3.休みながらモノを売るのが店員の仕事
こんにちは。
今日は、リアルショップの店員は、なぜ、「働いては休み、休んでは働く」を繰り返しながら売っているのか?についてのお話です。
※お客様には無関心な様子で、終始作業のようなことをしている店員のアクションは、
「なわばり」を解除した「商品空間」や「客空間」や「回遊通路」にマッチした待機方法なのです。
行列が絶えない超繁盛店以外の店員は、休みながらモノを売っていると、お客様には感じられています。
なぜなら、このような店の店員は、お客様が来た時だけ働いて、後はのんびりお客様を待っているからです。
実際には、お客様に接客する時以外にも、店員にはたくさんの仕事があり、他の仕事よりもはるかにキツイと感じられて、就活の学生からは、敬遠されがちな職業にもなっています。
しかし、現場では、お客様から「休みながらモノを売る」と感じられている店員ほど、多くのお客様を引きつけ、業績を上げているのです。
近年、移動空間としての「道」に登場し、多くのお客様を引きつけている店の構造は、「店員空間がない、引き込み・回遊型店」か「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」です。
このような立地と構造をもった店では、実は店員の一挙一動が、お客様を引きつけたり遠ざけたりする大きな要因となるのです。
店内できちんとした姿勢でじっと立ってお客様を待ち受けたり、店頭に出て通行客に対して積極的に声をかけたり、店頭に近づいてきたお客様に直ぐに「いらっしゃいませ!」を言ったりする店員のアクションは、典型的にお客様を遠ざけるアクションなのです。
一方、客を引きつける「仕掛け」を作り、あとは休んでいるのが、お客様を引きつけるアクションなのです。
つまり、店頭や店内の商品空間を全て「戸板一枚の店」の商品空間にすることによって、店頭には「なわばり」が解除された「客空間」と「明確な出入口」、そして店内には「明確な回遊通路」を用意して、お客様から声がかかるまでは、「休んでいる店員」のように何らかの作業をやり続けていることが、お客様を引きつけるアクションとなるのです。
このように、店の「なわばり」を解除して、お客様から見ると、「休みながらモノを売っている」店員になりきることが、多くのお客様を引きつけ、高い売り上げを上げる秘訣なのです。
(このシリーズのタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)
【関連記事】
1.三空間による店の四分類
2.店員空間がない、引き込み・回遊型店
3.店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店
4.客を遠ざけるアクション、引きつけるアクション
5.なわばり解除・なわばり主張
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