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2012年11月 7日 (水)

ソラマチ商店街「引き込み・回遊型店」

Skytreep2

2012年5月22日に開業した「東京スカイツリー」。開業から約5ヵ月がたちますが、当初の関係者の予想を上回る集客数が続き、いまやすっかり日本を代表する観光名所となっています。
さて、今回も前回に引き続き、「東京ソラマチ」の商業施設のひとつである「ソラマチ商店街」を観察・分析します。

■ソラマチ商店街 その2
※各店の分析に関しては、今後も追跡調査を続け、随時修正し更新していきます。
イーストヤード1階に位置する全長約120mの通路に、食品、雑貨、カフェなどの店35店舗が並んでいます。ここは押上駅からスカイツリー本体に向かう通路の役割を果たしている、大変通行量の多い好立地です。
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私達は、店を分析するために、「商品空間」「店員空間」「客空間」の三空間のレイアウトの仕方によって4つの構造に分類しています。
1.接触型店 2.引き込み型店 3.引き込み・回遊型店 4.接触・引き込み・回遊型店
これらの店の構造は、扱い商品、販売方法などと深い関係を持ち、店員(販売員)の接客アクションを左右する非常に大切なものです。35店舗の店を構造によって分類してみるだけでも、大変興味深い事実が見えてきます。

3.引き込み・回遊型店に分類される店
「引き込み・回遊型店」とは、店頭に商品空間を置かず、店内に回遊型の「商品空間」と「客空間」を用意している店です。「引き込み・回遊型店」には「店員空間がある」タイプと「店員空間がない」タイプがあります。

■店員空間がない、引き込み・回遊型店
店頭に商品空間を設置せず、店内に回遊型の「商品空間」と「客空間」がある店で、「店員空間」を用意していない店です。「店員空間がない」タイプの店は、「店員空間」と「客空間」が重なっているので、接客の開始が早く、典型的に客を遠ざける店員のアクションが生じやすい店です。

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Manga_naihk

■店員空間がある、引き込み・回遊型店
店頭に「商品空間」を設置せず、店内に回遊型の「商品空間」と「客空間」と「店員空間」を用意している店です。
「店員空間がある」タイプの店は、客の注文を受けてから接客を開始する「セルフ販売方式」の店です。従って、このタイプの店では、客が購入を決定するまでに、客を遠ざける店員(販売員)のアクション(接客)は生じません。
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●メーカーズシャツ鎌倉 (婦人/紳士衣料)メーカーズシャツ鎌倉㈱

  店員空間がない、引き込み・回遊型店
                     ・・・東京スカイツリーソラマチ商店街


この店は、通行量が多い観光地にある店としては珍しい「店員空間がない、引き込み・回遊型店」です。さらに、唯一、この店だけが客の出入り口を狭くしたガラスのファサードを設置した構造をとっています。あえて店頭をふさぎ、高級感や独自のイメージを強く打ち出すことによって、この場所にある一般的な構造の店とは性格を異にしており、観光地の店に多い「誰でもが自由に入ってよい」という情報は発信していません。
また、店の前を通行する客がガラス越しに店内の様子を見ると、店員空間がないために、店内に入るとすぐに店員(販売員)に接客されるというイメージがします。

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●ウォッチェルト1492(時計販売/修理)㈱石国

 店員空間が広い引き込み型店と
 
店員空間がない、引き込み・回遊型店の折衷型店舗
                 ・・・東京スカイツリーソラマチ商店街


店内の約三分の一がレジと修理の作業場になっているので、一見、「店員空間がある、引き込み・回遊店」に見えますが、構造的には、「店員空間が広い引き込み型店」と「店員空間がない、引き込み・回遊型店」の折衷型店舗で、セルフ販売方式は行われていない店です。客がいない時には、店員(販売員)が客空間や店頭に立って客を待つ「客を遠ざけるアクション」が生じやすくなりますが、一方で、何人かの客が店に入ると、店員(販売員)は接客に追われるために、店は大変入りやすい状態になります。

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●和良 (米粉パン/米粉スイーツ)㈱ナチュラルフード

 店員空間がある、引き込み・回遊型店
             ・・・東京スカイツリーソラマチ商店街
 

この店はセルフ販売方式を採用した「店員空間がある、引き込み・回遊型店」です。この店は、二本の通路に面した部分を共にオープンにして、より入りやすくなることを狙っていますが、商品量が少なすぎるために、その効果はあまり発揮されておりません。逆に、店内の様子が見えすぎて、店内の店員(販売員)の存在が良く目立ち、客が少ない時は、一見、入りにくさを感じさせることがあります。

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