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2015年11月25日 (水)

28.おいしいからといって売れるわけではない、まずいからといって売れないわけではない。

こんにちは。

今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(28)」の、

リアルショップでは、「必ずしもおいしい商品が売れて、まずい商品が売れないとは限らない」というお話です。

28

※たいていのお客様は、大勢の人たちが買っている店の商品は、そうでない店の商品よりも「おいしい!」と感じる。



全国主要都市の百貨店地下食品フロア―(デパ地下)の和洋菓子コーナーは、全国的に有名な老舗が軒を並べて、伝統の味覚を競って、大勢のお客様を引きつけています。

有名な大阪梅田の阪急百貨店の和洋菓子コーナーも、いつも大勢のお客様で賑わっています。

すでに40年以上前になりますが、その和洋菓子コーナーに、それまで、全く無名だった「K和菓子店」が彗星のごとく登場してきて、あっという間に大勢のお客様に受け入れられ、ナンバーワンの売り上げを達成したことは、当時の販売関係者達の間では大変有名な話でした。

そこで、その店の「売れる要因」を探るために、連日、全国各地の大勢の販売関係者たちが観察に来たものです。

もちろんたくさんのお客様に購入されるだけあって、「K和菓子店」で販売されているお菓子はいずれもおいしい商品でした。

しかし、長年にわたって伝統の味を守りながら、常に新製品の開発にも取り組んできた、その他の老舗の店の商品が、この「K和菓子店」の商品よりもおいしくないかというと、決してそうではありませんでした。

専門家たちによれば、「甲乙つけがたい」という感想が主流でした。

それではなぜ、お菓子の味に大きな差がないにもかかわらず、この店はあっという間に、非常に高い売り上げを上げることになったのでしょうか?

それは、店は店員の「なわばり」だからです。

当時、「デパ地下」の和洋菓子コーナーは、そのほとんどが「店員空間が狭い接触型店」という単純な構造の店によって構成されていたために、関係者は、それぞれの店が店員の「なわばり」であるという考え方を持っていませんでした。
(残念ながら現在もそうですが…)


Photo
※店員空間が狭い接触型店


そのために、店舗の構造から生じる店員のアクションによって、お客様が引きつけられたり遠ざけられたりしているという考え方も存在していませんでした。

さて、たちまち多くのお客様に受け入れられていった「K和菓子店」は、実はコーナー全店の中で、群を抜いて「なわばり」が解除されやすい店舗構造を持ち、「なわばり」を解除する店員のアクションを行っていたのです。

この店は、お客様が、他の店よりも長時間眺めて検討することができる特別な「商品空間」をつくることによって、「なわばり」を主張する店員のアクションがコントロールされ、店の前の通路にはどの店よりも「サクラアパワー」が生じやすくなっていました。

つまり、「K和菓子店」は、どの店よりも「なわばり」を「解除」することによって、大勢のお客様を引きつけ、群を抜いた高い売り上げを上げていたのです。

お客様が群がる店の商品は、そうでない店の商品に比べてはるかに「おいしい!」と、大抵のお客様は感じます。

もちろん、一口食べるだけで、誰でもが「まずい!」と感じる商品が売れていくことはありませんが、誰でもが「おいしい!」と感じる商品であっても、「なわばり」を主張する店員のアクションによって、お客様を遠ざけている店では、なかなか売れていかないのです。

過去のブログでも、百貨店で高い売り上げを上げる多くの店(例えば、ガトーフェスタハラダ・京王新宿店など)を紹介してきましたが、商品の味もさることながら、どの店よりも「なわばり」を解除した店であることは間違いありません。

「うちの商品の方が絶対うまいのに、なぜこの店だけが売れて行くのだろう?」という、和菓子製造販売会社の経営者や幹部の皆さんの話をよく伺いますが、それは、店全体の「なわばり」を解除している店が繁盛店となり、「なわばり」を主張している店が非繁盛店となっているのです。

現在は、大勢の見知らぬ人が行き交う移動空間(駅チカ、駅ナカなど)にあり、「なわばり」を解除した店の商品が一番「おいしい!」と感じられているのです。

(この「「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。てそれを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)



【関連記事1】

1.客を遠ざけるアクション、引きつけるアクション

2.店員の目には見えないが、お客様の目には良く見える「サクラパワー」現象。

3.店員の目には見えないが、お客様の目にははっきりと見える店員のアクション。

【関連記事2】

1.無口な店員ほどよく売れる

2.買わないときには店員がつきまとい、買いたいときには店員が見つからない

3.店員に顔を覚えられたと思ったら客は店を替える

4.大事なものほど遠くの店に買いに行く

5.本当に欲しいモノは商品を買った後に見つかる

6.地元の店ではしゃべらない客も観光地の店ではよくしゃべる

7.商品がいいから買うよりも、すすめられて悪いから買う方が多い

8.店員が客からのお礼に感動するのは、大抵の客に傷つけられるからである。

9.冷かしやすい商品は高くても売れていく

10.ウソをついてもなかなか売れないが、本当のことを言うと絶対に売れない

11.たとえ石ころでも値段をつけると売れていく


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