28.「アバウトなお客様」が出会う、13タイプの店員の接客方法とは?
昨日まで、13回に渡って、
「アバウトなお客様」が「リアルショップ」で出会う
「13タイプの店員」のそれぞれの接客方法について
説明してきました。
「アバウトなお客様」は、細かい部分よりも
大まかなことが気になるタイプなので、
店員に対しても大まかな質問や相談を行いますが、
その際には必ず、手や腕や身体を、
内側から外側に大きく開く動き(全体注意の動き)を伴って、
広く全体に注意を払いながら話をするのが特徴です。
ところが、このような「アバウトなお客様」の質問や相談を、
13タイプの店員全員が、必ずしも、
うまく理解できるわけではありません。
また、それぞれのタイプの店員が、
必ずしも、「アバウトなお客様」が望むような
全体を大まかにとらえた案内や説明が
できるわけではありません。
13タイプの店員は、それぞれが自分固有の感じ方をしつつ、
それぞれ自分固有の対応をしているのです。
したがって、店員によっては、「アバウトなお客様」に対して
「随分、全体的なことばかりが気になる人だな」とか、
「あまりにも質問が大まか過ぎるので、説明しにくいな」
などといった印象を持つこともあるのです…。
※アバウトなお客様の動き
※全体注意の動き
このような「アバウトなお客様」が、
全体に注意を払ったり、幅広い興味を抱いたりしながら行う
「全体注意のアクション」が、
接客する店員によって、様々な受け止め方をされ、
「アバウトなお客様」にとっては思いもよらない反応が
返ってくる様子を、改めて振り返ってみたいと思います。
もしも、お互いの「動きの情報」を少しでも分かり合えたとしたら、
「アバウトなお客様」と「13タイプの店員」の人間関係は、
ずいぶん改善されるということを
感じていただけるのではないでしょうか…。
(1)「仕切りやの店員」から接客を受けた場合
大まかな説明を求めるお客様は、たとえどんなに分かりやすくても、細かく説明をする店員に不満を覚える。
発展的なお客様は、同じ発展的な店員とは非常に気が合うが、発展し過ぎて絞り込めなくなるという欠点も生じやすい。
大まかな説明を求めるお客様は、話が散らかる店員を面白いとは感じるが、信頼性は感じない。
大らかなお客様は、あいまいな説明をする店員を責めたりはしないが、はっきりして欲しいと感じる。
あれやこれや多くの説明を聞きたくなるお客様は、自信を持って対応してくれる店員によって、どんどん疑問が解決する。
発展的な話を好むお客様は、何でも受け入れてくれる店員には、話しやすい。
多くの商品を検討したいお客様は、自分本位な対応をする店員には、大きな不満を感じる。
大らかで明るく話しかけるお客様も、いかにもやる気がなさそうにする店員からは、楽しく買い物ができない。
できるだけたくさん試したいお客様は、熱心な店員からは、心置きなく検討することができる。
店全体の商品が気になるお客様は、素早くキビキビと対応してくれる店員には、気兼ねなく要望が言える。
商品を取り巻く全体的なことが気になるお客様は、直ぐに決定したくなる店員からは、多くの情報が得られない。
.いろいろ試してみたいお客様は、慎重過ぎる店員に接客されると、限られたものしか試せない。
できるだけたくさん見せて欲しいお客様は、じっとして動かない店員には、大きな不満を覚える。
「アバウトなお客様」を動かすことができる「接客三大アクション」があります。
それは、「お辞儀アクション」「うなずきアクション」「案内アクション」の三つです。
なぜならば、これら三つのアクションは、
店員が自分自身を「下手・したて」にして、
「アバウトなお客様」を「上手・うわて」することができるアクションで、
一瞬にして「なわばり」を解除することができるからです。
したがって、あなたの部下の、
「なわばり」を主張しやすい店員さんに対しては、
「なわばり」を解除する
「案内アクション」と「お辞儀アクション」と「うなずきアクション」を、
ぜひトレーニングさせてください。
「なわばり」を主張しやすい店員さんが、
別の店員さんになりきることは不可能ですが、
「三大アクション」だけに限って習得することは可能です。
そして、たとえ不完全な
「お辞儀アクション」と「うなずきアクション」と「案内アクション」であっても、
「なわばり」を主張しやすい店員の、裁量に任せた接客方法に比べれば、
はるかにお客様を「上手」にして、
店員自身を「下手・したて」にする接客方法となり、
「なわばり」を解除することができるでしょう。
その結果、多くの店員が現状よりもずっと、
『お客様を大切にする接客』に近づくことができるのです。
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●関連記事 お客様には13人のタイプが存在する
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