133.自分本位なお客様は、直ぐに対応する店員には、いろいろと頼みやすい。(お客様を引き付ける「なわばり解除」の店員のアクション)
本年最後のブログとなりました。
このブログは、
コミュニケーションにおける「人の動き」が、
相手や自分自身に対して与える影響を、
少しでも多くの方々に知っていただくことを目的にしています。
そのために、店員とお客様という、それぞれの役割が明確な、
リアルショップの人間関係の現場を背景にして、
店員とお客様の「人の動き」が、
お互いに与える影響を繰り返し説明しています。
著しい経済の発展に伴って、
従来の家庭や地域や学校や職場における人間関係を
喪失してしまった日本人は、
サービス業全般の現場において
新しい人間関係を構築しようとしています。
どうぞ、来年もよろしくお付き合いくださいますよう、
お願い申し上げます。
来る年が皆様方にとりまして、
良き一年でありますことを、祈念しつつ…。
さて今日は、
「機敏な店員」と「頑固なお客様」の話です…。
※頑固なお客様の動き

「頑固なお客様」は、腕や頭や上半身を使って、下から上に向かって力を入れる動き(独断の動き)をたくさん行い、相手を威嚇し主張を曲げないことを表現するのが得意な人です。
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「頑固なお客様」は、「うなずき」と「お辞儀」の仕方に特徴があります。
「協調的なお客様」が下から上に向かって力を抜く「うなずき」と「お辞儀」をするのに対して、「頑固なお客様」は、反対に下から上に向かって力を入れる「うなずき」や「お辞儀」をします。
そのため、「協調的なお客様」は、「うなずき」と「お辞儀」をすることで、相手の意見を受け入れ賛同しますが、「頑固なお客様」は、「うなずき」と「お辞儀」によって、自分の意見を主張したり相手の意見に反対したりするのです。
このような「頑固なお客様」が買い物をする場合は、店員に質問や相談をする時も高飛車に話しかけ、店員の案内や説明に対しても、ついつい反対意見を主張しがちになります。
このことをよく知らない多くの店員は、他のお客様と同じように丁寧な案内や説明をするにも関わらず、「頑固なお客様」が強く反対したり、自分の意見を強く主張したりするために、その対応に困惑してしまいます。
それでは、「機敏な店員」は、「頑固なお客様」に対して、どのような対応をするのでしょうか?
「機敏な店員」は、「頑固なお客様」の質問や相談を聞くや否や、後方に向かって素早く引く「機敏の動き」を使って行動を開始し、
「分かりました、直ぐにお持ちいたします」
「お待たせしました、お試しくださいませ」
「すみません、少々おまちください」
「お待たせしました、どうぞこちらもお試しくださいませ」
「大丈夫です、ただいまお持ちいたします」
「申し訳ありません、お待たせしました」
などの言葉を話しかけ、「頑固なお客様」の要望に応えながら、次から次に素早く商品を運んで来ては、短い紹介や説明をする行為を繰り返します。
「頑固なお客様」は、商品に対する個人的な意見をほとんど言わないで、様々な要望に素早く対応する「機敏な店員」に対しては、強く反対したり主張したりする気も起らないために、やがては自分の好みにぴったりの商品が見つかり、購入することになりやすいのです。
「機敏な店員」が「頑固なお客様」に接客をする際の注意点は、「頑固なお客様」は、自分自身が納得できる商品が見つからない限りは、絶対に購入しないということをあらかじめしっかりと認識しておくことです。
したがって、「頑固なお客様」に説得をしたり、積極的に勧めたりすることは絶対にNGなのです。
「頑固なお客様」には、具体的な商品を試したり検討したりして、自分自身で納得ができる機会を、できるだけ多く提供することが大切なのです。
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※機敏な店員の動き

「機敏な店員」は、お客様の質問や相談に対して、手や身体を使って、後に向かって素早く引く動き(機敏の動き )を伴って、テキパキと案内や説明を行うために、ほとんどのお客様は、キビキビと行動する店員だと感じます。
そして、このような「機敏な店員」がお客様に素早く対応する行為は、お客様に対して、大変「下手・したて」に出ていることを表現しています。
また、「機敏な店員」の対応は、どのタイプのお客様に対しても、素早く近付き、なおかつ素早く遠ざかるので、ほとんどプレッシャーを感じさせることがないために、お客様を引き付ける「なわばり解除」の店員のアクションとなるのです。
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●関連記事 お客様には13人のタイプが存在する
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