107.話が散らかるお客様には、いちいち対応しなくても大丈夫。「話が飛ぶお客様」と「前向きな店員」の相性。
※「リアル店舗」には、それぞれの個性を持った13人のお客様がやって来ます。13人のお客様それぞれに対応した「店員」という役柄を演出することが、「店員」というあなたの仕事なのです。
●「前向きな店員」が、「話が飛ぶお客様」とうまくいく接客技術(テクニック)
〇話が飛ぶお客様(右)
「その商品はいいとして、こちらの商品はだめなの? あっ、あちらの商品を見せてください!」
〇前向きな店員(左)
「えっ? はい、今、あちらをお持ちしますので、少々お待ちくださいませ」
今日は、「前向きな店員」の接客技術(その3)に関する話です。
もしもあなたが、あるいはあなたの上司や部下や同僚が、「前向きな店員」だとしたら、「話が飛ぶお客様」への接客とは、どのようにするのが良いかについて考えてみてください。
「話が飛ぶお客様」は、手や指を使って、自分が向いていない方向(外側)を指し示す動きをたくさん行うのが癖です。
そして、興味や関心があちらこちらに変化しやすいために、一貫性のない話をしたり、相手の注意をそらしたりするのが特徴です。
そのために、あなた(店員)に質問や相談をする場合にも、あなた(店員)が最初の質問や相談に答えている最中に、すでに別の商品の話を始めてしまうほど、興味や関心が散らかりやすいタイプです。
一方、「前向きな店員」のあなたは、前に向かってゆっくり身体を動かすのが動きの癖なので、積極的でやる気があり、どんなお客様に対しても上手に近づいて接客を開始することが得意です。
そのために、「話が飛ぶお客様」の唐突に変化する要望にさえ、何とかついて行こうと頑張るはずです。
ところが、「話が飛ぶお客様」は、何事も熱心に対応してくれる「前向きな店員」のあなたのことが特別気に入るわけではありません。
なぜならば、あなた(店員)が熱心に対応すればするほど、「話が飛ぶお客様」の矛盾点や間違いがはっきりとしてしまうからです。
したがって、あなた(店員)が「話が飛ぶお客様」から質問や相談を受けた場合には、必ずしもその内容に正しく答えようとする必要はありません。
むしろ、お客様の矛盾点や間違いが明らかにならない程度に対応することが、大切なのです。
実は、このタイプのお客様の望みは、店員が一貫性のない質問や相談を快く受け入れ、矛盾点や間違いを上手に聞き流して対応してくれることなのです。
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「前向きな店員」のあなたは、「話が飛ぶお客様」の質問や相談の内容にいちいち正しく答える必要はありません。
「話が飛ぶお客様」は、一貫性のない話や、ころころ変わる話については、深く追及しないで、軽妙に対応してくれる店員を求めているからです。
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●「前向きな店員」(接近の動き)の特徴
「接近の動き」を持つ「前向きな店員」は、手や身体を使って、前に向かってゆっくり進む動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、積極的で熱心なことを表現するのが得意な人で行動的なイメージがします。
したがって、お客様に相談や質問を受けた時は、どのお客様にも気軽に近づいて熱心に対応します。
●「話が飛ぶお客様」(不注意指示の動き)の特徴
「不注意指示の動き」を持つ「話が飛ぶお客様」は、手や指を使って、自分が向いていない方向(外側)を指し示す動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、相手の注意をそらすのが得意な人です。
したがって、店員に対して、質問や相談をしますが、興味や関心が散らかりやすいために、その内容は一貫性がありません。
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