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2013年9月 6日 (金)

1.阪急フルーツギャザリング(エキュート品川店)

●接客しない化粧品店「阪急フルーツギャザリング」

9月2日の日経流通新聞(MJ)の一面に、「セミセルフの店の実力は」のタイトルで百貨店各社が相次ぎ出店しているセミセルフ式の化粧品専門店が紹介されました。
三越伊勢丹ホールディングスの「イセタンミラー・ルミネ新宿2店」、エイチ・ツー・オーリテイリングの「阪急フルーツギャザリング・エキュート品川店」、高島屋の「ミリオン・ドアーズ・アトレ川崎店」の3店が取材されていますが、今回は「阪急フルーツギャザリング」エキュート品川店を、「人の動き」という観点から観察分析しました。

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*JR品川駅内「エキュート品川」の2階


(1)「阪急フルーツギャザリング」は、
「接客をしない」セルフ販売方式の店です!

この店は、「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型」の店舗構造をした、セルフ販売方式の店です。

セルフ販売方式の店は、「接客をしない」店ですので、この店では一切接客は行われておりません。

「接客をする店」とは、客から注文を受ける前に、店員が客に声をかける店のことです。

この店には、レジカウンターの中以外にもカウンセリング等をする店員が店内の回遊通路にいますが、客が求めない限り声をかけてくることはありません。

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*店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店

(2)「阪急フルーツギャザリング」は、
セミセルフ式ではなく、セルフ(販売)式だととらえることが大切です!


日経流通新聞によりますと、「セミセルフ式の化粧品専門店」とありますが、セルフ+接客方式の店ではなく、「セルフ式の化粧品専門店」だととらえることが大切です。

なぜならば、従来の百貨店の化粧品店で行われているのは、客が注文する前から接客が開始される「常連接客」です。
それに対して、この店では、客から注文を受けたり、声をかけられたりしてから接客を開始する「一見接客」だからです。

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(3)「接客をしてモノを売る店の時代」から「接客をしないでモノを売る店の時代」へ

店は元来、「接客をしないでモノを売る店」でした。
ところが、特に、戦後~1970年の間に隆盛を見せた「日本の商店街」と「百貨店」において、「接客をしてモノを売る店」が確立されてきました。

しかし、その後「接客をしないでモノを売る店」の登場によって、店本来の性質がよみがえり、多くの客がたちまちのうちに「接客をしないでモノを売る店」を受け入れていったのです。

「阪急フルーツギャザリング」の店は、従来からの「接客をしてモノを売る店」として代表的な化粧品店を、「接客をしないでモノを売る店」として一大転換した店なのです。


(4)「阪急フルーツギャザリング」は、接客をしない店だから、多くの客を引き付ける!

「接客をしないでモノを売る店」が多くの客を引き付けることを理解した店舗関係者たちは、「接客をしないでモノを売る店」を構築するための商品開発を急速に進めています。
接客しないでモノを
売るためには、接客をしなくても売ることができる「商品」の開発が不可欠だからです。

そのような新たな視点で、セルフ販売方式の「阪急フルーツギャザリング(エキュート品川店)を観察してみてください。

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*左半分の化粧品コーナー
【メイクアップ&スキンケアブランド】
アディクション/RMK/エスティ ローダー/エスト/クラランス/クリニーク/コバコ(化粧雑貨)/シャネル/シュウウエムラ/THREE/デコラ(アイラッシュ)/ナーズ/ベアミネラル/ボビイブラウン/ポール&ジョー/ランコムなど


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*右半分の雑貨コーナー
【バス&ボディケアブランド】
アウェイク/エルバビーバ/クヴォン・デ・ミニム/サボン/シー・オー・ビゲロウ/シン/ジョンマスターオーガニック/ジルスチュアート/ロクシタンなど


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*レジカウンターが、客のメイン通路を背にした設計になっているために、レジカウンター(店員空間)で、精算作業を待機する店員の「なわばり主張」のアクションが生じにくくなっています。したがって、客は気軽に店内に入りやすい店となっています。

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*客が声をかければ対応してくれる店員の姿
客が声をかければ、店員がカウンセリングをしてくれますが、その場合もブランドに縛られず、扱っている商品全てを対象にした相談にのってくれます。


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*客の回遊通路で作業中の店員の姿は、「なわばり解除のアクション」となって、客の「サクラパワー」を生み出しています。
そして、「サクラパワー」はさらに店内のなわばりを解除して多くの通行客を引きつけています。

(5)「阪急フルーツギャザリング」は、移動客が好む店

新幹線が止まり、空港へのアクセスがよく、ビジネスマンが行き交うJR品川駅は、大勢の客でにぎわう人気の駅ナカショップです。
そして、通りすがりに時間を有効活用しながら買い物ができる店は、現代人がいま最も好むリアルショップなのです。

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