、自分流儀の店舗設計や販売方法を優先してしまいます。

ほとんどの店主は、「コスト最小」の生き方に強く影響を受けているために、自分にとって多くのエネルギーを必要とすることに関してはあまり価値を感じず、自分が好きなことや簡単に取り組めることに関して、必要以上の価値を感じてしまうのです。

したがって、店主が「売れる店」づくりに取り組めば取り組むほど、実際に出来上がった店が、お客様から見て、理解に苦しむような店になっている場合が決してめずらしくないのです。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)


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5.多くの売れない店が一部の売れる店をつくる

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2016年2月10日 (水)

11.同業者に嫌われる売れる薬粧店

約30年前、当時の商店街にあった薬局・薬店とは全く性格の異なる方法で薬を販売する大型店が登場してきて、大勢のお客様を引きつけて評判になりました。

この大型店の売れる秘密について、

1988年に出版した拙著「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社より、イラストと文を抜粋して、ご説明いたします。



(1)同業者に嫌われる売れる薬粧店

………下のイラストは、薬、化粧品、日用雑貨、ファッション小物などを幅広くとりそろえている大型の薬店です。………

………この店のタイプは「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」です。

この店では左側の店員空間が広くてわかりやすいので、客に十分「セルフ」のイメージを伝えることができます。


P94p95



(2)店の左半分の様子

………店の左側にガラスのケースがあって、ケースの後ろに店員(薬剤師を含む)がいますが、この部分が店全体のレジになっています。

このガラスケースの中と近辺には薬が配置されています。………


P95



(3)店の右半分の様子

………店の中央付近にはファッション雑貨、右側に何人か店員がいるところは化粧品のコーナーです。

店頭にでているのはおもに日常雑貨とファッション小物で、接触部分の商品空間を形成しています。………


P94

(4)店の左の壁面にある精算カウンターの様子

………この店のガラスケースの部分には薬について相談する人や、商品を持って会計をしに来る人がたくさん集まってくるので、店員は常になわばり解除のアクションをすることになります。

P96



(5)一般の薬局・薬店はなぜはいりにくいままなのか?

………先ほどの大型店は、実は同じ地区にある同業者から非常に嫌われることになります。

一つの理由は売り上げを持っていかれてしまうからですが、それ以外にも理由があります。

薬局や薬店の店主は「先生」としての強いプライドを持った人が多く、彼らは薬というものは、客が病気の時に相談して買うものだという考え方を決して変えようとしません。

薬屋は健康に関する相談をする所なのだから、客に自由に選ばせたり目玉商品で客を引きつけたりするようなやり方は行きすぎだと感じられるのでしょう。………


P97

(以上の、イラスト&文は「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋)

従来までの薬局・薬店は、上のイラストのように、一見、「店員空間のある、引き込み・回遊型店」、つまりセルフサービス方式を採用した店のような構造をしていたにもかかわらず、セルフサービス方式ではなく、お客様が店にはいって来るや否や、直ぐに接客を開始する「常連接客」を行っていました。

今では、ドラッグストアが常識となり、かつては買いにくかった薬品や化粧品や関連商品が、もっともひやかしやすく買いやすい商品となっています。


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2016年2月 9日 (火)

65.多くの売れない店が一部の売れる店をつくる

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(65)」の、

「デパ地下などのよく売れ店は、周囲の多くの売れない店のおかげで売れている」という話です。

65

※周囲の店の店員がなわばり主張のアクションをすると、遠ざけられたお客様は、なわばりが解除された店に引きつけられていく。



デパ地下などの食品フロアには、ほぼ似たような規模と構造の店が立ち並んでいます。

その中で、必ずひと際目立って売れる店が存在していますが、大抵の場合は、立地のいい店(出入口近くにある店や主要通路に面した角店など)と、人気商品を販売している店がそれに該当します。

ところが、中には、そのような条件にはあてはまらない理由で、よく売れる店も存在していますが、多くの販売関係者たちは、その店がよく売れる原因は、商品の特徴や接客技術や店の知名度などが優れていることだと考えています。

しかし、そうではありません。

本当は、周囲の売れない店の「存在」によって売れているのです。

それではいったいなぜ、周囲に売れない店が多く存在することによって、ひと際目立って売れる店が生まれることになるのでしょうか?

