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2013年9月

2013年9月30日 (月)

5.おもてなしは「承諾」「あいづち」のうなずきから生まれる(1)

「おもてなしを生み出す人の動き(アクション)」の5です。

2020年、東京オリンピック招致決定に伴い、日本人の「おもてなし」が注目を集めています。「おもてなし」の心を相手に伝える「お辞儀」「うなずき」「案内」のアクションをご紹介します。
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1.お客様に賛同する「承諾」「あいづち」のうなずき

日本人は相手の話に賛成したり、相手の申し出を受け入れたときには、「承諾」を表現するうなずきを行います。

また、相手の話に共感していることを示したり、たとえ話の内容に反対であっても、とりあえず聞いていることを示すために、「あいづち」のうなずきを行います。

このように、うなずきは私たち日本人にとって、相手を受け入れているということを示す非常に重要なアクションで、接客の現場でも大きな役割を果たしています。

お客様の話をきちんと聞いていることを表現したり、軽い内容の依頼を承諾したことを表すときのうなずきは、

ゆっくり頭を上下に動かす

ゆっくり上に動く動きは協調的であることを表現しています。
うなずきのタイミングや回数は、当然、お客様の話に合わせてください。
話の内容と関係なく、ただ上下に首を振っていると、話を聞いていないということが伝わってしまうので注意が必要です。



2.強い賛同や責任感を持った「承諾」「あいづち」のうなずき

お客様の意見に強い賛成の意思を示したり、お客様の依頼に責任を持って応えるということを表現するときのうなずきは、

頭を力を入れて下げる

上から下に力を入れる動きは攻撃的なイメージを与える動きで、強い意志を示します。

そのため、上から下に力を入れてうなずくうなずきは、力強く、信頼感を感じさせますが、そればかりやり続けるとしつこく感じられることがあるので、一般的な話題のときにはコントロールすることが必要です。

3.接客に向かない、やる気がない「承諾」「あいづち」のうなずき

サービス業では絶対にしてはいけないうなずきの一つは、やる気がなかったり、いやいや賛成しているように見えるうなずきです。 

お客様の話に合わせてうなずいているのに、お客様が不満を感じてしまうのは、

頭を脱力して下げる

 

下に向かって力を抜いて動く動きは、敗北や降参のメッセージを表現します。

脱力して頭を下げるうなずきをすると、頼りなく、子供っぽく、やる気がないように解釈されてしまうので、接客には不向きです。

このうなずきをすると、お客様の要望をいやいや受け入れているように見えるので、注意が必要です。


「承諾」「あいづち」のうなづき方で、様々なことが伝わってしまいます。
「日本人のおもてなしの承諾、あいづち」は、感じのいいうなずき(1、2)をすることなのです。

※次回も引き続き接客業に向かない「承諾」「あいづち」のうなずきを説明します。

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2013年9月29日 (日)

「ガトーフェスタ・ハラダ」の店員はなぜ感じがいいか?

◆ガトーフェスタ・ハラダの最新記事はこちら

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フランスパンからつくったガトーラスク「グーテ・デ・ロワ」(王様のおやつ)が大人気で、行列ができることでも大変有名な「ガトーフェスタ・ハラダ」の東京・東武百貨店のお店です。

この店は客の行列が絶えず、店員の接客も非常に感じがいいといわれています。それではなぜこの店の店員の接客方法は、感じがいいのかについて、「人の動き」という観点から観察分析してみましょう。

この店は、ちょっと見ると、他の店と変わらないケース販売の店に見えますが、実は、セルフ販売方式を採用した「一見接客」を行っています。

(1)「ガトーフェスタ・ハラダ」の店舗構造

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この店の店舗構造は「店員空間が広い接触型店」です。
この構造は、「店員空間が狭い接触型店」と基本的には同じ構造ですが、店の規模が大きく、特に店員空間が広く取られていることが特徴です。
両方ともに「戸板一枚の店」を基本としており、店の原点ともいうべき構造です。

(2)「ガトーフェスタ・ハラダ」の三空間平面図と店員と客のアクション

この店では、セルフ販売の商品を買う客は右側のセルフ販売のコーナーで選んだ商品を手に持ち、ケース内の商品を買う客はそのままケース沿いに行列をつくります。店員は順番に接客を行います。

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①空色は、店員空間
②ピンクは、商品空間(緑はセルフ用商品空間)
③白は、客空間の通路
④赤は、接客中や作業中の店員
⑤青は、買い物中や行列をしている客



(3)「ガトーフェスタ・ハラダ」の接客方法

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この店は、「店員空間が広い接触型店」の構造の店で、セルフ販売方式を採用した、「一見接客」が行われています。
したがって、店員が客に接客を開始するタイミングは、コンビニエンスストア等の接客のタイミングと同じで、購入が決定した客がレジの前にやってきたときです。

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百貨店などで客が行き交う通路に直接面した「接触型店」では、店の前に客が来ると直ぐに接客を開始する「常連接客」が行われがちです。

それに対して、この店の場合は通路にベルトパーテーションを設置して、購入が決定した客に対してだけ接客を行うことを明確にしています。

まだ買うか買わないかが決まっていない通行客はベルトパーテーションの外から商品空間を眺めることになるので、その客に対して店員から接客が開始されることはありません。
つまりこの店では注文前の一次接客はまったく行われていないのです。

買うことが決定した客は、ケース沿いに行列をつくります。
レジカウンターはケースの左側に6台並んでいて、客はレジが空いた順に接客を受けます。

接客が終わった店員は、精算を待って行列をしている客に対して、すぐにわかりやすい案内をして、客の気持ちを満足させてくれます。

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※手が空くと、次の客にわかりやすい「案内のアクション」を行う店員の姿


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6台のレジスターで大勢の店員が精算接客に追われる姿は、店全体のなわばりを解除するとともに、大きな賑わいと活気を生み出しています。

(4)「ガトーフェスタ・ハラダ」の店員はなぜ感じがいいのか?

この店の接客は「一見接客」に徹しています。
したがって、店員が接客を開始するのは、すでに購入が決まっている客が目の前にやってきたときです。

実は、この店の接客が感じがいいといわれる最大の理由は、この店にはすでに購入が決まった客に対する店員のアクションしか存在しないということなのです。

購入が決定した客に対して行う様々な接客(二次接客)には、必ず、「お辞儀」と「うなずき」と「案内」の動き(アクション)がたくさん含まれています。

①あいさつや、お礼や、お願いや、お詫びを表現する「お辞儀」のアクション
②承諾や、あいづちや、注意喚起を表現する「うなずき」のアクション
③場所や方向を明らかに表現する「案内」のアクション

「お辞儀」と「うなずき」と「案内」の動き(アクション)は、相手に対して下手に出て、相手を立てるアクションです。

つまり、この店の店員は全員が「客に対して下手に出て」、「客を立てる」アクションを繰り返す「一見接客」=「二次接客」を行っていることによって、「感じがいい!」というイメージを生み出しているのです。

◆関連記事
行列が絶えないことで有名な「ガトーフェスタハラダ」
京王新宿店
行列を作って売る「ガトーフェスタハラダ・京王百貨店・新宿店」の「接客コミュニケーション」。
京王新宿店

 
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2013年9月28日 (土)

4.おもてなしのための「お詫び」「お願い」のお辞儀

「おもてなしを生み出す人の動き(アクション)」の4です。

2020年、東京オリンピック招致決定に伴い、日本人の「おもてなし」が注目を集めています。「おもてなし」の心を相手に伝える「お辞儀」「うなずき」「案内」のアクションをご紹介します。
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1.店員に非がないときの「お詫び」と「お願い」のお辞儀

販売現場で使われる「お詫び」「お願い」の大部分は、店員には特に非がないけれども、お客様に気持ち良くしていただくためのものです。

現代のお店の接客の主流は、お客様が注文をしてから始まる接客なので、お客様が注文した時点では特に待たせているわけではありませんが、必ず、「お待たせいたしました」とお詫びをします。

また、精算したり商品を包装したりする場合は、「少々お待ちください」とお願いし、商品をお渡しするときには「大変お待たせいたしました」とお詫びをします。

このような時には、「頭をゆっくりさげて、ゆっくり(力を入れずに)上げる」お辞儀を行います。お辞儀の深さは、状況に合わせます。

頭をゆっくり下げて、ゆっくり(力を入れずに)上げる



たとえ角度が浅くても、ゆっくり上げてゆっくり下げると、ていねいに感じます。



2.店員に非があるときの「お詫び」と「お願い」のお辞儀

店側のミスや手違いなどで、長時間お待たせしたり、商品に不備があったり間違ったりしたときには、心から反省していることを表現して、お客様の溜飲を下げることが大切です。

そのためには、力を抜いて頭を下げるアクションをすることが重要なのです。
力を抜いて身体を下に動かす動き(うなだれる、がっくり肩を落とす、膝をつくなど)は、敗北や降参を表現します。

そこで、お客様にお詫びの気持ちを伝えたいときには、

頭を脱力して下げて、ゆっくり(力を入れずに)上げる

お辞儀のときに力を抜いて頭を下げると、「本当に悪かったと反省している」ということが伝わります。
また、頭を上げるときには、ゆっくり(力を入れずに)上げることが大切なポイントです。

3.反省していないと思われてしまう「お詫び」のお辞儀

すでに、サービス業では絶対にしてはいけないお辞儀としてご紹介しましたが、お客様に謝ってもなかなか許してもらえないという経験がある人は、こんなお辞儀になっているのではありませんか?

