173.自分で決定したいお客様は、じっとしている店員が、多くの情報を提供しないことを不満に感じる。(お客様を遠ざける「なわばり主張」の店員のアクション)
誰でもが、「相手」を動かすことができる代表的なアクションは
「お辞儀」と「うなずき」と「案内」のアクションです。
この三つのアクションを適切に行うことができれば、
自分が思うように「相手」を動かすことができるのです。
ただし、この三つのアクションは、
見知らぬ相手を動かす時ほど、大きな力を発揮します。
なぜならば、これらは、
相手を「上手・うわて」にして、自分を「下手・したて」にする
アクションだからです。
見知らぬ相手に提供する「下手・したて」なアクションは、
相手の「無意識」に強い満足感を与えて、
相手を動かすことができるのです。
したがって、見知らぬ店員が、見知らぬお客様に提供する
「お辞儀アクション」、「うなずきアクション」、「案内アクション」の、
「下手・したて」に出るアクションは、
間違いなくお客様の無意識に、
強い満足感を与えることができます。
たとえ新人店員であっても、そのことが直感できる店員は、
完璧な「お辞儀アクション」と「うなずきアクション」と「案内アクション」を
提供して、お客様を動かし、
本人自身もまた、大きな満足感を得ることができるのです…。
さて、今日は、
お客様に対して「下手・したて」にでることができない「動かない店員」と
「意志が強いお客様」の話です…。
※攻撃の動き
※攻撃の動きを使ってうなずくアクション
「意志が強いお客様」は、腕や頭や上半身を使って、上から下に向かって力を入れる動き(攻撃の動き)をたくさん行い、強い自信や主張を表現するのが得意な人です。
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「意志が強いお客様」は、物事を決定したり決断したりすることが得意で、自信や責任感が強いタイプの人です。
そして、このタイプの人は、上から下に向かって力を入れる「うなずき」や手の動きを使いながら話をするのが特徴なので、直ぐに見抜くことができます。
このような「意志が強いお客様」は、買い物をする時も、自分自身で判断をして購入したいと思っているために、店員に対する質問や相談に対しては、きちんと責任を持った案内や説明が返ってくることを期待しています。
ところが多くの店員は、「意志が強いお客様」のようには、自信や責任を持って案内や説明をすることができず、あいまいになったり、自分本位な考え方で勧めたりしてしまうために、「意志が強いお客様」に大きな不満を与えてしまいます。
それでは、「動かない店員」の場合は、「意志が強いお客様」に対して、どのような対応をするのでしょうか?
「動かない店員」は、「意志が強いお客様」の質問や相談に対して、ほとんど動かないでじっと立った「不動の動き」の姿勢で、
「わかりました、どうぞそちらをご覧くださいませ」
「そちらの商品は、大変お買得になっております」
「はい、それでしたら、こちらをお試しくださいませ」
「こちらの商品は、現在、大変お勧めとなっております」
「わかりました、すみませんが、あちらの方にあると思います」
「はい、それでしたら、店頭に並べてあります」
などの明確な言葉を使って、直ぐに返事を返しますが、店員自身は、全く動かないで、商品の置いてある場所の案内や商品の説明を繰り返します。
自分自身で判断をして、自信を持って購入を決定したい「意志が強いお客様」は、店員からも自信や責任を持った案内や説明をしてほしいと望んでいますが、「動かない店員」の身振り手振りや表情の変化を一切見せない案内や説明の仕方には、全く信頼感を感じることができません。
「動かない店員」が「意志が強いお客様」に接客をする際の注意点は、「意志が強いお客様」は、自分自身で判断や決定を下したいために、自信を持った案内や説明を望んでいるということをあらかじめよく理解しておくことです。
残念ながら、「動かない店員」が「接客三大アクション」を習得することは、大変な困難を伴いますが、もしもそれが可能となった場合には、「意志が強いお客様」を「上手・うわて」にして、、店員自身を「下手・したて」にすることができるために、大きな満足を提供することができるのです。
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※動かない店員の動き

「動かない店員」は、お客様の質問や相談に対して、表情を一切変えずに、身振りや手振りを全くしない(不動の動き )で、言葉中心の案内や説明を行うために、ほとんどのお客様は、「話していることは本当なのだろうか?」と不安に感じてしまいます。
そして、表情を変えず、身振り手振りを全く見せない「動かない店員」の接客方法は、お客様を「下手・したて」にして、店員自身が「上手・うわて」に出ていることを表現してしまうので、店員が「なわばり」を主張するアクションとなってしまいます。
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