14.配送便が来ると、客が来る
こんにちは。
今日は、「リアルショップあるあるシリーズ(14)」の、
リアルショップでは、「配送便が来て、店員が忙しく作業に追われているときに決まって、なぜか次から次へと客が来る」というお話です。
※配送便が到着したために、それに対応する店員のアクションは、「なわばり」を解除する作業中の店員のアクションとなってお客様を引きつけるのです。
ほとんどのリアルショップは、開店から閉店まで、まんべんなくお客様がやって来るのではなく、忙しい時間帯と暇な時間帯があります。
したがって、リアルショップの店員は、お客様ができるだけが忙しい時間帯を避けて、なるべく暇な時間帯に来てくれることを願っています。
ところが暇な時間帯であるにもかかわらず、次々とお客様がやって来て、てんてこ舞いになることがあります。
暇な時間帯であるにもかかわらず、急に忙しくなってしまう不思議な現象の一つに、「便が来ると決まって客が来る」というのがあります。
特に、百貨店やSCや駅ビルなどの食品フロアに出店しているリアルショップには、一日に何回か本社や工場から追加商品を運ぶ配送便がやって来ます。
当然、店員が配送便に対応して様々な作業をしなければいけなくなりますが、この時に限って次から次へとお客様が店にやって来るのです。
店員は、せめて配送便が来る前後の暇な時に来てくれれば大助かりなのですが、いつも配送便の商品を受け取りながら、一度に殺到する注文の対応に追われてしまいます。
なぜお客様は、店員が「今だけは来て欲しくない」と感じる時に決まってやって来るのでしょうか?
店は店員の「なわばり」です。
しかし、接客中や作業中の店員のアクションが生じているときは、店全体の「なわばり」は解除されます。
配送便の到着に対して素早く対応する店員のアクションは、店員が無意識に「なわばり」を解除する、作業中の店員のアクションとなるのです。
したがって、「なわばり」が解除された店にお客様が引きつけられてゆくのです。そして、そのお客様が「サクラパワー」となって、二人目三人目のお客様を次々に引きつけることになりやすいのです
このように、店員が「配送便が来て忙しいので、今だけは来てほしくない」と感じる時に決まってお客様がやって来る背景には、「なわばり」を解除する自らのアクションと、お客様が生み出してくれる「サクラパワー」が隠されているのです。
確かに、忙しい時に決まってお客様がやってくることは、リアルショップの店員にとっては大変ですが、その要因をはっきりと理解することができれば、暇な時間帯に、「なわばり」を意識的に解除して、お客様を引きつける大きなヒントにもなるのです。
(この「「リアルショップあるある」シリーズの毎回のタイトルは、1995年に単行本、2004年に文庫本、2013年にブログで、「良い店悪い店の法則」として紹介したものです。それを、現在の捉え方でご報告しなおしています。)
【関連記事1】
1.店員の目には見えないが、お客様の目には良く見える「サクラパワー」現象。
2.客を遠ざけるアクション、引きつけるアクション
【関連記事2】
1.店員がお客様を待ち受ける正しい方法とは?
2.店員がきちんと立っていると客は立ち止まらないが、お尻を向けていると立ち止まる。
3.客は接客すると遠ざかるが、他の客に接客すると近づいて来る。
4.さぼっていては客は来ないが、やる気を出すともっと来ない。
5.店を離れると客が近づき、急いで引き返すと客が逃げる
6.店員の定着率が低い店ほど客に好まれる
7.客がいる時に限って客が来る
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