 

謝っているのに、反省していないように見えるお辞儀は、

頭を脱力して下げて、勢いよく(力を入れて)上げる

 

力を抜いて頭を下げた後、勢いよく頭を上げると、本心は反省していないというメッセージになってしまいます。


「お詫び」「お願い」のお辞儀の仕方で、様々なことが伝わってしまいます。
「日本人のおもてなしのお詫び、お願い」は、感じのいいお辞儀(1、2)をすることなのです。

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2013年9月27日 (金)

5.役割を終えたアムラックス東京

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東京・池袋にある大規模ショールーム「トヨタオートサロン アムラックス東京」は今年12月23日に、閉店します。

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1990年に、約70台の車を展示して、誰でも気軽に見たり、触ったり、乗ったり、相談したりできるショールームとしてオープンし、当時は非常にたくさんの客を引きつけました。(2011年度末までに約3600万人集客)


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その「アムラックス東京」も、現在、平日は非常に客が少ない状況となり、大型自動車ショールームとしての二十数年間の役割を終えようとしています。

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「アムラックス東京」が、当時、大勢の客を引きつけた要因について、また現在の状況を迎えるにいたった背景について、「人の動き」という観点から改めて分析してみましょう。



(1)従来までの自動車ショールーム(店)の店舗構造と接客方法


従来までの自動車ショールーム(店)の店舗構造は、規模の小さい「店員空間がない、引き込み・回遊型店」が主流でした。
商品(自動車)が非常に大きいために、1~2台の車しかディスプレイできない狭いショールーム(店)が多く、客が店に来るや否やすぐに接客を開始する「常連接客」が行われていました。

そのために、客は当時の自動車ショールームを気軽に冷やかすことなどできませんでした。


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※店員空間がない、引き込み・回遊型店



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※当時は、客が店に入るや否や、すぐに接客を開始する「常連接客」が、入りにくく冷やかしにくいショールームにしていたことを誰も気づきませんでした。


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※注文前の「一次接客」から接客を開始する「常連接客」が、多くの客を遠ざけていました。


(2)「アムラックス東京」の店舗構造と接客方法

一方、この店(ショールーム)の店舗構造は、「店員空間がある、引き込み・回遊型店」です。
1990年に、この「アムラックス東京」が登場するまで、日本には「店員空間がある、引き込み・回遊型店」の自動車のショールームは存在していませんでした。


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※「店員空間がある、引き込み・回遊型店」



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※東京アムラックスは、客が自由に商品を見たり触れたり乗ったりすることができる、当時としては非常に画期的なショールームでした。


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※注文後の「二次接客」から接客を開始する「一見接客」が、多くの客を引き付けていました。

客は、従来までの「常連接客」を行うショールームから遠ざかり、「一見接客」を行う「アムラックス東京」にどんどん引きつけられていったのです。


(3)多くの客を引き付けた「アムラックス東京」から客が遠ざかって行った背景

やがて、「アムラックス東京」の成功を受けて、全国に「一見接客」を行う中規模のショールームがたくさん登場してきました。
また、ネットによって誰でも豊富な車の情報を得られるようになったことや、「ウェブショップ」の登場などによって、わざわざ「東京アムラックス」まで来て、体験をしたり情報を収集したりする必要がなくなりました。
 

さらに、少子化や若者の車離れの影響もあり、「アムラックス東京」は、次第に自動車の情報を発信するという当時の役割を終えていったのです。 

「アムラックス東京」が終わりを迎えるということは、それだけ自動車が買いやすくなったとも考えられます。私達は1990年当時にも、この店をご紹介しましたが、店の変化を観察してきた者として、非常に感慨深いものがあります。

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2013年9月26日 (木)

客に好かれることだけが営業マンの仕事

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの64です。

できる営業マンは5パーセント。そして、圧倒的多数の95パーセントの「できない営業マン」の中にも、売れる営業マンが隠れています。
しかし、できないけれど客に好かれて売れる営業マンの行動は「できる営業マン」のノウハウからは全くかけ離れています。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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客に好かれることだけが営業マンの仕事
P217
近年の店(リアルショップ)は、セルフ販売方式が主流となり、店員個人に対する客の好き嫌いは、あまり店の業績を左右しなくなってきています。

しかし、営業マンの場合には、まだまだ客(担当者)に好かれるか嫌われるかということが大きなウエートをしめています。

ところが最近では、提案型の営業でなければ競争に勝てないと言われるようになり、多くの営業マンに対して情報機器を駆使した資料作りや企画書づくりが教育されるようになりました。

一方で、営業マンが客(担当者)に好かれるとはどういうことなのかについては、ほとんど研究されてきませんでした。

そのために、営業マンの場合にも、一般的に感じがいいと思われる、きちんとした身だしなみや正しい言葉づかいや礼儀正しい態度などが、客(担当者)に好かれる重要な要素だと考えられています。

しかし現実には、このような条件に当てはまらない、どうしようもなくだらしなくていい加減な営業マンが客(担当者)から好かれている例はたくさんあります。

なぜならば、客(担当者)に好かれる営業マンの最大の要因は、客(担当者)よりも少し劣ると思われる営業マンだからです。

「少し劣る」ということは、誰にでも簡単にできそうに思われるかも知れませんが、客(担当者)から好かれる「劣位アクション」をどんどん提供するということは、実は誰にでも簡単にできるというものではありません。

客(担当者)から好かれるということは、それだけで十分一つの才能なのです。

客(担当者)に好かれるという特殊な才能を持った営業マンが、その他の能力が足りないために社内でうとんじられ、その能力を発揮できずに終わることは、企業にとって大きな損失なのです。

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2013年9月25日 (水)

3.おもてなしのための「お礼」のお辞儀

「おもてなしを生み出す人の動き(アクション)」の3です。

2020年、東京オリンピック招致決定に伴い、日本人の「おもてなし」が注目を集めています。「おもてなし」の心を相手に伝える「お辞儀」「うなずき」「案内」のアクションをご紹介します。
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1.心を込めた「お礼」のお辞儀

お客様が商品を買ってくれたときや、店からのお願いを受け入れたときには、「ありがとうございました」というお礼のことばとともに、ていねいにお辞儀をするのが基本です。

特に高額商品を扱う店では、きちんとしたお辞儀をしてお客様に感謝の意を伝えることが必要です。

前回説明したように、お辞儀というと角度が問題になりますが、大切なのはそれよりも、頭を上げ下げする速度と力の入れ方です。

心のこもったお辞儀をしたいときには、

頭をゆっくり下げて、ゆっくり(力を入れずに)上げる


たとえ角度が浅くても、ゆっくり上げてゆっくり下げると、心がこもったお辞儀だということが伝わります。




2.熱意を込めた「お礼」のお辞儀

お客様に対して、強く、熱意のこもった「お礼」をしたいときには、

頭を勢いよく下げて、ゆっくり(力を入れずに)上げる

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勢いよく頭を下げることで熱意を、ゆっくり上げることでていねいさを表現することができます。



3.感謝の気持ちが伝わりにくい「お礼」のお辞儀

一生懸命お礼をしているのに、あまり感謝しているように感じられないお辞儀は、

頭を勢いよく下げて、勢いよく(力を入れて)上げる



勢いよく頭を下げることでは熱意を表現できるのですが、勢いよく上げることで、偉そうなイメージになります。そのため、自分勝手な上から目線の「お礼」に感じられてしまうのです。



「お礼」のお辞儀の仕方で、様々なことが伝わってしまいます。
「日本人のおもてなしのお礼」は、感じのいいお辞儀(1、2)をすることなのです。

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2013年9月24日 (火)

売れる営業マンほど、報告・連絡・相談が苦手

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの63です。

できる営業マンは5パーセント。そして、圧倒的多数の95パーセントの「できない営業マン」の中にも、売れる営業マンが隠れています。
しかし、できないけれど客に好かれて売れる営業マンの行動は「できる営業マン」のノウハウからは全くかけ離れています。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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売れる営業マンほど、報告・連絡・相談が苦手
P213
ビジネスの基本として、報告・連絡・相談(ホウ・レン・ソウ)が厳しく教育されています。特に、営業マンに対しては「ホウレンソウ」が強く求められます。

なぜならば、外部に出かけて仕事をする営業マンの場合、「ホウレンソウ」がない限り、いつ・どこの会社の・何の案件で・どのように営業が進行しているのかが、上司や部下には全くわからないからです。

そのため営業マンは、時々刻々と変化する営業先での仕事の状況を綿密に報告・連絡・相談することが要求されますが、ツボを得た「ホウレンソウ」ができるのは、やはりごく一部のできる営業マンだけなのです。

それ以外の多くの営業マンは、どんなに厳しく指導しても、なかなか「ホウレンソウ」を行ってはくれません。

多くの営業マンの報告は、たいてい遅すぎて時機を逸し、肝心なことを連絡しないのでミスやムダが生じ、勝手に進行してしまうために、社内を混乱させてしまいます。

彼らがそうなってしまう最大の原因は、実は、好かれる営業マンには「ホウレンソウ」をうまく行う能力がないというところにあります。

上司から厳しく指示された内容を客(担当者)に対してはっきり言えない営業マンは、反対に、客(担当者)の無理な要望を何でも受け入れてしまいがちです。そうなると、とてもではありませんが、その結果を上司に報告することなどできません。

そのため、上司への連絡は遅くなりがちで、しかも、報告する内容も事実とは全然違ったものになってしまうことが多いのです。

そのため、大変困ったことに、このタイプの営業マンには本気で上司に相談したいというニーズはほとんどありません。

多くの関係者が、営業マンに対して「ホウレンソウ」を求める気持はわかりますが、一般的な多くの営業マンは、意外にも「ホウレンソウ」が非常に苦手なタイプなのだということを十分に理解する必要があるのです。


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2013年9月23日 (月)

売れる営業マンは管理職になれない

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの62です。

できる営業マンは5パーセント。そして、圧倒的多数の95パーセントの「できない営業マン」の中にも、売れる営業マンが隠れています。
しかし、できないけれど客に好かれて売れる営業マンの行動は「できる営業マン」のノウハウからは全くかけ離れています。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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売れる営業マンは管理職になれない
P211
売れる営業マンは、出世の階段を駆け上っていきます。

ただの営業マンからグループのリーダーにになり、地域の営業所長になり、やがては本部に迎えられて営業部長になるなど、次第に重要で責任のある役職を任されるようになっていくのです。

