2017年7月23日 (日)

(65)オーバーな動きが人を笑わせる

こんにちは。

他人とのコミュニケーションをうまく行う技術は、ビジネスにおいても私生活においても、非常に重要であるにもかかわらず、家庭でも学校でも職場でも、「コミュニケーションの技術」をきちんと教えることはしません。

意外にも、個人のコミュニケーション能力に委ねられたままになっているのです。

したがって、コミュニケーションにおいては、いまだに、「話しことば」ではなく「動きの情報」が大変大きな役割を担っているということすら、なおざりにされたままになっているのです。

しかし、現実には、お辞儀とうなずきと案内の「
接客三大アクション」を正しく行う店員が、圧倒的に「感じが良い」という評価が得られたり、TVのお笑いや報道番組において、あっという間に人気タレントになっていく人は、間違いなく正しい身体の動き(しぐさ=身振り手振り)を行っているのです。

TVのお笑い番組を見ていれば、話しの展開に合わせて、気の利いた「ことば」と共に、前後・上下に激しく動く出演者ばかりが画面にアップになって構成されていることがわかります。

これは、オーバーな「身体の動き」の情報こそが、わかりやすい情報として伝達するという証拠なのです。

多くのひな壇芸人の中で、TVの画面にアップで利用される芸人は、面白い話をした芸人ではなく、面白いことがよくわかる「アクション」を見せる芸人なのです。

そして、TVの世界だけではなく、あなたの身近にいる、いつも人を笑わせる面白い人は、オーバーなアクションができる人のはずです。

さて今日は、「オーバーな動きが人を笑わせる」というお話です。


星座の場所を
応援クリック
お願いいたします


人気ブログランキングへ

 

(65)オーバーな動きが人を笑わせる

ものごとは正確に伝えた方がいいのか、それとも、オーバーに伝えた方がいいのか。

ビジネスの世界や学問の世界では正確さが要求されますが、一般の人間関係では必ずしもそうとは限りません。

日本人の場合、単一民族だという意識が強く、同じ日本語を話すということから、ついつい人はお互いに話せば理解し合えるものだと思い込んでしまいがちです。

しかし、ちょっと冷静に振り返ってみると、お互いに理解し合えていないことに気づいて愕然とすることがあります。

●面白い人が、「大きいもの」を表現する時の動きかた↓

 

10_2big


お互いが理解し合えない理由として、性別、年齢、職業などの違いを考えることも多いと思いますが、個人によって得意な動きが違うこともまた、理解を阻害する大きな原因になっています。

例えば、前に速く出る動きが得意な人は、何ごとも早く進めることに意義を感じやすいのですが、反対に後ろにゆっくりさがる動きが得意な人は、何ごともゆっくりするのが普通だと感じがちです。

この二人がものごとを進めるときの早さに関して同じことばを使ったとしても、その意味には大きな違いがあることは簡単に予想されます。

●面白い人の万歳の仕方↓

10_3big


仮に両者が「できるだけ早くする」 ことで合意したとしても、実際のお互いのものごとの進め方には大きな違いがあり、二人はお互いに相手に対して大きな不満や不信感を持つことになってしまうでしょう。

こうした動きの価値観の違いから生まれる誤解は日常どこででも見ることができます。

このように考えると、人と人とがお互いに理解し合うことは非常に難しく、普通の人間関係では、ごく簡単なことしか伝わらないことがわかります。

特に相手を笑わせようと思ったら、よほどわかりやすく話をしなければなりません。

お笑い芸人がどんなに面白いネタを考えついたとしても、声が小さかったり、ことばがはっきりしなかったり、さらに、動きがはっきりしなかったりしたら、多様な価値観を持つ大勢の観客の笑いを取ることは不可能です。

そのため、相手を笑わせるためには、大げさな話やオーバーな動きが必要になってくるのです。

失敗談を話すときには、ちょっとした失敗だと言うよりも大失敗だと言った方がわかりやすく、びっくりした話ならうんと大げさに「あー、びっくりした!」と身体全体を使って表現しなければ伝わりません。

つまり、事実をありのままに話して、その話が面白いということなど普通はあり得ないのです。

お笑い芸人の話が面白いのは、ほんのちょっとしたことでも尾ひれをつけて大げさに表現するからですが、もう一つのポイントは、自分自身のバカな面を強調することです。



39


人は、基本的に、相手が自分よりもダメなヤツだと感じたときに心を許して笑うので、相手を笑わせようと思ったら、自分が失敗したこと、情けなかったこと、大恥をかいたことなどを、大げさにしゃべることが重要なのです。

このとき、その内容は必ずしも真実である必要はありません。

一般人は、お笑い芸人のように事実を大げさに脚色したり、自分の恥ずかしい話をあけすけに話したりすることに対しては強い抵抗を感じるので、なかなか面白い話をすることができないのです。

