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2013年3月21日 (木)

商品を見張っていると、万引きと客を遠ざけることができる

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1986年に出版した拙著「入りやすい店売れる店」(日本経済新聞出版社)では、その当時の繁盛店の店舗構造と接客方法を「人の動き」という観点から観察・分析してご報告しました。

すると、多くの販売関係者の方々から頻繁に「万引きしやすい店が売れるのか?」という質問を頂くことになりました。

当時、近い将来、日本の店の店舗構造と接客方法は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアと同じ店舗構造と接客方法になってゆくということを、明確に予測した専門家はまだいませんでした。

当時の商店街の店や百貨店の店は、すべて次の店舗構造のいずれかでした。
①店員空間が狭い接触型店
②店員空間が狭い
引き込み型店
③店員空間がない、引き込み・回遊型店
④店員空間がない、接触・引き込み・回遊型店
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①~④の店の構造の店の接客方法は、「常連接客」であったことは昨日報告いたしました。

このような店の店主の方々は、近い将来、日本の店がスーパーやコンビニのような店になるという私たちの予測に対して、「万引きしやすい店が売れる店なのか?」と、大きな抵抗を感じたのです。

①~④の店は、客が店に入って来るや否や接客を開始する店のために、万引き防止には大変有効です。

しかし、まだ買うか買わないかがはっきりしていない客や、今日は買わないで見るだけという客を遠ざけてしまいました。

つまり、商品を見張っているかのような「常連接客」は、確かに万引きを遠ざけましたが、同時に多くの見込み客をも遠ざける接客となっていたのです。

やがて激しい販売競争は、万引きを誘発しやすい店舗構造と接客方法の店への変化を促進していきました。今日では、そうした店を作る一方で、万引き防止装置を導入する店が増えているのが現状です。

店はそもそも、解放された「道」という空間に生まれ、匿名性が守られた見知らぬ客と店員(販売員)の非日常的なコミュニケーションを背景としていました。

一時は埋め込まれていたこのような店本来の特性が見直されようとしている現代は、ネットショップの攻勢とあいまって、新たなリアルショップの役割やあり方が模索されている時代なのだと言えるでしょう。

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