ところが、管理職になった途
端に、部下が失敗を起こしたり本人が健康を害したりなどして、再び営業マンに降格されてしまう人も多く存在しています。

実務能力にも長けた売れる営業マンは、出世街道をばく進しますが、業績は良くても実務能力が苦手な営業マンは、管理職になるとたいてい挫折してしまいます。

なぜならば、「できないけれど客に好かれる営業マン」の能力と、部下を指導したり管理したり組織を率いたり維持したりする「できる営業マン」の能力とは、全く別のものだからです。

「できないけれど客に好かれる営業マン」は、自分の立場を「劣位」にして、客(担当者)の立場を「優位」にする「劣位アクション」が得意です。

逆に管理職として不可欠な部下に指示や指摘をしたり、説得したり、反対を押し切って自分の意思を貫くなどの「優位アクション」は極めて苦手なのです。

実は、「
劣位アクション」や「優位アクション」などの「動きグセ」はその人固有の特徴であるために、出世して管理職に就いたくらいでおいそれと変更できるものではないのです。

以上のようなことがわからないために、「できないけれど売れる営業マン」は年齢とともに管理職にならざるを得なくなり、晩年は不遇な状況に陥るケースが多く聞かれるのは、本当に残念なことです。


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2013年9月22日 (日)

仕事が多い営業マンはお金の計算に弱い

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの61です。

できる営業マンは5パーセント。そして、圧倒的多数の95パーセントの「できない営業マン」の中にも、売れる営業マンが隠れています。
しかし、できないけれど客に好かれて売れる営業マンの行動は「できる営業マン」のノウハウからは全くかけ離れています。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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仕事が多い営業マンはお金の計算に弱い
P207
多くの会社では、営業マンと経理をはっきりと分けています。

これは、単に効率を追求した結果というよりも、多くの営業マンが経理などの事務処理には向いていないということが理解されているからなのです。

営業マンが採算を考えていなかったり、請求書をきちんと発行しなかったりすることは、さほど珍しいことではありません。

「できないけれど客(担当者)から好かれる営業マン」の興味は、客(担当者)から好かれるところにあり、仕事を受注した後の進行の管理や請求書の発行や利益計算などにはほとんど関心がありません。

そのために、請求書をなかなか書かない人や、なかなか発送しない人が必ず存在しています。

このような営業マンは、きちんとした見積書を提出しないまま仕事を進めてしまい、後で実際に請求書を切ってみたら予想外に高い値段になってしまったので、客(担当者)に怒られるのがいやで、なかなか請求書を発送しないということもあるのです。

このように、「客(担当者)に好かれるけれどもできない営業マン」は事務処理が苦手なために、ついついそのような作業を先送りにしてしまい、会社に損害を与えるような失敗を犯してしまうことも生じます。

営業マンが得意なことはあくまでも営業であって、具体的な進行管理や経理事務の能力には欠けていることが多いということを、営業マンを管理する立場にある人は十分に理解しておく必要があります。

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2013年9月21日 (土)

客の注文に対応する営業マンは企画が立てられない

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの60です。

できる営業マンは5パーセント。そして、圧倒的多数の95パーセントの「できない営業マン」の中にも、売れる営業マンが隠れています。
しかし、できないけれど客に好かれて売れる営業マンの行動は「できる営業マン」のノウハウからは全くかけ離れています。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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客(担当者)の注文に対応する営業マンは企画が立てられない
P205
大変意外なことに、調査力や企画力や提案力のある営業マンは客(担当者)から嫌われがちになります。

なぜならば、そのような営業マンは、客(担当者)に対して、問題点を次々と率直に指摘したり、解決策を自信をもって強く提案したり、主張したりするからです。

これに対して、客(担当者)から好まれやすい営業マンは、客(担当者)がやりたいことに素直に対応してくれる、あまり主体性のないタイプの営業マンです。

このタイプの営業マンは、自分から何かを提案するということが苦手で、常に誰かの指示を待って行動するタイプです。
彼らは調査力や企画力や提案力がないからこそ、客(担当者)の指示をそのまま受け入れることができるのです。

一方ほとんどの客(担当者)もまた、たいして調査力や企画力があるわけではないので、自分で企画書を書いて上司を説得することよりも、上司の指示や決定に従うことを望んでいます。

しかし、だからと言って、営業マンが全く企画書を出さなくてもよいかというとそういうわけではありません。

現代は、競合他社の営業マンからどんどん企画書が提出される激しい競争社会ですから、たとえムダになるとは言え、時々は新しい企画を提案しておく必要があります。

したがって、企画や提案は、それが苦手な、客(担当者)に好かれる営業マン任せにしておかないで、調査力や企画力や提案力のある人材を含めた営業チームによる新しい営業システムを構築しておくことが必要なのです。

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2013年9月20日 (金)

包み直したプレゼント

今回は、カテゴリー「お客様が感動する接客サービス」シリーズの24です。

私たちが相手に対して「感動」をおぼえるのは、実は相手が自分よりも劣位な態度をとってくれた時です。人は自分を「優位」な立場にしてくれる相手に対して思わず感動してしまうのです。
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雑貨店の店長さんが、お客様から感動された話を聞かせてくれました。

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客は、プレゼント用の包装に関しては、できるだけ見栄えの良いものを望んでいます。

そんな時、いかにもアルバイト風の店員が担当したりすると、本当にうまくやってくれるかどうかが心配になってしまいます。

そして心配していた通り、満足のいかない包装になった時は、客ははずれくじを引かされたような気持になって、非常にがっかりしてしまいます。

しかし、今回はタイミングよく店長がいて、機転をきかして新しい包装紙でビシッと包み直し、普通よりも華やかなリボンを結んでくれた上に、
「大変遅くなりまして、申し訳ありません」
と、ていねいに謝って手渡してくれたのですから、客は大変満足して感動したのだと思います。

店長は、不慣れなアルバイトに大切なプレゼントの包装を任せてしまった責任を感じて、当然のことをしたのだと思っていましたから、お客様がいかにも感動されたような様子で何度もお礼を言ってくれたことに、大変驚いてしまったそうです。

店長は、改めて客の立場に立って考えてみて、確かに客としては「包装をし直して欲しい」などとは、なかなか言えないものだと感じたそうです。
そして、自分が包み直した包装に対して、お客様があまりにも喜んで何度も何度もお礼を言ってくれたことに、しみじみとこの仕事をしていてよかったと感じて感動したそうです。

客は、店長が強く責任を感じて最大のフォローをしてくれた「劣位」な行為に対して、「感動」をおぼえたのです。

一方、店長は、うまくできないアルバイトに特別な包装を任せてしまった責任を感じながらも、客からの心のこもったお礼や感謝を表す「劣位」な行為に対して、深い「感動」をおぼえたのです。

販売現場における店員と客は本来利害が対立しているのですが、その店員と客の間に生じる思いがけない人間関係によって、「感動」が生じる機会が多い現場だとも言えるのです。

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2013年9月19日 (木)

客に好かれる営業マンは細かい調査ができない

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの59です。

できる営業マンは5パーセント。しかし、圧倒的多数の95パーセントの「できない営業マン」の中にも、売れる営業マンが隠れています。
「できないけれど客に好かれて売れる営業マン」の行動は、いわゆる「できる営業マン」のノウハウからは全くかけ離れています。営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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客(担当者)に好かれる営業マンは細かい調査ができない
P201
客(担当者)から好かれる営業マンは、どのような営業マンでしょうか?

商品に関する全般的な知識に詳しく、客(担当者)にとって役立つ企画案を次々と提案してくれる優秀な営業マンが客に好かれ、そうした能力に欠けたできない営業マンが客に嫌われるに違いないと思うのが普通です。

ところが実際には、大多数の客(担当者)は自分よりも優秀な営業マンを好まず、自分よりも少し劣った、常に自分の方が「優位」になれる営業マンを好むのです。

つまり多くの客(担当者)は、実際には「できない客(担当者)」なので、実務が苦手な「できないけれど好かれる営業マン」が活躍することになるのです。

例えば、できる営業マンに調査を依頼すると、依頼状況を細かく調査してわかりやすいグラフにまとめて、きちんと説明をしてくれます。

客(担当者)は表面上は感心してみせますが、なかなかその営業マンを好きになることができません。

なぜならば、調査や分析能力の高いできる営業マンには、自分自身の能力まで調査や分析をされているように感じて落ち着かないからです。

反対に、調査能力のない営業マンは、客(担当者)自身のこともあれこれ詮索しないと思われるので、客(担当者)はつい心を許してしまうのです。

このように、「客に好かれる営業マン」に対して、客の会社に関する調査や分析を望んでも、はじめから無理な相談なのだということを、上司や同僚はよく理解する必要があるのです。

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2013年9月18日 (水)

2.おもてなしのための「あいさつ」のお辞儀

「おもてなしを生み出す人の動き(アクション)」の2です。

2020年、東京オリンピック招致決定に伴い、日本人の「おもてなし」が注目を集めています。「おもてなし」の心を相手に伝える「お辞儀」「うなずき」「案内」のアクションをご紹介します。
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日本人にとってお辞儀は非常に大切なアクションで、おもてなしを表現するための大きな役割を果たしています。

お辞儀は一般の人間関係の中でも、お互いのコミュニケーションを円滑にするためにたくさん使われますが、販売現場においても、お客様に感じよく接するためになくてはならないものです。

販売現場では、お辞儀によって、次のような4つの情報をお客様に感じよく的確に伝えることができます。
1.あいさつ・・・・・・いらっしゃいませ
2.お礼・・・・・・・・・ありがとうございました
3.お詫び・・・・・・・申し訳ございません、お待たせいたしました
4.お願い・・・・・・・少々お待ちください
            ~していただけませんでしょうか?

