断られたことがわからない営業マンが何度でも訪問できる
■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの58です。
営業マンは必ずしも会社のために利益の追求を行うわけではありません。
内部(自分の会社)と外部(客)の狭間で働く営業マンは、往々にして客から好かれるために、会社を裏切った行動をとることがあります。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。
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断られたことがわからない営業マンが何度でも訪問できる
営業マンにとって、客から断られることは一番苦しいことです。
そのため、前向きな営業マンが客から断られても落ち込まないための様々な指南書がたくさん存在しています。
「断られた時から営業が始まる」という教えなども、断られたからと言ってすぐには退散せずに、いかに粘って客を説得するかが指導されています。
しかし、新規の開発営業や飛び込み営業は、唐突に訪問して営業をしようとするのですから、客の都合が悪かったり必要がなかったりして、断られるのはごく当たり前の話です。初めて会った客から都合よく発注を受けることなどは、そうそうあるはずがありません。
それでは、業績のいい営業マンは客から断られることに対してどのように対応しているのでしょうか?
業績のいい営業マンは、客から断られても、そのことにはほとんど頓着しません。
客から、
「いずれ時期が来たら考えます」
「私の一存では決められませんので、そのうち上司と相談します」
などと客から言われたら、売れない営業マンは、婉曲的に断られたのだと感じて二度と訪問しません。
しかし、売れる営業マンは、
「時期が来れば可能性がありそうだ」
「上司に相談する気がありそうだ」
という風に極めて楽観的に解釈します。
売れる営業マンの多くは、本気で、「断られていない」と感じているために、売れない営業マンなら二度と訪れない客を、何度でも気軽に訪問することができるのです。
断った客からすれば、断ったもかかわらず、明るく訪問を繰り返す営業マンは少しかわいそうな存在、すなわち「劣位」な存在だと感じられます。
そういう状況が続くと、自分の方が「優位」だと感じている客は、なんらかの状況が変化して買う可能性が生じたときには、その営業マンに好意的な行動をすることになります。
つまり、断られても気にせず、明るく訪問を続けることによって、その営業マンは客から好かれるという関係を獲得し、いつか本当に時期が来て売れるチャンスに遭遇するのです。
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