31.必要のない人がどんどん買う店がよく売れる
こんにちは。
今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(31)」の、
リアルショップでは、「商品を必要としている人だけが買う店よりも、必要としていない人が買う店の方がよく売れる」というお話です。
※セルフサービス方式(一見接客)の店は、お客様の裁量で買い物をする店だから、必要のない人がどんどん買う結果になりやすい。
リアルショップのお客様は、必要なモノを必要な時に必要な数だけ購入するものではありません。
いま必要ではないモノを、その時の気分で購入してしまい、後で後悔することもしばしば起こりがちです。
しかし、かつてのお客様は、必要なモノを必要な時に必要な数だけ購入していました。
例えば、かつては、風邪をひいたり、お腹を壊したりした場合に、薬局に出かけて行って、必要なモノを必要な数だけ購入するのが普通でした。
それが、現在では、ドラッグストアに他の用事で出かけて行った際に、その時は必要としていない風邪薬や胃腸薬を適当な数だけ購入してきます。
それではなぜ、かつては必要な人が必要な時に買っていたにもかかわらず、現在は、必要ではない人が必要ではない時に購入するようになったのでしょうか?
それは、店は、店員の「なわばり」だからです。
店が店員の「なわばり」であるために、かつてのお客様は、店員の強いプレッシャーを感じながら買い物をしなければなりませんでした。
かつての薬局店は、薬品関係の商品を必要としているお客様のための店の構造と接客方法が採用されていましたので、病気にでもならなければ、意を決して薬局店に行くようなことはありませんでした。
それが、セルフサービス方式を採用したドラッグストアなどの登場によって、薬品関係の商品を販売している多くの店は、誰でもが自由に出入りすることができるような店となり、「なわばり」を解除した構造を用意して、「一見接客」が行われるようになったのです。
このように、薬局店が変化して初めて、お客様は必要ではないモノを必要ではない時にどんどん購入するようになったのです。
薬局店に限らず、必要なお客様だけを対象にしている近くの店の場合、お客様は本当に困った時だけやむにやまれず利用します。
しかし、多くの場合、お客様は、全く店員からのプレッシャーを感じることのない店で、多少は無駄だと知りつつも、いずれは必要となるかもしれない商品をどんどん購入してしまうのです。
(この「「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)
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