45.立地が良くても売れない店はあるが、立地が悪くて売れる店はない。
こんにちは。
今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(45)」の、
リアルショップでは、「例外を除いて、立地が良いにもかかわらず売れない店は存在しているが、立地が悪いにもかかわらず売れる店は存在していない」という話です。
※百貨店やSCや駅ビルなどの同じフロアにおいても、お客様が大勢通るメイン通路に面した店はよく売れるが、そうでない店は苦戦を強いられる。
商売繁盛の基本は、良い「立地」に店を出すことです。
一に立地、二に立地、三・四がなくて五に立地というほど、立地条件が最も大きく店の売り上げを左右します。
そして、どんなに人が大勢集まる祭りの屋台や縁日の店であっても、また百貨店やショッピングセンターなどの店であっても、よく見ると、立地の良い場所と悪い場所が生じているのがわかります。
もちろん、販売する商品にかかわらず、どんな店でも、人通りの少ない場所に出店するよりも、人通りの多い場所に出店する方が、はるかに売り上げは上がりやすいのです。
立地がいかに重要であるかということは、こんなにもはっきりしているにもかかわらず、多くの店主たちは、意外にもそのことを素直に受け入れることができません。
彼らは、たとえ通行客が多くても全員が購入するわけではないし、たとえ通行客が少なくても全く購入しない訳ではないと考えて、何とかして来店客を増やしたり、来店客の大半が購入したりするような方法はないものかと模索を続けます。
それでは、なぜ、多くの店主たちは、繁盛店の一番の要因が「店の立地」だということを受け入れないのでしょうか?
それは、大抵の店主が、「コスト最小」を目指しているからなのです。
全ての店主たちは、自分の店が繁盛することを誰よりも願っていますが、そのために、退店と出店を積極的に繰り返して、常に通行量の良い立地に出店し続けようとする行為には、大変な苦労を伴うことをよく知っています。
したがって、薄々は、通行客の多い立地に出店しなければ高い売り上げをあげることは困難だということに気づいていたとしても、店をたたんだり新しく出店したりするための費用やエネルギーを考えると、ついつい二の足を踏んでしまい、そのことを受け入れられなくなってしまうのです。
通行客の多い立地の店が有利な理由は、すでにご説明したように、通行客の少ない立地の店に比べて、買わない客が多く来店して「サクラパワー」を生み出し、「なわばり」を解除した状態をキープしやすいことです。
どんな店でも、「なわばり」が解除されなければ、たくさんのお客様を引きつけ、高い売り上げをあげることはできません。
だから、一にも二にも、店は立地が勝負なのです。
(この「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)
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