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2013年7月 7日 (日)

朝顔市が多くの客の血を騒がせる理由とは?

江戸情緒豊かな夏の風物詩、東京・入谷の朝顔市は、毎年七月の六日から八日までの三日間開催されています。
これは、戦後のすさんだ世の中を少しでも明るくしようと言うことで、昭和23年に地元有志の力で復活したものです。

そして今年も、入谷鬼子母神を中心として、言問通りに百二十軒の朝顔業者と百軒の露店(縁日)が並び、大変な人出で賑わっています。

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(朝顔市の店と鬼子母神・
真源寺)


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(賑わう露天商の店)


なぜ、朝顔市で朝顔が売れるのか?

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1.「朝顔市」の店の構造

朝顔市の店も露天商の店も、構造はみんな同じ「店員空間が狭い接触型店」です。
店員空間が狭い接触型店」はあらゆる店の基本となる構造で、この構造の店が立ち並ぶ空間は、私たちに遠い昔の「市」や「縁日」での店員と客の喧騒を呼び起こさせるのです。


   
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店員空間が狭い接触型店

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たった三日間だけの市の店は、すべて簡易な店づくり(ヨシズ張りの店)で、その風情が昔ながらの「市」のイメージをかもしだしています。


2.「朝顔市」の商品空間

朝顔市は、ほとんど同じ商品を販売する店が集まった空間です。
客は同じ商品を売る店が互いに競い合っている空間に接すると、それだけで何か得をするものを売っているというイメージを抱きます。


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3.「朝顔市」の店員(販売員)のアクション

同じ商品を販売していても、売れる店と売れない店があることが観察できます。

よく売れる店の店員は、
①接客中の店員のアクション(客寄せ踊り)

②作業中の店のアクション(客寄せ踊り)
③店員の掛け声(客寄せ音頭)
を生み出して、多くの客を引きつけています。

反対に、店員がじっと立ったり早すぎる接客を開始したりする店からは、客は遠ざかっています。

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4.「朝顔市」の客のアクション

ヨシズ張りの路地は、大勢の冷やかし客で、まともに歩けないほど賑わっています。
大勢の通行客がちょっとでも立ち止まると、すぐにそれぞれの店に「サクラパワー」を生み出し、全体的には非常に買いやすい空間を作っています。

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5.年に一度の「朝顔市」

朝顔市は、「開店セール」の翌々日がもうすでに「閉店セール」という、非常に短期間な市です。
この短期間であるという特性も、多くの客を引きつける要因になっています。

また、大勢の客が行き交うことによって生じる匿名性の楽しさも、朝顔を買わせる大きな促進要因となっています。
年に一度、たった三日間だけ行われる「朝顔市」は、大勢の見知らぬ客と店員のコミュニケーションの場として、私たちに大きな楽しみを与えてくれるのです。

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