それは、店は店員の「なわばり」だからです。

店は店員の「なわばり」なので、お客様は、店員の「なわばり」にはいって買い物をすることになります。

そのために、お客様は、店員が「なわばり」を主張している店からは遠ざかり、店員が「なわばり」を解除している店に引きつけられるという、隠れた法則が存在しているのです。

ところが、大抵の店の店員はそのことに気付いていないために、「なわばり」を主張して大勢のお客様を遠ざけてしまっています。

もしも、そのような状況の中に、「店員空間(店の規模)が広い店」が存在していると、周囲の店から遠ざけられた大勢のお客様を引きつけることができます。

なぜなら、「店員空間が広い店」では、お客様を引きつける店員のアクションが生じやすく、店員の「なわばり」を解除しやすいからです。

そのため、お客様を遠ざける店、つまり周囲の多くの「売れない店」が、一部の「売れる店」をつくるということになるのです。

かつて、店は店員の「なわばり」であるということを感覚的にとらえた店主が、あらかじめ店員に「なわばり」を解除するアクションを指導することによって、瞬く間に大勢のお客様を引きつけ、あっという間に有名店に登りつめたという事例がいくつか語り継がれています。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)


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2016年2月 8日 (月)

10.ひやかしやすい商品空間で客を引きつける化粧品店

約28年前(昭和63年・1988年)の、神戸・三ノ宮の地下街「さんちか」にあった「コクミン」という化粧品店です。

約21年前(平成7年・1995年)の「阪神・淡路大震災」の約7年前の店の状況です。

化粧品だけを販売する店としては非常に大規模で、高い売り上げを上げていました。

この店の売れる秘密について、

1988年に出版した拙著「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社より、イラストと文を抜粋して、ご説明いたします。


(1)地下街の大きな化粧品店

P9091


………この店は「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」です。

ただしこの店は左半分と右半分で少し性格が違います。

左半分では店員がケースのうしろにいて客にあれこれ説明したり実演をしたりしながら比較的高額の商品を売っています。

右半分はセルフの色彩が強く客が自分で選べる商品がたくさん並べられています。………


(2)左半分の店の様子

P91

(3)右半分の店の様子

P90


………この店の最大の魅力は、店の右側を中心に広がる豊富な商品空間です。

この店は地下街にあるという利点を生かして店の前の通路にたくさんの商品を並べています。………

………この店では通路上や通路ギリギリに置かれた商品空間が接触部分の商品空間として優れた機能を果たしています。………


(4)なわばりが解除された「商品空間」に引きつけられるお客様

P92


………この店の左半分の店員は店員空間に入っていますが、右半分の店員は客空間に出ています。

これは大勢の客に触られたり買われたりして、乱れたり数が少なくなった商品の整理や補充をするためや、客にアプローチしてもっといろいろな商品を勧めるためです。

普通の店では店員が客空間にいるだけで店員のなわばりが店中を占領してしまうのですが、この店は規模が大きいためになかなかそうはなりません。………

………特に面白いのは、店員がユニホームではなく私服を着ていることです。
このためこの店を外からちょっと見たくらいでは店員と客との区別がつきません。

この店には10人前後の店員がいますが、これがちょうど客のサクラパワーと同じ効果を持っています。

客は店員を客だと思って、ほとんど警戒せずに店内にはいってきます。………


(5)「なわばり」を解除するための商品空間の開発

P93


………例えば、他店では化粧箱にはいってガラスケースの奥に大切にしまいこまれているような商品が、この店では中身の色が見えるようにフタを開けた状態で透明の袋に入れられています。まるでバーゲンセールかなにかのようなイメージがしますが値引きをしているわけではありません。………

………このような包装にすることによって、商品は上のイラストのようなワゴンに陳列することができます。………

……… この店は店舗の規模が大きいことと極めて強力な商品空間を作りだしたことによって多くの客を引きつけ、その結果としてたくさんの店員が自然になわばり解除のアクションをすることに成功した店です。………

(イラスト&文は「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋)

当時は、大勢のお客様を引きつける化粧品店として大評判になり、全国各地のたくさんの販売関係者が、この店を観察に訪れました。


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2016年2月 7日 (日)

64.有名な建築家ほど売れない店をつくりやすい

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(64)」の、

「なぜ、有名な建築家であっても、売れる店の店舗設計をすることができないのか?」という話です。

64

※見るからに珍しいインテリアや什器や店舗構造をした店は、大抵、有名な建築家によってつくられているが、売れる店ではない場合が多い。


「売れる店をつくりたい!」というのは、店の規模の大小や数の多少に関係なく、ほとんどの店舗経営者の願いです。

そして、よく売れる店をたくさん持って成功した経営者ほど、有名な建築家に店舗設計を依頼して、多くのお客様に感動を提供できるような店をつくりたいと思うものです。

ところが、そのように考えた経営者たちに依頼された有名な建築家がつくった店に、それまでとよりはるかに大勢のお客様が押し寄せ、ますます有名な売れる店になったという話はあまり聞かれません。

それではいったいなぜ、有名な建築家がつくった店ほど、なかなか商品が売れて行かないのでしょうか?

