64.「消極的なお客様」との相性。結論を後回しにするお客様には、時期が来るまで気長に待つ。
●「意志が強い店員」が、「消極的なお客様」とうまくいく接客技術(テクニック)
意志が強い店員
「こちらは自信を持ってお勧めします!」
消極的なお客様
「すみません、もう一度検討してみます」
今日は、「意志が強い店員」の接客技術(その12)に関する話です。
もしもあなたが、あるいはあなたの上司や部下や同僚が、「意志が強い店員」だとしたら、「消極的なお客様」への接客とは、どのようにするのが良いかについて考えてみてください。
「消極的なお客様」は、何事も前向きに取り組むことが苦手で、物事に取り掛かる場合は、慎重になり過ぎて、ついつい後回しにするのが特徴です。
したがって、「消極的なお客様」は、店員にはできるだけ質問や相談をしないで買い物をしようとします。
そのために、お店では店員の存在を常に意識して、店員を避けたり遠ざかったりしながら商品を検討します。
自信や責任をもって接客することを心掛けている「意志が強い店員」のあなたは、あなた(店員)を避けたり遠ざかってしまう「消極的なお客様」とはなかなかうまくやってゆくことができません。
なぜならば、この二人は、決定や決断をすることが得意なあなた(店員)と、決定や決断はできるだけ後回しにして、慎重に行動することが好きなお客様という関係になってしまうからです。
従って、このようなタイプのお客様には、一生懸命接客しても、すぐには購入につながらないのが普通です。
このタイプのお客様は購入を決定するまでに、決断力があるあなた(店員)が思うよりもはるかに長い検討時間が必要なのです。
しかし、このようなお客様でも、いよいよ決定を下さなければいけないときが来た場合には、あなたのような「意志が強い店員」が接客してくれることを望むので、その日のために、あせらず、時間をかけた接客を心掛けて下さい。
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結論を後のばしにするのが好きな「消極的なお客様」は、「意志が強い店員」のあなたの接客とは、なかなかうまくかみ合いません。
しかし、いよいよ結論を出さなければいけない状況になった場合には、しっかりと結論を出してくれる「意志が強い店員」であるあなたが必要なのです。
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●「意志が強い店員」(攻撃の動き)の特徴
「攻撃の動き」を持つ「意志が強い店員」は、腕や頭や上半身を使って、上から下に向かって力を入れる動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、強い自信や責任感を持ったしっかりしたタイプの人です。
したがって、お客様の質問や相談に対しては、十分に自信と責任を持って対応します。
●「消極的なお客様」(退避の動き)の特徴
「退避の動き」を持つ「消極的なお客様」は、手や身体を使って、後ろに向かってゆっくり進む動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、消極的で慎重であることを表現するのが得意な人です。
したがって、慎重過ぎるために、店員に相談したり質問したりすることが簡単にはできません。そして、あきらめて帰ることもよくあります。
※13タイプの店員と13タイプのお客様はこちらでチェックできます。
●お客様は「リアル店舗」に「接客コミュニケーション」(接客技術)を求めている。
多くの現代人が「ネット店舗」に引き付けられる本当の要因は、簡単に買い物ができるという便利さだけではなく、同時に見知らぬ人との「交換行為=コミュニケーション」を体験することができるからなのです。
一方、多くのお客様を引き付けて繁盛している「リアルショップ」を観察すると、そこでは、洗練された多くの「接客コミュニケーション」(接客技術)が提供されていることがわかります。
家庭や地域社会や学校や職場における対人コミュニケーションを失った現代人は、無意識のうちに、「リアル店舗」が提供する「接客コミュニケーション」(接客技術)に引き付けられているのです。
いまや、「リアル店舗」における「接客コミュニケーション」(接客技術)は、それ自体がお客様が求める立派な商品となっているのです。
しかし、残念ながら多くの店では、このような接客ニーズの高まりにもかかわらず、十分な「接客コミュニケーション」(接客技術)が提供されていないのが現状です。
その最大の理由は、実は店員とお客様の間には、それぞれの個人の動きから生じる「相性」が存在し、その「動きの相性」こそが、「接客コミュニケーション」(接客技術)を複雑なものにしているのです。
したがって、店員が、自分とお客様の「動きの相性」を知ることができれば、お客様が「リアル店舗」に求めている「接客コミュニケーション」(接客技術)を十分に提供することができるのです。
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