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2013年4月18日 (木)

菊乃井(東横のれん街)

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東横のれん街にある「菊乃井」を、「人の動き」という観点から、「三空間店舗構造」と「店員と客のアクション」について分析したいと思います。

この店は、京都に本社をおく、京料理・懐石料理の料亭で、惣菜・弁当等の製造・販売も行っています。手軽においしい京料理が楽しめる店として大勢の客を引きつけています。 

(1)「菊乃井」の平面図

①緑が商品空間
②空色が店員空間
③客空間は前面の通路
④赤が店員
⑤青が客

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(2)「菊乃井」の店舗構造

この店は、「店員空間の狭い接触型店」と、「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」の折衷型店舗となっていますが、「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店舗」だとみなします。
対面販売を行う構造を主体にしながらも、セルフ販売の商品空間を併設し、店内に広い客空間をつくっているために、非常にユニークな「店員空間がある、接触・引き込み・回遊型店」の構造になっています。

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(3)「菊乃井」の店員空間と店員のアクション

この店は、コンビニのような典型的なセルフ販売方式の店員空間ではなく、対面販売を行うための店員空間がきちんとつくられている店です。
その店員空間では、対面販売型とセルフ販売型の折衷型の接客方法を採用しています。
従って、客を行列させずに、三台のレジを使用して数人の店員がそれぞれの注文客に対応しています。
その数人の店員の「接客中のアクション」が、この店が客を引きつける大きなパワーになっています。
また奥にある厨房で、「作業をする店員のアクション」が垣間見えることも、客を引きつける重要な要素になっています。



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(接客中の店員のアクション。垣間見える厨房の作業中の店員のアクションも、客を引きつける店員のアクションです。)


(4)「菊乃井」の商品空間

店の左側がセルフ販売方式の商品空間になっていることから、この店全体の「商品空間」のなわばりが解除されており、通行客にとっては、どの商品空間も大変冷やかしやすくなっています。

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(5)「菊乃井」の客空間

この店は、店内に広い「客空間」をつくっているのが特徴です。一見、引き込み型店の「客空間」のように見えますが、セルフコーナーもあることから、客は店内の「客空間」に気軽に入ることができます。その客の姿が強い「サクラパワー」を生み出し、通行客を引きつける大きな要因となっています。
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この店が繁盛する背景

(1)セルフ販売方式の「商品空間」があることによって、この店の全ての「商品空間」の「なわばり」が解除されていること。
(2)セルフ販売方式の接客によって、客を遠ざける店員のアクションが生じないこと。

(3)気軽に入れる「客空間」に、強力な「サクラパワー」が生じやすいこと。
(4)奥の厨房で何らかの作業を行う店員のアクションも、客を引きつける店員のアクションになっていること。
(5)通路から入りやすく設計されたこの店は、「戸板一枚の店」の機能をうまく生かしていること


*以上のことから、この店が今後も多くの客を引きつけることが予測できます。

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