それは、店は店員の「なわばり」だからです。

店は、店員の「なわばり」なので、お客様は、店員の「なわばり」にはいって買い物をすることになります。

そのために、お客様は、店員が「なわばり」を主張する店からは遠ざかり、店員が「なわばり」を解除する店には引きつけられるのです。

しかも、「店」は、できるだけ安く買いたいお客様と、できるだけ高く売りたい店員という、全く利害が相反する人間関係の現場であるために、お客様が店員の「なわばり」に対して感じるプレッシャーは、非常に大きいものなのです。

したがって、売れる店をつくろうと思ったら、できるだけ「なわばり」を主張する店員のアクションをコントロールして、できるだけ「なわばり」を解除する店員のアクションが生じやすい店舗設計(三空間設計)が不可欠なのです。

しかし、残念ながら、有名な建築家が設計した店舗には、このような考え方は、全く反映されていないのが現実です。

だから、有名な建築家ほど、売れない店をつくりやすいということになるのです。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)


【関連記事1】

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2016年2月 6日 (土)

9.改装したら買いにくくなった化粧品店

昨日(2月5日・金曜日)の、「改装しなければ客は増えないが、改装したら元の客もいなくなる」は、現在の改装についてお話しましたが、今日は、約28年前の改装の話です。

さて、約28年前の全国各地の商店街で、従来までの化粧品店が、競って改装を行ったことがありました。

改装が非常に功を奏して、従来の来店客数を大幅に上回るお客様がやって来るようになった店も確かにありましたが、大抵は、改装することによって、従来よりも買いにくい化粧品店になってしまい、その後、二度三度と部分的な改装を繰り返す結果となりました。

今回は、その原因についてご説明します。

以下のイラスト&文は「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。


(1)改装したら買いにくくなった化粧品店

P86
※上のイラストは、改装前の店


………改装前の店はご覧のように「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」でした。これは路面の化粧品店としては典型的なタイプで高額商品はガラスケースの中や店員の後ろの棚にありました。

店員はそれぞれ担当のケースの後ろに立って、やって来た客に接客していたのです。………


P87
※上のイラストは、改装した店(その1)


………ところが改装後は「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」になりました。………

………入店客には前と同じようにアプローチをかけるのですが、客と店員をへだてるものがまったくないので「なわばり主張」がますます強くなってしまいました。

この結果、客数が減り、ヒマな店員はますます「なわばり主張のアクション」をするという悪循環に落ち込んでしまったのです。………



(2)難しいブティック風の化粧品店

P88
※上のイラストは、改装した店(その2)


………この店も改装前は先ほどの店と同じような「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」でした。

それを今度はこの「店員空間がない、引き込み・回遊型店」にしたのです。

この構造が発するメッセージは非常にはっきりしています。

「商品を買う気のある方、どうぞおはいり下さい」つまり入店客の選別を目的とする場合にはとても有効なのですが、大勢の客を引きつけたいという目的にはそぐわないのです。………



P89
※改装した店(その2)で生じやすい、店員の「なわばり」を主張するアクション


………もう一つの変化は店員空間をなくしてしまったことですが、その弊害は先ほど説明したとおりです。

さらに商品の種類をぐっとしぼり込みました。

これによって確かに店内はすっきりしたのですが、こんどは商品が少なすぎるために十分な回遊通路をつくることができなくなってしまいました。

このような店の構造では、客がはいってくると直ぐ店員の目にはいるので早いアプローチはさけられません。

店員は数少ない客に必死でアプローチをしてしまうのでますます「なわばり主張」が強くなり客を遠ざけてしまいます。………

以上のイラスト&文は「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋したものです。

つまり、28年前の店の改装においても、昨日ご説明しました現在の店の改装においても、
「改装すると元のお客様も来なくなる」という大きな失敗は、店が店員の「なわばり」であるということに気付けないことから生じているのです。


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2016年2月 5日 (金)

