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2013年4月17日 (水)

交通機関の変化が、「東横のれん街」に及ぼす影響

1951年(昭和26年)10月に、老舗を集めた日本初の食品名店街として開業した東横のれん街は、渋谷駅に隣接する渋谷マークシティの地下1階に、83店舗体制で、2013年(平成25年)4月4日に再オープンしました。

新しくなった「東横のれん街」の「店舗構造」と「店員と客のアクション」の観察・分析レポートを始めています。
またそれと同時に、従来から、食品フロアとしては異例ともいえる「地上一階の立地」にあったのれん街が、地下一階に移設することによって生じる「来店客の導線の変化」及び「吸引力の変化」について観察を続けてゆきます。

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エスカレーターによって、地上からダイレクトに「東横のれん街」の入り口に行けるマークシティービル1階の玄関付近

●通行客の導線からはずれた「東横のれん街」 

従来の店舗は、JR、私鉄、地下鉄を利用する通行客が非常に多い通路に面していましたが、新店舗はそれらの通路からはずれた地下一階の位置に立地しています。
そのために各交通機関へ向かう通行客が移動中に立ち寄る導線からははずれています。

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●「道」を失った「東横のれん街」

一般に、二つの駅の間を結ぶ道のように、買い物の目的を持たない通行客が移動する通路に面した店舗や、そうした通路を店内に取り込んだ店は、かつて「道」に生まれた「戸板一枚の店」の性質を失いにくいため、客にとって魅力的な空間になりやすいといえます。

反対に、客が流れる「道」から離れたところにある商業集積は、「戸板一枚の店」の性質を失いやすいため、客を集めにくい傾向にあります。

今回の「東横のれん街」は、JR線ほか地下鉄渋谷駅と京王井の頭線渋谷駅の間に位置しているものの、それ自体が拠点同士を結ぶ強力な「道」になっていなため、立地的には以前よりも不利になったと考えられます。

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●新宿に流れる客と、「東横のれん街」の関係

さきほどご説明したように、「東横のれん街」はどこかへ通り抜ける「道」ではなく、入り口から入って、ぐるりと一周してまた同じところに帰ってくる「サーキット」のような構造をしています。

つまり、JR、私鉄、地下鉄の渋谷駅から、東急フードショーを経て、いよいよ来店客を出迎える「東横のれん街」の入り口は、買い物や回遊を終えた退店客の出口と重なっているのです。

そのため、「東横のれん街」は、出入り口付近だけが異常に賑わう独特な構造となっています。

ところで、東急東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転が始まって一カ月、「にぎわう新宿、渋谷は危機感」と、日本経済新聞(4月16日朝刊)が報じています。

今回の移転によって、「東横のれん街」を通り抜けて、各交通機関に移動する客の導線が無くなったことが、今後この店の売れ行きにどのような影響を与えるかについて注目してゆきたいと思います。



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