28.店員空間が狭い場合のアクション術④そ知らぬふりが成功の秘訣(入りやすい店売れる店1986年版)
こんにちは。
「店員空間が狭い接触型店のアクション術」として、三回に渡って①店員がじっと立っていると客を遠ざける②積極的なアプローチは客を遠ざける③店員の動きが客を呼ぶ
以上についてご説明してきました。
なお、「店員空間が狭い接触型店」とは次のイラストのような構造をした店のことです。
さて今回は、「店員空間が狭い場合のアクション術(その4) そしらぬふりが成功の秘訣」というご説明です。
なお、このシリーズは約35年前の書籍の抜粋であるということを改めて念頭に入れて頂いた上で、どうぞお読みください
28.店員空間が狭い場合のアクション術④そしらぬふりが成功の秘訣
一人も客がいないときこそ、店員は「仕事中」のアクションを続けなければなりません。
そうしているとやがて客が商品にひきつけられてやってきます。
「来た来た、お客さんがやって来たぞ!」
このとき思わず客の方を見たくなるのは、ごく自然な反応です。
けれども「売れる店員」になろうと思ったらここはぐっと我慢しなければなりません。
なぜなら客はびっくりするほど店員の動きに敏感で、ちょっとでも売る気を見せるとすぐに逃げていってしまうからです。
特に「まだ買うかどうかはわからないけれど、興味があるからもう少し見ていたい」という段階の客はなおさら、店員と目があっただけで、スーツといなくなってしまいます。
こういう人たちは店員に「商品に興味があることを見抜かれた」だけでも自分の安全をおぴやかされたように感じるのです。
「売れる店員」はそしらぬふりをしてタイミングをはかるのがとても上手です。
そして一度客から声をかけられたら、キビキビと対応するので客に怒られることも少ないのです。
このように、「売れる店員」たちは、明らかに客をひきつける方法を知っています。
ところが従来いわれてきた販売方法のほとんどが非常に論理的なものだったために、このような感覚的な方法は受けいれられませんでした。
また、客をひきつける方法を知っていた店員のほうも「そしらぬふりをする」などという失礼なことが売れるノウハウになるということに確信がもてなかったのです。
(※以上の文章とイラストは、拙著「入りやすい店売れる店」日本経済新聞社・1986年版より抜粋したものです)
続きは次回に…。
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