63.改装しなければ客は増えないが、改装したら元の客もいなくなる

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(63)」の、

「古くなった店は改装をしなければお客様を増やすことができないが、改装をすることによって、元のお客様まで遠ざけてしまうことがある」という話です。

63

※改装をした店の構造が、「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」の場合は、店員が回遊通路にじっと立って待ち構えると、お客様を遠ざける店員のアクションになってしまう。



リアルショップは常に新しい商品を陳列して販売する現場なので、商品に合わせたデイスプレイは短期間で次々と取り替えられます。

また、インテリアや什器等も、お客様の目を引きつけるために、新しく取り替えられてゆきます。

そして、リアルショップの売り上げが下がってくると、商品の見直しと共に、必ず店舗改装についても検討がなされます。

しかし、思い切った店舗改装をして、店のイメージをがらりと変えたにもかかわらず、その効果が期待したほどには上がらなかったり、かえって前よりもお客様が来なくなったりしてしまうことも珍しくありません。

それではいったいなぜ、店舗を改装したにもかかわらず、お客様が改装前よりも少なくなってしまうことが起きるのでしょうか?

それは、店は店員の「なわばり」だからです。

店は店員の「なわばり」なので、お客様は、店員の「なわばり」にはいって買い物をすることになります。

そのために、「なわばり」を主張する店員のアクションがお客様を遠ざけ、「なわばり」を解除する店員のアクションがお客様を引きつけているのです。

そして、「なわばり」を主張したり解除したりする店員のアクションは、実は、店の構造によって生み出されています。

つまり、「なわばり」を解除する店員のアクションを生み出しやすい店舗構造と、「なわばり」を主張する店員のアクションを生み出しやすい店舗構造があるのです。

いくら、お客様の目を引くインテリアや什器を取り揃えたり、店舗を新しく改装したりしても、「なわばり」を主張する店員のアクションが生じやすい店舗構造になってしまうと、新しいお客様が来ないだけではなく、前からのお客様まで遠ざけてしまうことになるのです。

したがって、店舗改装の際には、いかに「なわばり」を解除した店員のアクションが生じやすい三空間(商品空間と客空間と店員空間)の設計を行うかということが、最も大切なポイントとなるのです。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)


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2016年2月 4日 (木)

8.秋葉原電器街のサバイバル

現在は、すっかり、「サブカルチャーの街」として変貌を遂げた東京の秋葉原も、1990年代はパソコン関連の専門店が立ち並ぶ「電脳の街」と呼ばれていました。

そして、それ以前の1980年代までは、「世界有数の電器街」として、大勢のお客様を引きつけていたのです。

さて今日は、「世界有数の電器街」と呼ばれていた頃の話です。

そして、イラストと文は、「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年よりの抜粋です。



P84p85
※大型店のすぐ隣で、同じ商品を販売する小型店は、苦戦を強いられた。



………東京の秋葉原は電気製品を格安で販売する電器店が立ち並ぶ街として有名です。

かつての隆盛はないにしても、連日、電器製品を買い求める客でにぎわっています。

こんな秋葉原の電器街の中にもよく見るとはいりやすい店とはいりにくい店があります。

下のイラストで言うと右の小型店は入りにくい店で、左の大型店は入りやすい店です。

店の構造を見ると右の店は「店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店」で、左の店は「店員空間のある、接触・引き込み・回遊型店」になっています。………



P84
※右側の小型店


………小型店の店主は客がこないことにいらだって店頭で呼び込みをはじめてしまい、ますます両者の水の差があいていくのです。………


P85
※左側の大型店


………ここで大切なのは右の店(小型店)もそれほど悪い店ではないということなのです。

この店は客が来れば店員が動いてはいりやすい状態になります。

この店がもしも秋葉原以外のごく普通の町にある電器店ならば、このままの構造でももっとはいりにくい他店との競争に勝つことができるでしょう。

競争は明らかにその店の周辺で起こるのです。

秋葉原に来る客といえども、すべての人がこの地区の中で最も値段の安い商品を選ぶわけではありません。

価格よりもはいりやすく買いやすい店で決める客のほうが一般的です。………

(以上のイラスト&文は「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋)

以上のように、1980年代までは、「世界有数の電器街」として、大勢のお客様を引きつけていた「秋葉原電器街」においても、小型店よりも中型店が、また中型店よりも大型店の方が大勢のお客様を引きつけていました。

しかし、それぞれの競争は「秋葉原電器街」全体の店で行われたのではなく、両隣の電器店同士や、ごく近所の電器店同士の間で、どちらが「なわばり」を解除した店になっているかによって、その勝ち負けが決定されていたのです。


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2016年2月 3日 (水)