今回は、あいさつのお辞儀を見てみましょう。

1.ていねいな「あいさつ」のお辞儀

お客様から注文を受けた時のあいさつ(二次接客開始)は、「いらっしゃいませ」と言って、ていねいにお辞儀をするのが基本です。

特に高額商品を扱う店では、きちんとしたお辞儀が必要です。

お辞儀というと角度が問題になりますが、大切なのはそれよりも、頭を上げ下げする速度と力の入れ方です。

きちんとした態度を求められる店で、ていねいなお辞儀をしたいときには、

頭をゆっくり下げて、ゆっくり(力を入れずに)上げる



たとえ角度が浅くても、ゆっくり上げてゆっくり下げると、ていねいに感じます。





2.礼儀正しく、元気のいい「あいさつ」のお辞儀

若いスタッフが多い店や、親しみやすい商品を扱っている店などで、礼儀正しく、元気のいいあいさつのお辞儀をしたいときには、

頭を勢いよく下げて、ゆっくり(力を入れずに)上げる

勢いよく頭を下げることで熱意を、ゆっくり上げることでていねいさを表現することができます。



3.威勢よく、少し乱暴な「あいさつ」のお辞儀

特殊なケースで、若いアイドルなどのように、やんちゃで少し生意気なキャラクターが求められる場合には、

頭を勢いよく下げて、勢いよく(力を入れて)上げる



勢いよく頭を下げることで熱意を、勢いよく上げることで自分勝手な情熱を表現することができます。
ただし、これは一般のサービス業では行わない方がいいお辞儀です。





4.やる気がなく、生意気な「あいさつ」のお辞儀

最後に、サービス業では絶対にしてはいけないお辞儀を紹介します。
お客様に頭を下げてあいさつをしているのに、なんとなく失礼な感じがする人は、こんな動きになっているのではありませんか?

頭を脱力して下げて、勢いよく(力を入れて)上げる/strong>

 

 

脱力して頭を下げることでやる気のなさを、勢いよく上げることで生意気で自分勝手なイメージを表現してしまいます。

意外に若い女性スタッフが、お辞儀で下がった前髪を上げようとしてしてしまうことがあるので、注意してください。

あいさつのお辞儀の仕方で、様々なことが伝わってしまいます。
「日本人のおもてなしのあいさつ」は、感じのいいお辞儀(1、2)をすることなのです。

 

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2013年9月17日 (火)

帰ってきた100円玉

今回は、カテゴリー「お客様が感動する接客サービス」シリーズの23です。

私たちが相手に対して「感動」をおぼえるのは、実は相手が自分よりも劣位な態度をとってくれた時です。人は自分を「優位」な立場にしてくれる相手に対して思わず感動してしまうのです。
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コンビニを身近な店として育ってきた子供たちも、すでにコンビニで買い物をする子供を持つ親となっています。
んなコンビニ世代の次男がまだ大学生だった頃に、コンビニで感動した経験を話してくれました。

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コンビニを利用した客として、つり銭が100円足りなければ、それを説明すれば当然100円は返してもらえるものです。

しかし、このような状況で、多くの客はやはり次男と同じようなことがとっさに頭の中をよぎるものです。

(1)今さら100円足りないなんて言っても信じてもらえないだろう。
(2)たかが100円のことでわざわざ言いに行くのもなんだか恥ずかしい。
(3)お釣りを受け取った時に確認しない自分が悪かった。
(4)しかし本当に100円足りないのになんだか悔しく情けない…。
等と悩んだり、あきらめたり、引き返したりするものです。

勇気を出して引き返して説明をすると、オーナーらしい店員がすぐに謝って、素早く自分の財布から100円を支払ってくれたことに、次男は大変感動したそうです。

次男は後になって、ふと自分に渡すべき100円はレジスターの中にあるはずなのに、自分の財布からくれたのはなぜなのだろう?
ひょっとしたら本当は自分のことを疑っていて、合わなくなるレジスターを恐れて、とりあえず自分の財布から支払ったのかもしれない…。

などと考えましたが、その店員さんからはそのような素振りは全く感じられなかったそうです。

不足分の100円が、どこから支払われようと関係ありません。
若い客の次男の不安を吹き飛ばすように、オーナーらしい店員さんがすぐに謝って不足分のお釣りを支払うという「劣位」な行為が、次男と、その話を聞かされた私をも、強く感動させたのです。

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2013年9月16日 (月)

1.おもてなしは「お辞儀・うなずき・案内」のアクションから生まれる

「おもてなしを生み出す人の動き(アクション)」の1.です。

2020年、東京オリンピック招致決定に伴い、日本人の「おもてなし」が注目を集めています。「おもてなし」の心を相手に伝える「お辞儀」「うなずき」「案内」のアクションをご紹介します。
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私達は、普通、「おもてなし」と言えば、一般的な人間関係において、お客様にご馳走したり、よい待遇を提供したり、ていねいな態度をとることをイメージします。

しかし、「おもてなし」の精神は、日本では金銭でサービスを提供するホテルや旅館、飲食店はもちろん、物販店における接客、さらには、スーパーやコンビニエンスストアにおける精算作業にすら持ち込まれています。

日本人の場合、提供したサービスの内容(商品)とお金を交換するだけでなく、そのときに店員が感じのいい接客をすることによって、お客様に対して「おもてなし」をしようという考え方があります。

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※日本ではコンビニのレジにすら、「あいさつ、お礼、お詫び、お願い」を行う際に、お辞儀のアクションをとり入れた「おもてなし」がある。

日本人が相手に感じのいいコミュニケーションを提供しようとするとき、重要なのは、ことばではなく態度(身体のアクション)で、特に大切なのは、次の三つのアクションです。

1.お辞儀
2.うなずき
3.案内

私たち日本人にっとてこの三つのアクションは非常に大切で、日本人の多くは、その様々なやり方によって、お互いの気持ちを感じ合うことができます。

しかし、様々な通信機器の発達により、人と人との直接のコミュニケーションが少なくなった現在、このようなアクションによるコミュニケーション能力は急速に失われようとしています。

2020年のオリンピックに向かって、日本人のアイデンティティを保ち、外国の人々に対しても感じのいい「おもてなし」を提供するためには、この三つのアクションをきちんと感じよく行っていくことが大切なのです。

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2013年9月15日 (日)

断られたことがわからない営業マンが何度でも訪問できる

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの58です。

営業マンは必ずしも会社のために利益の追求を行うわけではありません。
内部(自分の会社)と外部(客)の狭間で働く営業マンは、往々にして客から好かれるために、会社を裏切った行動をとることがあります。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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断られたことがわからない営業マンが何度でも訪問できる
P199

営業マンにとって、客から断られることは一番苦しいことです。

そのため、前向きな営業マンが客から断られても落ち込まないための様々な指南書がたくさん存在しています。

「断られた時から営業が始まる」という教えなども、断られたからと言ってすぐには退散せずに、いかに粘って客を説得するかが指導されています。

しかし、新規の開発営業や飛び込み営業は、唐突に訪問して営業をしようとするのですから、客の都合が悪かったり必要がなかったりして、断られるのはごく当たり前の話です。初めて会った客から都合よく発注を受けることなどは、そうそうあるはずがありません。

それでは、業績のいい営業マンは客から断られることに対してどのように対応しているのでしょうか?

業績のいい営業マンは、客から断られても、そのことにはほとんど頓着しません。

客から、
「いずれ時期が来たら考えます」
「私の一存では決められませんので、そのうち上司と相談します」
などと客から言われたら、売れない営業マンは、婉曲的に断られたのだと感じて二度と訪問しません。

しかし、
売れる営業マンは、
「時期が来れば可能性がありそうだ」
「上司に相談する気がありそうだ」
という風に極めて楽観的に解釈します。

売れる営業マンの多くは、本気で、「断られていない」と感じているために、売れない営業マンなら二度と訪れない客を、何度でも気軽に訪問することができるのです。

断った客からすれば、断ったもかかわらず、明るく訪問を繰り返す営業マンは少しかわいそうな存在、すなわち「劣位」な存在だと感じられます。

そういう状況が続くと、自分の方が「優位」だと感じている客は、なんらかの状況が変化して買う可能性が生じたときには、その営業マンに好意的な行動をすることになります。

つまり、断られても気にせず、明るく訪問を続けることによって、その営業マンは客から好かれるという関係を獲得し、いつか本当に時期が来て売れるチャンスに遭遇するのです。

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2013年9月14日 (土)

4.移動客が多い伊勢丹化粧品売り場、少ないヒカリエ化粧品売り場

●現代の客は「移動中」にモノを買う

売れる店をつくるために、最も必要なものは「道」です。

「道」とは、交通の要所と要所をつなぐ通路で、そこに大勢の移動客が通行していることが条件です。
たとえ広くて立派な通路をつくったとしても、そこを通行客が通らなければ「道」とはいえません。
 

今日の社会で、繁盛店をつくるためには、移動客がたくさん通る道に面していることが重要です。

なぜかというと、現代の客は移動中にモノを買うからです。
 

忙しい現代の客は、休日にわざわざ目的の店に買い物に出かけるという行為から、普段の日に、仕事や用事などで移動する間に買い物をするという行為に変化しています。

そうした背景を踏まえて、駅ナカや空港や高速道路のサービスエリアなどに、新しい店が続々登場して、多くの移動客を引き付けています。
ファーストフードのドライブスルーはもちろんのこと、クリーニングや預金口座の開設などのドライブスルーなども、移動客を対象にした店なのです。

さて、このような観点から、伊勢丹新宿本店の化粧品売り場と、渋谷にできたヒカリエの化粧品売り場を比べてみましょう。
 

●伊勢丹新宿本店・化粧品売り場
伊勢丹新宿本店と言えば、百貨店売上NO.1を誇っています。
その1Fにある化粧品フロアはまさに伊勢丹の顔ともいうべき存在ですが、そこが多くの客を集める本当の理由は、実はそこに「道」が存在し、多くの「移動客」が移動していることにあるのです。
 

伊勢丹本店の化粧品売り場は、1階の正面玄関から向かって左半分に位置しています。
伊勢丹は、店の中ほどにエスカレーターがあり、百貨店に入ってきた客の多くはエスカレーターに向かって移動します。
 

