115.行動力があるお客様は、勧められるよりも自分で選びたい。「突進のお客様」と「前向きな店員」の相性。
※リアル店舗では、「お客様」と「店員」が、お互いに理解できない不思議な行動を行っています。そのため、お客様と店員はお互いに、傷ついたり腹を立てたり、また、感謝したり感動したりしています。
このブログは、そのような不思議な行動の謎を解明し、繁盛店と衰退店が生じる理由を明らかにすることを目的としています。
●突然注文するお客様には、どのような接客が最適なのか?
店は店員の「なわばり」です。
お客様はプレッシャーのかかる店員の「なわばり」に侵入して買い物をしなければならないので、店で商品を見るときには警戒しているのが普通です。
しかし、前にゆっくり動くことが得意な「前向きな店員」のあなたは、そうした状況の中で、警戒しているお客様にうまく近づくことができるので、普段から高い業績を上げているはずです。
ところが、そんなあなた(店員)の能力をまったく必要としないお客様が存在しています。
そのお客様は、勢いよく店に入って来るやいなや、ほんの少し商品を見ただけで、急に「これを下さいっ!」と注文をするのです。
何かの都合で、急いで買い物をしなければならないお客様だろうか?
他で散々探して、ついに欲しかった商品を見つけたお客様だろうか?
などといろいろと考えさせられることと思います。
しかし、よく考えると、顔なじみのお客様の中にも、毎回必ず勢いよく入って来てはすぐに買い物をして、風のように立ち去ってゆくお客様がいるはずです。
実は、そのようなお客様は「突進の動きの癖」を持った「突進するお客様」なのです。
「突進するお客様」は、手や身体を使って、前に向かって勢いよく進む動きをたくさん行い、唐突で強引なことを表現するのが得意な人です。
このような「突進するお客様」は、普段でも物怖じせず、他人にも躊躇なく近づき、思い立ったらすぐに行動する即断即決の人です。
そのため、あなた(店員)の「なわばり」である店にも躊躇なく入ってきて、自分が買う商品を短時間で決定してしまいます。
このように非常に唐突に見える「突進するお客様」ですが、このタイプは意外に普段からいろいろな店をチェックしていて、自分がほしい商品については十分に下見をしているものなのです。
そして、あなた(店員)の店にやって来る前には、ほとんど買いたい商品を決めていることが多いため、あたかも店に来たらすぐに商品を決めて買うように感じられるのです。
「前向きな店員」であるあなたは、行動力もあり、熱心で世話好きなので、たいていのお客様を上手にリードして商品を勧めることができるはずです。
しかし、「突進するお客様」はあなたよりもさらにスピードが速いので、あなたが一生懸命対応してもなかなか追いつかず、逆にうるさがられる場合があります。
従って、「突進するお客様」に対しては、気を利かせて何かしてあげようとするのはやめて、このお客様が望むことに一生懸命協力してあげるのがうまくいくコツです。
●「前向きな店員」(接近の動き)の特徴
「接近の動き」を持つ「前向きな店員」は、手や身体を使って、前に向かってゆっくり進む動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、積極的で熱心なことを表現するのが得意な人で行動的なイメージがします。
したがって、お客様に相談や質問を受けた時は、どのお客様にも気軽に近づいて熱心に対応します。
●「突進するお客様」(突進の動き)の特徴
「突進の動き」を持つ「突進するお客様」は、手や身体を使って、前に向かって勢いよく進む動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、唐突で強引なことを表現するのが得意な猪突猛進型の人です。
したがって、店員に相談したり質問したりするときも、突然近づいたり話かけたりします。
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