62.店員のスペースが広い店ほど客の居心地が良い

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(62)」の、

「店を構成している商品空間、客空間、店員空間の三空間の内、店員空間の広い店は、なぜお客様にとって居心地がよいのか?」という話です。

62
※「店員空間」が広い店では、あらかじめ様々な店員の作業が用意されているために、「なわばり」を解除する店員のアクションが生じやすい。



百貨店と商店街が全盛の時代は、「店員空間が狭い接触型店」と「店員空間が狭い引き込み型店」の構造の店が主流でした。

そして、それらの店では、狭い「店員空間」に店員がじっと立ってお客様を待ち構えたり、早すぎる「いらっしゃいませ!」の声をかけたりするために、お客様は、気軽に店や商品に近づいたり、眺めたりすることができませんでした。

そのような状況の中に、「店員空間が広い接触型店」や「店員空間が広い引き込み型店」の店が登場して来て、大変大勢のお客様を引きつけ、多くの販売関係者達の注目を集めました。

当時、どうして「店員空間」が広い店が大勢のお客様を引きつけるのかについては、誰も明解には説明しませんでしたが、その後は、「店員空間が広い接触型店」や「店員空間が広い引き込み型店」が多くつくられるようになっていきました。

それではいったいなぜ、「店員空間」が広い店ほど、お客様は居心地が良いと感じるのでしょうか?

それは、店は店員の「なわばり」だからです。

したがって、お客様は、「店」、すなわち店員の「なわばり」にはいって買い物をすることになります。

店が店員の「なわばり」であることや、「なわばり」を主張する店員のアクションが、大勢のお客様を遠ざけていることに気づかなかった多くの販売関係者たちは、お客様のための「客空間」は広くしても、「店員空間」はできるだけ狭くすることを基本にして店をつくってきました。

そのため、大抵のお客様は、「なわばり」を主張する店員のアクションにじゃまされて、「商品空間」を自由に眺めることができなかったり、広くつくられた「客空間」にすら、気軽にはいれなかったりしたのです。

それに対して、あらかじめ広くつくられた「店員空間」には様々な店員の作業が用意されていたので、店員の作業中のアクション、つまり、「なわばり」を解除する店員のアクションが自然に生じることとになりました。

加えて、たとえ店員が「なわばり」を主張するアクションを行ったとしても、広い「店員空間」がそれを制御する役割を果たしてくれたのです。

以上の理由によって、「店員空間」が広い店ほど、お客様は居心地が良い店だと感じるのです。

ところが、その後、全国各地に「店員空間がある、引き込み・回遊型店」のセルフサービス方式の店(スーパーやコンビニなど)が急激に普及してきたために、「店員空間」が広いか狭いかという問題は忘れ去られていきました。

実は、お客様が本当に居心地が良いと感じる店は、「なわばり」を解除した店員のアクションをできるだけたくさん提供してくれる店であり、それが実現されれば、「店員空間」があるかないかや、「店員空間」が広いか狭いかは、特に大きな問題ではありません。

現在、移動空間に次々と登場して来て、多くのお客様を引きつけている店は、「店員空間がない、引き込み・回遊型店」と「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」の構造をしていて、しかも、店員が「なわばり」を解除したアクションを提供している店なのです。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)


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1.売れる店の店員は感じが良く、売れない店の店員は感じが悪い


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2016年2月 2日 (火)

7.やはり買いやすい大型家電店

約28年前の商店街にあった小型店と大型店についての話です。

郊外に大型店が登場してくると、商店街の小型店はいよいよ大きな打撃を受けることとなりました。

商店街の小型店が大きな打撃を受ける理由としては、大型店の方が商品が多くて価格が安いから、また大型店の方が車で行くのに便利だからという理由が直ぐに考えられますが、ここではそれ以外の要因によって、小型店が多くのお客様を失っていったという状況を研究してみたいと思います。

(以下のイラスト&文は「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋)

P78p79

(1)店の大きさとなわばり解除

………単純に考えても、店が大きくなればなるほど店員のなわばり解除が楽になります。小さい店の場合、店員がそこにいるというだけで店が店員のなわばりに占領されてしまいます。………

………小型店は規模が小さいというだけで、客にとっては入りにくい店になってしまうのです。………


(2)大型店の三空間設計

………大型店になればなるほど店頭に接触型の商品空間を持たなくなり、店内に数か所の「お勘定場」を持つようなタイプ、すなわち、「店員空間がある、引き込み・回遊型店」になります。


