65.「動かないお客様」との相性。決定ができないお客様には、自信を持って決定してあげる。
●「意志が強い店員」が、「動かないお客様」とうまくいく接客技術(テクニック)
意志が強い店員
「先ほどと同じように、こちらも大変お得になっています!」
動かないお客様
「これにこだわらず、他のモノも見せてください」
今日は、「意志が強い店員」の接客技術(その13)に関する話です。
もしもあなたが、あるいはあなたの上司や部下や同僚が、「意志が強い店員」だとしたら、「動かないお客様」への接客とは、どのようにするのが良いかについて考えてみてください。
「動かないお客様」は、話をするのは得意ですが、身振り手振りを一切見せず、表情を全く変えないで話をするので、考えていることがわかりにくいのが特徴です。
そして、「動かないお客様」は、常に店員にいろいろと質問や相談をして、十分に検討しながら買い物をしようとします。
「意志が強い店員」のあなたは、常に責任を持った接客をすることを心掛けていますが、「動かないお客様」からは、なかなか表情や身体の動きを読み取ることができないために、お客様が本当は何を考えているのかがわからず、戸惑うことが多いと思います。
実は、「動かないお客様」はいろいろと検討しますが、その後、多くの情報を絞り込んだり、決定や決断を下したりすることが苦手です。
したがって、ある程度接客を続けたら、あなた(店員)がお客様にとって一番良いと思う商品を決定して、自信を持って勧めることが大切です。
「動かないお客様」は、たいていの場合、あなたが自信や責任を持って接客をしてくれたことに対するお礼や感謝の気持ちを態度に表しません。
しかし、「動かないお客様」もまったく何も感じていないわけではなく、他人に対してお辞儀をしたり喜んでいることを表現したりすることが、本当に不得意なのだということを理解してあげてください。
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なかなか決定しない「動かないお客様」には、「意志が強い店員」のあなたの方から、自信を持って決定してあげてください。
そして、あなた(店員)の勧めを受け入れた場合には、たとえ表情や態度に表さなくても、あなた(店員)の接客方法を十分気に入ってくれたのだと判断しても、決して間違いではありません。
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●「意志が強い店員」(攻撃の動き)の特徴
「攻撃の動き」を持つ「意志が強い店員」は、腕や頭や上半身を使って、上から下に向かって力を入れる動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、強い自信や責任感を持ったしっかりしたタイプの人です。
したがって、お客様の質問や相談に対しては、十分に自信と責任を持って対応します。
●「動かないお客様」(不動の動き)の特徴
「不動の動き」を持つ「動かないお客様」は、ほとんど身体を動かさないのが特徴です。
そして、感情を表に出さないでおしゃべりをすることが得意な人です。
したがって、店員に相談したり質問したりするときも、身振り手振りをしないで表情もあまり変化させずに話をするので本当の気持ちが分かりにくい人です
※13タイプの店員と13タイプのお客様はこちらでチェックできます。
●お客様は「リアル店舗」に「接客コミュニケーション」(接客技術)を求めている。
多くの現代人が「ネット店舗」に引き付けられる本当の要因は、簡単に買い物ができるという便利さだけではなく、同時に見知らぬ人との「交換行為=コミュニケーション」を体験することができるからなのです。
一方、多くのお客様を引き付けて繁盛している「リアルショップ」を観察すると、そこでは、洗練された多くの「接客コミュニケーション」(接客技術)が提供されていることがわかります。
家庭や地域社会や学校や職場における対人コミュニケーションを失った現代人は、無意識のうちに、「リアル店舗」が提供する「接客コミュニケーション」(接客技術)に引き付けられているのです。
いまや、「リアル店舗」における「接客コミュニケーション」(接客技術)は、それ自体がお客様が求める立派な商品となっているのです。
しかし、残念ながら多くの店では、このような接客ニーズの高まりにもかかわらず、十分な「接客コミュニケーション」(接客技術)が提供されていないのが現状です。
その最大の理由は、実は店員とお客様の間には、それぞれの個人の動きから生じる「相性」が存在し、その「動きの相性」こそが、「接客コミュニケーション」(接客技術)を複雑なものにしているのです。
したがって、店員が、自分とお客様の「動きの相性」を知ることができれば、お客様が「リアル店舗」に求めている「接客コミュニケーション」(接客技術)を十分に提供することができるのです。
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