下の図を見てください。
化粧品売り場(紫色の部分)の近くには、本館パーキング側の入り口と、メンズ館との通路があり、多くの客が出入りしています。
緑色の線は、エスカレーター、エレベーター、正面玄関などに向かう移動客の動きを書いたものです。
 

伊勢丹の化粧品売り場が多くの客を引き付ける理由は、化粧品売り場の中を、化粧品を買いに来る女性客以外の多くの様々な移動客が通っているということなのです。 

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※駐車場からエスカレーター方面への通路

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※地下鉄入り口そばからエスカレーター方面への通路

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※エスカレーター近くの通路

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※エスカレーター近くから地下鉄入り口方面


●渋谷ヒカリエ化粧品売り場

 一方、渋谷のヒカリエの化粧品売り場を見てみましょう。

こちらの化粧品売り場は、ヒカリエのB1フロア全体を占めています。
ヒカリエ全体の面積が小さいこともあり、このフロアには他の業種の店はほとんどありません。

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このフロアには、主な移動通路がないために、化粧品売り場を利用しない客は、単にエスカレーターの周りを回って他のフロアに移動しています。(緑の線の部分)。

つまり、このフロアは、化粧品を買いに来る女性客以外の客は歩いていないため、非常に通行量が少なくなっています。

移動客がいないことにより、それぞれの店の前の通行量も極端に少なっています。そのために、店員のなわばり主張のアクションが強くなり、客が近づきにくい状況が続いてしまいます。

伊勢丹新宿本店の化粧品売り場のように、化粧品を買ったり冷やかしたりする客以外の「移動客」が全くと言っていいほど存在しないために、それぞれの店はなかなか客を獲得することができないのです。


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※エスカレーター以外に移動通路がない

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※移動客がいない化粧品売り場の通路(1)

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※移動客がいない化粧品売り場の通路(2)

●伊勢丹新宿本店・化粧品売り場のような、単なる「移動客」が移動する通路を持たない限り、たとえ同じような店で構成された化粧品売り場であっても、多くの客を引き付けることは難しいのです。

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2013年9月13日 (金)

遅れたオードブルとていねいな手紙

今回は、カテゴリー「お客様が感動する接客サービス」シリーズの22です。

私たちが相手に対して「感動」をおぼえるのは、実は相手が自分よりも劣位な態度をとってくれた時です。人は自分を「優位」な立場にしてくれる相手に対して思わず感動してしまうのです。
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年の瀬の納会で使うオードブルを、オフィスのすぐ近くにある百貨店の食品売り場の店で予約をしました。
その予約をしたオードブルが、店の手違いで用意されていなかったときに対応してくれた女性の店員さんに大変感動した話です。

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オフィスでは私がオードブルを持って帰るのをみんなが待っているのに、なんと予約していたはずのオードブルが用意されていませんでした。

私が当惑していると、制服を着た三十歳くらいの女性が、
「申し訳ありません。確かに予約を承ったのですが、私たちの手違いでまだ用意できておりません。これから大至急で作らせますから二十分ほどお待ちいただくわけにはいかないでしょうか」と言いました。

その人の様子にはとても誠意が感じられたので、言われたとおりしばらく待って、約束の時間にその店に戻ってくると、先ほどの店員さんが出来上がったばかりのオードブルを抱えて飛んできました。

見ると、それは予約したものよりはるかに立派なものでした。店員さんは大急ぎで包装をし、さらに、別にもう一つ大きな箱を私に差し出しました。
「これは私どものケーキです。よろしかったらデザートとしてお召し上がりください」

私は驚きましたが、熱心な店員さんの態度に心を打たれて、喜んでいただくことにしました。

急いでオフィスに帰って納会をしながら、今日の出来事をみんなに話しました。
オードブルとケーキは大好評で、その年は格別に楽しい納会となりました。

さて、新年を迎えたオフィスに、年賀状に混ざって一通の封書が届いていました。それは、新年のあいさつと、年末の失礼に対する説明とお詫びを書いた、あの店員さんからの手紙だったのです。手紙の最後には、
PS.ところであの日のお料理はパーティーに間に合いましたでしょうか。大変気になっております」
と書いてありました。

予約のトラブルをすぐに詫びて、大優先でオードブルを作って、ケーキまでサービスして謝ってくれただけでも十分に「劣位」なのに、さらにお詫びの手紙を出してくれるという最大級の「劣位」な行為に、私は心から感激し、なんだかいい年になりそうだと晴れやかな気分になりました。


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2013年9月12日 (木)

不良企業を開発する営業マンが優良企業を開発する

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの57です。

営業マンは必ずしも会社のために利益の追求を行うわけではありません。
内部(自分の会社)と外部(客)の狭間で働く営業マンは、往々にして客から好かれるために、会社を裏切った行動をとることがあります。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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不良企業を開発する営業マンが優良企業を開発する
P195
営業マンの仕事の中で最もむずかしいのは、やはり新規開発営業でしょう。

まったく取り引きがなかった会社と新しく取り引きを始めるまでには、大変な苦労を伴うからです。

ようやく新規開発にこぎつけて、いざ仕事を始めてみると、その会社の支払いが滞ったり、経営状態が予想以上に悪かったりなど、様々な問題をはらんでいるということは珍しくありません。

そこでそんなことのないように、事前に十分な調査を行ってから開発営業を行うべきだというのが理屈なのですが、残念ながら、事前に十分な調査をきちんと行う用心深さを持った営業マンは、逆になかなか新しい会社との取引を開始することができないないものなのです。

一般的な営業マンの中で高い売上げを上げる営業マンは、とにかくどんな仕事でも取ってくるようなタイプです。

このタイプの営業マンは調査能力や分析力はあまりないのですが、相手に好かれる能力と実行力があるために、いろいろな客からなんらかの仕事をもらってくることができます。ただし仕事の中身は優良なものも不良なものも混ざり合っています。

一方、吟味を重ねるばかりで、実行力や相手に好かれる能力に欠ける営業マンは、なかなか仕事をとってくることができません。

営業マンにとって最も大事なことは、たとえどんな仕事であっても、とにかく客から仕事をとってくる能力があるかどうかということです。

管理する側は、営業マンに対して、ついつい優良企業を選んで開発してくることを期待しがちですが、優良企業から不良企業まで様々な企業を開発してくる営業マンだけが、会社が望む優良企業を開発してくる可能性を持っているのです。

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2013年9月11日 (水)

接客されるセルフの化粧品店

●「ミリオン・ドアーズ・タカシマヤコスメティックス・アトレ川崎店」

9月2日の日経流通新聞(MJ)の一面に、百貨店各社が駅ビルおよび駅ナカに、相次ぎ出店している「セミセルフ式」の化粧品専門店、
「イセタンミラー・ルミネ新宿2店」
「阪急フルーツギャザリング・エキュート品川店」
「ミリオン・ドアーズ タカシマヤコスメティックス・アトレ川崎店」

の三店が、①入りやすさ  ②比較検討のしやすさ  ③接客のされかた
という、三つの角度から紹介されました。

「阪急フルーツギャザリング・エキュート品川店」は、9月6日のブログで
「イセタンミラー・ルミネ新宿2店」は9月9日のブログで分析しましたので、
今回は「ミリオン・ドアーズ タカシマヤコスメティックス・アトレ川崎店」を、「人の動き」という観点から観察分析してみましょう。

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*ミリオンドアーズはJR川崎駅「アトレ川崎」の3階にあります。



(1)「ミリオン・ドアーズ タカシマヤコスメティックス・アトレ川崎店」が入りにくい雰囲気を感じさせるわけ

日経流通新聞の取材(女性記者8人が実際に店舗を訪れ、使い勝手を調査)、によると、この店は「入りやすい雰囲気55点」となっています。(イセタンミラー45点、阪急フルーツギャザリング90点)
この店も他の二店と同様に「セルフ販売方式」を採用した「接客をしない店」であるにもかかわらず、何となく入りにくいと感じさせるのはいったいなぜなのでしょうか?

それは、この店の店舗構造と接客方法に関係があります。


この店は、セルフ販売方式を行うための、「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」の構造で店舗設計されています。

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※店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店の構造
  (店頭にも商品空間があり、セルフ販売をする店)

しかし、ちょっと見ると、この店は、「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」のように感じられます。

Zu7_naishk_21
※店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店の構造
  (店員空間と客空間が重なった構造で、常連接客をする店)
 
 



その最大の理由は、店の中央奥にレイアウトされているレジカウンターが、通行客からはほとんど見えないために、この店がセルフ販売方式の店であるということがわかりにくいことです。

また、店内で作業をしたり接客をしたり待機したりしている店員の姿がよく目に入るために、あたかも、「店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店」で、店員が側面販売をしてくるように感じてしまいます。

つまり、この店の店舗構造と店員のアクションのために、入りやすさを感じさせないイメ
ージの店となっているのです。

(2)この店の店舗構造から連想される接客方法

一般に、通行客は店の前に来ただけで、その店の接客方法がどのようなものであるかを、一瞬で直感的に理解します。

「常連接客」(接客する店)なのか「一見接客」(接客しない店)なのか?
「常連接客」の場合は、すぐに接客されそうな店かそうでないか?等です。

この店は、セルフ販売方式の店であるにもかかわらず、セルフ販売の店であることが分かりにくいために、この店の回遊客には、「常連接客」の店だと感じている客と、「一見接客」の店だと感じている客が混ざっています。Photo_21_2

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「常連接客」の店だと感じている客は、店員から接客されることを、さほど驚きはしませんが、「一見接客」の店だと感じている客は、店員から「いらっしゃいませ!」の声をかけられるだけでも、違和感やプレッシャーを感じてしまいます。

実際に、この店では、客が商品を見ていると、店員が「何かお探しですか?」などと声をかけてきます。決してしつこく進めるようなことはありませんが、側面販売に近い接客方法が行われています。

