044.はっきりさせるのが苦手な店員は、大まかなお客様にうまく対応できない。(客を遠ざける「なわばり主張」の店員のアクション)
人には、一見して、華やかさを感じさせる人がいるものです。
ただ、じっと立っているだけで、あるいは歩いているだけで、何となく華やかさを漂わせる人は、その「身体の動き」に大きな特徴があります。
人気のタレントやモデルの両手、両腕、両肩の動かし方に注目してみてください。
華やかさを感じさせる人たちの動きには、ある共通点があるのです。
そして、動きに着目すると、そのような動きを持つ人は、身近にも意外にたくさんいることに気付くでしょう。
そのようなタイプの人が店に行くと、「アバウトなお客様」になります。
「アバウトな客様」は、手や腕や身体を、内側から外側に大きく開く動き(全体注意の動き)をたくさん行い、広く全体に注意を払うのが得意な人です


※全体注意の動き
「アバウトなお客様」を見抜くには、話をする時の両手両腕に注目すると直ぐにわかります。
「アバウトなお客様」は、両手や両腕(片手や片腕)を自分の身体の内側から外側に向かって開いていく動き(全体注意の動き)を繰り返しながら話をします。
この動きは、派手で華やかなイメージがするために、ファッションモデルが典型的に使う動きで、映画やTVドラマの主役を演じる役者にも不可欠な動きとなっています。
そして、この動きをする人は、ものごとを全体的にとらえるのが得意で、細かいことはあまり気にしないタイプです。
このような「アバウトなお客様」が買い物をする時は、店全体の商品に興味や関心を抱いて、できるだけ多くの商品を試してみたくなります。
そのために多くの店員は、ストライクゾーンの広い「アバウトなお客様」のニーズを的確にとらえることは難しいので、自分の方からはあまり推奨しないで、「アバウトなお客様」が希望する商品をできるだけ多く用意することに専念します。
それでは、「優柔不断な店員」は、「アバウトなお客様」には、どのように対応するのでしょうか?
実は、「優柔不断な店員」は、次々と希望を話す「アバウトなお客様」の要望に対して、なかなかうまく対応することができません。
なぜならば、「優柔不断な店員」は、「アバウトなお客様」の大まかな要望を聞くたびに、いろいろなことが気になり始めて、いったいどのような商品をお勧めすればよいかを迷ってしまい、素早く多くの商品を見つくろうことができなくなってしまうからです。
「アバウトなお客様」は大らかな性格なので、店員の行動はあまり気になりませんが、商品を次々に見せることを躊躇する店員の気持ちを全く理解することはできません。
結局、「アバウトなお客様」は、「優柔不断な店員」からは、自分が満足できるだけの多くの商品を見たり試したりすることができずに終わってしまうのです。
「優柔不断な店員」が「アバウトなお客様」に接客をする際の注意点は、大まかな希望に対しては、細かいことにとらわれず、大まかに対応することがポイントだということをよく理解しておくことです。
したがって、「アバウトなお客様」には、「接客三大アクション」の一つである「案内アクション」(特に遠くの商品をはっきりと指し示す動き)を使って、できるだけたくさんの商品を次々に紹介してあげることによって、大きな満足を提供することができるのです。
「優柔不断な店員」は、お客様の質問や相談に対して、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)にあいまいに指し示す動き(注意不明の動き)を、たくさん使って行う案内や説明は、はっきりしないので分かりにくいものになりがちです。
そして、自分が向いている方向をあいまいに指し示す「注意不明の動き」は、不明確で動きなので、お客様を引き付ける「なわばり解除のアクション」にはならず、お客様を遠ざける「なわばり主張のアクション」になってしまいます。
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