4.おもてなしのための「お詫び」「お願い」のお辞儀
■「おもてなしを生み出す人の動き(アクション)」の4です。
2020年、東京オリンピック招致決定に伴い、日本人の「おもてなし」が注目を集めています。「おもてなし」の心を相手に伝える「お辞儀」「うなずき」「案内」のアクションをご紹介します。
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1.店員に非がないときの「お詫び」と「お願い」のお辞儀
販売現場で使われる「お詫び」「お願い」の大部分は、店員には特に非がないけれども、お客様に気持ち良くしていただくためのものです。
現代のお店の接客の主流は、お客様が注文をしてから始まる接客なので、お客様が注文した時点では特に待たせているわけではありませんが、必ず、「お待たせいたしました」とお詫びをします。
また、精算したり商品を包装したりする場合は、「少々お待ちください」とお願いし、商品をお渡しするときには「大変お待たせいたしました」とお詫びをします。
このような時には、「頭をゆっくりさげて、ゆっくり(力を入れずに)上げる」お辞儀を行います。お辞儀の深さは、状況に合わせます。
頭をゆっくり下げて、ゆっくり(力を入れずに)上げる
たとえ角度が浅くても、ゆっくり上げてゆっくり下げると、ていねいに感じます。
2.店員に非があるときの「お詫び」と「お願い」のお辞儀
店側のミスや手違いなどで、長時間お待たせしたり、商品に不備があったり間違ったりしたときには、心から反省していることを表現して、お客様の溜飲を下げることが大切です。
そのためには、力を抜いて頭を下げるアクションをすることが重要なのです。
力を抜いて身体を下に動かす動き(うなだれる、がっくり肩を落とす、膝をつくなど)は、敗北や降参を表現します。
そこで、お客様にお詫びの気持ちを伝えたいときには、
頭を脱力して下げて、ゆっくり(力を入れずに)上げる
お辞儀のときに力を抜いて頭を下げると、「本当に悪かったと反省している」ということが伝わります。
また、頭を上げるときには、ゆっくり(力を入れずに)上げることが大切なポイントです。
3.反省していないと思われてしまう「お詫び」のお辞儀
すでに、サービス業では絶対にしてはいけないお辞儀としてご紹介しましたが、お客様に謝ってもなかなか許してもらえないという経験がある人は、こんなお辞儀になっているのではありませんか?
謝っているのに、反省していないように見えるお辞儀は、
頭を脱力して下げて、勢いよく(力を入れて)上げる
力を抜いて頭を下げた後、勢いよく頭を上げると、本心は反省していないというメッセージになってしまいます。
「お詫び」「お願い」のお辞儀の仕方で、様々なことが伝わってしまいます。
「日本人のおもてなしのお詫び、お願い」は、感じのいいお辞儀(1、2)をすることなのです。
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