(3)大型店で起こる客寄せ踊り

………店員は接客や様々な作業におわれるので、近くに来た客にいちいちアプローチをかけるヒマがありません。

このことが、店員のなわばり解除になっているのです。………


P80


(4)店員が客に声をかけない店

………この店にはいたるところに、他店では見ることのできない独特のはり紙が貼ってあります。

その内容は、この店では客がゆっくり商品を見られるように店員側からは声をかけませんというものです。………



P81


(5)大型店で起こりやすい「なわばり主張のアクション

………これらのアクションの失敗は、店の構造が引き起こすというよりも、むしろ古いタイプの教育や店員同士の売り上げ競争から引き起こされています。………

P82



………大型店の場合、商品空間と商品空間の間の通路をン歩いていくと、店員が通路の真ん中に立っていて驚くことがあります。………



P83


(以上のイラスト&文は「続・入りやすい店売れる店」・日本経済新聞社・1988年より抜粋)

以上のように、大型店は店員が「なわばり」を解除するアクションを多く提供することによって、商店街の小型店から多くのお客様を奪っていったのですが、大型店であっても、店員が「なわばり」を主張するアクションをしてしまうと、お客様を遠ざけることになりました。



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2016年2月 1日 (月)

61.売れる店の店員は感じが良く、売れない店の店員は感じが悪い

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(61)」の、

「お客様はなぜ、売れる店の店員は感じが良く、売れない店の店員は感じが悪いと思うのか?」という話です。

61

※売れる店の店員は、作業が多いので「なわばり」を解除しやすいが、売れない店の店員は、作業が少ないので「なわばり」を主張しやすい。


お客様は、毎日の買い物を通じて、店員には「感じが良い店員」と「感じが悪い店員」が存在していると思っています。

そして、売れる店の店員は「感じが良く」、売れない店の店員は「感じが悪い」と思っているのです。

売れる店の店員も、売れない店の店員も、お客様に対してできるだけ感じよく接することを心がけているにも関わらず、売れる店か売れない店かによって、店員に対するお客様の印象は大きく左右されてしまうのです。

それではいったいなぜ、多くのお客様は、売れる店の店員は「感じが良く」、売れない店の店員は、「感じが悪い」と思うのでしょうか?

それは、店は店員の「なわばり」だからです。

店は店員の「なわばり」なので、お客様は、店員の「なわばり」にはいって、強いプレッシャーを感じながら買い物をすることになります。

そのために、お客様は、少しでも「なわばり」を主張する店員のことを「感じが悪い」と思い、少しでも「なわばり」を解除する店員のことを「感じが良い」と思うのです。

そして、売れる店の店員の場合は、他のお客様に接客をしたり包装や精算の作業をしたりして、「なわばり」を解除するアクションをたくさん行うために、お客様は気軽に店に近づいたり、自由に商品を見たり選んだりすることができます。

一方、売れない店の店員の場合は、店頭や店内にじっと立ってお客様を待ち構えたり、ようやくやって来たお客様に対して、早すぎる「いらっしゃいませ!」をかけたりして、「なわばり」を主張するアクションをたくさん行うために、お客様は気軽に店に近づいたり、自由に商品を見たり選んだりすることができません。

そのため、お客様は、売れる店の店員は「感じが良い」と思い、売れない店の店員は「感じが悪」いと思うのです。

(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)


【関連記事1】

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3.停滞している店の店主でも結構満足している。

4.商店街の世話役は商売が苦手

5.立地が良くても売れない店はあるが、立地が悪くて売れる店はない。

6.商店街に客が戻って来る時はインフラが変化したとき

7.飲食店の少ない商店街には新しい客は増えない

8.家賃をタダにする商店街ほど店が埋まらない。

9.店員は顧客満足よりも同僚満足を追求する

10.客の苦情に店員は反発し、店長は弁解し、社長は恐縮する。

11.客の怒りを鎮めるものは、お詫びのことばよりもモノかカネ。

12.苦情処理係は謝れば謝るほど客を怒らせる

13.店の競争が客を「神様」にする

15.出店規制は、大型店を縛ったのではなく客を縛って来た

16.景気が悪くなると接客が良くなる。

17.さわやかな笑顔を訓練しても、ほとんどの人がさわやかにはなれない

18.売れる店員の言うことを聞いても、売れるようにはならない

19.感じの悪い人ほど店員になりたがる。

20.接客教育をしないと店員の感じが悪いが、教育をすると売れなくなる

21.店主のやる気を出させるものは教育ではなく競争である

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