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2014年5月16日 (金)

行列を作って売る「ガトーフェスタハラダ・京王百貨店・新宿店」の「接客コミュニケーション」。

●「ガトーフェスタハラダ・京王百貨店・新宿店

「ガトーフェスタハラダ・京王百貨店新宿店」については、すでに、「人の動き」という観点から、この店がなわばりを解除した「店舗構造」と「店員と客のアクション」によって大勢の客を引きつけている状況をご紹介しました。
以前の記事はこちら。

今回はさらに詳しく、店員の「接客のアクション」が多くの客を引き付ける様子を分析したいと思います。

Photo

これからご紹介する、店員がお客様に対して行う様々な「接客」を「接客コミュニケーション」と呼ぶことにします。

お店における接客風景はあまりにも見慣れた光景なので、ごく当たり前の現象のように受け取られていますが、実はそこで行われている様々な店員の「接客アクション」は、お客様をこの店に引き付ける大きな要因になっているのです。

なぜならば、家庭や地域や学校や職場で、急速に失われていったコミュニケーションに対する多くの現代人の潜在的なニーズが、無意識に「リアル店舗」の「接客コミュニケーション」を受け入れてしまうからです。

●「ガトーフェスタハラダ・京王百貨店・新宿店「平面図」


※「赤」は店員、「青」はお客様

Gato_harada_heimenzu

この店の構造は「店員空間が狭い接触型店」です。

商品空間は、前面のショーケースと、向かって右側にある持ち帰り用のバラ売りの商品を並べた陳列台で構成されています。

従来の「店員空間が狭い接触型店」は、ショーケースを挟んで、対面販売を行うための店舗構造ですが、この店は「セルフ販売方式」を採用しているために、通路にベルトパーテーションを使って「客空間」をつくった、新しいタイプの店舗構造となっています。(「第四世代の店舗構造」です。)

●お客様を引き付ける「接客コミュニケーション」

この店は「店員空間が狭い接触型店」の構造をしているので、本来は「常連接客」が行われるはずです。
しかし、この店ではセルフ販売方式を採用しているために、「一見接客」を行っています。
※常連接客
  =お客様が注文をする前から接客を開始する接客方法。
※一見接客
  =お客様から注文を受けた後から接客を開始する接客方法。

したがって、この店の接客方法は、
①来店したお客様には、案内専門の店員が、ベルトパーテーションで仕切られた客空間に順番に並ぶように案内する。
②順番に並んで長い行列をつくっているお客様に、パンフレットを手渡して説明や案内をする。
③順番が来たお客様を、接客専門の店員の位置まで案内する。
④持ち帰り用、進物用、配送用など、お客様の要望に応じて接客をする。
⑤精算して、商品を手渡して、お礼をする。
以上の手順で接客が行われています。

以上の、「接客コミュニケーション」を行う店員のアクションが、さらに次の客を引き付ける大きなパワーを発揮しています。

この店全体の店員の主な「接客コミュニケーション」を見てみましょう。02

この店の場合、通常は店頭に順番を待つお客様の長い行列が出来ます。
このようなお客様の姿やアクションは、強力な「サクラパワー」となって通行客を引き付けます。

そして、商品を案内したり、行列の場所を案内したり、商品を説明したり、注文に応じた包装や梱包をしたり、精算したりする、店員の「接客コミュニケーション」が、多くの通行客を引き付けています。

それぞれの「接客コミュニケーション」を分析していきましょう。

(1)通路での店員の「接客コミュニケーション」

セルフ販売方式を採用しているために、必ず店員が通路に出て、商品のパンフレットを手渡したり、説明をしたり、行列の案内をしたり、順番の案内をしたりしています。
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※通路に出て商品の説明や案内をする店員の「接客コミュニケーション」

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※注文の商品を持って順番を案内する店員の「接客コミュニケーション」

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※精算の案内をする店員の「接客コミュニケーション」

正しいアクションで、きちんとした案内や説明をする店員の「接客コミュニケーション」は、通行客を引き付けます。

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※案内アクション(一点注意の動き)あるいは(全体注意の動き

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※案内アクション(一点注意の動き


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※説明アクション(一点注意の動き


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※パンフレットを手渡したり説明したりする店員の「接客コミュニケーション」

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※手渡しアクション( 接近の動き

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※挨拶、お礼、お願い、お詫びをするお辞儀アクション
  (接近の動き協調の動き

(2)店員空間での店員の「接客コミュニケーション」

この店の特徴は、セルフ販売方式であるのもかかわらず、持ち帰り用、進物用、配送用など、お客様の様々な用途に合わせた包装や梱包や配送手配が、正しいアクションを用いた接客方法で行われていることです。

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※お客様を迎えるための挨拶をする店員の「接客コミュニケーション」

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※様々な注文を受ける店員の「接客コミュニケーション」

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※あいづちを打ったり、了承したりする店員の「接客コミュニケーション」

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※商品を手渡す店員の「接客コミュニケーション」

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※お礼をする店員の「接客コミュニケーション」


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※あいづちアクション(攻撃の動き

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※あいづちアクション(協調の動き


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※説明&案内アクション(一点注意の動き

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※手渡しアクション( 接近の動き一点注意の動き

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※お礼&見送りアクション(接近の動き協調の動き

●以上が、ガトーフェスタハラダ・京王百貨店・新宿店が、多くのお客様を引き付ける、店員の「接客コミュニケーション」です。

この店が、常に多くのお客様を引き付け、長い行列ができる最大の要因は、この店の店員の「接客コミュニケーション」にあります。

この店は、食品のフロアのほとんどの店と同じ構造(店員空間が狭い接触型店)をしていながら、セルフ販売方式の採用に成功した数少ない店の一つです。

このタイプの店では、「店員空間が狭い接触型店」で、セルフ販売方式を採用することを目的とした「商品開発」が行われています。

この店は、百貨店の出入り口などの「移動空間」に立地し、セルフ販売方式を採用した「一見接客」を行う、「第四世代の店」です。

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