128.大まかなお客様は、店員が素早く対応するので、全体を把握しやすい。(お客様を引き付ける「なわばり解除」の店員のアクション)
「売れるセールスマン」になるか、「売れないセールスマン」になるかを
左右するのは「人の動き」です。
そして、「売れるセールスマン」になる人は、
「機敏の動き」を持った人です。
お客様を訪問するや否や、踵(きびす)を返して、
直ぐに帰りたくなるのが「機敏の動き」を持つ「セールスマン」です。
「直ぐに帰りたくなる人」が、
「売れるセールスマン」だとは、受け入れがたいかも知れませんが…。
売れるか売れないかが分からない訪問先で、
長く粘るセールスマンに比べて、
直ぐに帰りたくなるなるセールスマンは、
結果的に、一日の訪問件数が多くなります。
訪問件数の多いセールスマンが、
訪問件数の少ないセールスマンに勝ることは、
明らかです。
したがって、後方に素早く引く動き、
つまり「機敏の動き」を癖として持った、
セールスマンが「売れるセールスマン」なのです。
さて、今日は、
「売れるセールスマン」と同じ動きを持った「機敏な店員」と、
「アバウトなお客様」の話です…。
※アバウトなお客様の動き

「アバウトなお客様」は、手や身体を、内側から外側に大きく開く動き(全体注意の動き)をたくさん行い、広く全体に注意を払うことが得意な人です。
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「アバウトなお客様」は、両手あるいは片手を、内側から外側に向かって開く動きを伴いながら話をするのが特徴です。
一見して、華やかで、堂々としているイメージがするのは、常に背筋がピンとしていて、トルソーのように姿勢が良いからです。
プロの歌手がステージから観客席に向かって、両手や片手をゆっくり開きながら歌う動きが、「アバウトなお客様」の典型的な動きです。
「アバウトなお客様」は、物事は全体を把握することが大切であって、細かい部分はあまり重要ではないと考えるタイプの人です。
このような「アバウトなお客様」は、買い物をする時も、大まかな目的は持っていますが、具体的な目的を絞り込まない状態で、店員に対していろいろと質問や相談を投げ掛けてきます。
多くの店員は、具体的な商品に関する質問や相談には、専門家として十分な案内や説明を行うことができますが、大まかなニーズに対して的確な案内や説明を提供することは、非常に難しい接客となってしまいます。
したがって、「アバウトなお客様」の質問や相談に対しては、大抵の店員は、ありきたりな受け応えや、取り止めのない話に終始することとなり、「アバウトなお客様」の希望を満たすことはできません。
それでは、「機敏な店員」は、「アバウトなお客様」に対してどのような対応を取るのでしょうか?
「機敏な店員」は、「アバウトなお客様」の質問や相談を聞き取るや否や、素早く後ろに引く「機敏の動き」を伴いながら、
「分かりました、少々お待ちくださいませ」
「お待たせしました、こちらとこちらは、いかがでしょうか?」
「はい、分かりました、少々お待ちくださいませ」
「お待たせしました、それでは、こちらをお試しくださいませ」
などという言葉を使って、次々と発展する「アバウトなお客様」の要望に素早く対応し、商品を持って直ぐに引き返して来ては、紹介や説明をするという行為を繰り返します。
「アバウトなお客様」は、自分の大まかな要望に素早く対応してくれる「機敏な店員」に対しては何でも気軽に頼みやすく、納得するまで試したり検討したりできるので、満足のゆく買い物をすることができるのです。
「機敏な店員」が「アバウトなお客様」に接客をする際の注意点は、「アバウトなお客様」は、常にできるだけ多くの商品を試したり検討したりすることを望みますが、そのために余計なモノまで購入しやすく、実はそのことを残念に感じている、ということをよく理解しておくことです。
したがって、「機敏な店員」は、できるだけ多くの商品を試したり検討したりする機会を提供しながら、「アバウトなお客様」にとって最適だと感じる商品を少しずつ絞り込んでいくことが必要になります。
「アバウトなお客様」は、多くの商品を思う存分試したり検討したりした後に、自分にぴったりの商品だけを上手に購入できることを一番願っているのです。
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※機敏な店員の動き

「機敏な店員」は、お客様の質問や相談に対して、手や身体を使って、後に向かって素早く引く動き(機敏の動き )を伴って、テキパキと案内や説明を行うために、ほとんどのお客様は、キビキビと行動する店員だと感じます。
そして、「機敏な店員」は、どのタイプのお客様に対しても、素早く近付き、なおかつ素早く遠ざかるために、お客様にほとんどプレッシャーを感じさせることがないために、お客様を引き付ける「なわばり解除」の店員のアクションとなるのです。
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