店員の作業は客から見えない場所ですること、は間違いです。
*今回は、カテゴリー「間違いだらけの接客方法」シリーズの22です。
店員の作業は客から見えない場所ですること、は間違いです。
「接触型店」と「引き込み型店」の場合は、店員空間が広いか狭いかが売り上げに大きく影響を与えます。
そして、「店員空間が広い」店は「店員空間が狭い」店に比べて非常に有利だと言えます。
「店員空間が狭い」店では、店員(販売員)がたくさんの作業をすることがむずかしいために、あらかじめ、できるだけ店員の作業を少なくすることが考えられています。
そのため、店員は、ついつい、じっと立って客を待ったり、早すぎる接客をしたりする「客を遠ざけるアクション」が生じがちになるのです。
一方、「店員空間が広い」店では、店員が自由に行動しやすく、また様々な作業を営業時間中に行うことができます。
そのため、店員は「作業中→接客→作業中」の行動を繰り返すことになり、「客を引きつける店員のアクション」を無意識のうちに繰り返し行うという結果となるのです。
↑広い店員空間と広い客空間がある店。
店員の作業中・接客中のアクションがなわばりを解除している。
また、商品空間を店の奥に引き込んで客の空間をつくった「客空間が広い」店は、客にとってはゆったり買い物ができる店だと思われがちですが、反面、「商品空間」が広い「客空間」の奥にあるために、客からは冷やかしにくい店だと感じられることがあります。
しかし、そのような構造の店の場合でも、大勢の店員が「作業中→接客→作業中」の行動を行っていると、店内に活気が生じ、商品空間のなわばりが解除されるので、客にとっては大変冷やかしやすくなります。
「店員空間が広い」店で、店員空間で行う作業が少ない場合には、あらかじめ、店員空間での行動プログラムを作成して、そのプログラムに沿って、それぞれの店員が行動することが必要です。
大勢の店員がいる店の場合は、「客を引きつけるアクション」を店員まかせにするのではなく、行動プログラムによる「客を引きつけるアクション」を計画し、店全体の活気が失われないようにすることが重要なのです。
客は、なわばりが解除された店や商品空間を探しています。そして、なわばりを解除する最大の力は、作業中の店員のアクションなのです。
| 固定リンク
「◆間違いだらけの接客方法」カテゴリの記事
- よく売れる位置で客を待つように、は間違いです。(2013.07.21)
- 現代の店には「サクラ」はいない、は間違いです。(2013.07.18)
- 接客をしなければ客が帰ってしまう、は間違いです。(2013.07.16)
- 店内で穏やかに立って客を待つ、は間違いです。(2013.07.15)
- 店員の作業は客から見えない場所ですること、は間違いです。(2013.07.13)
コメント