212.直ぐに購入を決定したいお客様は、はっきりしない店員からは、なかなか購入できない。
こんにちは。
初対面の人に対して、私たちは、相手の容姿や年齢や言葉使いや職業などに大きな影響を受けていると感じていますが、実はそうではありません。
私たちは、相手の「身体の動き(アクション=身振り手振り=しぐさ)」に大きな影響を受けているのです。
無意識に影響を受けている「身体の動き」の存在を、どうか感じ取ってみてください。
さて、今日は、「機敏なお客様」が、やる気がなさそうな対応をする「消極的な店員」の接客を受けた時の話です。
「消極的な店員」は、お客様の質問や相談に対して、はっきり返事をしたり、自信を持って判断したりするのが苦手な店員です。
そして、「消極的な店員」の動きの特徴は、手や身体を使って、後に向かってゆっくり進む動き(退避の動き)をたくさん行うことです。
そのために、この「消極的な店員」は、話をしながら、少しずつ、「後ずさり」をする癖を持っています。
※退避の動き
「機敏なお客様」は、このような「消極的な店員」からは、いつまでたっても、はっきりした案内や説明を聞き取ることができないために、なかなか購入を決定することができません。
なぜならば、「機敏なお客様」はシャイなタイプなので、どうしても店員に質問や相談をしなければいけないときだけ思い切って店員に話しかけ、店員からはすぐにわかりやすい案内や説明が返ってくることを望んでいますが、
それに対して、「消極的な店員」は、お客様の質問や相談に対しては、できるだけ自分の判断や意見を表現せずに、極力、控えめな態度をとって、あくまでも、お客様主導で物事を進めることが大切なのだと考えているからです。
したがって、「機敏なお客様」は、「消極的な店員」からは、いつまでたってもはっきりとした案内や説明をしてもらえないために、購入を決定することができなくなってしまうのです。
【本日のおさらい】
「消極的な店員」が「機敏なお客様」」に対して、後ずさりをしながら、控えめに案内や説明をする行為は、一見、「下手・したて」な態度のように感じられますが、「機敏なお客様」の要望には全く対応していないために、店員が「上手・うわて」になって、お客様を「下手・したて」な立場にしてしまいます。
そして同時に、「なわばり」を主張する店員のアクションとなり、「機敏なお客様」が購入を決定しやすい状況を提供することができないのです。
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