090.何でも受け入れるお客様は、自分本位な店員の意見に困惑する。(お客様を遠ざける「なわばり主張」の店員のアクション)
「日本の接客」には、お客様を、
感動させたり、元気にさせたり、勇気づけたりする
大きな力と役割があります。
そのことを多くの皆様に知って頂くために、
店員とお客様をそれぞれ13タイプに分けて、
「接客169シーン」を説明しています、
何度かお読みいただいた方は、
13タイプ以外の店員やお客様も存在しているということに
お気づきのことと思います。
例えば、周囲の全員が反対しようとも、
自分の主張は絶対に曲げないというタイプでありながら、
一方で、相手の言うことをよく聞いてあげるという
協調的な一面を持ち合わせたタイプの人も
存在していることと思います。
このように、実際には、
店員とお客様は、複数のタイプを合わせ持っているのですが、
「人の動き」が「接客」に大きな影響を与えていることを
分かりやすく理解していただくために、ここでは
敢えて13タイプに分けて説明しています。
さて、今日は、自分の意見を主張しがちな「頑固な店員」と、
店員の意見を何でも受け入れようとする「協調的なお客様」の話です…。

「協調的なお客様」は、腕や頭や上半身を使って、下から上に向かって力を抜く動き(協調の動き)をたくさん行い、相手に賛同し受け入れることを表現するのが得意な人です。
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「協調的なお客様」は、常に相手の話を全面的に受け入れようと思っている人です。
したがって、相手の話を促したり賛同したりするために、「うなずき」や「お辞儀」をたくさん表現します。
具体的には、下から上に向かって力を抜いた「うなずき」や「お辞儀」をするのが特徴です。
このような、「協調的なお客様」が買い物をする時は、店員にいろいろな質問や相談をして、それに対する店員の案内や説明をできるだけ受け入れて、店員が具体的に推奨してくれる商品を買いたいと思っています。
そのために、案内や説明が得意な店員や、自信や責任感の強い店員や、積極的に行動する店員にとっては、「協調的なお客様」は非常に接客しやすいお客様だと言えるでしょう。
しかし、店員の言うことをできるだけ受け入れようと思う「協調的なお客様」も、あまりにも案内や説明が分かりにくかったり、全くやる気がなかったり、慎重過ぎて推奨しなかったりする場合は、当然、うまく受け入れることができません。
それでは、「頑固な店員」の場合は、「協調的なお客様」に受け入れてもらうことができるのでしょうか?
頑固な店員は、「協調的なお客様」の質問や相談に対して、下から上に向かって力が入った「うなずきアクション」や「お辞儀アクション」を伴って、
「いえ!違います!」
「いえ!、それはありません!」
「私は、そうは思いません!」
「それではなくて、こちらです!」
「申し訳ありませんでした!」
などと、断定的、あるいは否定的な言葉を多く使って対応します。
「頑固な店員」が「協調的なお客様」に接客をする際の注意点は、「協調的なお客様」は、店員の案内や説明をできるだけ受け入れたいと思っているということを、あらかじめ理解しておくことです。
したがって、「協調的なお客様」への案内や説明は、できるだけお客様が受け入れやすい肯定的な言葉を使って話すことが大切なのです。
そして、もっと大切なことは、下から上に力が入った「うなずき」や「お辞儀」ではなく、正しいアクションを伴った案内や説明をすることなのです。
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※頑固な店員の動き

「頑固な店員」は、お客様の質問や相談に対して、腕や頭や上半身を使って、下から上に向かって力を入れる動き(独断の動き)を伴って案内や説明を行うために、ほとんどのお客様は、自分の話を無視した、自分本位な主張だと感じてしまいます。
そして、「頑固な店員」がお客様に対して行う、相手を威嚇して主張を曲げないことを表現する「うなずきアクション」「お辞儀アクション」は、お客様を遠ざける「なわばり主張」の店員のアクションとなるのです。
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