072.大らかなお客様は、何でも受け入れてくれる店員が好き。(お客様を引き付ける「なわばり解除」の店員のアクション)
店は店員の「なわばり」です。
お客様は、店員の「なわばり」に入って買い物をします。
そのために、お客様は、店員が「なわばり主張」をする店を避けて、
店員が「なわばり解除」をする店に引き付けられます。
セルフサービス販売の店が普及して来るまでは、
「なわばり主張」のアクションをする店を避けて、
店員が作業中や他のお客様に接客中の
「なわばり解除」のアクションをする店に引き付けられていたのです。
もちろん、セルフサービス販売の店も、
店員の「なわばり」であることに変わりはありません。
したがって、セルフサービス販売の店でも、
お客様は、店員の「なわばり解除」のアクションに、
引き付けられているのです。
精算カウンター越しに、店員からお客様に提供される
「お辞儀アクション」や「うなずきアクション」や「案内アクション」は、
お客様を引き付ける「なわばり解除」の店員のアクションなのです。
さて、今日は、
「なわばり解除」のアクションが得意な「協調的な店員」の話です…。
「アバウトなお客様」は、手や腕や身体を、内側から外側に大きく開く動き(全体注意の動き)をたくさん行い、広く全体に注意を払うのが得意な人です。

「アバウトなお客様」は、一見して、派手さや華やかさを感じさせる人です。
一般に、地味な感じのする人は、手や腕や身体の動きが、外側から内側に向かって動きます。
反対に、手や腕や身体の動きが、内側から外側に向かって開くように動く人は、よく目立ち、派手な感じがします。
外側に開く動きが得意な「アバウトなお客様」は、細かいことにはこだわらない大らかな人で、物事を全体的に捉えたり考えたりするのが得意なタイプです。
このような「アバウトなお客様」は、買い物をする時には、特に派手で華やかで大らかな動きをたくさん表現します。
なぜならば、家庭や学校や職場などの普段の人間関係の現場では、派手で華やかな動きはあまり発揮する機会がありませんが、店では、自由に振る舞うことができるからです。
そのために、「アバウトなお客様」は、店員に対して質問や相談をする時も、内側から外側に向かって両手や片手を開く動きを伴いながら、抽象的な話や発展的な話をします。
しかし、多くの店員は、このような「アバウトなお客様」のどんどん発展的になる質問や相談に対しては、なかなかついて行くことができず、お客様が満足するようには、うまく対応することができません。
それでは、「協調的な店員」は、「アバウトなお客様」に対してどのように対応するのでしょうか?
「協調的な店員」は、「アバウトなお客様」の質問や相談に対して、下から上に向かって力を抜いた「うなずき」(うなずきアクション)や、「うなずき」に連動した「お辞儀」(お辞儀アクション)を伴いながら、
「あー、そうなんですかー」「はい、おっしゃり通りです」「どうぞ、どうぞ」「私もそう思います」「なるほどー」
等などの協調や賛同を表す言葉を多く使って対応します。
「アバウトなお客様」は、自分の質問や相談に対して、興味や関心を示しながら熱心に聞いてくれる「協調的な店員」のおかげで、終始自由に振る舞いながら、店員の案内や説明を受け入れることができるのです。
そして、ついつい予定以上の買い物をしてしまう程、大きな満足を得る結果となるのです。
「協調的な店員」が「アバウトなお客様」に対して接客を行う際の注意点は、「アバウトなお客様」の話が、抽象的過ぎたり発展的過ぎたりしても、とりあえずは、大いに賛同して受け入れてあげてよいということです。
ただし、「アバウトなお客様」は全体を把握するのは得意ですが、大切な細かい部分を見落としがちなところがあります。
したがって、時々、細かいところをチェックしながら、「アバウトなお客様」が気付かない部分をそっとフォローしてあげることが大切です。
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※協調的な店員の動き

「協調的な店員」は、お客様の質問や相談に対して、腕や頭や上半身を使って、下から上に向かって力を抜く動き(協調の動き)を伴って案内や説明を行うので、ほとんどのお客様は、自分の話をよく受け入れて対応してくれていると感じます。
そして、「協調的な店員」がお客様に対して行う、協調や賛同していることを表現する「うなずき」や、お礼やお詫びやお願いを表現する「お辞儀」の動きは、「接客三大アクション」の「うなずきアクション」と「お辞儀アクション」に該当するので、お客様を引き付ける「なわばり解除」の店員のアクションとなるのです。
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