3.畳すれすれにまで頭を下げて静止する女将が、お客様に与えた感動の要因とは?
「お辞儀」と「うなずき」と「案内」アクションが、感動を生み出すシリーズ(3)
※2013年5月20日(月)「マンガでわかるお客様が感動するサービス」を、三大接客アクションの観点からとらえ直しました。
このマンガは、1990年代当時の、石川県和倉温泉・「加賀谷」の女将さんが、宴会場に集まった大勢のお客様ひとりひとりに対して、正座をして畳すれすれまでに頭を下げる「最大最敬礼」のお辞儀をして、全員を感動させた様子です。
日本人は、「あいさつ」や「お礼」や「お詫び」や「お願い」をする時に、お辞儀をしますが、その理由は、お辞儀をすることによって、一瞬にして相手を「上手・うわて」な立場にして、自分自身を「下手・したて」にすることができるからなのです。
さらに相手や状況によって、会釈15度、敬礼30度、最敬礼45度、最大最敬礼90度などと、角度が浅いお辞儀と深いお辞儀を使い分けています。
そしてこれらのお辞儀は、社員教育やビジネススクールなどでもさかんに教育されています。
しかし、状況に応じてお辞儀の角度を使い分けることは大切ですが、お辞儀が伝える情報は、角度からではなく、お辞儀の仕方(身体の動き方=アクション)から発信されるものなのです。
さて、当時の「加賀谷」の女将さんは、頭を含む上半身を下に向かってゆっくりと下げて、畳すれすれの位置まできたところで、いったん静止して、そして再びゆっくりと、頭を含む上半身を上げてゆく最大最敬礼のお辞儀をしては、にっこりと微笑み、歓迎の言葉を伝えていました。
特にこの女将のお辞儀は、畳すれすれの位置まで上半身を下げたまま、長い間静止を続けるのが特徴でした。
この大変丁寧なお辞儀の仕方(お辞儀アクション)は、一瞬にして女将さんを「下手・したて」にして、お客様を「上手・うわて」にするアクションです。
また、長く静止を続けることによって、より「下手・したて」なアクションを提供することとなり、大勢のお客様に、大きな感動を与えたのです。
今回の女将の最大級に「下手・したて」を表す「お辞儀アクション」は、特別な接客の達人技だとしても、「お辞儀アクション」は、誰でもが他人を簡単に動かすことができるアクションテクニックなのです。
あなたの身近な上司や部下に対して、ちょっとした「お礼」や「お詫び」や「お願い」をする際に、会釈(15度のお辞儀)か敬礼(30度のお辞儀)程度の「お辞儀アクション」をぜひ使ってみてください。
※浅いお辞儀の例
※深いお辞儀の例
相手を「上手・うわて」にして、自分が「下手・したて」になることによって、そうしない場合に比べて、驚くほど相手を「動かしやすい」のだということが体験できるはずです。
【関連記事】
1.店員はお客様に対して、なぜ「下手・したて」に出なければいけないのか?
2.お辞儀アクション
3.うなずきアクション
4.案内アクション
5.13種類の動きと「上手・下手」の関係
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