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2013年4月22日 (月)

ヨロイヅカ ファーム トーキョー(渋谷ヒカリエ・シンクス)

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(左側のセルフ販売コーナー)

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(右側の対面販売コーナー)

渋谷ヒカリエ・シンクスにある「ヨロイヅカ ファーム トーキョー」の、「三空間店舗構造」と「店員と客のアクション」について「人の動き」という観点から分析したいと思います。

「ヨロイヅカ ファーム トーキョー」は、パティシエ鎧塚俊彦シェフが日本各地の農産品等を使って生産者と共に作る、人気のスイーツショップです。

(1)「ヨロイヅカ ファーム トーキョー」の平面図

①緑が商品空間(左側がセルフ販売、右側が対面販売)
②空色が店員空間
③客空間は前面の通路
④赤が店員
⑤青が客

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(2)「ヨロイヅカ ファーム トーキョー」の店舗構造

この店は、「店員空間が広い接触型店」です。
左右に長い商品空間は、左側がセルフ販売の商品空間で、右側は対面販売の商品空間となっています。
セルフ販売の商品空間にはカゴが用意されており、客が自由に商品を選択して買えるシステムになっています。

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(3)「ヨロイヅカ ファーム トーキョー」の店員空間と店員のアクション

「店員空間が狭い接触型店」の場合は、店員がじっと立って客待ち姿勢をしたり、早すぎる接客を開始したりして、「客を遠ざける店員のアクション」が生じやすくなりがちです。
しかし、この店の場合は店員空間が広く、商品空間の半分がセルフ販売のコーナーになっているために、店員は精算カウンター付近で何らかの作業をしながら客からの注文に対応します。


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(店の中央にある精算カウンターの店員のアクション)

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(セルフ販売と対面販売を行うこの店では、
客から注文や声がかかるまでは、積極的には接客を開始しません)



(4)「
ヨロイヅカ ファーム トーキョー」の商品空間

この店の「商品空間」はセルフ販売の「商品空間」と対面販売の「商品空間」で構成されています。たくさんの種類の商品と買い物かごは、「冷やかし安全信号」となって、「商品空間」のなわばりを解除しています。

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(セルフ販売コーナーの商品空間)


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(対面販売コーナーの商品空間)

(5)「ヨロイヅカ ファーム トーキョー」の客空間

この店は「店員空間が広い接触型店」の構造ですから、「客空間」はありません。
客自らが通路に「客空間」をつくって買い物をする構造の店なのです。
しかし、この店の半分は、セルフ販売の商品空間となっているために、客は買うか買わないかに関係なく通路に立ち止まって気軽に商品を眺めることができます。商品を眺めて立ち止まる客のアクションは、他の客を引きつける「サクラパワー」となって、より一層なわばりが解除された客空間が通路に生じています。


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(セルフ販売コーナーの客のアクション)

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(対面販売コーナーの客のアクション)


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この店が客を引きつけるとき、客を遠ざけるとき

(1)この店のセルフ販売コーナーの「商品空間」は、ほとんど店員のなわばり主張を受けない「商品空間」となっていますが、奥行きが狭いために壁面ディスプレイというイメージが強く、商品空間としての魅力に欠ける面もあります。

(2)そのために、冷やかし客が「サクラパワー」を生み出して多くの客を引きつける割には、購入者が少なくなっている要因になっています。

(3)店員が客からの注文を受けて接客中のアクション(客を引きつける店員のアクション)が始まると、店は活気づいて客が引きつけられます。

(4)セルフ販売方式の店の構造は、「店員空間がある、引き込み・回遊型店」か、「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」です。
この店のような、「店員空間の広い接触型店」での、セルフ販売と対面販売の両方を行う店は、「客を引きつける店員のアクション」や客が他の客を引きつける「サクラパワー」が、有効に働きにくくなる場合があります。

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