58.感じの悪い人ほど店員になりたがる。
こんにちは。
今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(58)」の、
「なぜ感じの悪い人ほど店員になりたがるのか」という話です。
※お客様が商品をカウンターに持って来たら、商品をビニール袋に入れて精算をして帰すのが「店員の仕事だ」と、勘違いしている人が店員になる。
毎日、大勢の見知らぬお客様が買い物にやって来る店で、店員になって働こうと思う人はいったいどのようなタイプの人が多いのでしょうか?
普通は、社交的で世話好きなタイプの人が店員になって働くのではないかと考えますが、意外にそうではありません。
大部分の店員は、お客様からは「店員に向いていない」と思われる人たちで、そのような店員は大きく二つのタイプに分かれます。
一つは、おしゃべりは得意だけれど、営業マンやセールスマンのように、外を出歩いて人に会うのは嫌いなタイプ。
もう一つは、おしゃべりが苦手な上に、行動することも苦手なタイプ。
それでは、いったいなぜ、おしゃべりが得意で行動が苦手な人と、おしゃべりも行動も苦手な人が、店員になって働きたいと思うのでしょうか?
それは、これら二つのタイプの人が、「コスト最小」の生き方に強く影響を受けているからです。
おしゃべりが得意で行動が苦手なタイプの人は、店でお客様を待ち受けて、次々とやって来るお客様に対して、いろいろと案内や説明をするのが得意なので、「店員」は自分にぴったりの仕事だと思っています。
また、おしゃべりも行動も苦手なタイプの人は、店でじっとお客様を待っていて、お客様が購入した時だけ対応すれば良いので、「店員」は自分にぴったりの仕事だと思っています。
しかし、リアルショップで買い物をする大抵のお客様が店員に対して望むことは、感じよく迎えてくれて、しばらくは自由に店内の商品を見させてくれて、やがて質問や相談をしたくなった場合には素早くわかりやすい案内や説明をしてくれて、希望する商品を熱心に探してくれて、テキパキと精算や包装をしてくれて、お礼や感謝を表現しながら店から送り出してくれることです。
このように、お客様が望む店員とは、社交的で世話好きなタイプの人つまり、決してお客様が来た時に対応するだけの受動的な仕事ではなく、コミュニケーション能力と対応力を必要とする仕事なのです。
したがって、店員には不向きなタイプだと思える人が、リアルショップには意外と多く存在しているのです。
(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)
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