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(3)この店の店員と客のアクションの様子

この店はセルフ販売方式を採用した店として、ブランドごとに、テスターや商品説明を記載したボードなどを用意していいます。
そして、客がブランドを超えて自由に商品を試すことができるようにアイテム別のテイスティングカウンターを中央に設置しているほかに、コンサルティング販売を希望する客のための専用カウンターも店の奥に設置していいます。


しかし、客は実際にはなかなか、一般のセルフ販売方式の店のようには行動してくれてはいません。
この店の様子を観察してみましょう。

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※コスメブランドコーナー(1)店員は客空間に出て、客に声をかけてきます。

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※コスメブランドコーナー(2)

アウェイク、ベアミネラルズ、ボビイブラウン、クラランス、クリニーク、ヘレナルビンスタイン、ランコム、ニールズヤード、オリジンズ、シュウウエムラ、スリーなどのコスメブランド。

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※ファッションブランド「ダブルスタンダードクロージング」のデザイナーの滝野雅久氏とのコラボレーションによるオリジナルポーチも並べられています。

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※通行客からはよくわからない、店の中央奥にあるレジカウンター。店員が説明などを行うために待機しています。


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※週間ランキングが紹介されていますが、どこで販売されているのかが分かりにくく、客がセルフで商品を選ぶときの情報としては不完全な面があります。

(4)すぐそばにある従来の化粧品店との違いがわかりにくい 

この店のすぐそばには、従来からの化粧品店があり、周辺一帯が化粧品コーナーとなっています。そのため、この店も周囲の店と同じような販売方法や接客方法が行われているのだと感じられやすい状況です。

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※向かい側にある従来の化粧品(1)

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※向かい側にある従来の化粧品店(2)



(5)模索し始めたばかりのセルフのブランド化粧品店

戦後、日本に初めて食品スーパーがセルフ販売を行う店として登場し、たちまちのうちに、全国の客がセルフ販売のスーパーを受け入れていきました。

その後、コンビニエンスストアの登場によって、様々な業種がセルフ販売方式の店の研究を行い、次々とセルフ販売方式を採用した店となってきました。

しかし、常に流行の先端を走っているはずの化粧品業界においては、セルフ販売方式の採用はなかなか見られませんでした。

商店街や百貨店の業績悪化に伴い、有名ブランド化粧品店もいよいよセルフ販売方式を採用した店となって、駅ビルや駅ナカに新天地を求めて進出しようとしています。


しかし、有名ブランド化粧品店のセルフ販売方式の店は、まだまだ開発の緒についたばかりで、解決していかなければならない様々な問題をかかえているようです。

今後は、現在のセルフ販売方式の化粧品店からさらに進化した、まったく新しい販売方法の化粧品店が登場してくることが予測されます。


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2013年9月10日 (火)

仕事を選ばない営業マンが大きな仕事をつかむ

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの56です。

営業マンは必ずしも会社のために利益の追求を行うわけではありません。
内部(自分の会社)と外部(客)の狭間で働く営業マンは、往々にして客から好かれるために、会社を裏切った行動をとることがあります。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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仕事を選ばない営業マンが大きな仕事をつかむ
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できる営業マンは、単に営業するだけでなく、日々の営業を通して、顧客のニーズを的確にとらえた新しい企画を提案しては、顧客からの強い信頼を獲得していきます。

しかし、実際に営業マンとして、客(担当者)から好かれている人の大部分は、むしろ主体性がないタイプなのです。

個人の強い主張を持たずに、客(担当者)の意見に対して反論や指摘や感想をあまり話さない平凡な営業マンこそが、毎日の多くの仕事をこなしているのは紛れもない事実です。

客(担当者)は、会社の窓口として、往々にして無理な仕事を注文しますが、それを営業マンから、「できない」とはっきり断られてしまうと、すぐに他の解決方法を提示できない客(担当者)は、本当に困ってしまいます。

このような状況で、客(担当者)に好かれなければいけない営業マンは、「できない」ことをわかっていながらも、ついつい会社の都合を無視して安請け合いをしてしまうのです。

なぜならば、多くの営業マンの場合は、たとえそれが損失を招く非常に無理な仕事であっても、断らないで協力することが、客(担当者)を「優位」にして自分を「劣位」にする行為となり、それまでにない客(担当者)からの強い信頼を獲得する絶好の機会になるからです。

このようにして、様々な客(担当者)の無理難題を受け入れながらも、何とか仕事を続けることができる営業マンだけが、やがては客(担当者)から大きな仕事を発注される機会に遭遇する可能性を持っているのです。

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2013年9月 9日 (月)

2.接客しない「化粧品店」への舵切り…イセタンミラー

●「イセタンミラー・ルミネ新宿2店」

9月2日の日経流通新聞(MJ)の一面に、百貨店各社が駅ビルおよび駅ナカに、相次ぎ出店している「セミセルフ式」の化粧品専門店、
「イセタンミラー・ルミネ新宿2店」
「阪急フルーツギャザリング・エキュート品川店」
「ミリオン・ドアーズ・アトレ川崎店」

が、①入りやすさ  ②比較検討のしやすさ  ③接客のされかた
という、三つの角度から紹介されました。

「阪急フルーツギャザリング・エキュート品川店」については、9月6日のブログで紹介しましたので、今回は「イセタンミラー・ルミネ新宿2店」を、「人の動き」という観点から観察分析してみましょう。

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*イセタンミラー・ルミネ新宿2の店内。JR新宿駅「ルミネ新宿2」の2階にある。



(1)「イセタンミラー・ルミネ新宿2店」が入りにくい雰囲気を感じさせるわけ。

日経流通新聞の取材(女性記者8人が実際に店舗を訪れ、使い勝手を調査)、によると、この店は「入りやすい雰囲気45点」となっています。
この店も他の2店と同様に「セミセルフ方式」を採用した「接客をしない店」であるにもかかわらず、何となく入りにくいと感じさせるのはいったいなぜなのでしょうか?

それは、この店の店舗構造に関係があります。


この店の構造は、通路に面した部分がオープンになっていますので、ちょっと見ると、「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」に見えます。
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※店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店の構造
  (店頭に商品空間があり、セルフ販売をする店)

しかし、よく見ると、店頭に接触部分の商品空間がほとんどないことから、「店員空間がある、引き込み・回遊型店」に分類されます。
この構造は、コンビニエンスストアと同じ構造ですが、客にとってあまりなじみのない商品を販売する場合、客が入りにくいと感じることがあります。

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*店員空間がある、引き込み・回遊型店の構造
  (店頭に商品空間がないタイプで、セルフ販売をする店)
 
 



さて、店頭はオープンになっていて、本来はどこからでも入れるはずのこの店が入りにくい理由を探ってみましょう。

この店の場合、向かって右側に入り口の門があり、そこに買い物かごが用意されています。
また、店の中央部分に太い柱があり、店の外と内を明確にしています。

さらに、レジカウンター(店員空間)は向かって左側にあり、そこに店員が待機しています。

そのためにこの店は、レジカウンターと柱と門によって、店内と通路の境界線が明確に作られているために、気軽に出入りできないというイメージを与えているのです。

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*向かって左側に店員空間があり、店員の「なわばり主張」が感じられます。また、中央に柱、右に門があり、通路から自由に入りにくいイメージになっています。

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*門のディスプレイが、店の外と中を明確に分離し、入りにくいイメージを作っています。また、店の奥行きが非常に深く感じられるために、客が奥まで入ることにプレッシャーを感じやすくなります。


この店の場合、客の流れは、客が右側の門から入ってカゴを取り、店内を回遊し、買い物をカゴに入れた客が左側のレジカウンターで精算して店を出て行く、という風に想定されていると思われます。

しかし、残念ながら、実際にはなかなかそのようにはなりません。

実際の店員と客のアクションを観察してみましょう。

(2)「イセタンミラー・ルミネ新宿2店」の店員と客のアクションの様子


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*通路に面した左側のレジカウンターの前は、店員の「なわばり主張」のアクションが生じやすいために、気軽に入りにくい空間となっています。


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*店内は、百貨店と同様の豪華な雰囲気になっていますが、商品空間の商品が少なく、非常に見通しがいいことから、従来の百貨店の化粧品売り場のように接客されそうな雰囲気を感じます。

*この店の扱い商品
「アウェイク」「アディクション」「アナスイ」「RMK」「イヴ・サンローラン」「エスティローダー」「エスト」「クラランス」「クリニーク」「グローバルSHISEIDO」「ゲラン」「KOBAKO」「ジバンシイ」「シュウウエムラ」「THREE」「NARS」「ヘレナ ルビンスタイン」「ボビイブラウン」「ランコム」等。

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*店内で待機している店員は、客が声をかけない限りは接客をしません。
従来の百貨店の化粧品店とは全く違う接客方法で、本来は客に好まれるはずです。

この店には客が「メイクの仕方を教わりたい」とか「スキンケアカウンセリングを受けたい」等
とかの声がかかってからは、十分に対応できる店員が待機しています。
客に対してこの店が「声をかけない限りは接客しない」セルフ販売方式の店であるということを、もっと訴求することができれば、現在よりもはるかに多くの客が利用しやすい店になると考えられます。

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*セルフ販売方式の店であっても、店内に何人かの客が回遊すると、「サクラパワー」が生じて店内のなわばりを解除します。
この店の場合も「サクラパワー」が生じたときが、もっとも入りやすい状況の店となります。


(3)「接客しない店」に客が求める接客とは?

