82.「優柔不断なお客様」との相性。迷っているお客様には、敢えて決定を促さない。
※「リアル店舗」は、それぞれの個性を持った13人のお客様と13人の店員がランダムに遭遇してコミュニケーションを結ぶ現場である、という考え方を背景にして、このブログを書いています。
●「頑固な店員」が、「優柔不断なお客様」とうまくいく接客技術(テクニック)
頑固な店員(左)
「私は、こちらの商品が最もお得だと思いますよ!」
優柔不断なお客様(右)
「えー、でも、あの、そうですね。じゃあ、それにします…」
今日は、「頑固な店員」の接客技術(その4)に関する話です。
もしもあなたが、あるいはあなたの上司や部下や同僚が、「頑固な店員」だとしたら、「優柔不断なお客様」への接客とは、どのようにするのが良いかについて考えてみてください。
「優柔不断なお客様」は、常に物事をあいまいにして、はっきりさせないのが特徴です。
そのために、「優柔不断なお客様」があなた(店員)に質問や相談をする場合は、その内容が明確ではありません。そして、あなた(店員)からの答えや説明に対しても、あまりはっきりしない内容を望んでいます。
なぜならば「優柔不断なお客様」にとってはあれこれ迷うことに意味があり、時間をかけていろいろ検討して、悩んだり迷ったりした後に、購入を決定したいと思っているからです。
一度決めたらめったなことでは考えを変えない「頑固な店員」のあなたは、「優柔不断なお客様」が、あれやこれや迷って、なかなか決められない気持ちを全く理解することができません。
そのために、お客様の話を無視して、自分本位な説得や主張をしてしまいがちです。
一般にお客様は、店員から自分の要望を無視されたり強く説得されたりすることを非常に嫌います。
しかし、「優柔不断なお客様」の場合は、長く迷うことが好きな反面、検討し過ぎてどれに決定したらよいかが分からなくなり、店員に決定して欲しいという気持ちになることがあります。
したがって、自分を主張しがちな「頑固な店員」と、いろいろ検討して迷う「優柔不断なお客様」の組み合わせは、お互いを理解することが不可能な関係のように思われますが、お客様の状況によっては、うまくゆくことがあるのも事実です。
※※※※※※※
「頑固な店員」のあなたは、「優柔不断なお客様」に対して、自分が一番良いと思う商品を勧めてうまくいくことがあると思います。
しかし、「優柔不断なお客様」であっても、本当に迷って困っている場合を除いては、あなた(店員)の自分本位な選択や説得はなかなか受け入れることができません。
もちろんほとんどのお客様は、自分の要望を無視したり説得したりする店員を好むわけがありません。
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●「頑固な店員」(独断の動き)の特徴
「独断の動き」を持つ「頑固な店員」は、腕や頭や上半身を使って、下から上に向かって力を入れる動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、自分が納得できないことは強く反対し、自分がこうだと思ったことは絶対曲げない、ということを表現するのが得意な人です。
したがって、お客様から質問や相談を受けた場合も、お客様の話を自分本位な解釈で聞きとるので、偉そうな態度をしているように見えます。
●「優柔不断なお客様」(注意不明の動き)の特徴
「注意不明の動き」を持つ「優柔不断なお客様」は、手や指を使って、自分が向いている方向(内側)にあいまいに指し示す動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、ものごとをはっきりさせないことが得意な人です。
したがって、店員に質問や相談をして、案内や説明を受ければ受けるほど、いろいろと気になることが増えてきて、いっそう迷ってしまいます。
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