174.何でも受け入れるお客様は、動かない店員の話を、なかなか理解できない。(お客様を遠ざける「なわばり主張」の店員のアクション)
私はコンビニで買い物をする時、
特に、他のお客様が順番を待っている時は、
菓子と飲み物を持って、現金を用意するのに苦労をします。
ポイントカードを出すのは、
現金の前なのか?後なのか?、にも迷います。
しかし、日曜日にいつも立ち寄る、
郊外の道路沿いにあるコンビニ「L」の精算カウンターには、
現金を支払うための金銭トレー(カルトン)があります。
だから、この店の場合は、
カードと札と小銭を一緒にトレーに入れられるので迷いません。
「ポイントカードありがとうございました」
と店員さんが言って、先にカードをトレーに返してくれました。
そして、カードを財布にしまい終わった頃に、
「100円のお返しとレシートでございます」
と言って、ていねいにお釣りとレシートを、
両手で渡してくれました。
最後に商品を手渡してくれながら、
「いつもありがとうございます」
と言って、きちんと「お辞儀」をしてくれました。
毎朝立ち寄る、渋谷の商店街にあるコンビニ「L」には、
金銭トレー(カルトン)はないので、
カードが先か現金が先か?迷ってしまいます。
現金を出そうとしたら
「ポイントカードはお持ちでしょうか?」と言われたので、
慌ててポイントカードを手渡して、
現金を出そうとしていると
「ポイントカードありがとうございました」
と言ってポイントカードを返してきます。
結局、小銭で払うのはあきらめて、1000円札で支払うことに…。
サービス袋とカードと釣銭とレシートと財布を両手に持って、
あたふたしてしまいます。
ほぼ毎日の私の経験です。
この店の店長さん! 何とかなりませんか…。
さて、今日は、「動かない店員」と、
「協調的なお客様」の話です…。
※協調的なお客様の動き
「協調的なお客様」は、腕や頭や上半身を使って、下から上に向かって力を抜く動き(協調の動き)をたくさん行い、相手に賛同し受け入れることを表現するのが得意な人です。
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「協調的なお客様」は、上に向かって力を抜く「うなずき」と「お辞儀」を伴って、相手の話に賛同したり受け入れたりするのが得意です。
そのために、「協調的なお客様」は、相手の意見や考え方を受け入れることには全く抵抗がありませんが、自分の意見や考え方を主張することは非常に苦手としています。
このような「協調的なお客様」は、買い物をする時も、自分一人だけで選んだり決めたりしないで、店員の案内や説明をよく聞いて、店員が勧めてくれる商品を買いたいと思っています。
ところが多くの店員は、全面的に受け入れようとする「協調的なお客様」に対して、分かりやすい案内や説明をしたり、自信と責任を持って具体的な商品を勧めたりすることができないために、「協調的なお客様」は、なかなか購入をすることができません。
それでは、「動かない店員」の場合は、「協調的なお客様」に対して、どのような接客を行うのでしょうか?
「動かない店員」は、「協調的なお客様」の質問や相談に対して、じっとして動かない「不動の動き」の姿勢をしたままで、
「わかりました、それはあちらにございます」
「今は、大変お買得になっております」
「申し訳ありません、それはこちらにございます」
「こちらの商品も、大変お勧めの品となっております」
「分かりました、それではあちらの商品をご覧になってくださいませ」
「申し訳ありませんが、どうぞご自由にお試しくださいませ」
などと、丁寧な言葉を使って返事をしますが、店員自身はじっと立ったまま動かないで、場所や方向の案内や商品の説明は、言葉だけを使って行います。
しかし、「協調的なお客様」は、自分で選んだり検討したりして購入するのではなく、店員からの案内や説明をよく聞いて、店員が勧めてくれる商品を購入したいと思っているために、具体的な商品を手に取って案内したり説明したりしない店員に大きな不満を感じます。
また、「動かない店員」は、身振り手振りや表情の変化を全く見せないで、言葉だけで案内や説明をするので、大変分かりにくく、お客様は不安を感じてしまいます。
「動かない店員」が「協調的なお客様」に接客をする際の注意点は、「協調的なお客様」は、店員の案内や説明をよく受け入れて、店員が勧めてくれる商品を購入したいと思っているということを、あらかじめよく理解しておくことです。
したがって、「動かない店員」は、「協調的なお客様」に対しては、積極的にわかりやすい案内や説明をすると共に、タイミングを見計らって、自信を持って購入を促すことが必要になります。
そのためには、「動かない店員」は、「仕切りやの店員」が得意な「案内アクション」を伴って、分かりやすく案内や説明をして、「意志が強い店員」が得意な「うなずきアクション」を伴って、自信と責任を持って購入を促さなければいけません。
「動かない店員」が、「不動の動き」だけを使った接客を行ってしまうと、自分自身を「上手・うわて」にして、お客様を「下手・したて」にしてしまうので、「なわばり」を主張する店員のアクションとなって、お客様を遠ざけてしまいます。
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※動かない店員の動き

「動かない店員」は、お客様の質問や相談に対して、表情を一切変えずに、身振りや手振りを全くしない(不動の動き )で、言葉中心の案内や説明を行うために、ほとんどのお客様は、「話していることは本当なのだろうか?」と不安に感じてしまいます。
そして、表情を変えず、身振り手振りを全く見せない「動かない店員」の接客方法は、お客様を「下手・したて」にして、店員自身が「上手・うわて」に出ていることを表現してしまうので、店員が「なわばり」を主張するアクションとなってしまいます。
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