20代~30代の若い女性が、百貨店の化粧品店を好まない理由は、「常連接客」という接客方法にあります。

しかし、それらの客が化粧品店での接客を全く望んでいないかと言えばそうではありません。まだ買うか買わないかが決まっていない状況から接客を開始される「常連接客」に煩わしさを感じているのです。
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多くの客は、自由に商品を検討しているうちに、買うことが決まったり、あるいは詳しい相談にのって欲しいと感じた時からは、十分に対応してくれる「一見接客」を望んでいるのです。
この際の接客には、「常連接客」の場合と同じように充実した内容の接客を望んでいることを理解することが大切です。
客は、決して簡単な接客を期待しているわけではありません。
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(4)現代の「移動客」が求める「接客をしない化粧品店」

「移動中にモノを買う」というニーズの高まりに合わせて、駅ナカショップを中心に、移動客に対応した立地に新しい店(パーキングエリアの店、ドライブスルーの店等)が次々に登場して多くの客を引き付けています。

若い女性を中心に、通勤などの途中の時間を有効活用しながら、ブランド物の化粧品を買いたいというニーズに合わせた「セルフ販売方式」の化粧品店は、これからますます改善を繰り返して、続々と登場してくることが予測されます。

これからの新しい化粧品売り場が客に対して競うサービスのポイントは、

●購入が決まる前の客が入りやすく、自由に見やすい店をつくる
●買うことが決定した客や聞きたいことがある客に対して、きめ細かなレベルの高い接客を行う

ということなのです。


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2013年9月 8日 (日)

泣いて別れを惜しんでくれた不慣れな添乗員

今回は、カテゴリー「お客様が感動する接客サービス」シリーズの21です。

私たちが相手に対して「感動」をおぼえるのは、実は相手が自分よりも劣位な態度をとってくれた時です。人は自分を「優位」な立場にしてくれる相手に対して思わず感動してしまうのです。
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もうだいぶ前のことになりますが、母と私(南條恵)は二人で年末年始にかけて「ブルートレインで行く○○地方五泊六日の旅」という団体ツアーに参加しました。
その時の若い女性の添乗員さんに、大変「感動」した話です。

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このツアーの添乗員はKさんというまだ二十代前半の若い女性でした。
経験の少ない彼女はいつも旅程表を抱えて、一生懸命に様々な手配をしてくれました。
そして、五泊六日の旅もいよいよ大詰めとなり、最後の観光地を後にしたバスは空港に到着しました。

団体旅行はこの空港で現地解散というスケジュールでしたので、Kさんはロビーに全員を集めて航空券を渡して、お別れの挨拶をはじめました。

「みなさま、今回は○○ツアーをご利用いただきまして、本当にありがとうございました。『ブルートレインで行く○○地方五泊六日の旅』はこちらで解散ということになります。
どうか、今年一年が皆様にとりましていい年でありますように…。どうぞ皆様…いつまでもお元気で…」
話し始めたKさんは、次第に目がうるんできてあっという間にくしゃくしゃの泣き顔になりました。

そばにいた女性客が、
「Kさん泣かないで!本当によくやってくれましたよ」
と声をかけました。

するとKさんは、まるで子供のように泣きながら、
「私はまだまだ未熟者のため、皆様に大変ご迷惑をおかけいたしまして本当に申し訳ありませんでした。どうか皆様本当にお元気で…」
と、泣いて別れを惜しんでくれました。

まだまだ未経験なために、ベテラン添乗員のようには出来なくても、Kさんは一生懸命みんなのお世話をしてくれました。
ほとんどの参加者が満足を感じていましたが、最後に泣いて挨拶をしたKさんの「劣位」な行為によって、全員がなおいっそう「感動」し、今回は本当に良い旅だったとお互いに喜びあって、再会を約束して別れました。


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2013年9月 7日 (土)

営業マンは会社に内緒で客の私用に付き合う

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの55です。

営業マンは必ずしも会社のために利益の追求を行うわけではありません。
内部(自分の会社)と外部(客)の狭間で働く営業マンは、往々にして客から好かれるために、会社を裏切った行動をとることがあります。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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営業マンは会社に内緒で客(担当者)の私用に付き合う
P189

営業マンが客(担当者)と親しくなると、客の私用に誘われることがあります。

仲間同士の飲み会や個人的な買い物に付き合ったり、冠婚葬祭に呼ばれたり、休日にゴルフやテニスや釣りなどのスポーツを一緒にしたり、旅行に行ったり、スポーツ観戦や映画や演劇の鑑賞に付き合ったりすることは決して珍しいことではありません。

また、引っ越しや庭の手入れを手伝ったり、客(担当者)の子供の運動会の写真を撮ったり、客(担当者)の子供の宿題や受験を手伝ったりすることすらあるのです。

そして、これらの付き合いにかかる費用は基本的には会社が持つのですが、あまりにも客(担当者)の私用になってしまうと、会社に報告や相談をすることもできないために、営業マンが自腹を切って付き合うことになるのです。

かつては、以上のような客(担当者)の要求の大部分は、客(担当者)の部下や後輩が引き受けていたのですが、引っ越し業者や便利屋業者など様々な専門業者が登場するとともに、部下や後輩は職場の上司とプライベートな付き合いをあからさまに拒否する時代になりました。

そこで、今日ではプロの業者に依頼するような仕事を無料で頼む相手として、客(担当者)の要求をむげには断れない取引業者の営業マンに白羽の矢が立つのです。

営業マンは本来、自分が扱っている商品やサービスだけを客(担当者)に売ったり提供したりすればいいはずなのですが、営業マンがより一層客(担当者)の好意を獲得しようとすると、会社には内緒で、本来の仕事以外のサービスまで提供するようになっていきます。

なぜならば、客(担当者)の私用に付き合うことは、営業マンが客(担当者)に対して「劣位」であることを表現する大変有効な方法だからです。

*私たちは誰でも他人との付き合いの中で、常に自分が相手よりも「優位」か「劣位」かということを測っています。
そして私たちは誰でも自分よりも「劣位」な相手を求めています。
なぜならば、自分よりも「劣位」である相手は、プライドや優越感や希望や慰めを与えてくれるからです。

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2013年9月 6日 (金)

1.阪急フルーツギャザリング(エキュート品川店)

●接客しない化粧品店「阪急フルーツギャザリング」

9月2日の日経流通新聞(MJ)の一面に、「セミセルフの店の実力は」のタイトルで百貨店各社が相次ぎ出店しているセミセルフ式の化粧品専門店が紹介されました。
三越伊勢丹ホールディングスの「イセタンミラー・ルミネ新宿2店」、エイチ・ツー・オーリテイリングの「阪急フルーツギャザリング・エキュート品川店」、高島屋の「ミリオン・ドアーズ・アトレ川崎店」の3店が取材されていますが、今回は「阪急フルーツギャザリング」エキュート品川店を、「人の動き」という観点から観察分析しました。

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*JR品川駅内「エキュート品川」の2階


(1)「阪急フルーツギャザリング」は、
「接客をしない」セルフ販売方式の店です!

この店は、「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型」の店舗構造をした、セルフ販売方式の店です。

セルフ販売方式の店は、「接客をしない」店ですので、この店では一切接客は行われておりません。

「接客をする店」とは、客から注文を受ける前に、店員が客に声をかける店のことです。

この店には、レジカウンターの中以外にもカウンセリング等をする店員が店内の回遊通路にいますが、客が求めない限り声をかけてくることはありません。

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*店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店

(2)「阪急フルーツギャザリング」は、
セミセルフ式ではなく、セルフ(販売)式だととらえることが大切です!


日経流通新聞によりますと、「セミセルフ式の化粧品専門店」とありますが、セルフ+接客方式の店ではなく、「セルフ式の化粧品専門店」だととらえることが大切です。

なぜならば、従来の百貨店の化粧品店で行われているのは、客が注文する前から接客が開始される「常連接客」です。
それに対して、この店では、客から注文を受けたり、声をかけられたりしてから接客を開始する「一見接客」だからです。

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(3)「接客をしてモノを売る店の時代」から「接客をしないでモノを売る店の時代」へ

店は元来、「接客をしないでモノを売る店」でした。
ところが、特に、戦後~1970年の間に隆盛を見せた「日本の商店街」と「百貨店」において、「接客をしてモノを売る店」が確立されてきました。

しかし、その後「接客をしないでモノを売る店」の登場によって、店本来の性質がよみがえり、多くの客がたちまちのうちに「接客をしないでモノを売る店」を受け入れていったのです。

「阪急フルーツギャザリング」の店は、従来からの「接客をしてモノを売る店」として代表的な化粧品店を、「接客をしないでモノを売る店」として一大転換した店なのです。


(4)「阪急フルーツギャザリング」は、接客をしない店だから、多くの客を引き付ける!

「接客をしないでモノを売る店」が多くの客を引き付けることを理解した店舗関係者たちは、「接客をしないでモノを売る店」を構築するための商品開発を急速に進めています。
接客しないでモノを
売るためには、接客をしなくても売ることができる「商品」の開発が不可欠だからです。

そのような新たな視点で、セルフ販売方式の「阪急フルーツギャザリング(エキュート品川店)を観察してみてください。

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*左半分の化粧品コーナー
【メイクアップ&スキンケアブランド】
アディクション/RMK/エスティ ローダー/エスト/クラランス/クリニーク/コバコ(化粧雑貨)/シャネル/シュウウエムラ/THREE/デコラ(アイラッシュ)/ナーズ/ベアミネラル/ボビイブラウン/ポール&ジョー/ランコムなど


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*右半分の雑貨コーナー
【バス&ボディケアブランド】
アウェイク/エルバビーバ/クヴォン・デ・ミニム/サボン/シー・オー・ビゲロウ/シン/ジョンマスターオーガニック/ジルスチュアート/ロクシタンなど


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*レジカウンターが、客のメイン通路を背にした設計になっているために、レジカウンター(店員空間)で、精算作業を待機する店員の「なわばり主張」のアクションが生じにくくなっています。したがって、客は気軽に店内に入りやすい店となっています。

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*客が声をかければ対応してくれる店員の姿
客が声をかければ、店員がカウンセリングをしてくれますが、その場合もブランドに縛られず、扱っている商品全てを対象にした相談にのってくれます。


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*客の回遊通路で作業中の店員の姿は、「なわばり解除のアクション」となって、客の「サクラパワー」を生み出しています。
そして、「サクラパワー」はさらに店内のなわばりを解除して多くの通行客を引きつけています。

