105.明確な指示をするお客様には、どんどん対応する。「仕切りやのお客様」と「前向きな店員」の相性。
※「リアル店舗」には、それぞれの個性を持った13人のお客様がやって来ます。13人のお客様それぞれに対応した「店員」という役柄を演出することが、「店員」というあなたの仕事なのです。
●「前向きな店員」が、「仕切りやのお客様」とうまくいく接客技術(テクニック)
仕切りやのお客様(右)
「Aを2個、Bを3個、そしてAとBのセットを5個、合計10個ください」
前向きな店員(左)
「はい、わかりました。Aを2個、Bを3個、そしてAとBのセットを5個、合計10個ですね、ありがとうございます。少々お待ちくださいませ」
今日は、「前向きな店員」の接客技術(その1)に関する話です。
もしもあなたが、あるいはあなたの上司や部下や同僚が、「前向きな店員」だとしたら、「仕切りやのお客様」への接客とは、どのようにするのが良いかについて考えてみてください。
「前向きな店員」のあなたは、前方に手や身体をゆっくり動かすのが特徴です。
前に向かってゆっくり身体を動かす「前向きな店員」のあなたは、物怖じせずに興味のあるものに近づき、かかわり合おうとするので、親しみやすくて、積極的で熱心な人という印象を与えます。
一方、「仕切りやのお客様」は、手や指を使って、はっきり指し示す動きをたくさん行います。そして、細かく説明したり、物事をはっきりさせたりするのが特徴です。
そのために、「仕切りやのお客様」は、あなた(店員)に質問や相談をするときも、手や指で指し示して、わかりやすく話をします。
そして、あなた(店員)に対しても、具体的でわかりやすい説明や案内をしてくれることを望んでいます。
このように、「仕切りやのお客様」はして欲しいことがはっきりしているので、あなたのように、直ぐに、熱心に対応してくれる店員に対して非常に好感を持ちます。
実は、「仕切りやのお客様」が持つ、人やモノを明確に指し示す「一点注意の動き」は、企業のトップや部長や課長など、部下に対して明確な指示をしなけれないけない「上司」にとっては不可欠なリーダーシップの動きです。
それに対して、「前向きな店員」が持つ、積極的に行動する「接近の動き」は、「上司」の指示にしたがって直ぐに行動しなければいけない「部下」にとって、不可欠な動きです。
従って、「仕切りやのお客様」は優秀な上司の役割を、「前向きな店員」は優秀な部下の役割を果たすことになるため、大変、生産的な関係になります。
このとき、お客様が上司で、店員が部下という、疑似的な上下関係になれるということが、よりいっそう二人の関係をスムーズなものにし、お客様に満足を提供することができます。
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「前向きな店員」は、ゆっくり人に近づくのがうまいので、多くの場合、お客様を驚かせることなく、上手に接客を開始することができます。
しかし、お客様によっては、あなたの熱心な態度にプレッシャーを感じて、遠ざかることがありますが、それについては後述します。
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●「前向きな店員」(接近の動き)の特徴
「接近の動き」を持つ「前向きな店員」は、手や身体を使って、前に向かってゆっくり進む動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、積極的で熱心なことを表現するのが得意な人で行動的なイメージがします。
したがって、お客様に相談や質問を受けた時は、どのお客様にも気軽に近づいて熱心に対応します。
「一点注意の動き」を持つ「仕切りやのお客様」は、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)をはっきり指し示す動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、自分や店員の注意を一点に引きつけて、物事をはっきりさせることが得意な人です。
したがって、店員に質問や相談をするときも、細かく具体的にはっきりと伝えます。
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