私たちは、自分を表現するときに、様々な感情を大げさに表すと他人からバカにされるのではないかと警戒してしまうことがあります。

しかし、バカにされるからこそ、多くの人を笑わせることができる、つまり、他人から愛されるのです。

次回の、「(66)転ぶ・倒れるが笑いの基本」に続く。

(※以上の文章とイラストは、拙著「人は動きだ!」日本経済新聞社より抜粋したものです) 

星座の場所を
応援クリック
お願いいたします


人気ブログランキングへ 

 

【関連記事】

1.「勢いよく立ち上がる動きはやる気を感じさせる(その1)」


2.
「勢いよく立ち上がる動きはやる気を感じさせる(その2)」


3.
「呼ばれたらすぐ行くだけで前向きだと思われる(その1)」

4.
「呼ばれたらすぐ行くだけで前向きだと思われる(その2)」

5.「十秒長くやるだけで粘り強く見える(その1)」

6.「十秒長くやるだけで粘り強く見える(その2)」 

7.「両手を広げて話すと堂々として見える(その1)」 

8.「両手を広げて話すと堂々として見える(その2)」 

9.「姿勢を良くするだけで華やかに見える(その1)」

10.「姿勢を良くするだけで華やかに見える(その2)」

11.
「元気で明るい人は儲かっている(その1)」

12.「元気で明るい人は儲かっている(2)」

13.「ゆっくり動くと一目置かれる(1)」

14.「ゆっくり動くと一目置かれる(その2)」 

15.「話し始めた人の方を向くと熱心さが伝わる(その1)」 

16.「話し始めた人の方を向くと熱心さが伝わる(その2)」

17.「緊張を保つと関心の強さを表せる」


18.「距離をつめると親しみを感じさせる(その1)」 

19.「距離をつめると親しみを感じさせる(その2)」

20.「机をたたいてあごをしゃくると怒りを爆発させられる(その1)」 

21.「机をたたいてあごをしゃくると怒りを爆発させられる(その2)」

22.「静かに語っても相手を恐れさせられる(その1)」

23.「静かに語っても相手を恐れさせられる(その2)」

24.「脱力した立ち振る舞いは究極の怒りを感じさせる」

25.「中座したり、ぷいと顔をそむけると相手を動揺させられる(その1)」

26.「中座したり、ぷいと顔をそむけると相手を動揺させられる(2)」

27.「態度の急変は相手の不安をかきたてる(その1)」

28.「態度の急変は相手の不安をかきたてる(その2)」

29.「全身を制御したお辞儀は強い反省を伝える(その1)」

30.「全身を制御したお辞儀は強い反省を伝える(その2)」

31.「早いお詫びは相手の怒りを鎮める」

32.「何度も詫びると相手の溜飲を下げる」

33.「きちんとお礼を言わなければ心からの感謝は通じない(その1)」

34.「「きちんとお礼を言わなければ心からの感謝は通じない(その2)」

35.「きちんとお礼を言わなければ心からの感謝は通じない(その3)」

36.「力を抜いて身体を低くすると相手の立場を上にできる(その1)」

37.「力を抜いて身体を低くすると相手の立場を上にできる(その2)」

38.「緊張したまま不動を保つと、礼儀正しく感じられる(その1)」

39.「緊張したまま不動を保つと、礼儀正しく感じられる(その2)」

40.「後ろに下がるだけで控えめになる」

41.「相手を動かさないように自分が動くと下手になる(その1)」

42.「相手を動かさないように自分が動くと下手になる(その2)」

43.「繰り返し頭を下げる動きは相手を立てる(その1)」

44.「繰り返し頭を下げる動きは相手を立てる(その2)」

45.「そっと物を差し出すだけで思いやりが伝わる(その1)」

46.「そっと物を差し出すだけで思いやりが伝わる(その2)」

47.「相手のミスを責めないといい人だと思われる(その1)」

48.「相手のミスを責めないといい人だと思われるその(2)」

49.「相手をよく見る人は親切な人(その1)」

50.「相手をよく見る人は親切な人(その2)」

51.「やさしくうなずく人は親しみやすい」

52.きちんと指をさせば人は必ず動く(その1)

53.「きちんと指をさせば人は必ず動く(その2)」 

54.「手のひらを突き出せばはっきり断れる(その1)」

55.「手のひらを突き出せばはっきり断れる(その2)」 

  • 56.「力強くうなずくと信頼性が増す」

    57.身を乗り出してしゃべると自主性が感じられる

    58.「空中をたたくと自信がみなぎる」

    59.「じっと見て目を伏せるのはヒロインの動き」(その1)

    60.「じっと見て目を伏せるのはヒロインの動き」(その2)

    61.繰り返す軽快なうなずきは若さを感じさせる

    62.笑顔で見つめる人は声をかけられやすい

    63.力を抜いて触ると打ち解けやすい

    64.よく動く人は面白い
  •  

    | | コメント (0) | トラックバック (0)

    «21.店にはタイプがある ①店を構成する三つの空間