(5)「阪急フルーツギャザリング」は、移動客が好む店

新幹線が止まり、空港へのアクセスがよく、ビジネスマンが行き交うJR品川駅は、大勢の客でにぎわう人気の駅ナカショップです。
そして、通りすがりに時間を有効活用しながら買い物ができる店は、現代人がいま最も好むリアルショップなのです。

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2013年9月 5日 (木)

営業マンは客の無理なクレームに味方する

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの54です。

営業マンは必ずしも会社のために利益の追求を行うわけではありません。
内部(自分の会社)と外部(客)の狭間で働く営業マンは、往々にして客から好かれるために、会社を裏切った行動をとることがあります。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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営業マンは客(担当者)の無理なクレームに味方する
P187

営業マンが客(担当者)が訴える正当なクレームに対して、客(担当者)の立場に立って十二分に対応するのは当然のことです。

しかし、客(担当者)の不当なクレームに対しては毅然とした態度をとらなければなりません。
なぜならば、客(担当者)の不当なクレームに対して、いちいち対応していたのでは採算が合わないうえに、客(担当者)からの信頼も失いかねないからです。

ところが、営業マンはときとして、不当なクレームをつけた客(担当者)の味方をするあまり、自分の会社に敵対してしまうことがあります。

例えば、こんな例があります。
まだ経験不足な若い客(担当者)が無理なクレームをつけるときには、たいてい客(担当者)本人のクレームではなく、その背景に客(担当者)の上司の様々な意向が反映されています。

(1)上司が自分の立場をよくするためのスタンドプレーをしている
(2)上司が他の上司と権力争いをしている
(3)上司が自分の権力をひけらかしている

営業マンは、このような無理なクレームには対応できないことをはっきりと客(担当者)に伝えるべきなのですが、客(担当者)の状況がわかればわかるほど、現実にはなかなか断ることができません。

なぜならば、どんな無理なクレームであっても、それを突っぱねた場合には、その後、その客(担当者)を訪問しにくくなってしまうからです。

内部よりも外部の客(担当者)の会社にいる時間の方が長い営業マンにとって、自分の客(担当者)を失うことは、自分の居場所を失うことにつながります。

そのために多くの営業マンは、客(担当者)を説得したり断ったりすることがむずかしい場合には、たとえ自分の会社に損害を与えることになるとしても、ついつい客(担当者)のクレームに加担してしまうのです。

このように、客(担当者)の無理なクレームを受け入れることは会社を裏切ることになりますが、客(担当者)を大変「優位」にして自分を「劣位」にすることとなり、客(担当者)からは好かれる営業マンになることができるのです。

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2013年9月 4日 (水)

営業マンは客の失敗を会社の金でカバーする

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの53です。

営業マンは必ずしも会社のために利益の追求を行うわけではありません。
内部(自分の会社)と外部(客)の狭間で働く営業マンは、往々にして客から好かれるために、会社を裏切った行動をとることがあります。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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営業マンは客(担当者)の失敗を会社の金でカバーする
P183
私たちの周りには、客(担当者)と営業マンの失敗の産物がたくさん存在しています。

例えば、街を歩くと無料で手渡されるチラシやサービス品などには、ちょっと見ただけでも文章中の誤字脱字が発見されたり、何の目的でつくったのかよくわからない不可解な制作物がたくさんあります。

また、使い勝手が悪い商品やわかりにくい広告物なども、そのほとんどが客(担当者)と営業マンが互いに失敗をかばいあった結果として生まれてきているのです。

特に客(担当者)が失敗を犯した場合には、営業マンは勇気をもって指摘をして、その失敗を食い止めるのが本来の役目であるはずですが、実際にはなかなかそのようにはできません。

客(担当者)の単純な無知や誤解から生じる失敗や、客(担当者)が上司を説得できないために生じる失敗を、営業マンの立場で事前に防ぐことは非常に困難なものです。

そして、失敗が表面化して問題になった場合は、営業マンが何らかの理由をつけて、自分の会社の負担でつくり直してしまいます。

それは、営業マンが客(担当者)の失敗をかばうことによって、客(担当者)の立場を「優位」に押し上げることができるからです。
営業マンは、そうすることが、次の仕事や有利な条件を引き出すために非常に有効だということをよく分かっているのです。

近年、携帯電話やバイク便が忙しいビジネス社会に不可欠なアイテムになっていますが、それらの本当の用途は、内容を忘れたり、連絡しなかったり、決定が遅くなったり、書類が間に合わなかったり、作業が遅れたりという、客(担当者)と営業マンの失敗を会社の経費でカバーすることなのです。

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2013年9月 3日 (火)

営業マンは恩に着せるために客に奢りたくなる

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの52です。

営業マンは必ずしも会社のために利益の追求を行うわけではありません。
内部(自分の会社)と外部(客)の狭間で働く営業マンは、往々にして客から好かれるために、会社を裏切った行動をとることがあります。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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営業マンは恩に着せるために客(担当者)に奢りたくなる
P181
*前編はシリーズ48「客は営業マンから接待されるのが好き」)

すでに説明したように、仕事を発注する客(担当者)は、営業マンに対して大きな恩恵を与えたことになるために、無意識のうちに、営業マンから何らかのお礼があってしかるべきだという気持ちを持ちやすくなります。

このことが客(担当者)が営業マンの接待(奢り)を受け入れる大きな理由です。

しかし、営業マンが奢り続けると、次第に仕事をもらったお礼から、次の仕事のお願いへと変化してゆきます。

それに伴い、初めは当然のお礼だと思っていた客(担当者)も、次の仕事を出さなければいけないという強いプレッシャーを感じるようになります。

このように、営業マンが自腹を切っても客(担当者)に奢りたくなるのは、客(担当者)に恩を着せておけば、何かと便宜をはかってもらえるという計算が成り立っているからなのです。

とはいっても、営業マンなら誰でも客(担当者)に奢ることができるかというと、決してそうではありません。客(担当者)の方も営業マンが見返りを要求してくることをよくわかっているので、弱みを握られないように注意しているからです。

しかし、まったく客(担当者)に奢らずに仕事を成立させることができる一握りの営業マンを除いて、多くの普通の営業マンは、客(担当者)が「優位」で営業マンは「劣位」な関係であるということを感じさせ続けるために、何かとチャンスを見つけては、客(担当者)にうまく奢ることが必要なのです。

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2013年9月 2日 (月)

営業マンは客に好かれるために値引きしたくなる

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの51です。

営業マンは必ずしも会社のために利益の追求を行うわけではありません。
内部(自分の会社)と外部(客)の狭間で働く営業マンは、往々にして客から好かれるために、会社を裏切った行動をとることがあります。
営業マンにかかわる人たちは、そのような営業マンの性質をよく知る必要があります。

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営業マンは客(担当者)に好かれるために値引きしたくなる
P177
そもそも営業マンとは、自分の会社と客(担当者)の会社の狭間である境界に立って、両者の立場を調整するのが仕事です。

営業マンが内部の規範にとらわれた利益ばかりを追求していたのでは、外部である客(担当者)の要望を受け入れることはできません。

かといって、自分の会社を裏切ってまでして、客(担当者)に大きな利益を提供することもできません。

会社は営業マンに対して、客(担当者)に満足のゆくサービスを提供しながら、同時に十分な利益を獲得するようにという矛盾に満ちた要求をします。

しかし、そんなことがうまくできる営業マンはごく少数しかいないのが現状です。

残念ながら大部分の一般的な営業マンは、内部の利益を追求して客(担当者)から嫌われてしまうか、自分自身が客(担当者)から好かれるために値引きやサービスをして、上司から怒られるかのどちらかになりがちです。

そして、多くの営業マンは、客(担当者)が「優位」で自分が「劣位」であることを表現するための最も簡単な手段として、ついつい大幅なサービスをしてしまうのです。

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2013年9月 1日 (日)

客は優位に立つために営業マンの失敗を許す

■カテゴリー「売れる営業マン売れない営業マン」シリーズの50です。

どんなに優秀な営業マンであっても、客とうまくかみ合わなければ客の心をつかむことはできません。
客の実態をよく知り、その客にふさわしい対応をすることこそが効果的な営業なのです。
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客は優位に立つために営業マンの失敗を許す
P173

営業マンが客(担当者)から発注される様々な仕事は、実際に仕事が完了するまでには様々なトラブルがつきものです。

それは、すべての仕事は営業マンと客(担当者)の二人だけで行っている訳ではなく、この二人を窓口として多くのスタッフが仕事をしているからです。

したがって、客(担当者)側に問題があって失敗する場合もありますが、営業マン側のトラブルが原因で失敗することも数多くあります。

例えば、工程が遅れて納期が間に合わないとか、客(担当者)の注文を間違ってしまったとか、客(担当者)から受けた変更の指示を内部で伝え忘れたり見逃したりしてしまったとか、営業マンが責任を取らざるを得ないケースがたくさん生じているのです。

こうした場合、客(担当者)は当然、営業マンに対して違約金や値引きを要求してくるはずです。
明らかに営業マン側の失敗が原因で客(担当者)側がこうむった損害は、何らかの形で補てんするのが客(担当者)の仕事でもあるからです。

ところが、意外にも多くの客(担当者)は、そうしたビジネスライクな解決よりもウエットな解決の方を好むものなのです。

本来ならば営業マンに何らかの実質的な責任をとらせるべきところを、そのまま見逃したり、ちょっとした修正やわずかな値引きで許したりすることは珍しくありません。

このように、客(担当者)が営業マン側の失敗に対して、目をつぶって許す背景には、往々にして、営業マンよりも優位な立場に立ちたいという客(担当者)の気持ちが隠されています。

したがって、客(担当者)は会社にとって多少の損害になるとしても、ほんのちょっと目をつぶるだけで営業マンに感謝される場合には、たいてい喜んでその失敗を受け入れます。

客(担当者)であるというだけで営業マンよりも「優位」な立場であるにもかかわらず、客(担当者)は、営業マン側の失敗を許すことによって、自分の立場がより「優位」になることを選んでいるのです。

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