041.じっとしているお客様は、話が散らかる店員からはモノが買えない(客を遠ざける「なわばり主張」の店員のアクション)
「動かないお客様」はほとんど身体を動かさずじっとしていて、感情を表に出さないことが得意な人です。

「動かないお客様」を見抜く方法は、話をするときに、うなずくか、うなずかないかをチェックすることです。
意外に流ちょうに話をするにもかかわらず、全く「うなずき」をしないで話をする人が「動かないお客様」です。
また、このタイプの人はじっとしているのが得意なので、自分から進んで行動することはほとんどありません。
このような「動かないお客様」は、買い物をする場合も、できるだけ動かないで買い物ができることを望んでいます。
そのために、店員にいろいろと質問や相談をすることによって、自分のニーズを理解してくれた店員が、具体的に推奨してくれる商品を購入したいと考えています。
したがって、お客様に対して、積極的に案内や説明をして、購入をどんどん勧めることが得意な店員にとっては、大変接客しやすいお客様です。
それでは、この「動かないお客様」に「話が飛ぶ店員」が接客をするとどのようなことになるのでしょうか?
流ちょうに話をする「動かないお客様」と、話題が次々と変化して面白い「話が飛ぶ店員」の二人は、意外なことに、商品の特徴や機能に関する様々な会話で大変盛り上がります。
しかし、店員が具体的な商品をどんどん勧めてくれることを期待している「動かないお客様」に対して、「話が飛ぶ店員」は自分が唐突にひらめいたり思いついたりした案内や説明を繰り返すばかりで、なかなか具体的な商品を持って来て見せたり、商品がある場所まで案内したりしません。
そのため「動かないお客様」は、この店員は一体いつになったら具体的な商品を勧めてくれるのだろうかと、次第に不安になってしまいます。
一方、「話が飛ぶ店員」は、いくら説明をしても、一向に購入の様子を見せない「動かないお客様」に対して、不満を感じてしまいます。
「話が飛ぶ店員」が「動かないお客様」に接客をする際は、「動かないお客様」は、店員の方から「これがぴったりです」とか「これがお買い得です」などと言って、具体的な商品を運んで来て、見せたり推奨したりしない限り、購入決定には結びつかないということを理解しておかなければなりません。
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※話が飛ぶ店員の動き

「話が飛ぶ店員」は、お客様の質問や相談に対して、手や指を使って、自分が向いていない方向(外側)を指し示す動きをたくさん行い、相手の注意をそらしながら話をするために、その案内や説明は、一貫性がなく矛盾をはらんだものになりがちです。
そして、自分が向いていない方向を指し示す「不注意指示の動き」は、正確さや丁寧さに欠ける失礼な動きなので、お客様を引き付ける「なわばり解除のアクション」にはならず、お客様を遠ざける「なわばり主張のアクション」になってしまいます。
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