54.「アバウトなお客様」との相性。責任感が強い店員は、時にはコントロールが必要。
●「意志が強い店員」が、「アバウトなお客様」とうまくいく接客技術(テクニック)
意志が強い店員
「こちらが本当にお似合いですよ!」
アバウトなお客様
「もっと他の商品も見てみたいなあ」
今日は、「意志が強い店員」の接客(その2)に関する話です。
もしもあなたが、あるいはあなたの上司や部下や同僚が、「意志が強い店員」だとしたら、「アバウトなお客様」に対しては、どのように接客するのがベストなのかについて考えてみてください。
「アバウトなお客様」は、華やかで細かいことにこだわらず大まかな話をするのが特徴です。
「アバウトなお客様」は、購入の決定や決断をするためには、お店にある商品のすべてを大まかに検討してみたり、それに加えて他の店の商品もたくさん見たり聞いたりすることが大切だと思っている人です。
そして、「意志が強い店員」のあなたに、何か質問や相談をする場合には、あなた(店員)が、全体的なことや発展的な説明をしてくれることを望んでいます。
したがって、「アバウトなお客様」の質問や相談に対して、あなたが得意な強い自信や責任感を感じさせる対応は、あなたが期待するほど、お客様の気持ちを満足させてあげることはできません。
むしろ、「意志が強い店員」のあなたの個性をコントロールして対応をするくらいが、「アバウトなお客様」にはちょうど良いのです。
つまり、全体に注意を広げることが得意なお客様と、意志を固めることが得意なあなた(店員)とは、「動きの相性」が悪い関係なのだということを、あらかじめ認識しておくことが成功の鍵なのです。
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「アバウトなお客様」は、店員に対して、大まかで全体的な接客をしてくれることを期待しています。
したがって、「意志が強い店員」は、このタイプのお客様に対しては、強い責任感を持った接客を封印して、大まかな説明や全体的な紹介をするようにした方が効果的です。
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●「意志が強い店員」(攻撃の動き)の特徴
「攻撃の動き」を持つ「意志が強い店員」は、腕や頭や上半身を使って、上から下に向かって力を入れる動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、強い自信や責任感を持ったしっかりしたタイプの人です。
したがって、お客様の質問や相談に対しては、十分に自信と責任を持って対応します。
「全体注意の動き」を持つ「アバウトなお客様」は、手や腕や身体を、内側から外側に大きく開く動きをたくさん行うのが特徴です。
そして、広く全体に注意を払うことが得意なタイプです。
したがって、「アバウトなお客様」は、店員との相談や会話も大まかで発展的になっていきます。
そして、常に周囲の注目を引きつけやすい、華やかで大らかな人です。
※13タイプの店員と13タイプのお客様はこちらでチェックできます。
●お客様は「リアル店舗」に「接客コミュニケーション」を求めている。
多くの現代人が「ネット店舗」に引き付けられる本当の要因は、簡単に買い物ができるという便利さだけではなく、同時に見知らぬ人との「交換行為=コミュニケーション」を体験することができるからなのです。
一方、多くのお客様を引き付けて繁盛している「リアルショップ」を観察すると、そこでは、洗練された多くの「接客コミュニケーション」が提供されていることがわかります。
家庭や地域社会や学校や職場における対人コミュニケーションを失った現代人は、無意識のうちに、「リアル店舗」が提供する「接客コミュニケーション」に引き付けられているのです。
いまや、「リアル店舗」における「接客コミュニケーション」は、それ自体がお客様が求める立派な商品となっているのです。
しかし、残念ながら多くの店では、このような接客ニーズの高まりにもかかわらず、十分な「接客コミュニケーション」が提供されていないのが現状です。
その最大の理由は、実は店員とお客様の間には、それぞれの個人の動きから生じる「相性」が存在し、その「動きの相性」こそが、「接客コミュニケーション」を複雑なものにしているのです。
したがって、店員が、自分とお客様の「動きの相性」を知ることができれば、お客様が「リアル店舗」に求めている「接客コミュニケーション」を十分に提供することができるのです。
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