045.話が散らかるお客様は、迷いやすい店員からは適切なアドバイスが聞けない。(お客様を遠ざける「なわばり主張」の店員アクション)
私の身近にも、話がコロコロ変わる人がいます。
「右」だと言ったすぐ後に、平気で「左」だと言い始め、いったい本当は何が言いたいのかが、本人にもよく分からなくなってしまうのです。
そのような人は大変わがままに見えますが、実は、自分の気持ちがコロコロと変化してしまうことを意外に気にしています。
しかし、気にしていながらも、他人のアドバイスはほとんど受け入れられず、論理が破たんしたり、とん挫したりするまで、ものごとを進行してしまいます。
その様なタイプの人が店に行くと、「話が飛ぶお客様」になります。

・・・・迷って決められない店員は、話が散らかるお客様には右往左往するばかり。
「話が飛ぶお客様」は、手や指を使って、自分が向いていない方向(外側)を指し示す動き(不注意指示の動き)をたくさん行い、相手や自分の注意をそらすのが得意な人です。


「話が飛ぶお客様」は、話をする時に、話の内容とは全く関係のない方向や場所を、指や手を使って指し示しながら話します。
そのために、無責任なイメージがしますが、これは冗談を話す場合にはぴったりの動きです。
その様な「話が飛ぶお客様」が店員に対して質問や相談をすると、話している最中に内容がコロコロと変わってしまいます。
「話が飛ぶお客様」は、最初の質問や相談に店員が対応している最中に、また違った質問や相談を持ちかけてしまうので、大抵の店員は振り回されてしまうのです。
このような「話が飛ぶお客様」に、「優柔不断な店員」が接客するとどのようなことになるのでしょうか?
「優柔不断な店員」は、手や指を自分が向いている方向(内側)にあいまいに指し示す動きをたくさん行うために、ものごとをまとめたりはっきりさせたりすることが苦手です。
そのために、「話が飛ぶお客様」の次々と変化する希望に対して、なかなか素早く対応することができません。
「話が飛ぶお客様」は、自分の要望に対しては店員がすぐに対応することを要求しますが、「優柔不断な店員」はこのお客様の次々と変わる要望を的確に把握することができず、いったいどうしたらよいかわからなくなってしまいます。
そのため、「話が飛ぶお客様」がひとしきりしゃべった挙句、「優柔不断な店員」が具体的には何も対応できないまま、お客様があきらめて帰ってしまうということになりがちです。
「優柔不断な店員」が「話が飛ぶお客様」に接客をする際の注意点は、たとえお客様の要望とは食い違う内容であっても、事実をできるだけはっきりと説明するということです。
このタイプのお客様に対しては、「それはこちらです」、「その機能はありません」、「こちらが断然お得です」などの明確な言葉と共に、手や指を使ってはっきりと指し示す「案内アクション」を伴って、毅然として対応することが効果的なのです。
「話が飛ぶお客様」は、自分の気持ちがコロコロ変わってしまうことをコントロールすることができないので、店員がはっきりと案内や説明をしてくれることを望んでいるからです。

「優柔不断な店員」は、お客様の質問や相談に対して、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)にあいまいに指し示す動き(注意不明の動き)を伴って行う案内や説明は、分かりにくいものになりがちです。
そして、自分が向いている方向をあいまいに指し示す「注意不明の動き」は、不明確で動きなので、お客様を引き付ける「なわばり解除のアクション」にはならず、お客様を遠ざける「なわばり主張のアクション」になってしまいます。
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