2017年9月25日 (月)

56.ネットショップや無人コンビニ以外に、客が求めている店と接客がある

こんにちは。

百貨店も大型専門店も、次々とネットショップに飲み込まれています。

客は、わざわざ店に出かけて行って購入する手間が省けて便利だからです。

おまけに安く買えるのですから、リアルショップよりもネットショップに引きつけられます。

店員とのコミュニケーションの楽しみを得るために、わざわざ、少し高い商品をリアルショップまで買いに行く客は、どんどん少なくなっています。

しかし、「商品空間」を挟んでの店員と客の人間関係は決して根絶やしにはなりません。

見知らぬ大勢の客が行き交う移動空間で、見知らぬ店員から見知らぬ客として「モノを買う」醍醐味は、何物にも勝るからです。

リアルショップが次々とネットショップに凌駕されたり、無人化になったりして行く一方で、見知らぬ店員と見知らぬ客とのコミュニケーションを残した「店」が新しく登場したり、再認識されたりしています。

交通機関に直結した駅ナカ・駅ソトショップ以外にも、一日だけ開催される手作りショップなどが、今、強力に大勢の客を引きつけています。

祭りや縁日だけに懐かしい姿を現す露店商の店のように、わずかの日時だけの営業で、跡形もなく消えてゆく臨時店舗が、今最も魅力的だと言っても決して過言ではない…。

以上のことを考慮しつつ、今回の「56.店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店のアクション術①入り口をふさいでいては客がはりにくい」をお読みください。

(なお、本文は1986年初版の拙著「入りやすい店売れる店」の原文のままです)


星座の場所を
応援クリック
お願いいたします


人気ブログランキングへ

56.店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店のアクション術

①入り口をふさいでいては客がはりにくい

接触・引き込み・回遊型の店ではっきりした店員空間がない場合は、店員のアクションが非常に大切です。

というのも、この店では店員の居場所が決まっていないので、店員はどうしても客空間を占領することになってしまうからです。

このタイプの店で最もしてはならないことは、店の入り口を店員がふさいでしまうことです。

P

接触・引き込み・回遊型店では一般に店頭にもたくさんの商品が陳列されているため、どうしても入り口の幅が狭くなっています。

客はふつう店頭の接触部分の商品の前に立ち止まって店内の様子をうかがい安全だと思えば店内にはいってきます。

ところが店員は、客が接触部分によく集まるので、これを接客しようとして店の入り口近くに立ちふさがることになります。

この店員のなわばり主張のために、客はなかなか店内にはいりこむことができないのです。

たまたま店頭の商品を買う客がいると、その接客アクションのために一時的に店員のなわばりが解除されます。

するとそのとき、客空間が客に開放されるので、そばにいた客が流れこみます。

店内に客が大勢いるときには、店員のなわばりよりも客のなわばりが強くなるので、通りがかりの客も気軽に店にはいってくるようになります。

けれども、店内の客にしつこく接客を続けると、一人へり二人へりやがて客が誰もいない状態にもどってしまうのです。

次回、「57.店員空間のない、接触・引き込み・回遊型店のアクション術②仕事中の雰囲気が客を落ち着かせる」に続く。

(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)

星座の場所を
応援クリック
お願いいたします

 
人気ブログランキングへ

関連記事】

1.売れる店にはアクションがある

2.客を引きつける店員のアクション(その1)

3.客を引きつける店員のアクション(その2)

4.客を遠ざける店員のアクション(その1)

5.客を遠ざける店員のアクション(その2)

6.なぜ客はアクションに反応するのか

7.アクションと身体信号

8.コミュニケーションにおける①「動作信号」とは?

9.水平面の動作とは?

10.垂直面の動作とは?

11.矢状面の動作とは?

12.コミュニケーションにおける②表情信号とは?

13.コミュニケーションにおける③視線信号とは?

14.コミュニケーションにおける④空間利用信号とは?

15.15.コミュニケーションにおける⑤話し言葉信号⑥音声信号とは?

16.コミュニケーションにおける⑦接触信号とは?

17.コミュニケーションにおける⑧性別年齢信号とは?

18.コミュニケーションにおける⑨容姿信号とは?

19.コミュニケーションにおける⑩におい信号とは?

20.店員が評価される身体信号10ポイント

21.店にはタイプがある ①店を構成する三つの空間

22.商品空間と店員空間と客空間の三空間からなる「店の四分類」

23.こういう店が接触型店(店員空間が狭い場合)

24.こういう店が接触型店(店員空間が広い場合)

25.店員空間が狭い場合のアクション術(その1)

26.店員空間が狭い場合のアクション術(その2)」

27.店員空間が狭い場合のアクション術③店員の動きが客を呼ぶ

28.店員空間の狭い場合のアクション術④そ知らぬふりが成功の秘訣

29.店員空間が広い場合のアクション術①店員が並んでいては客がこない

30.店員空間が広い場合のアクション術・みんなで動けば活気が溢れる

31.客を集める商品空間づくり①商品空間のなわばり解除

32.客を集める商品空間づくり②ひやかし安全信号が客を呼ぶ

33.こういう店が引き込み型店①店員空間が狭い場合

34.こういう店が引き込み型店②店員空間が広い場合

35.店員空間が狭い(引き込み型店)場合のアクション術①待っているだけでは客がこない

36.店員空間が狭い(引き込み型店)場合のアクション術②早すぎる接客アプローチは失敗のもと」

37.店員空間が広い(引き込み型店)場合のアクション術①動きの演出が客を引きつける」

38.店員空間が広い(引き込み型店)場合のアクション術②広い店員空間は舞台である」

39.店員空間が広い(引き込み型店)場合のアクション術③広い店員空間を生かす店員のスタイル」

40.客をひきとめる商品空間つくり

41.こういう店が引き込み回遊型店①店員空間がある場合


42.こういう店が引き込み回遊型店②店員空間がない場合

43.引き込み・回遊型店①店員空間がある場合のアクション術

44.引き込み・回遊型店②店員空間がある場合のアクション術

45.引き込み・回遊型店①店員空間がない場合のアクション術

46.引き込み・回遊型店②店員空間がない場合のアクション術」

47.引き込み・回遊型店③店員空間がない場合のアクション術(1)誠実さを伝えるアクション

48.引き込み・回遊型店③店員空間がない場合のアクション術(2)責任感を伝えるアクション

49.引き込み・回遊型店③店員空間がない場合のアクション術(3)熱心さを伝えるアクション

50.引き込み・回遊型店③店員空間がない場合のアクション術(4)客をが客を呼ぶアクション

51.感じが良い接客」と「感じが悪い接客」は個人の「動きの癖」が生み出す

52.外観はよく似た構造でも、売り方が全く違う二つの店

53.「いらっしゃいませ」のタイミングが全く異なる、常連接客と一見接客

54.ネットショップに加えて無人のリアルショップの普及によって、「店」での見知らぬ同士のコミュニケーションが失われていく。

55.希薄な人間関係を背景にした本来の「店」には、店員(売り手)と客(買い手)がお互いに癒し合えるコミュニケーションが存在する

 

 

 

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«55.希薄な人間関係を背景にした本来の「店」には、店員(売り手)と客(買い手)がお互いに癒し合えるコミュニケーションが存在する